資産運用はしないほうがいい?やるべき人とやらないほうがいい人の特徴

保身のために投資を始めるのは無謀なことではありません。投資について理解のない方の多くは、ギャンブルに近い感覚を持っている傾向があり、中々受け入れることができないというのが実状でしょう。

とは言え、あって無いような利息を求めて銀行預金を正義と考えるのもどこか間違っていると言っても過言ではなく、先の安定を考えるなら、リスクを抑えた少額投資は預金よりもはるかに効率の良い貯蓄方法でしょう。では一体、なぜ「資産運用はない方が良い」と唱える層が少なからずいるのか? その理由について考えていきましょう。

「資産運用はしない方がいい」と言われる3つの理由

資産運用を否定するのには、何かしらの「不安要素」を孕んでいるからに他なりません。もちろん、資産運用についての確固たる知識を持った上で否定するなら理解できますが、日本人の金融リテラシーはお世辞にも高いとは言えません。では一体、なぜ「資産運用をしない方が良い」という意見が生まれるのか? 同章では、考えられるその要因について洗い出してみました。

①リスクがあるから

投資よりも貯金と考える最たる理由は「リスク」にあります。何より元本が保証されないケースが多く、逆に銀行預金の場合はたとえ銀行が破綻したとしても、最大で1,000万円程度保証してくれるところがほとんどです。

投資を拒否する層が最も嫌うのは「損をすること」であり、投資の場合、元本を保証してくれないばかりか、価格が変動する商品となると元本割れを起こす可能性もあります。その点を考えれば、投資よりも銀行預金の方を選んでも仕方ないでしょう。

②知識がないと利益を出すのが難しいから

投資を使った資産運用は簡単ではありません。知識・経験のある方ならお分かりかと思いますが、それらを講じて利益を出すにはそれなりの知識を要しますし、何よりそこまでの知識を蓄えるのは一朝一夕にいくことではありません。最低限の知識すらなければ、実際に購入して運用するのはもちろん、購入するために証券会社で商品を選ぶ際につまずいてしまうのは容易に想像できます。

無論、投資信託のようにプロに運用を委託することができたり、最近ではAIに運用を任せることができるサービスも存在するため、投資を知らない投資家がいても不思議ではありませんが、根本的な仕組みすらわからない状態となると、損をするのは目に見えていると言っても過言ではないでしょう。

③「タイパ」が悪いから

実際に証券会社のサイトで購入するだけなら、タイパは良いのでは? と思うかもしれません。しかし、そう言われているのは投資そのものではなく、「投資の勉強」です。前項で説明したように、基礎的な知識すらない状態では、上手くいくものも上手くいかないと紹介しましたが、実はそうではないという声も少なからずあります。

言ったことをすぐさま否定するのもどうかと思いますが、確かに投資の勉強には時間がかかりますし、もっと言うとコストもそれなりにかかるもの。それでいて知識をしっかりと蓄えたところで勝ち確とはならない訳で、それならいっそ勉強などせず全世界株式インデックスファンドのような商品に積み立てし続けるだけである程度の勝算は見込めるのでは? と思われるでしょう。では万が一、それでも損失を出してしまった場合、次にどんな行動をすれば良いのか? 適切な対応ができるのでしょうか?

確かにタイパは良くないし、真剣に学ぶならそれなりにコストもかかるもの。しかし、知識があるのとないのでは、投資の結果はゆくゆく変わっていくものです。確かにプロ任せで運用すれば出資側が動くことはありません。

とは言え、結果的にそれは自身の資産となるわけで、よりリスクを抑えたい、もっと利益を出したいと考えた際、一体どう動けば良いのか? すぐに判断できるでしょうか? 他の商品を購入するにも、どんなものを選べば良いのか? はたまた、下げ目を察知して売却すると言った判断も、素人では中々対応できません。時間こそかかったとしても投資で結果を出したいならそれなりの知識をつける必要があるというのは、そういった点もカバーできるからです。

資産運用をやってはいけない人の特徴

「しない方が良い」という声に対する意見は前章の通りです。つまり、やるべきではないという意見こそあるものの、効率よく利益を出し、資産を増やしていきたいと考えるなら、やはり投資は避けられない手段であると断言します。とは言え、「やってはいけない人」「手を出すべきではない人」も確実に存在します。では一体、どんな方が資産運用に向いていないのか? 以下で詳しく紹介していきます。

①資産運用に回す資金がない人

投資を使って資産を運用していく場合、まず必要なのは「資金」です。資金がなければ投資に手を出すことはできず、言うまでもありませんが、借金をしてまでやることではありません。貯金はもちろん、そもそも投資に回す資金すらないという方は、まず借金以外の方法で投資資金を作るところから始めるべきです。そして、それができないなら投資を始めるのは諦めた方が良いと思います。

②投資について学ぶ気がない人

しつこいくらいに書いてしまいますが、やはり投資について学ぶ気がないのであれば、やるべきではありません。例えば世の中には「専業投資家」と言われる方が存在し、言うまでもなく彼らは投資を生業とし、投資で得た利益で生活を送っています。

なぜそれができるのか? 基礎的な知識はもちろん、あらゆるケーススタディをインプットしたことで対応能力を備えたからです。それによって多額の資産を獲得し、いわゆるFIREを実現することに成功。しかし、時間さえあれば市況を確認し、国内外の経済ニュースを漁り読むなど、実状は多忙なサラリーマンと遜色ない生活を送っています。

つまり、それだけの努力をしなければ投資で成功することは難しいということです。とは言え、何もそうなりたいなら勉強せよということではなく、そこまでの存在になれた方でも変わらず学び続けている訳で、利益を出すためには一朝一夕にはいかないということです。

③ハイリターンを求める人

言わずもがなですが、投資はギャンブルではありません。1万円を10万円まで増やしたら終わりという刹那的なものではなく、余剰金を貯めた大事な資金を数年ないし数十年もの長い時間をかけて少しずつ増やしていく手段です。確かに資金を増やすという側面は、未経験者にあり得ない夢を見させるものです。

しかし、資産運用の本質は前記したようにコツコツ型の地味な作業でしかありません。ゆえに、ギャンブル的な側面を期待している方は投資に不向きと言えるでしょう。

④目先のお金が必要な人

「投資を始めた理由は何か?」と問われた際、多いのは「老後資金を作るため」、「マイホームの頭金を貯めるため」「教育資金の充実」といった、先のイベントに対する備えを目標にしているという意見です。前項でも書きましたが、資産運用は目先のお金を準備するための手段ではなく、数年・数十年先に要する資金を蓄えるための手段です。

資産運用は必要!その理由とやるべき層とは

今更言うまでもないことかもしれませんが、資産運用は資産を守り、安定した生活を送るための手段として今や欠かせない存在です。その証拠に、NISA制度が施行されてから、投資人口は増えるばかりです。

しかし、資産運用に関する興味や知識を持ち得ていない層にとっては、果たしてそこまで必要とされているのか? 皆目見当がつかないという方もいるでしょう。そこで最後は『資産運用が必要な理由』について紹介していきます。

資産運用が求められるようになった社会的背景

平均所得の低下、老後不安、物価高による消費意欲の低下などから、投資の必要性が高まったタイミングで施行されたのが「NISA制度」です。

非課税で利益を受け取ることができるメリットの大きさは、投資経験者や、ある程度の知識がある方にしか響くことはなかったかもしれませんが、近年徐々にその有用性が認知され始め、投資人口が増えるに至っています。忙しいのに給与は増えずといった厳しい台所事情を緩和させるためには、投資こそが資産運用方法として最適であることは言うまでもないでしょう。

資産運用をしないと個人の資産はどうなる?

単純に、資産を増やす機会がないというだけです。ギャンブルはもっての外ですし、間違っても銀行預金で十分という方もいないと思います。何せ金利0.01%の時代です。1000万円預けたところで年間利息はわずか1000円

しかし、利率3%の商品に月83万円を1年間積み立てた場合(計1,000万円)、得られる運用資産額は1,010万円に上ります。1000円と10万円、果たしてどちらの方が良いか? お分かりだと思います。

資産運用をやるべき人の特徴

一概にそうとは言い切れませんが、まず「冷静である」点は欠かせません。損失を出してしまった場合や、中々思うような運用成果が出ない場合でも、慌てて高リスク商品に手を出さないのは鉄則と言えます。さらに、「勉強熱心で情報収集力に長けている方」も投資に向いていると言えるでしょう。

何せ投資で利益を出すために最も重要なのは資金の準備はもちろん、正しい知識・重要な情報を蓄えることに尽きます。それを持ち合わせていなければ、適切なタイミングで買い足す・売るといった判断を下すこともできないでしょう。それら要素を持ち合わせていなければ、投資を使って資産を運用するのは難しいかもしれません。

資産運用の勉強を何からやったらいいのかわからないという人は、以下の記事を参考に始めてみるのもおすすめです。

【投資の勉強】初心者はこれだけでOK!効率的な勉強法を全公開

 

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