「2倍株」の探し方とは|ルール無用、短期で儲ける戦略5選

「2倍株」の探し方とは|ルール無用、短期で儲ける戦略5選

投資した株が2倍になる。投資家としてこれほどうれしいことはありません。

投資家の夢である「テンバガー(10倍株)」もまずはこの2倍を通過する必要があります。

とはいえ、2倍になるまでに10年も20年もかかっていては意味がありません。

そこで本記事では、短期で2倍に急騰する理由を分析し、そうした株を探す方法を5つの戦略としてご紹介します。

長期でじっくり値上がりを待つのとはかなり異なる、短期決戦の方法です。

ぜひ知識として身につけて、みなさまの投資生活にお役立てください。

本記事はお金と投資の学校GFS(グローバルファイナンシャルスクール)の監修のもと、個人投資家でもある筆者が自らの2倍株達成の体験も踏まえつつ、個人の見解をまとめました。

実際に投資をする場合は、資金管理に気を付けて、すべて自己責任でお願いします。

監修者:市川雄一郎 監修者:市川雄一郎 

グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)

公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長

①2倍株の中身を知ろう

1-1 2倍株のデータから

2023年の日本市場では、全部で127銘柄が2倍以上の上昇を見せました。

この中で、特に注目すべきは時価総額が100億円未満の中小型株です。

下図は野村証券がまとめた2018年以降の「2倍以上株」の時価総額規模別内訳。

(NOMURAウェルスタイル「1年で株価が2倍の「バガー銘柄」その傾向とは」より)

これを見ると、2023年に限らず、2倍株の半数前後は時価総額100億円未満。1000億未満まで広げるとほぼ9割以上を占めます。

1000億円以上(図では「未満」になってますけどたぶん「以上」のまちがい)だとその数はぐっと減ります。

小型株は大型株に比べて市場での取引量が少なく、何かのきっかけで資金流入が高まるとすぐに大きな価格変動につながります。

優良な小型株は企業の成長余地が大きく、短期間での大幅な株価上昇が期待できるのです。

一方大型企業は、そもそも成長期を過ぎて図体が大きくなっているわけで、よほどの業態転換や市場全体が上昇相場でもない限り、2倍に跳ね上がるのは難しいということです。

急成長するのは時価総額の小さい企業であることは「テンバガーの見つけ方」の記事でも解説しましたので興味のある方はお読みください。

投資初心者だから勝てる!「テンバガー」の見つけ方と7つの条件

1-2 テンバガーとは異なる戦略が必要

前項では「テンバガー」との共通点として時価総額の小さい中小型株が狙い目であることを紹介しました。

しかし、ファンダメンタル分析をもとに中長期で10倍を狙う「テンバガー」と違い、2倍株はもう少し別の観点で短期急騰を狙うことができます。

業績だけでなく、市場のトレンドやサプライズな株価材料の発表など、購入タイミングもとても重要です。

時流に乗った「テーマ株」なら、赤字続きで業績は悪くても、何かあれば短期間であっと言う間に2倍になってしまうこともあります。

前項で紹介した2倍株のデータは、年初と比べて年末に株価が2倍になった銘柄の数であり、短期で2倍になってその後2倍以下に下落してしまった株は含まれていません。

つまり2倍株を狙うには、もっと短いスパン、半年から1年以内で銘柄を取引する必要があるということです。

もっと息の長いテーマもあるかもしれませんが、多くは短期決戦で銘柄に向き合う必要がありそうです。

目標株価に達したらさっさと利確してしまうぐらいの“即断即決”が必要かもしれません。

1-3 2倍になる理由はさまざま

株式市場は「人気投票」とも言われ、株価は必ずしも業績だけで動くわけではありません。

成長に対する期待感、投資資金が成長株に向かうような景況感、技術革新や新しいサービスへの新鮮な驚きやワクワク感が株価を押し上げる原動力となります。

1990年代の米国では社名やサービスに「.com(ドットコム)」とつくだけで株価が上がった「ドットコムバブル」がありました。

それより少し前、日本では一等地に不動産を持つ企業の株が「土地神話」(地価は絶対に下がらないという考え)に乗ってのきなみ急騰しました。

これら日米のバブルは結局はじけて、市場全体を暴落にたたき落とすことになるわけですが、バブルがはじけるまでは確かに期待だけで急騰していたのです。

つまり短期間で2倍に跳ね上がるには、良好な業績以外にもさまざまな理由があり、投資のタイミングがとても大事になることを念頭に置く必要があるのです。

②2倍株の探し方5つの戦略

前章では、短期で2倍になる株にはさまざまな理由があり、必ずしも業績だけが大事なわけではないことを書きました。

この章ではその短期急騰の「さまざまな理由」を挙げつつ、2倍株の探し方として5つの戦略をまとめました。

2-1 上方修正を先回りする

まずは業績の話から。業績以外も大事とは書きましたが、もちろん業績も株価急騰にとって最も大事な要素であることに変わりありません。

その中でも短期急騰する理由の1つに「上方修正」があります。

上方修正とは企業が決算発表前に業績予想を引き上げること。このIR発表後に株価が急騰することが多いため、事前に上方修正の可能性を探り、先回りして株を購入しようという戦略です。

大前提として、過去の四半期業績も好調である必要がありますが、ここではもっと「プラスα」を探る必要があります。

たとえば、為替レートが大きく変化して想定以上の利益が出そう、設備投資した最新鋭の工場が稼働を開始して一気に売り上げが伸びそう、猛暑・自然災害・疫病蔓延・戦争勃発など予期せざる事象で恩恵を被りそう、などなど。

多くの企業は「下方修正」を嫌うため、慎重な業績予想を出しがち。これを逆手にとって、インパクトの大きそうな上方修正を出しそうな企業を狙うのです。

そのためには、日ごろからさまざまなニュースに触れたり、日常生活や仕事関係でのちょっとした変化に目をとめるなど、情報感度を高くしておき、想像力を働かせることが大事です。

また上場企業の中には投資家へのサービスとして「月次情報」を毎月公表するところも少なくありません。

新規の出店件数、顧客・利用者数、住宅や大型機械の受注件数など、発表される月次情報を注意深く観察していれば「上方修正」が見えてくるかもしれません。

2-2 勢いのある人気テーマに乗る

株式市場では特定のテーマが注目を集め、関連銘柄が短期で一斉に上昇することがあります。

これを「テーマ株」と呼び、その波に乗って2倍株を手にすることができるかもしれません。

近年で言えば、DX(デジタルトランスフォーメーション)、電気自動車、太陽光・風力発電、AI半導体といったテーマが注目され、それらの関連銘柄が市場の注目を集めました。

株式投資は「美人投票」とも言われ、自分の好みではなく、ほかの審査員(=投資家)の人気を一番集めそうな美人(=銘柄)を選ばなくてはならない、という側面があります。

投資対象となる銘柄や業種が次々と移り変わる状態を「循環物色」と呼びますが、この動向をチェックして、これからどのテーマに投資家の資金が流入するか、見極める目が必要になってきます。

2-3 黒字転換前の株を探す

赤字が続いている企業でも、黒字転換の兆しが見えた瞬間に株価が急上昇することがあります。

黒字転換は企業の経営改善や成長の証拠であり、投資家の期待が一気に高まり、注目されるためです。

創立・上場から日の浅い中小の新興銘柄では、設備投資や広告費などの負担が大きく、売上が順調に伸びているのにまだ黒字には至っていない企業がたくさんあります。

こうした企業が決算で黒字転換を発表する前に株を購入することで、その後の株価2倍成長を狙える可能性が高まります。

また、古くからある大企業でも、業態転換を目指して大きな設備投資や海外進出費用などで一時的に赤字が続くことがあります。

こうした企業も黒字転換の時期を見計らって株式を購入すれば2倍株を手にすることができるかもしれません。

2-4 不祥事株のリバウンドを狙う

投資の世界には「事件は売り、事故は買い」という格言があります。

企業が何か不祥事や事故を起こした際、その株価は一時的に急落しますが、問題が解決される見込みがある場合、株価がリバウンドする可能性があります。

たとえば、ある製薬会社で製造した薬剤の副作用が明らかになった場合。

あるいは自動車メーカーのある車種で不具合が判明し、リコールが発生した場合など。

このような不祥事やその謝罪会見などはすぐにメディアなどで報じられ、それを嫌う株主が手放すことで株価が急落することがあります。

しかし、これらの製品が売り上げに占める割合がそこまで大きくない、あるいは回収して改善した製品を再び投入できる場合、株価はいずれリバウンドしますから、底値で拾っておくと株価が2倍になる時期がぐっと早まるというわけです。

ただし、起きた問題がその会社の存続にかかわるような「大事件」の場合、株価が回復するどころか、最悪の場合は倒産して上場廃止になることもありますので、購入する前には不祥事や事故の中身をよく精査する必要があります。

2-5 急落・暴落をじっと待つ

市場全体がなにかのショックで急落または暴落した場合、パニック売りで優良株も一緒に売られ、割安のまましばらく放置されるケースが起こります。

株価が本来の価値を大きく下回っている状況は、いずれ市場が安定するとともに解消され、株価は急速に回復に向かいますので、後から見たら絶好の買い場であったということがよくあります。

急落は年に数回、暴落は数年に1回という頻度で必ず発生します。

このタイミングで狙っていた株を仕込めれば、2倍になる期間を大幅に短縮できるでしょう。

重要なのは、こうした急落・暴落に備えて、投資余力である現金の比率を一定割合持っておくということ。

全資金を投資に回す「フルインベストメント」状態だと、暴落したとき手も足も出ません。

なかなか忍耐力のいる投資手法ではありますが、短期で大きな利益をつかむにはもってこい。

日ごろから投資余力を十分にたくわえ、急落・暴落したら何を買うかを考えておくといいでしょう。

まとめ

2倍株を見つけるには、短期で大幅な株価上昇を引き起こす要因を理解し、適切なタイミングで投資を行うことが鍵となります。

上方修正の先回りやテーマ株への投資、黒字転換前の銘柄の発掘などのさまざまな戦略を駆使して2倍リターンを目指すのは投資のだいご味でもありますね。

ただしここに書いたような短期で2倍株(リターン200%)を狙う取引にはリスクも伴い、資金管理やタイミングを間違えると大きな損失を被る可能性もあります。

わたしたちGFS(グローバルファイナンシャルスクール)では、まずは年50%のリターンを目標とし、複利によって安定的に資産を成長させていく投資手法を奨励しています。

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