米国株はやめとけ!といわれる理由と低リスクの投資をご紹介

米国株は個別株の場合、1株から投資が可能で、お手軽ではじめやすい投資の一つでもあります。しかし米国株はやめとけという意見もあります。米国株には大きな成長のチャンスがある反面、特有のリスクも存在します。

本記事では、米国株に投資する際に注意すべき理由やリスク、そして低リスクで資産を増やすための代替投資方法についてご紹介します。初心者の方でも安心して始められる投資方法を解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

監修者:市川雄一郎 監修者:市川雄一郎 
グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)

公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長

米国株はやめとけといわれる5つの理由

米国株は世界最大の株式市場であり、多くの投資家にとって魅力的な投資先ですが、「米国株はやめとけ」と言われる理由もいくつか存在します。投資を行う前に、これらのリスクやデメリットをしっかり理解しておくことが重要です。ここでは、米国株が敬遠される下記の5つの主な理由を紹介します。

  • 二重課税がある
  • 為替リスクがある
  • 株主優待がない
  • 値幅制限がない
  • 情報収集が難しい

二重課税がある

米国株は配当金に対して二重課税が発生します。そのため利益がその分減ってしまうのでご注意ください。税率は下記の通りです。

・米国10%
・日本20.315%

全部で約30%引かれてしまいますが、確定申告を行って外国税控除を利用すれば、米国で課税された分を還付金として受け取れるのでマイナスにはなりにくいと考えられます。二重課税の確定申告に関して詳しく知りたい方は下記の記事も合わせてお読みください。

米国株投資で確定申告しなくて大丈夫?申告しないと損する3パターン

為替リスクがある

米国株は日本円で購入可能ですが、為替の影響を受けるリスクがあります。最近は円安ドル高ですので、日本円での購入のハードルが上がっている人もいると思います。買うタイミングによっては相場の影響を受けて損失が出る可能性も0とはいえません。それを知った上で米国株投資を行いましょう。

株主優待がない

米国株投資には日本株のように株主優待がほぼありません。しかし配当金に還元されていて、配当は年に4回あります。日本株の場合は年に2回ですので、その倍の回数の配当は有り難いことだと思います。米国は利益を配当金に還元をする傾向があるので、株主優待株主優待の良さもありますが、配当で利益をもらえるのもそれはそれでメリットでしょう。

値幅制限がない

米国株には値幅制限がないため、株価の暴落や購入停止になるリスクがあります。値幅制限とは株式市場で一日の取引において、株価が上昇または下落できる範囲を制限する仕組みのことです。日本株には値幅制限があるため、急激な高騰や暴落を防ぐことができます。

米国には値幅制限がないため、例えば成り行き注文をした場合、タイミングによっては極端に高い金額で約定してしまう場合もあるので注意が必要です。しかし米国株にはリミットアップ、リミットダウンという株価や商品価格が一日に大幅に変動するのを抑え、市場の安定を保つ制限が導入されています。急激な価格変動によるパニックを防ぐ仕組みとなっていますので、こちらを踏まえて投資をしていれば戸惑うリスクも減らせるのではないかと考えます。

情報収集が難しい

米国株はアメリカの企業なので、日本株に比べて投資に関する必要な情報が得にくいかもしれません。しかし証券会社によっては、企業情報を取り揃えてくれている所もあるので、いくつかの証券会社の口座を開いて情報収集をするのも一つの手です。日本株の場合は四季報やネット、証券会社でも情報収集ができます。

 

米国株の3つメリット

米国株はやめたほうがいいといわれる理由について解説してきました。この章では、とはいっても米国株投資をやってみたいという方のために米国株の下記の3つのメリットについてお話したいと思います。

  • 1株から買える
  • 高配当が望める
  • 市場が伸びている

1株から買える

米国株は1株から買えます!!米国株の一番のメリットはこれといっても過言ではありません。今はドルが高いので手を出しにくい人もなかにはいるかもしれませんが、1株ずつコツコツ買っていっても全然良いと思います。必要な費用は数万円くらいからなので、比較的手を出しやすいでしょう。

筆者は知っている企業でコーラやアップルなどを少しずつ買っていました。

高配当が望める

先ほど米国株は株主優待がないのがやめておけという理由の一つとしてお話しましたが、米国株は株主優待がない代わりに年に4回の配当があります。日本株ですと年2回なので、倍です。米国の企業は利益を株主へ還元する傾向があるので、配当の回数も多く、高配当が望めるので、その点はメリットになると考えます。

市場が伸びている

米国株は全世界の株価の時価総額のうち58.8兆ドルで全体の48.5%を占めています(2024年8月末現在)日本は中国に続き世界3位で6.7兆ドルの5.6%となり、米国株とは約10倍の差があります。2位は中国で8.3兆ドルの6.8%となり、まだまだ米国に追いつくには時間がかかりそうだと思いませんか。ですので、まだ米国市場は伸びると考えても良いでしょうから、米国株への投資に意味はあると思うのです。

 

個別米国株が不安なら投資信託がオススメ

これまで個別の米国株投資についてやめておいたほうがいい理由とメリットについてお伝えしてきましたが、個別の米国株投資はやってみたいけど不安だという人もいるでしょう。そういう方には米国株の投資信託がオススメです。理由は下記2つがあります。

  • 時間分散ができて上昇時や下落時のリスクのカバーができる
  • ほとんど勉強しないでほったらかし運用でいい

時間分散ができて上昇時や下落時のリスクのカバーができる

積立投資は時間分散ができて上昇時や下落時のリスクのカバーができます。投資信託は基本的には積立投資になります。ドルコスト平均法で買い付けていくので、毎月決まった金額を分散投資できます。買うタイミングを分散することで、株価の上下があったとしても平均購入単価が均等にされます。そのため価格の上昇時、下落時のリスクをおさえることが可能です。

しかし積立投資は長期運用することで利益が雪だるま式に増えるので、数年などの短期投資はオススメできません。下記は、1985年から2020年までの35年間、毎月同額ずつ投資信託の買付を行ない、保有期間5年と、20年の運用リターンの実績です。

(1)保有期間5年間

積立保有期間5年グラフ

出典:金融庁HPつみたてNISA早わかりガイドブック

(2)保有期間:20年

保有期間20年グラフ

出典:金融庁HPつみたてNISA早わかりガイドブック

保有期間5年間の場合、元本割れの可能性が高いという結果が出ています。一方保有期間20年の場合、元本割れの確率が0になっています。過去の実績では20年積立投資をすると元本割れが起こりにくい結果が証明されています。

こういった理由からなるべく長期で積み立てるのがポイントなのです。

ほとんど勉強せずにほったらかし運用で良い

自動引き落としで積み立て投資を行いコツコツと投資信託を購入していけば、個別の銘柄選びやタイミングを見計らう必要がありません。これにより、投資初心者でも比較的簡単に始められ、長期的に安定したリターンを目指すことができます。積立設定をしていまえば基本的にほったらかし運用で良いでしょう。

しかしどの投資信託を買うかによって結果が変わってきますので、投資信託選びが重要だといっても過言ではありません。投資信託選びについて詳しくは【保存版】「ほったらかし投資」今すぐ始めたい人のための徹底ガイドの4章で解説していますので、ぜひこちらをお読みください。 

まとめ

米国株はやめとけといわれる理由と米国株のメリットについておわかりいただけたでしょうか。やめておいたほうが良い理由は様々ありますが、その点を理解して対策を取れるように投資を行えば、リスクをなるべく低くすることが可能です。個別米国株はもちろん勉強が必要ですし、米国株の投資信託も最低限の知識は取り入れて始めるほうが良いと私たちは考えます。

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