【株の情報収集】投資家たちは何をどこで見る?正しい収集方法は?

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新NISA制度の開始と共に投資を始める層が一気に増えると、投資関連の書籍は飛ぶように売れ、投資系Youtuberも台頭しました。今や多くのビギナーが資産アップを狙い、様々な手段で投資を学んでいるのです。しかし、ベストセラーになった投資書籍の一冊が、全ての投資家にとって役立つか? と言われたら、決してそうではないと断言できます。なぜなら、個々の知識レベルや運用したい投資商品によって、学ぶ手段もまた異なるからです。

そして、現在進行形で資産を運用している投資家が得るべき情報もまた然りです。理由は「情報過多」であるからに他ならず、TVの経済ニュースや新聞、さらにはネットでアップされている情報の中から、自身が本当に必要としている有益な情報をピックアップしなければなりません。

ここでは、主に投資に触れたばかりのビギナーに向け、株式投資に関する有益な情報を入手する手段に付いてまとめていきます。

監修者:市川雄一郎 監修者:市川雄一郎 
グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)

公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長

株にまつわる有益な情報を得る4つの手段

株式投資に関する有益な情報を得るために何をすべきか? 

まず最初にご紹介するのは、改めてお金をかけることなく、身近にあるものを使い、そこから情報を入手する方法です。

新聞やTVのニュース、さらには無料動画サイトなど、有益な情報を手軽に仕入れる方法は、意外と身近なところにあるものです。まずここでは、今すぐ入手できる情報源について詳しく紹介していきます。

①ニュースサイトを見る 

出勤中に何気なくスマホでニュースを読んでいるという方は多いと思います。その際、どんなサイトをご覧になっているでしょうか? 芸能やエンタメ、さらには時事ニュース等、大部分がYahoo! Japanのようなポータルサイトを利用しているのではないかと思います。

そして、多くの方がご存じだと思いますが、そのYahoo! で経済や投資情報に特化した「Yahoo!ファイナンス」というサイトを展開しており、そこでは投資や資産運用にまつわるタイムリーな情報を専門的に扱っています。都度頻度も高く、知りたい情報をすぐに入手できるとあり、投資家の中にはブックマークしているという方も少なくないでしょう。

さらに「Yahoo!ファイナンス」だけでなく、「infoseekニュース」や「gooニュース」などのニュースポータルや、新聞社のネットメディアとして「NIKKEI NET」や「YOMIURI ONLINE」などのサイトも人気です。

それらを見るメリットとしては、まず無料である点、そして鮮度の高い情報を得ることができる点でしょう。さらに、移動中やスキマ時間を使って、手軽に見ることができる点も大きいと思います。

専門サイトの中には有料のものも少なからずありますが、その日のトピックを知りたいという程度なら、それらサイトでも十分賄うことができるでしょう。

②新聞を読む

欲しい情報を欲しいだけ得たいと考えるなら、やはり専門性の高い媒体に目を通すのが最も効率が良いと思います。例えば株式の情報が欲しいと思った場合、やはり相応しいのは前記した経済専門サイトであり、新聞で選ぶなら「日本経済新聞」がその代表格と言えるでしょう。では一体、経済新聞から得られる情報とはどんなものなのか? 簡単に箇条書きすると・・・

⚫︎企業や業界に関するニュース

⚫︎経済や景気の動きに関するニュース

⚫︎投資家や株式市場に関するニュース

以上が主になるかと思います。

例えば、欲しい銘柄や既に保有している企業の新しい商品・サービスに関するニュースや、社長が代わったなどの人事面での動きなども知ることができます。つまり、欲しい情報だけを掻い摘んでインプットできるので、非常に効率よく有益な情報を獲得することができるでしょう。

さらに、マーケット総合面から、株価全体の動きや、その動きに関する解説記事を読むことで、直接的な売買の参考にもなります。もし未読の方は、一度お試しサービスを使って、数日間分でも試し読みしてみることをおすすめします。

③金融専門のメルマガの読者になる

詐欺的な側面を持ったサービスもあるため、中々手を出しにくいかもしれませんが、メルマガで投資情報を得るというのも有効な手段だと思います。メリットは、何と言っても「情報提供の早さ」に尽きるでしょう。サービスによっては、日に数回もの情報をメールで提供してくれるところもあり、使い方によっては大きな武器になることは間違いないでしょう。

そこで気になるのは「一体どんな内容のメールが送られてくるのか?」に尽きると思います。例えば、資産形成に関する情報メディアである「みんかぶ」では、いくつかの異なるサービスを展開しており・・・

⚫︎みんかぶメルマガ・・・その日の株式市場動向やニュース等投資に役立つ情報を毎日(月~金)配信

⚫︎みんかぶ入門メルマガ・・・新規会員を対象に、同サービスの利用方法や便利な活用方法を定期的に配信

⚫︎モーニングレポート・・・その日の市況の動向やニュース、「レポート銘柄」に登録している銘柄の情報が毎朝(月~金)届く

⚫︎寄り付き直前レポート・・・寄り付き前に「レポート銘柄」に登録している銘柄と関連する注目材料がメールで届く

⚫︎株価始値速報・・・「レポート銘柄」に登録している銘柄の始値がメールで届く

⚫︎株価前場引け値速報・・・「レポート銘柄」に登録している銘柄の前場引値がメールで届く

⚫︎株価後場寄り値速報・・・「レポート銘柄」に登録している銘柄の後場寄り値がメールで届く

⚫︎株価終値速報・・・「レポート銘柄」に登録している銘柄の終値がメールで届く

上記のように、みんかぶでは登録者個々のニーズに向いた有益な情報を毎日送ってくれます。そして、同サービスは何と無料で受けられるということなので、興味がある方は是非一度試してみることをおすすめします。

とは言え、前記したように投資情報サービスを提供している業者の中には、詐欺的な方法で料金を搾取するところも少なからずあるようです。もし気になるところがあれば、まずそのサービスが本当にクリーンなものかどうか、事前にしっかりリサーチしてから始めることを徹底すべきでしょう。

④金融系の動画チャンネルを定期的に視聴する

情報を得るツールとして、新聞や専門サイト以上に注目されているのが、動画サイトです。昨今では、投資系に特化したチャンネルも増え、中には専門書を超える程に濃く有益な情報を提供しているものも少なくありません。もちろんその多くが無料で視聴でき、かつ時間や場所を選ばずに観ることができます。

人気チャンネルの中には、著名評論家や莫大な資産を築くことに成功した個人投資家などが名を連ねており、何百万を超える再生数を記録しているところも少なくありません。

プラットフォームはYoutubeやインスタグラムなど、登録者数の多い定番サービスで展開している為、改めてアカウントを取ったり、料金がかかるなどの面倒がないあたりもおすすめできる要因と言えるでしょう。

新聞と四季報を有効活用する方法

日々の出来事やトレンドを報じる新聞と、上場企業の財務情報や業績をまとめた四季報。ご存知の通り、両者は情報媒体であるという共通点以外、あまり交わる部分はありません。

大まかに言うと、新聞は経済全体のトピックをまとめ、四季報は企業情報を網羅しています。しかし、その両方から漏れなく有益な情報を引き出すことができれば、資産運用を円滑に進めていく上で相当有利になることは明白です。ここでは、新聞と四季報の活用方法についてまとめていきます。

経済新聞はココを読むべき

日本経済新聞をモデルに考えてみると、まず本紙には全部で21カテゴリのページが存在し、個々に内容が異なります。その中でも投資のために読んでおくべきページには優先順位があるのです。詳細は以下の通りです。

読むべきページの優先順位

【最初に読むべき箇所】

・1面:その日のトップニュースが紹介されている

・総合2:社説・用語解説

・経済・制作:国内外の経済や政策について関する記事

・金融経済:国内外の金融記事

・グローバル市場:国内外のマーケット関連記事

・マーケット総合:株価・指数の値動き、投資家動向についての記事

上記が日経新聞の中で投資家が主にチェックすべきページです。

もちろん、ご自身が知りたい内容が書かれているページを真っ先にチェックすべきだと思います。しかし、もっと大枠で重要な情報、つまりマーケット全体の行方を示すような内容が書かれているページは、確実かつ早めにチェックするのが吉。上記の「最初に読むべき箇所」には、未来の投資判断に繋がる情報が書かれているケースが多いのは明白なのです。

あまり知られていない四季報の活用術

四季報とは何か? 簡単に言うと「日本国内の全上場企業の情報が全て詰め込まれている一冊」です。しかしその情報量の多さゆえ、まるで辞書のように分厚く、総ページ数は2,000を超えます。そんほどまでパンパンに詰まった情報の中から、有益なものだけを上手くピックアップする方法があるのか? 

単純に保有している銘柄、もしくは目をつけている企業の情報を確認し、売買の参考にすればいいだけです。しかし、企業一つの情報だけでも相当量書かれており、目が泳いでしまうと思います。そこでおすすめするのが、以下の項目だけを重点的にチェックする方法です。

・チャート

・会社の業績

・予想PER

・時価総額

・ROE

・自己資本比率

・キャッシュフロー

 

例えばチャートは右肩上がりで、業績は毎年安定的に3〜5%以上上昇している。さらに株価の割安・割高を表すPERは50倍以下、できれば30倍以下に収まっているもので、経営の効率性を表すROEは10%以上、つまり効率良く業績を上げている企業が望ましいでしょう。このように、個々の項目に平均を設け、その基準をクリアしているかどうかで売買を決めるのがおすすめです。

ちなみに、以前こちらでも四季報の読み方について紹介した記事がありますので、より深く四季報の読み方について知りたい方は、ぜひそちらも漏れなくチェックしてみて下さい。

→4ステップで学ぶ四季報の読み方|プロの活用術や参考書も徹底解説

プロの投資家が注目する3つの情報源

個人投資家の多くは、株式投資に関する情報を「新聞」「一般金融情報サイト」「四季報」などを駆使して獲得していると思います。では、投資のプロは一体どこから情報を得ているのか? 我々が知り得ない特別で特殊な入手先があるのか? はたまた独自の情報網を使い、表に出ない希少な情報を得ているのか? そう勘ぐりたくなるところですが、実はそうではありません。

無論、そういった独自のルートから情報を得ている可能性もないとは言えませんが、実際はもっとシンプルな手法を講じています。最後にご紹介するのは、プロが信頼するシンプルな情報源についてご紹介していきます。

①企業が公開しているIRページ

IRページには何が書かれているのか? 主とするものは以下の通りです。

⚫︎3ヶ月に1度の決算発表の際に開示される「決算短信」「四半期決算短信」「有価証券報告書」「四半期報告書」や業績予想の修正発表

⚫︎他社との資本・業務提携の発表、合併や企業買収の発表、TOBやMBOによる株式公開買付けの発表など、企業にとって大きな影響が生じると想定される事象の発生

また上記以外にも、月次での売上高の発表、新商品発売や新製品開発の発表や、決算短信の内容をより分かりやすく説明した決算説明会資料、中長期的な企業の展望について書かれた中期経営計画資料など、提出が義務付けられていないものも公開されます。

そしてその中で投資家が最も注目すべきは「決算短信」と「四半期決算短信」の二つです。何せ決算の内容によって株価が動くのは明白ですし、長い目で見れば業績と株価はある程度連動します。

無論、決算内容を見て自身で気づきを得なければ有益な情報とは言えないので、ある程度「見方」を知っておく必要があることは間違いないでしょう。最初のうちは中々慣れないかもしれませんが、年々見ていくうちに、見るべきポイントが絞れてくると思います。

②「適時開示」は必ずチェックしている?

何やら聞き慣れない言葉ですが、株式投資を有利に進めるために「適時開示」のチェックは欠かせません。

一体どんなものなのか? 簡単に言うと『投資する上での判断材料になる重要な情報をまとめたもの』であり、 上場会社には重要な会社情報が生じた場合、直ちに「有価証券上場規程」にのっとった適切な開示を行うことが義務づけられているのです。ちなみに、前記した決算短信も適時開示情報の一つ。

さらに、企業が開示すべき情報は、新たな株式の発行や株式の分割、併合、自己株式の取得、合併などの組織再編といった決定事項のほか、主要株主や筆頭株主の異動、訴訟、災害による損害などの発生事実など、運営に大きな影響があると判断できるものは全て開示の義務が課されます。

ゆえに、適時開示のチェックは株式投資をしていく上で欠かせない重要な情報源と言えるでしょう。

③SNSでタイムリーな情報を得ることができる

昨今では、投資系ユーチューバーなど、自身が持つ重要な情報をあらゆるメディアを使って自主的に公開している方が増えています。特にSNSではその動きが顕著に出ており、成長が見込まれる銘柄の紹介や、株価に大きな影響を与えるであろう事象の拡散など、役立つこと必至と言える情報が大量に流れています。

言うなれば宝の山と言っても過言ではないでしょう。では一体どんなSNSを使っているのか? 代表的なものは「X」だと思いますが、昨今では株式投資に特化したSNSサービスの提供も目につくようになりました。

SNSとはちょっと違うのですが、「SNS時代の個人投資家向けメディア」として発足した『ティッカートーク』は、まさに投資家向けの情報サイトで、バーチャル機関投資家が企業別に個人投資家からの質問を集約し、IR担当者との1on1インタビューを実施するというメディアです。

つまり、知りたい企業の知りたい情報をチェックすることができます。無論、プロの投資家が活用している可能性は高いと言えるでしょう。

 

株の情報収集の仕方がわかった方は、さらにレベルアップするために投資の本質を学ぶのもおすすめです。

わたしたちが運営するグローバルファイナンシャルスクール(GFS)では、株式投資の基礎知識を含むお金と投資に関するオンライン動画の講義約2,000本以上が学び放題。初心者から上級者まで35,000人を超す生徒が、毎日楽しく勉強に励んでいます。

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まとめ

【株にまつわる有益な情報を得る4つの手段】

①ニュースサイトを見る 

②新聞を読む

③金融専門のメルマガの読者になる

④金融系の動画チャンネルを定期的に視聴する

【新聞と四季報を有効活用する方法】

<新聞のチェックすべき箇所>

・1面:その日のトップニュースが紹介されている

・総合2:社説・用語解説

・経済・制作:国内外の経済や政策について関する記事

・金融経済:国内外の金融記事

・グローバル市場:国内外のマーケット関連記事

・マーケット総合:株価・指数の値動き、投資家動向についての記事

<四季報のチェックすべき箇所>

・チャート

・会社の業績

・予想PER

・時価総額

・ROE

・自己資本比率

・キャッシュフロー

【プロの投資家が注目する3つの情報源】

①IRページ

②適時開示

③SNS

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