投資のおすすめ|初心者は何から始めて何に投資すべき?をまるっと解説

投資のおすすめ|初心者は何から始めて何に投資すべき?をまるっと解説

投資に興味はあるけれど、何から始めたら良いのかわからない!

そんな初心者の方、多いと思います。

投資は資産形成に必要な手段ですが、正しい知識と確かな準備がないとうまくいきません。

特に「投資」と「投機」の違いもわからずにお金を投じて損失を出す人があまりに多いのが現状です。

そこで本記事では、お金の学校GFS(グローバルファイナンシャルスクール)監修のもと、個人投資家である筆者が自身の経験も踏まえて、初心者が投資を始めるために特に知っておくべきステップを詳しく解説していきます。

主な内容は以下のとおりです。

  • 証券口座・NISA口座の開設
  • 投資資金の用意
  • 投資先の選び方
  • リスクの理解
  • 投資方法の考え方
  • 投資先の特徴とメリット・デメリット
  • 投資を学ぶための効果的な方法
  • 投資の注意ポイント

これらの基本をしっかりと学ぶことで、リスクを抑え、正しい投資ができるようになることを目指します。

それぞれの項目は細かく書くと内容が膨大になるため、要所要所で過去記事のリンクを貼っています。さらに知識を深めたいときの参考になさってください。

本記事が、これから投資を始めるあなたの道しるべとなり、資産形成のお役に立てれば幸いです。

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監修者:市川雄一郎 監修者:市川雄一郎 
グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)

公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長

投資のおすすめ①何から始めるべきか

1-1 証券口座を開設する(NISA口座も同時開設)

株式などの投資を始めるためには、まず証券口座を開設する必要があります。

証券口座は、銀行や証券会社で開設できますが、手数料やサービス内容が異なりますので、比較して自分に合ったところを選びましょう。

初心者には、手数料が格安で利用もしやすいネット証券がおすすめです。

また証券口座開設時にNISA(少額投資非課税制度)口座も同時に開設してしまうことをおすすめします。

NISA口座は、投資した枠内の売却益や配当が非課税となるお得な制度です。

2024年からはこの制度が大幅に拡充されており、将来の資産形成に向けて使わない手はありません。

【プロが監修】2024年からの新NISAとは?制度の変更点と賢い運用方法を紹介

新NISA口座、銀行と証券会社どっちで開く? 違いや長所・短所を解説

投資家全員が開設必須の証券口座2選 | 持っていなければ今すぐ開設推奨!ケース別おすすめ証券会社も紹介

1-2 投資資金を用意する

投資を始める前に、投資に回す資金を用意する必要があります。

ここで重要なのは、余裕資金を使うことです。生活費や緊急用の資金(生活防衛資金)は確保しておき、余った資金を投資に回します。

目安としては生活費の3ヶ月分〜半年分と言われています。

ただ、まったく余裕資金がない場合でも、あとで紹介する投資信託に積立投資をしておけば預金代わりになりますので(解約すればだいたい3営業日ほどでお金が戻ります)、リスクを承知の上で生活防衛資金を積み立ていくのもありだと思います。

必要となる投資金額は投資先によってまちまちですが、個別株などに投資をする場合、最低でも50〜100万円くらいはあったほうがいいように思います。

個別株は値動きが大きく、損失が増えるとあせってすぐに投資をやめたり、投資先を変えたりして、結局十分な投資効果が得られません。

投資先の分散も必要であることを考え合わせると、ある程度はまとまった資金があったほうがいいと思います。

逆に、退職金などすでにまとまった資金がある人や近く入る人は、一度に全部投資に回すことは絶対にやめてください。

詐欺まがいの投資話にだまされて老後資金を一気に失うなどの事件があとを絶ちません。

投資には時間分散という考え方があります。

投資金額を数年かけて投資していくことで、「〇〇ショック」や景気低迷などの下落で一度に大きく資産を減らすリスクを免れることができます。

たとえば1000万円を1年に分けて投資をするなら、1ヶ月80万円強です。

自分で決めたルールをきちんと守って、大切なお金をしっかり守ってください。

1-3 投資先を選ぶ

次に、自分のリスク許容度や目標に応じて、投資先を選んでいきます。

投資先としては、おすすめ順に株式、債券、不動産。株式に類するものとして投資信託、ETF(上場投資信託)などがあります(2章で解説します)。

株式は高いリターンが期待できる反面、価格変動が大きいためリスクも高いのが特徴です。

一方、債券は比較的安定した収益が見込めるものの、リターンは低めです。

不動産投資は、賃料収入や資産価値の上昇が期待できますが、初期投資が大きく、流動性が低いのがデメリットです。

投資信託やETFは、少額から分散投資ができ、リスクを抑えながら投資を行うことができます。

投資家はこれらの特徴やリスクを把握してから投資先を選ぶ必要があります。

特に初心者は、分散がきいている投資信託やETFを積立てていくことから始め、徐々に投資先を広げていくのがいいでしょう。

1-4 投資先のリスクを学ぶ

前項でも書きましたが、投資先を選ぶ際にはそのリスクを十分把握しておく必要があります。

価格変動の要因には、その企業の単独の業績はもちろんのこと、経済状況や金利、政治的な要因などがたくさんあります。

例えば、日本を代表する株価指標である日経平均はアメリカのナスダックという指数にとても影響を受けます。

それはナスダック構成銘柄で比率の高いハイテク株の状況に株価が連動するからです。

また、インフレ(物価上昇)を抑えるために各国中央銀行が政策金利を上げると、一般的に株価は下がります。

例えばアメリカの長期国債が年利4%を超えた場合、配当も出さず、長期の成長もなかなか見込めない株よりは国債を買った方が儲かるため、投資資金が株から国債に流れるためです。

さらに、政治的な不安定さや自然災害なども価格変動の要因となります。

これらのリスクを把握し、何が起きると資産価格がどう変動するか、そのリスクを自分はどれだけ許容できるかを考え、投資先を選ぶことが大事です。

1-5 投資の方法と狙いを考える 

投資を始めるにあたっては、投資の方法と最終的な狙いを考えることが必要です。

単にお金を増やしたい場合でも、短期で必要なお金なのか、長期で必要なお金なのかで作り方が変わってきます。

投資には、短期的な利益を狙う方法と、長期的な資産形成を目指す方法があります。

短期的な利益を狙う場合、一日のうちに取引を終える「デイトレード」や数日で取引を終える「スイングトレード」などがあります。

これらは、短期間で売買を繰り返し、価格差から利益を得る方法で、厳密的には「投機」にあたります(投資と投機の違いは第4章を参照)。

一方、長期的な資産形成を目指す場合、長く成長する銘柄や市場を見つけ、そこに投資をする必要があります。

具体的には株式や投資信託、ETFなどを長期間保有し、配当金や資産価値の上昇から利益を得る方法です。

先に触れた、短期で利益を狙う方法は、「テクニカル分析」といってチャート図を見ながら売買することがメインとなります。

一方後半の、長期保有で成長株に投資する方法は、「ファンダメンタルズ分析」といって企業の事業内容や業績を元に購入を決めることになります。

投資家は「テクニカル分析」か「ファンダメンタルズ分析」か、自分に合うどちらかの手法で投資をしていくことになります。

もちろん、資金が潤沢にある場合、両方の知識を身につけて並行してやっていくことも可能です。

でも初心者で十分な投資資金もない人は、最初はファンダメンタルズ分析で成長株を探し、長期でコツコツ投資していく方がおすすめです。

また、株価が割安な「バリュー株」を狙うのか、成長性の高い「グロース株」を狙うのか、はたまた将来の自分年金をつくるために「高配当株」を増やしていくのかで、銘柄選びや買い方の戦略も変わってきます。

年配の方で、もうさほどお金を増やす必要がない人は、債券や不動産など比較的安全な資産の比率を高めて金利や家賃などの定期収入を増やしていく選択肢もあります。

いずれにしても、自分の経験値や現在の資金、入金力(収入)、人生ステージなどをきちんと考えた上で投資手法を選んでいくことが大事です。

投資のおすすめ②何に投資すべきか

私たちGFS(グローバルファイナンシャルスクール)では、増える資産にお金を投じることが本当の投資だと考えています。

資産とはふつう、金銭的価値があり、お金に換えられるものと定義されますが、そこからもう一歩踏み込んで、それ自体の価値が高まり、その結果としてお金が増えていくことが大事と考えます。

そのような資産をこれから紹介していきます。何に投資すべきかは以下の記事でも紹介しています。

【投資の種類一覧表】14種類の投資商品を「初心者おすすめ度」で徹底比較!

2-1 株式(個別株、投資信託、ETF、外国株)

株式は、投資先の中でも最もポピュラーな資産です。値動きなどのリスクは他の資産より高く、そのぶんリターンも大きいと言えるでしょう。

投資家が株式購入を通して投じたお金は「資本金」となります。

企業はこのお金をもとに事業を行い、利益を上げ、さらにお金を増やしていきます。

会社の稼ぎ出した利益はすべて出資をした株主のもの。株主は企業が稼ぎ出した利益を配当として分配されるほか、会社の成長を株価上昇という形で享受することができます。

これが株式投資の本質です。

一方、チャートを見て売買し、値幅分の利益を得る短期手法は「投機」と呼ばれます。

投機はプロを含む他のトレーダーとお金を奪い合う一種のマネーゲームです。

資金力と経験豊かなプロ投資家が有利となり、素人が簡単に手を出すと負けます。

成長する会社を見つけて株を購入したら、必ず長期で保有して「複利」の恩恵を受けるようにしましょう。

株式投資には、大きく分けて個別株を買う方法と投資信託(ファンド)を買う方法があります。

個別株投資は言うまでもなく、1つの企業の株を売買すること。

日本株のほか、海外の株(外国株)への投資もあり、中でも米国株が人気を集めています。

一方の投資信託(ファンド)とは、あるテーマや成長性の高い市場の個別銘柄を数十~数百、場合によっては数千以上を1つのパックにした投資商品のこと。

半導体、電気自動車、高配当、成長株などテーマは無限にあり、運営者(ファンドマネジャー)はこのテーマに合う代表的な銘柄をパックにして販売します。

また、各国の株価指数(インデックス)に値動きが連動するよう銘柄を構成した投資信託もあり、これはインデックスファンド(指数投信)と呼ばれます。

投資信託を上場させて個別株のように売買できるようにしたものが「ETF(上場投資信託)」です。

初心者はまず、すでに分散がきいていて、個別株よりリスクも小さい投資信託やETFを積立投資していくことをおすすめします。

2-2 債券

債券とは国や地方自治体、企業などが政策や事業を行う資金を調達するための借金の証書です。

政府発行の「国債」、地方自治体発行の「地方債」、民間企業が発行するものを「社債」、金融機関が発行する「金融債」などがあります。

また、外国政府や外国企業が発行する外債があり、円やドル、自国通貨などさまざまな通貨建てで発行されます。

借金なので、それを購入した投資家には年利という形で利息がつきます。

この利息は、もとをただせば発行する国や企業の経済活動が生み出す利益を源泉としており、それが債券の価値を高め、資産増につながるわけです。

債券は株式に比べて価格変動が少ない一方、投下資金に対しての見返りが小さい「ローリスク・ローリターン」の金融商品です。

また景気後退や政情不安で下落しやすい株式などの資産と比べ、安全資産として逆に買われやすくなるという性質があります。

それゆえ、ある程度の資産ができたら、その維持のためにポートフォリオに組み入れるといいでしょう。

2-3 不動産

資産価値が増える投資先の3つめとして不動産が挙げられます。

投資用不動産は人や企業に貸すことで安定的な賃料収入が得られるほか、立地によってはそのもの自体(土地や建物)の資産価値の上昇も期待できます。

投資用の不動産には、マンションやアパート、一戸建て、商業施設などがあります。

不動産投資のデメリットは、初期投資に大きな資金が必要なこと、そして売買流動性が低い(=なかなかすぐに売り買いできない)ことが挙げられます。

また、建物自体の老朽化で資産価値が徐々に減価し、管理やメンテナンスに手間と費用がかかることもデメリットに挙げられます。

しかし、長期的に安定した収益を得ることができるほか、購入した不動産を担保に資金を調達して新たな物件を購入することで、レバレッジ(てこ)効果で資産を大きく増やしていくことも可能です。

資金が乏しい人は、REIT(リート)を活用して不動産投資することが可能です。

「REIT(不動産投資信託)」とは不動産会社などが所有する物件をまとめて小口証券化したもので、株式と同様に売買できる商品です。

少額から気軽に投資することができ、賃料収入を配当として受け取ることができます。

不動産も債券同様、資産維持に適した安定した投資先と言えるでしょう。

2-4 その他(金、仮想通貨)

最後に、投資先として人気の商品として、金と仮想通貨を挙げておきます。

株、債券、不動産とは異なり、金や仮想通貨はそれ自体がお金を稼いで資産価値を高めてくれるものではありません。

あくまで購入者が増えることで需給面から価格が上がるというだけ。

ただ、金は埋蔵量が限られ、歴史的に価値が裏付けられており、戦争や政情不安で通貨が暴落したときには安全資産として買われて価格が上がります。

またビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨は、公的な通貨としての価値の裏付けはないものの、全体の発行量が増えすぎないようコントロールされています。

また国際間の送金手段としての利便性も高いことから、主に紛争や政情不安で通貨が下落しやすい国などで、資産の避難先として買われています。

通貨といっても紙幣や貨幣のように実体があるわけではなく、ネット上のウォレットに保管されているだけのため、莫大な量の仮想通貨が流失する事件が続いています。

セキュリティの面で心配があるため、全幅の信頼はおけないものの、余裕資金で資産の一部として購入しておく程度にしておきましょう。

投資のおすすめ③何から学ぶべきか

3-1 本で勉強する

投資を始める前に、本を読んで少しでも基礎知識を身につけることは大切です。

投資の基本的な考え方や戦略を理解することができます。

初心者向けの株式入門やNISAの攻略本は多数出ているので、自分に合いそうなものを選んで最初から最後まで通読することをおすすめします。

GFSと市川雄一郎校長の編著『投資で利益を出している人たちが大事にして45の教え』は、投資する上での考え方や心構えがまとめられており、ベストセラー&ロングセラーとなっています。

このほか優良な銘柄を発見するための古典的名著として、ウォーレン・バフェットの『バフェットの銘柄選択術』やピーター・リンチの『株で勝つ』などは投資家となる上で一度は目を通すといいでしょう。

また、日本株を買うなら『会社四季報』とその読み方は知識として欠かせません。

最初はわからないことも多く出てきますが、本を読み、実践を積むことで、知識が深まってきます。

投資の勉強本については以下の記事に推薦図書をまとめました。

【投資の本10選】数ある中から本当に役に立つものだけを厳選!

4ステップで学ぶ四季報の読み方|プロの活用術や参考書も徹底解説

3-2 動画で勉強する

近年ではYouTubeなどの無料動画を利用して投資を学ぶ人が増えていますね。

動画で学ぶことの利点は、視覚的に理解しやすく、実際の取引画面や具体的な事例を目で見て学習できる点です。

YouTubeには、多くの投資専門家や経験者、アナリストなどが解説するチャンネルがあり、証券会社などが自社の宣伝も兼ねて番組を作っていたりもします。

芸能人が専門家に質問をぶつける系の投資チャンネルなど、けっこう興味深く、ついつい見入ってしまいます。

気になる専門用語の解説動画なども、検索すればほぼ見つかりますよね。

ただし、あまりに数が多く、発信者も内容も玉石混交のため、ある程度正しい情報かどうかを見抜く目は養う必要があります。

3-3 学校で勉強する

本や動画で学ぶ場合、たくさんある中からどれを選ぶかの判断が難しく、また、どうしても自分の興味のあるところだけに学習内容が偏りがちになります。

その点、専門スクールならカリキュラムに沿って投資を体系的に学ぶことができます。

私たちGFS(グローバルファイナンシャルスクール)では2000本以上の動画講義が見放題。

各カテゴリー別に視聴することで、基礎から応用まで無理なくお金や投資の知識を増やすことができます。

たとえば「株式」関連の講義だけで200本以上の動画があり、幅広く深く知識を網羅できます。

投資スクールで学ぶメリットは、体系的に学ぶことで、偏っていた知識の幅が広がり、自分できちんと投資判断ができるようになることです。

また、さまざまな投資家の講義をまとめて聞くことで、投資手法のバリエーションを増やせるのもスクールならではでしょう。

GFSには無料体験講座「投資の達人講座」があるので、興味のある方はぜひ受講して内容の一端に触れてみてください。累計40万人が受講した人気講座です。

 

これさえ読めばわかる!ベストな投資スクールを選ぶための12のポイント

投資スクールで学ぶ必要性ある?独学との違いを投資家目線で徹底比較

投資のおすすめ④何に注意すべきか

4-1 投機と投資は違う

投資を始める際に注意すべきことの1つとして、投機と投資の違いを理解することが挙げられます。

先述したとおり、投機は短期間で値幅を取ることで利益を狙う取引であり、資金と経験の豊富な投資家と競争しなくてはならず、初心者にはとても不利です。

例えば、デイトレードやFXの短期取引などがこれに該当しますが、一日中張り付いて相場を見張っていないといけないため、負けが込むと心身ともにかなり消耗します。

「投資を始める人の9割が負けている」とよく言われますが、そのほとんどはこの投機によるものです。

一方、投資は長期的に安定したリターンを目指すものであり、リスクを抑えつつ資産を増やすことを目的としています。

こちらは投資先企業の成長をじっくり待つことで、だれでも無理なく資産を増やしていくことができます。

初心者は長期的な資産形成を目指す「投資」をすることをおすすめします。

投機と投資の違いは以下の記事も参考にどうぞ。

投機と投資の違いとは|着実に資産を増やしたい場合はどっちをやるべき?

4-2 思い込みは危険でしかない

投資においては、思い込みや感情に左右されることが大きなリスクとなります。

例えば、「この銘柄は絶対に上がる」と信じて全資金を投入するのは自殺行為でしかありません。

筆者も経験がありますが、自分のつくったストーリーに酔った状態で投資をすると、あてがはずれたときにすぐにその事実を認められません。

すると、意地になってさらに買い増しをして損失をふくらませることになります。

そして大きな含み損を抱えたまま株を「塩漬け」し、資金を有効に使えない状態にしてしまう。

もしくは、もっと下げたときに耐え切れなくなって、結局底値付近で損切りしてしまい、すぐ直後に価格が上向いてくるという笑えないオチがつきます。

たとえ決算ですばらしい業績を報告しても、投資家の期待を下回れば株価は大きく下げることもあります。

また景気後退や為替変動、政治動向、紛争問題や自然災害など、国内外のあらゆる事象をその都度織り込んで、株価は変動します。

自分の判断を過信せず、常に最新の情報を収集しつつ、冷静な判断で続けることが投資には必要なのです。

4-3 強欲と恐怖が損失につながる

投資において、強欲(greed)と恐怖(fear)はしばしば大きな敵となります。

「もっと上がる」という強欲に駆られて利確を遅らせた結果、結局下落して損失となってしまったり。

株価がどんどん落ちるのを目の当たりにして、恐怖に負けてパニック売りをしてしまい、長期の大きな上昇を逃してしまったり。

投資は人間が行っているものである以上、投資市場全体もこの強欲と恐怖の支配を免れません。

こうした投資行動は、経験を積めば積むほどとても大事なものだとわかってきますが、初心者のうちはなかなか気づけないものです。

感情に流されず、常に冷静な判断を忘れずに投資と向き合うことが大事です。

4-4 投資はすべて自己責任で

初心者のうちは投資判断がなかなかつけられず、投資先を選ぶのもひと苦労です。

それで、つい他人が儲かっている話を聞いて同じ銘柄を買ったり、SNSのインフルエンサーがつぶやいているのを見て勢いで同じ銘柄に飛び乗ったりしてしまいます。

しかしこれは大変危険な行為。儲かっているのはだいぶ前に買ったからなのかもしれません。

ピークはとっくに過ぎていて、つぶやいた本人はすでに勝ち逃げしていた、なんてことも。

たとえ信頼できる人のアドバイスでも最終的な投資判断は自分自身でしなくてはならず、損失が出た場合も自分で責任を負う覚悟が必要です。

「投資は自己責任」が絶対条件ですが、そうあるためにも投資知識を幅広くつけて、投資判断が自分でできるようになることが大事なのです。

まとめ

初心者を対象に「投資のおすすめ」をまとめてきましたが、いかがだったでしょうか。

失敗をたくさんしてきた経験者の立場から、投資にこれから臨む人に特に知っておいてほしい基本知識を選んだつもりです。

でも本音を言えば、もっともっと知ってほしいことがたくさんあります。たとえば、、、

複利と72の法則、バリューとグロース、キャピタルゲインとインカムゲイン、テンバガー、株価と時価総額、営業利益と経常利益、PERとPBR、ROEとROA、ドルコスト平均法、配当利回りと配当性向、キャッシュフロー、セクターローテーション、FEBと金融政策、雇用統計と消費者物価指数、「r>g」の法則、適時開示とカタリスト、信用倍率、シャープレシオ、信託報酬と総経費率、ローソク足と移動平均線、アノマリー、外貨と為替レート、譲渡益税と損益通算、等々。

いくつわかりますか?

これらは投資には不可欠な知識です。単に言葉の意味を知るだけではダメで、投資の実践を積むことでその本来の意味や大切さが体得できるものです。

もちろん知識などなくてもなんとなく投資はできます。でもそれは、球を打つのに目をつぶってバットを振るようなもの。

これらの知識を1つ1つ身につけていくことで、フォームが洗練され、打点を正確にとらえ、飛距離を伸ばし、狙い通りのコースに打つ確度を高めていけるのです。

資産を増やし守るためにも、性急に成果を求めようとせず、広い視野と知識を武器に投資の世界に飛び込んでほしいと思います。

 

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