月収30万円の生活レベルはどのくらい?手取りや生活費を解説

月収30万円は少ないと思っていますか。月収30万円の生活レベルは、都市部と地方、家族構成、生活スタイルによって大きく異なります。この収入でどのような生活が可能かを理解するためには、まず手取り額を把握し、その上で具体的な生活費の内訳を見ていくことが重要です。

この記事では、月収30万円の手取り額を算出し、住居費、食費、交通費、光熱費、通信費などの主要な支出項目について詳しく解説します。さらに、賢い支出管理と節約のコツを紹介し、限られた収入でも快適な生活を送るための方法を提案します。

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監修者:市川雄一郎 監修者:市川雄一郎 
グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)

公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長

月収30万円の手取りは約24万円

総支給300,000円
健康保険15,000円
厚生年金27,450円
雇用保険1,800円
所得税5,950円
住民税12,741円
手取り額237,059円

月収30万円で約24万円の手取りは、健康保険、厚生年金、所得税、住民税、雇用保険などの税金を引いた金額となります。住んでいる地域や年齢などによって、控除額は変わってきますが、だいたいの平均は社会保険などで約6万円が引かれる計算となります。

 

手取り30万円がほしい場合、月収が約39万円が必要になります。

総支給390,000円
健康保険19,000円
厚生年金34,770円
雇用保険2,340円
所得税9,791円
住民税18,750円
手取り額305,348円

手取りの計算は手取り計算ツールで誰でも計算が可能です。

月収30万円の生活レベル

月収30万円の生活レベルは、都市部か地方部か、家族構成、住居の種類などによって大きく異なります。家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2023年(令和5年)平均結果の概要によると、一ヶ月の消費支出が二人以上世帯で293,997円、単身世帯で167,620円となっています。

しかしご注意いただきたいのは、データ上は住居費の費用が少ないので、実際生活するとなるとデータ上の住居費より多く家賃やローンなどが発生すると考えておきましょう。

 

ひとり暮らしの場合

一人暮らしの場合は、月収30万円で手取りが約24万円となりますので、家計収支の消費支出の167,620円での生活は可能といえます。しかし例えば東京で暮らす場合、だいたい以下の生活費が発生すると考えられます。

家賃: 10万円

食費: 3万円

交通費: 1.5万円

光熱費: 1万円

通信費: 1.5万円

その他: 2万円

合計支出: 約19万円

合計支出は手取り金額の範囲内でおさまりますが、東京の場合は家賃が高めなので、住む場所によってはもう少し費用を抑えられる可能性があります。

夫婦 + 子供一人の場合

次に子供がいる場合ですが、家計収支のデータでは消費支出が二人以上世帯で293,997円となっています。東京都に住む場合は以下の費用が発生すると考えられます。

住居費: 12万円

食費: 5万円

交通費: 2万円

光熱費: 1万5千円

通信費: 2万円

教育費: 2万円

その他: 2万円

合計支出: 約26万5千円

家計収支のデータ上の費用内に収まってはいますが、手取り金額である24万円からは、はみ出てしまっているので、マイナスになります。節約をしたり、共働きになると収入が増えるので生活が安心でしょう。

 

夫婦二人

夫婦二人の場合、子供がいる家族の支出から教育費を引いた費用で考えると良いでしょう。夫婦二人が東京に住む場合。

住居費: 12万円

食費: 5万円

交通費: 2万円

光熱費: 1万5千円

通信費: 2万円

その他: 2万円

合計支出: 約24万5千円

夫婦二人の場合でも家計収支のデータ上の費用内に収まっていますが、月収30万円の手取り約24万円以上になってしまいます。夫婦二人で共働きであれば、手取りが増えるはずなので、貯蓄にお金を回せるようにもなって、後に子供が生まれたりしても生活が安心でしょう。

 

月収30万円で十分な生活ができるかどうかは、環境や工夫次第

月収30万円で十分な生活ができるかどうかは、今の自分の環境や、支出を減らすなどの工夫次第となります。夫婦二人や子供がいる家族の場合、月収30万円で手取り約24万円で暮らしていくのは、難しいですが、共働きで収入を増やすことにより貯蓄に回せる金額が増えます。特別な事情などが無い限りは、できるだけ二人とも働いて貯蓄を増やしておくと、将来も安心して生活していけるでしょう。以下に、様々な要因とその工夫を示します。

 

居住地

都市部 vs. 地方: 東京などの都市部では家賃や生活費が高く、30万円の月収では厳しい場合があります。一方、地方では家賃が安いため、同じ収入でもより快適に生活できることが多いです。

 

住居費の工夫

シェアハウスやコンパクトな住居: 都市部でもシェアハウスに住むことで家賃を抑えられます。また、コンパクトな住居を選ぶことで光熱費も節約できます。
持ち家 vs. 賃貸: 住宅ローンの利子が低い場合、持ち家の方が賃貸よりも月々の支出を抑えられることがあります。

 

生活費の管理

食費: 自炊を中心にすることで、食費を大幅に節約できます。計画的に買い物をし、無駄を減らすことも重要です。

光熱費: 節電・節水を心がけ、効率的な家電を使用することで、光熱費を削減できます。

 

交通費

公共交通機関の活用: 車を持たずに公共交通機関を利用することで、交通費を大幅に削減できます。特に都市部ではこれが有効です。

自転車や徒歩: 自転車や徒歩を利用することで、交通費をほぼゼロに抑えることができます。

 

娯楽・交際費

無料または低コストの娯楽: 公園散策や図書館利用、無料のイベントなどを活用することで、娯楽費を抑えることができます。

交際費の見直し: 家での集まりを増やし、外食を減らすことで交際費を節約できます。

 

貯蓄と投資

先取り貯蓄: 毎月の収入から一定額を自動的に貯蓄に回す仕組みを作ることで、無理なく貯蓄が増やせます。

投資: 余裕資金を投資に回し、長期的に資産を増やすことを目指します。つみたてNISAやiDeCoなどの制度を利用することで、税制優遇を受けながら資産を増やすことができます。

 

月収30万円で十分な生活を送るためには、生活費の管理と工夫が重要です。住居費や生活費を抑えつつ、効率的に資産を運用することで、安定した生活を維持することができます。地域や個々のライフスタイルに合わせた工夫が大切です。

収入を上げたい人は転職、副業がおすすめ

月収30万円以上の収入を上げたい人は転職や副業がおすすめです。下記に転職と副業について解説していきます。

転職

給料を増やしたくて転職をする場合、ただ単に転職活動をすれば必ず給料が増えるわけではありません。なぜなら対策や準備をせずに、今と同じような会社へ転職してしまうと逆に給料が下がる可能性もあるからです。ですから転職で給料を増やしたい場合、下記のポイントを参考に転職活動を行うのがオススメです。

 

・今より年収の水準が高い業界に転職する

・同業種・同業界でより年収が高いところに転職する

・自分のキャリアを活かせる会社に転職する

・実力主義の会社に転職する

 

さらにスキルアップの勉強や、仕事に関わる資格の取得などもして、転職活動でアピールできるように準備しましょう。

 

以下は未経験でも稼げて月収30万円以上を達成できる仕事のランキングを男女別でまとめておきます。厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」』から作成されています。

【男性】

男性平均年収

引用元:キャリアトラス

【女性】

女性賃金

引用元:キャリアトラス

副業

普段の本業以外の時間で副業をして収入を増やすことも収入を上げることに繋がります。一番てっとり早いのは、週末にできる単発バイトがあります。

・イベント会場スタッフのアルバイト
・試験監督のアルバイト
・工場・倉庫での軽作業のアルバイト

などがあります。上記のアルバイトのほうが、早くお金を稼げます。イベントや試験管や工場は行けばできる仕事であり、その日中に稼ぐことができるので、お金を手にするのが早いのです。

しかし自分のスキルを売ることで、在宅で副業収入を得られる可能性もあります。例えば、イラストを描いたり、就活のエントリーシートの添削、動画編集やwebサイトの制作や悩み相談など。最近では、ココナラやストアカなど、一般の私たちがスキルの提供がしやすい環境が整っています。

そして副業を選ぶ時のコツは、できるだけ本業と近い仕事を選ぶことです。なぜならすでにスキルを持っているので、学び直すコストが必要ないからです。(会社の副業規定に違反していない点は確認必須)

在宅と外にでて稼ぐ副業について詳しくは下記の記事で解説していますので、こちらの記事もご覧ください。

確実にお金を増やす方法21選|オススメの副業・節約・投資方法を解説

まとめ

月収30万円の生活レベルについて、知れたでしょうか。一人であれば余裕のある生活はできると思いますが、夫婦二人や子供を持つ場合は、共働きなどを検討したほうが良さそうですね。

インフレは続いていますし、社会保険料や税金は毎年少しずつ上がっています。月収金額が同じままだと手取りが減ってしまいますし、家族が増えたりすると出費も増えるので、やはりお金はあるに越したことはないでしょう。

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