つみたてNISAは毎月いくらで利益が出る?資産を増やす3つのコツ

nisa 毎月いくら

「つみたてNISAは毎月いくら積み立てるべきなのか」
「つみたてNISAは毎月いくら積み立てると利益が出やすいのか」
「つみたてNISAは毎月5000円から1万円ほどの少額でも利益は出るのか」

このように考えていませんか? 

結論から言うと、つみたてNISAの毎月積立額はその人の資産状況をもとに決まります。また、毎月5000円から1万円ほどの少額でも利益を出すことは可能です。

筆者自身、つみたてNISAは毎月1万円から始めています。それから収入が増えて投資に回せるお金に余裕が出てきたので、満額である毎月33,333円を投資するようになりました。

また2章で詳しく解説していますが、シミュレーションを通して少額でも利益を出すことは可能であることが分かります。以下、つみたてNISAで毎月1000円を年率5%で20年運用したときのシミュレーション結果です。

出典:金融庁「資産シミュレーション」

毎月1000円を年率5%で20年積み立てると、元本24万円に対して17.1万円増えていることが分かります。

あくまでシミュレーションなので投資成果を保証するものではありませんが、毎月少額の積み立てでも利益を見込めることがお分かりいただけるのではないでしょうか。また年率5%というのは、つみたてNISA対象商品のS&P500の過去30年の平均利回りが9%であることから、積立投資で現実可能な数値と言えます。

そこで今回は、私たちが運営する生徒数日本一の投資スクールGFS(グローバルファイナンシャルスクール)投資家陣の知見をもとに、以下の内容について解説していきます。※2021年トレンドリサーチ調べ

  • あなたに合った毎月積立額の決め方
  • 毎月の積立額が少なくても利益は出せるシミュレーション結果
  • つみたてNISAで資産を増やすために重要なポイント3つ

この記事を読み進めていただくことで、つみたてNISAでご自身が毎月いくら積み立てるべきなのかが分かります。また2章にあるシミュレーションでは、毎月の積立額が少なくても利益は出せることが分かり、いくら積み立てるといくらぐらいの資産になるのかもイメージすることができます。

最後の3章では「つみたてNISAで資産を増やすために重要なポイント3つ」についても解説しているので、ポイントを押さえながら自分に合った積立額で投資することで、将来の資産を増やせる可能性を高めることができます。

つみたてNISAを使った資産形成を考えていらっしゃる方は、ぜひ記事内容をお役立てください。

※つみたてNISAは2023年にNISAの改正が行われ、2024年から新NISA制度に変わっています。旧NISAと新NISA制度の比較については下記をご覧ください。

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おおおお

新旧NISA比較表
旧NISA新NISA(NISA新制度)
つみたて
NISA
一般NISAつみたて
投資枠
成長投資枠
対象年齢18歳以上18歳以上
制度の実施期間2042年まで
※新規買付は2023年まで
2023年まで2024年から恒久化(しばらく続く)
制度の併用不可(どちらかを選択)可能
年間非課税枠合計枠360万円
各枠40万円120万円120万円240万円
非課税保有限度額800万円600万円1,800万円
└うち成長投資枠1,200万円
売却した場合の
非課税保有限度額
買付額分の非課税保有限度額が
復活する
非課税保有期間20年間5年間無期限
買付方法積立積立・一括※1積立積立・一括
投資対象商品長期・積立・分散投資に適した一定の
投資信託
上場株式・
株式投資信託・
ETF・REIT
積立・分散投資に適した一定の
投資信託
(つみたてNISAの商品と同様)
上場株式・
投資信託など※2
ロールオーバー
(移管)
可能不要
→2023年末までに現行NISA(つみたて・一般)で投資した商品は、
新NISAの外枠で現在のNISA非課税措置が適用される。

おおおおお

※1 積立「定期的に一定金額で購入する方法」、一括「一度のタイミング・まとまった金額で購入する方法」
※2 ①整理・監理銘柄②信託期間20年未満、高レバレッジ型及び毎月分配型の投資信託等を除外

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監修者:市川雄一郎 監修者:市川雄一郎 
グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)

公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長

あなたに合った毎月積立額を決めるための2ステップ 

冒頭でも少しお伝えしましたが、つみたてNISAの毎月積立額はその人の資産状況をもとに決まります。なぜなら、資産状況をもとに積立投資をしないと、続けることができないからです。

この章では、あなたに合ったつみたてNISAの毎月積立額を決めるための手順について解説します。

以下、つみたてNISAの毎月積立額を決めるための2ステップです

①自分の資産状況を把握する
②投資に回せる金額を把握する

順番に見てみましょう。

ステップ①自分の資産状況を把握する

ステップ①は「自分の資産状況を把握する」です。資産状況を把握した上で積立投資をしないと、続けることができないからです。自分の資産状況を把握せずに積立投資をすると、家賃や食費、教育資金など生活する上でお金が必要な時に対応できず、その結果投資を続けることができなくなる可能性があります。

自分の資産状況を把握するためには、「生活防衛資金」「近い将来に使う資金」「余剰資金」の3つのお金がポイントになります3つのお金のうち積立金額を決めるために1番重要なのは「余剰資金」です。なぜなら投資は元本保証がないため、万が一相場が急に大きく下がったとき生活に影響が出ないように、余剰資金がある状態でやるべきだからです。

ただし、余剰資金を知るには「生活防衛資金」と「近い将来に使う資金」を把握する必要があります。

それぞれ解説していきます。

まず生活防衛資金とは、不測の事態や万が一の時に備えておくお金のことです。不測の事態には、急な病気や怪我、失業や災害で住んでいる家に被害が生じる場合が当てはまります。

masuda.jpg 増田

生活防衛資金は生活費の約3〜6ヶ月分が目安になります。生活費は、家賃や食費、通信費および水道光熱費などが当てはまります。

また近い将来に使う資金は、趣味や娯楽、数年以内に必要になりうるお金(家電の買い替え、結婚資金、教育資金など)のことです。

そして余剰資金は、貯金から「生活防衛資金」と「近い将来に使う資金」を引いたお金のことを表します。

余剰資金 = 貯金 −(生活防衛資金+近い将来に使う資金)

前述したように、積立金額を把握するのに1番重要なのは「余剰資金」ですが、そのほか生活防衛資金と近い将来に使う資金についても、ご自身の資産状況はいかがだったでしょうか。

この段階で余剰資金がないという方は、「つみたてNISAをしない」または「つみたてNISAを少額から始める(1000円でも)」ことをおすすめします。

もし余剰資金がない状態でつみたてNISAにお金を費やしてしまうと、金銭的にも精神的にも生活に支障が出る可能性があるからです。つみたてNISAは余剰資金を確保してから始めるのが1番良いですが、確保できていない状態で始めるのであれば生活に支障が出ない程度の少額から検討するのが良いでしょう。

kabuo-r.png かぶお

生活防衛資金と近い将来に使う資金の目安金額は、この記事の「1-2生活防衛資金を確保する」「1-4余剰資金で投資を検討する」に詳しく書いてるよ!

生活防衛資金と近い将来に使う資金は貯金と分けて確保しておく
貯金と生活防衛資金・近い将来に使う資金を合わせて確保すると、「いくら使って良いのか」「いくら使ったのか」が分からなくなってしまいます。知らないうちに貯金からお金が減っていたということになる可能性があるので、分けて確保しておくことをおすすめします。

ステップ②投資に回せる金額を把握する

ステップ②は「投資に回せる金額を把握する」です。結論、投資に回せる金額というのは毎月給料から天引きされても困らない金額」です。また、ステップ①で解説した余剰資金があることが前提になります。
※余剰資金:貯金から生活防衛資金と近い将来に使う資金を引いたお金

なぜなら、つみたてNISAは「長期投資」をすることで成果が出やすくなるため、続けられる金額で投資していくことが資産を増やすために大切だからです。長期投資をすると、元本割れの確率を下げて投資成果が出やすくなります。

実際に金融庁から以下のデータが出ており、長期投資をすることで元本割れの確率を下げることが可能なことが分かります。

出典:金融庁つみたてNISA早わかりガイドブック

データにある通り、積立投資を5年行った場合は元本割れの確率があり積立投資を20年行った場合は元本割れの確率がありません。このデータは過去の実績から算出されたものなので将来の投資成果を保証するものではありませんが、長期投資することで「元本割れの確率を下げることができる」ということが分かります。

ここまでお伝えしてきたように、つみたてNISAは余剰資金がある上で、毎月給料から天引きされても困らない金額で長期投資することが、投資成果を出すために重要です。

masuda.jpg 増田

つみたてNISAで投資成果を出すためには「長期投資」をすること以外にも、「積立投資」「分散投資」をすることも重要です。『【図解】投資信託の仕組みを理解して投資成果を上げる3つのコツ』の5章詳しく解説しているのでチェックしてみてください。

番外編:先取り投資という最終手段

ここまであなたに合った毎月積立額を決めるための手順について解説してきましたが、前述した2ステップで進めていくのが面倒という方もいるかと思います。そんな方には「先取り投資」が最終手段として良いでしょう。2ステップで進めていくよりも簡単に毎月積立額を決めることができるからです。

筆者自身つみたてNISAを始めた頃は、自分の資産状況を細かく確認することを手間に感じて、毎月給料から天引きされても困らない金額で先取り投資をしていました。

まず先取り投資とは何かと言うと、「給料が入ったら先に貯金や投資に回すお金を確保する方法」です。給料から貯金や投資に回すお金を引いて残ったお金を生活費にあてます。毎月先取り投資をすると、投資に回した金額は元から無かったことにして生活することになるので、結果的に投資を続けることができます。

そして先取り投資をする場合も、1章ステップ②で解説したように毎月給料から天引きされても困らない金額」で積立投資することが大切です。

もし給料から天引きされて困るくらいの金額を投資に回してしまうと、積立投資は投資なので相場に変動があるため、相場が下がってしまったとき商品を持っていることが不安になり売却してしまう恐れがあります。すると投資成果を出すために重要な長期投資をすることが難しくなってしまいます。

そのため毎月給料から天引きされても困らない金額で積立投資を始めるのが良いでしょう。

次の2章では「毎月の積立額が少なくても利益は出せる」ということを、シミュレーションを使って解説しています。

毎月の積立額が少なくても利益は出せることが分かる3つのシミュレーション

この章では「毎月の積立額が少なくても利益は出せる」ということを、3つのシミュレーションを使って解説していきます。

シミュレーションを見る前に、日本証券業協会からつみたてNISAの平均積立額についてデータが出ているので、いくらくらいの積立額で投資している人が多いのか参考としてイメージを掴んでみましょう。

つみたてNISAの月の平均積立額は「約1.4万円」

日本証券業協会のデータ(2021年末時点)をもとに、つみたてNISAの積立額を計算したところ、月の平均積立額は約1万4181円となりました。計算は以下のデータをもとに行っています。

つみたてNISAについて
・口座数:339万口座
・買付額:5,769億円

5,769億円÷339万口座=17万177円(1口座あたりの年間積立金額)
17万177円÷12ヶ月=約1万4181円(1口座あたりの月間積立金額)

上記のとおり平均積立額は1.4万円ですが、毎月1.4万円もかけたくない方もいると思います。そこで、1,000円、1万円の場合もシミュレーションしてみました。

シミュレーションは以下の条件で行っています。

シミュレーション条件

  • 毎月の積立額:1,000円/1万円/3万円
  • 運用期間:20年
  • 運用利率:年率5%
    金融庁「資産運用シミュレーション」を利用しました
    ※シミュレーション結果は投資成果を保証するものではありません

投資に保証はありませんが、今回条件として設定している年率5%というのは、積立投資で実現可能な数値です。実際につみたてNISAで扱っている金融商品「S&P500(アメリカの500社に投資できる)」では、過去30年の平均利回りが9%になっているからです。

現在年率が約0.002%の定期預金と比較すると、積立投資で見込める利益の大きさが分かるかと思います。

そしてこの後のシミュレーションを見ていただければ、毎月の積立額を増やすことによって見込める利益も増えることがお分かりいただけるかと思います。さっそくシミュレーション結果を見てみましょう。

毎月1000円の場合

毎月1000円を20年積み立てた場合のシミュレーション結果は次の通りです。

毎月1000円の積み立てでも、20年後には元本24万円に対して17.1万円増えています。仮に毎月1000円を定期預金すると、現在年率が約0.002%なので、20年後には元本24万円に対して48円しか増えません。

毎月1000円でも、預金するのではなく、積立投資をすることで利益を出して資産を増やせる可能性があることが分かります。

毎月1万円の場合

毎月1万円を20年積み立てた場合のシミュレーション結果は次の通りです。

毎月1000円の積み立てと比べて毎月1万円と元本自体増えていますが、20年後には元本240万円に対して171万円増えています。毎月1000円よりも運用収益が大きく増えていることが分かります。

毎月3万円の場合

毎月3万円を20年積み立てた場合のシミュレーション結果は次の通りです。

つみたてNISAの投資上限額は月33,333円ですが、上限額に近い月3万円を投資することで、20年後には元本720万円に対して513.1万円増えています。毎月1万円の積立よりもさらに運用収益が増えていることが分かります。

上記シミュレーション結果から「毎月の積立額が少なくても利益を出せる」ということをお分かりいただけたのではないでしょうか。また、毎月の積立額を増やすことによって見込める利益も増えるということも分かるかと思います。

kabuyo-r.png かぶよ

この記事ではつみたてNISAの始め方について詳しく書いているよ!

毎月の積立額を増やす方法「収入を増やして支出を減らす」

毎月の積立額を増やすためには、「収入を増やして支出を減らすこと」が必要です。毎月積立投資に回せるお金を確保するためには、いかに収入と支出の差を大きくできるかが重要だからです。

『お金を増やす43個のコツ | 大きな資産を作る方法も紹介』の記事では、収入を増やす10個のコツと支出を減らす28個のコツについて詳しく解説しています。下記は、記事で紹介されている収入を増やすコツと支出を減らすコツの一部です。

■収入を増やすコツ
・会社の給料を増やす
・転職する
・不用品販売をする

■支出を減らすコツ
・格安SIMに切り替える
・フリーWi-Fiを利用する
・電力・ガス会社を変える

ただ「収入を増やして支出を減らすこと」が必要といっても、収入を増やすことはすぐ実現できるほど簡単ではないと思います。「支出を減らすこと」であれば、実は収入を増やすコツで収入を増やすより結果が出るのが早いです。ものや状況によりますが、不用品販売のようにいらないものを販売するだけでお金に変えることができ、短期間で収入を増やすことも可能です。

ここまでお読みいただくと、毎月の積立額が利益を出すためのポイントになることをお分かりいただけたかと思いますが、資産を増やすためのさらに重要なポイント3つを次の章でご紹介します。

つみたてNISAで資産を増やすために重要なポイント3つ

前章では、毎月の積立額が利益を出すためのポイントになることを解説しました。この章では、つみたてNISAで利益を出して資産を増やすためのさらに重要なポイントをご紹介します。

つみたてNISAで資産を増やすために重要なポイントは以下3つです。

  • 銘柄選定をしっかりする
  • 長期投資をする
  • 途中解約しない

詳しく見ていきましょう。

銘柄選定をしっかりする

つみたてNISAで資産を増やすために重要なポイントは「銘柄選定をしっかりする」ということです。なぜなら銘柄選定をしっかりしないと、資産が減ってしまう可能性があるからです。

あらかじめつみたてNISAの対象商品は、約6,000本ある日本の投資信託の中から金融庁221本(2023年2月9日時点)に絞り込んでくれています。しかし金融庁が絞り込んでくれているからといって、どの銘柄でも良いというわけではありません。銘柄によっては資産が減ってしまう可能性があります。

資産が減ってしまう可能性のある銘柄には、純資産総額が減少していたり、ブル型・ベア型の投資信託などがありますが、詳しくは『あなたに合った投資信託の選び方が分かる!投資家オススメ銘柄も公開(3章)』の記事に書いていますので、合わせてご覧ください。

では銘柄はどのように選べば良いのか悩まれる方もいらっしゃるかと思います。つみたてNISAの銘柄選定には以下3つのポイントがあります。

つみたてNISA銘柄選定のポイント3つ

  • インデックスファンドである
  • 手数料が安い
  • 右肩上がりの資産である

つみたてNISAの対象商品はすでに上記のポイントを満たしている銘柄がほとんどですが、3つのポイントを満たしているものの中でも、弊社GFSの投資家陣に人気の投資先は以下です。

■eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 人気度:★★★★★
米国で一番有名な株式指標です。米国企業の中でも選ばれた500社に分散投資ができる最強の投資信託です。

■楽天・全米株式インデックスファンド 人気度:★★★★★
(SBI・V・全米株式インデックスファンド)
米国の上場企業約4000社に分散投資する投信信託です。こちらはS&P500と比較して大型企業から中・小型企業まで網羅されておりバランスが取れています。

■eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 人気度:★★★★☆
安定成長している先進国と発展力のある新興国50カ国の中から選ばれた約3000社に分散投資する投資信託です。米国だけでなく投資地域も分散したい人におすすめです。

つみたてNISAの銘柄選びをしっかりすることで、資産を増やせる可能性を高くすることができるので、ぜひ上記内容を参考にしてみてください。
※特定の投資商品を勧めているわけではありません。あくまで投資は自己責任になります。

masuda.jpg 増田

『あなたに合った投資信託の選び方が分かる!投資家オススメ銘柄も公開』の記事でも投資信託の選び方について詳しく解説しているので、合わせて読んでみてください。

長期投資をする

つみたてNISAで資産を増やすために重要なポイントは「長期投資をする」ということです。そもそもつみたてNISAは長期投資をすることが前提の制度であり、長期投資することで複利の効果を大きくすることができるからです。

複利の効果とは

投資の運用で得られた利益を再投資することで、雪だるま式に資産を増やしていく手法のこと。

複利の効果は資産にどれくらいの影響を与えるのでしょうか。以下のグラフは、複利で運用しなかった場合(単利)複利で運用した場合を比較したものです。

20年後に複利で運用して得られる金額が約106.1万円、単利で運用して得られる金額が80万円という結果になりました。差額としては約26.1万円になります。

グラフを見て分かるように、5年目を過ぎたあたりから運用成果に差が出始め、20年経過した時点では大きな差が出ています。(あくまでシミュレーションですので投資成果を保証するものではありません)

このように、長期投資をすることで複利の効果を大きくすることができるため、つみたてNISAで資産を増やすために重要なポイントと言えます。

masuda.jpg 増田

金融庁のデータによると、長期投資することで元本割れする確率が低くなることも分かっています。

途中解約しない

つみたてNISAで資産を増やすために重要なポイントは「途中解約しない」ということです。なぜなら前述したように、つみたてNISAは長期投資をすることで複利の効果を使って資産が増えやすくなるからです。

また途中解約すると、つみたてNISAの非課税枠は一度利用すると復活しません例えば、つみたてNISAで30万円投資すると、その年は年間非課税枠40万から投資した30万円を引いた残り10万円しか非課税で投資することができません。投資した30万円分の非課税枠は復活せず、使い切りになります。

このように途中解約すると、複利の効果を使い切れず資産が増えづらくなり、その年に非課税で投資できる金額も減ってしまいます。途中解約して再度始めるとしても、複利の効果はリセットされて、ドル・コスト平均法による購入単価が安くなる効果もリセットされてしまいます。ですから途中解約をせず運用することが、つみたてNISAで資産を増やすために重要なポイントと言えます。

masuda.jpg 増田

2024年からスタートする新NISAでは、買付した商品を売却することで、非課税保有限度額(非課税で投資できる金額)が復活します。新NISAの非課税保有限度額は1,800万円ですが、すでに1,800万円投資していた場合でも、持っている100万円で買付した商品を売却することで、非課税保有限度額は1,700万円に復活します。また新たに非課税で100万円の投資が可能になります。

詳しくは『新NISAとは?プロの投資家がNISAでの資産形成術を徹底解説』の記事に書いているので、こちらもぜひご覧ください。

まとめ

あなたに合った毎月積立額を決めるための2ステップ

  • ステップ①自分の資産状況を把握する
  • ステップ②投資に回せる金額を把握する
  • 番外編:先取り投資という最終手段

毎月の積立額が少なくても利益は出せることが分かる3つのシミュレーション

・毎月1000円を年率5%で20年運用した場合

・毎月1万円を年率5%で20年運用した場合

・毎月3万円を年率5%で20年運用した場合

つみたてNISAで資産を増やすために重要なポイント3つ

  • 銘柄選定をしっかりする
  • 長期投資をする
  • 途中解約しない

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