
2024年に新NISAが始まり、ジュニアNISAは2023年を最後に廃止されました。しかし「未成年向けの枠がなくなってしまった」と嘆いていたパパ・ママに朗報です。

2025年末の税制改正大綱により、2027年1月から「こどもNISA(仮称:こども支援NISA)」が新たにスタートする方針が固まりました。
かつての「ジュニアNISA」の欠点を克服し、より使いやすく進化したこの新制度。投資教育や教育資金づくりにどう活用すべきか、徹底解説します。
投資の疑問や不安をいつもネットで検索しているという方は、この講座を1回見ていただくだけで投資の判断軸を身につけることができます。
監修者:市川雄一郎
GFS校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)
公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長
1. 2027年開始「こどもNISA」の全体像
「こどもNISA」は、18歳未満の未成年を対象とした新しい非課税投資制度です。2023年末に終了した旧ジュニアNISAとは異なり、「新NISAのつみたて投資枠」の未成年版という位置付けになります。
制度の基本スペック(予定)
| 項目 | 内容 |
| 開始時期 | 2027年1月1日〜 |
| 対象年齢 | 0歳 〜 17歳(日本居住者) |
| 年間投資枠 | 60万円(月5万円まで) |
| 非課税保有限度額 | 累計600万円(取得価格ベース) |
| 非課税期間 | 無期限(恒久化) |
| 投資対象 | つみたて投資枠対象の投資信託(金融庁厳選の低コスト商品) |
| 払い出し制限 | 12歳以上で一部緩和(詳細は後述) |
2. 旧ジュニアNISAとの「3つの決定的違い」
「前にもあったよね?」と思うかもしれませんが、中身は別物と言っていいほど進化しています。
① 非課税期間が「無期限」になった
旧制度では5年(または18歳まで)という期限がありましたが、新制度では成人版NISAと同様に無期限です。0歳から始めた場合、18歳までの18年間、さらに成人してからもずっと非課税で運用を続けられます。
② 払い出し(解約)のルールが変わった
旧ジュニアNISA最大の不評ポイントは「18歳まで原則引き出せない」という縛りでした。
こどもNISAでは、12歳(中学校入学のタイミング)以降、本人の同意があれば教育資金等の目的で引き出しが可能になる見込みです。これにより、「中学受験の塾代」や「高校の入学金」など、大学進学前でも柔軟に対応できるようになります。
③ 投資枠は「つみたて」に一本化
旧制度では個別株も買えましたが、こどもNISAは「つみたて投資枠」限定です。これは、未成年の資産形成において「ギャンブル的な投資」を避け、長期・積立・分散による着実な成長を促すという政府の意図があります。
3. 投資家目線で見た「こどもNISA」の活用メリット
単に「教育資金を貯める」以上のメリットが、この制度にはあります。
メリット1:家族全体の非課税枠が「爆増」する
現行の新NISAは1人1,800万円が上限ですが、こどもNISAを組み合わせることで家族の非課税枠をさらに広げられます。
父:1,800万円
母:1,800万円
子:600万円 (×人数)
⇒ 家族3人で合計4,200万円まで非課税で運用できる「巨大なバケット」が完成します。
メリット2:複利の力が「最大化」する
0歳から600万円の枠を使い切った場合、18歳になる頃には複利の効果で驚くべき金額になる可能性があります。
シミュレーション(年利5%想定):
0歳から10歳まで毎月5万円(計600万円)を積み立て、その後18歳まで放置。
18歳時点の評価額:約1,100万円
教育資金を全額カバーした上で、お釣りが出るレベルの資産が構築可能です。
メリット3:生前贈与の受け皿になる
祖父母からの「お年玉」や「教育資金贈与」を、銀行に眠らせておくのではなくNISA口座に入れることで、相続税対策をしながら子どもの資産を増やすことができます。
大人向けNISAについての記事はこちら
4. ここは要注意!利用前に知っておくべきリスクと落とし穴
「お得な制度」には必ず注意点があります。ここを理解していないと、後で家族トラブルになる可能性も。
① 「元本割れ」のリスク
預金ではないため、大学入学時にちょうど暴落が重なると、元本を割り込む可能性があります。「使う時期が近いお金」は預金で、「10年以上先のお金」はNISAでという使い分けが不可欠です。
積立投資の元本割れについて詳しく書いている記事はこちら
② 資金の所有権はあくまで「子ども」
親が口座を管理していても、法的には**「子どもの財産」**です。親が自分の借金返済や遊興費のために引き出すことは、たとえ親権者であっても「財産の侵害」とみなされるリスクがあります。
③ 贈与税への配慮
親や祖父母の口座から直接、子どものNISA口座へ多額の資金を入れる場合、年間110万円を超えると贈与税の対象になります。こどもNISAの枠(60万円)内であれば基本的には問題ありませんが、他の贈与と合算される点には注意が必要です。
5. 2027年開始に向けて、今からすべき準備
制度開始まであと約1年。今からできる戦略的なアクションプランです。

親のNISA枠を先に埋める: まずは親自身の1,800万円の枠を優先しましょう。親の枠が空いているのに子どもの枠を使うメリットは、教育目的を明確に分けること以外にはあまりありません。
証券口座の「未成年口座」を作っておく:
こどもNISAは、既存の「未成年口座」に紐づく形で提供されます。制度開始直後は申し込みが殺到するため、今のうちに銀行や証券会社で子どもの口座だけ開設しておくとスムーズです。
出口戦略(いつ使うか)を決める:
「大学費用にする」のか「成人時のお祝いとして渡す」のか。12歳から引き出せるようになるからこそ、無計画な取り崩しを防ぐためのルールを夫婦で話し合っておきましょう。
まとめ:こどもNISAは「20年後の子どもへの最高のギフト」
2027年から始まる「こどもNISA」は、かつてのジュニアNISAのような「使いにくさ」が削ぎ落とされた、非常に合理的で強力な制度です。
夢を追うような投資も面白いですが、このこどもNISAは、国が用意した「最も確実に資産を守り育てるための王道ルート」です。
非課税の制度は有効活用したい、しかし投資にリスクはつきもの、こどもNISAとNISAを最大限活用するためにも投資の勉強は必要です。よろしければ今無料のオンラインの『投資の達人講座』という講座があります。
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