この記事では、投資初心者がどのように投資をしていったらいいのか、私の実体験も交えつつ成功しやすい方法や考え方をもとに投資の始め方の手順を解説しています。
投資を全くしたことのない投資未経験者は何から始めていいのか分からない。という方がほとんどだと思います。私の場合、投資を始めたくても周りに投資をしている人もいなければ、教えてくれる人もいませんでした。
- 投資は怖い
- 絶対に損をしたくない
- いい投資先がどこなのか分からない
- 投資の正解が分からない
そう思いながらも投資を始めましたが、仮想通貨やFX、株取引でも損失を出してしまうありさまでした。しかし、投資で数々の失敗を経験してきたからこそ、やった方がよい投資や避けた方がよい投資が分かるようになりました。
また、投資スクールを運営している会社に入社し、投資の基礎から徹底的に学び直すことにより、投資初心者がやった方がよい投資の手順や気をつけた方がよい事が鮮明に分かるようになったのです。
そこで、この記事では現時点で※生徒数・講義数日本一のオンライン投資スクールの校長、市川雄一郎氏監修のもと、何から始めていいのか分からない投資未経験者に向けて下記内容をお伝えしていきます。
※2021年日本トレンドリサーチ調べ
- 1章:何をしたらいいか結論をお伝えします
- 2章:結論の根拠や具体的な投資方法についてお伝えします
- 3章:投資で失敗しないために心得ておきたいことをお伝えします
- 4章:投資初心者からよく聞かれる質問へ回答します
- 5章:投資初心者の私が投資を始めた方法をお伝えします
この記事を読み終わる頃には、リスクのほとんどない方法で資産形成をスタートできるようになっているはずです。なぜなら、私の実体験を元に、投資初心者でも始めやすく、リスクの小さい投資方法を厳選したからです。
投資で失敗したくない、ダメージを負いたくない、でも投資で資産形成を始めたい。という方はぜひ最後まで読んでいってください。
そして、投資をこれから始める方にとって忘れてはいけないのが、知識無しの投資では成功できないということ。とはいっても、何から勉強すればよいかわからない方も多いはず。下記の記事では、投資に必要な知識、投資の勉強方法、まずやるべきことを解説しています。
【投資の勉強】初心者はこれだけでOK!何からどんな方法でするべきかを完全理解
監修者:市川雄一郎
グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)
公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長
目次
たった3ステップ!何から始めたらいいのか結論をお伝えします
投資初心者はまず何から始めたらいいのか、具体的にお伝えしていきます。全て合わせて3ステップありますが、1ステップだけでもお金を増やすことは十分に可能と言えるでしょう。
3ステップをお伝えする前に、まずはご自身の状況を下記の図から確認してみましょう。
もし生活防衛資金が用意できていないのであれば、投資をする前にまずは貯金を頑張りましょう。
投資は必ず余剰資金でやるようにしてね!
生活防衛資金は用意できていないけど、それでも投資がしたい場合は?
その場合は、なるべくお金をかけずに投資を始めるようにしましょう。具体的な投資方法として下記の2つが挙げられます。
- ポイント投資
- 少額投資
次の章で詳しく解説します。すぐ見たい方はこちらをクリック!
生活防衛資金があり、投資をする準備が整っているよ!という方は下記の3ステップがオススメです。3つ全てやる必要はありません。冒頭でもお伝えしたように、1ステップだけでも将来の資産は増やせる可能性が高いからです。
ステップは順番通りに進めていくことをオススメします。しかし、人によって環境や求めていることが違いますので、ステップ2以降はそれぞれの状況に合わせて2パターン(AとB)を用意しました。図にするとこのような形です。
それでは次の章で具体的な内容を見ていきましょう。
- 結論の根拠
- 具体的な投資方法
- 自分に合ったステップの探し方
- 【番外編】生活防衛資金の用意がない人にオススメの投資方法
具体的な投資方法とあなたに合った投資のステップ
では先ほどの章でお伝えした手順通りに、より具体的に論理的な根拠を含め解説していきます。
- つみたてNISAを始める
- iDeCoを始める
▶︎人によってやるべきか選択が必要 - 特定口座での積立投資
もしくは
株式投資・一括投資
▶︎リスク許容度によって選択が必要
ステップ1:つみたてNISAを始める
まずはつみたてNISAを始めましょう。つみたてNISAとは、2018年に始まった、少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。つみたてNISAの大きな特徴は税金が非課税になることです。
通常、投資ででた利益には約20%の税金がかかってしまいます。しかし、つみたてNISAは「家計の安定的な資産形成の支援」を目的に国が行なっている政策で、税金が非課税になります。
さらに、金融庁が厳選した投資信託にのみ投資が可能なので、投資先選びに失敗する可能性が低くなると言えます(約6,000本ある投資信託の中から約200本まで厳選)。
- 税金が非課税になる
- 初心者が成功しやすい投資先である
- 金融庁のお墨付きである
現に、つみたてNISA対象の投資信託が全て含み益(プラス)になったというニュースが、日経新聞からだされました(2021年9月2日の記事)。
しかし、対象の記事を見てもらうと分かる通り、選ぶ投資先によって運用結果に差があることが分かります。1番利益がでた投資先と利益の少なかった投資先では、約67万円も差が出てしまいました。同じ投資元本(投資資金)にも関わらずです。
どうせ投資するならリターンの高い投資先がいいな!
下記はつみたてNISAで人気の投資先、米国と全世界に投資ができる投資銘柄の一例です。
- eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500)
- eMAXIS Slim 全世界株式
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
- SBI・V・全米株式インデックス・ファンド
- SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド (楽天 VTI)
- 楽天・全世界株式インデックスファンド (楽天 VT)
※具体的な銘柄を推奨しているわけではありません。投資はあくまで自己責任です、ご自身で判断して投資を行うようにしてください。
つみたてNISAは少額から投資することが可能です。証券会社によりますが毎月100円から投資をすることが出来ますが、可能であれば上限額の40万円/年(33,333円/月)を投資するようにしましょう。
非課税の恩恵を最大限受け取りましょう!
ではより具体的に、なぜつみたてNISAがオススメなのか、投資初心者でも成功しやすいと言われるのかを見ていきましょう。
投資初心者が投資で成功する秘訣は長期・積立・分散投資と言うことができます。そしてこの3つの要件を揃えたのが「つみたてNISA」になります。
長期運用することでリターンが安定する
つみたてNISAは非課税期間が20年と長く、長期投資を目的としたものになります。そして長期で運用することでリターンは安定します。要は、投資初心者であっても失敗しづらい投資と言えます。
下記画像は、積立投資の保有期間5年と20年の運用リターン実績を表したグラフです。
保有期間5年では、リターンにばらつきがあり、元本割れ(投資資金がマイナス)も見受けられます。しかし、保有期間20年になるとリターンがプラスに安定しています。長期間運用することで投資初心者であっても利益がだせる可能性が高いことが分かります。
積立投資が初心者にオススメな理由
つみたてNISAは投資信託という投資先から商品を選びます。
投資信託は、投資のプロに信じて託すという意味があります。投資家から集めたお金をプロが運用するため、投資初心者で知識があまりない方でも取り組みやすい商品です(ただし、投資先選びは重要です)。
投資信託の購入方法には
- 一括で買う
- 積立で買う
の2パターンがあります。一括投資とは、投資予定の資金を1度にまとめて購入する方法です。積立投資とは定期的に決まった額を購入していく方法です。
投資初心者には圧倒的に積立投資をオススメします。
なぜなら、積立投資は
- 平均的な購入単価を安くすることができる
- 買うタイミングを見極めなくて良い
からです。
以下に一括投資・積立投資のそれぞれの特徴と、向いている人をまとめてみました。
このように、それぞれの投資の特徴や向いている人をみると、投資初心者には積立投資がオススメであると理解できると思います。
次に、一括投資と積立投資の運用成績をシミュレーションしてみましょう。
下記画像は、投資信託を最初に4万円買った場合(一括投資)と、4ヶ月間毎月1万円を積立投資した場合の運用結果のシミュレーションです。
シミュレーションでは、積立投資の方が、一括投資より平均的な購入単価を安くできることがわかりました。これを難しい言葉で表すと「ドルコスト平均法」と言います。
また、一括投資の場合、安く購入できればその分リターンも見込めますが、買うタイミングを見極める難しさがあります。
上記の理由から、投資初心者には一括投資よりも積立投資がオススメです。
一括投資と積立投資のどちらがよいか?に関しては、以下の記事でも詳しく検証しています。
一括投資はリスク大?投資信託のオススメ投資法と商品3選
分散投資でリスクを軽減することが可能
投資信託は分散投資をすることが可能な金融商品です。分散投資とは、投資先を分散するという意味です。投資先を分散することでリスクを分散することができます。
なぜそのようなことが可能なのか。投資信託の商品は、投資先が様々なパッケージ商品になっていることがほとんどだからです。
例えば「世界株式」という商品の場合、世界◯◯ヵ国に投資をしている商品となります。「バランス型」という商品の場合、投資先は債券・株式・リート(不動産投資信託)など、様々な投資先の寄せ集めをした商品ということになります。
少ない金額で分散投資ができることは、投資信託の魅力のひとつです。
下記画像は金融庁が提供している資産運用シミュレーションです。さまざまなパターンでシミュレーションができるので、ぜひご活用ください。
投資初心者がまず始めてほしい投資は「つみたてNISA」
そして具体的な投資先もお伝えしたので、あとは投資するのみ!
投資するには証券口座の開設が必要だよ!
証券口座を開設しなければ、投資を始めることはできません。そういう意味で言うと、証券口座の開設はステップ0(1番最初にやるべきこと)とも言えます。
証券口座の開設は、1〜4週間ほどかかるので(証券会社によって異なります)、投資を始めたいと思った時が開設をするタイミングです。
証券口座の開設は一見ややこしい手続きがあるように思われますが、スマホを使って簡単に行うことができます。マイナンバーカードを持っていると手続きがスムーズに行えますので、まだマイナンバーカードを発行していない方はこの機会に発行するようにしましょう。
筆者の体験談
私がまだ投資をしていない頃、投資を始めたいと思いながらもなかなか出来ずにいました。なぜなら証券口座の開設は面倒、怖いと思っていたからです。私にとって証券口座の開設は超えるべき壁だったのです。
しかし、実際に手続きをしてみると、簡単にできることに驚きました。そして、誰でも無料で開設することができるので、証券口座を開いたからと言ってお金が減るわけではありません。実際に証券口座を開設した後は、こんな簡単なことをなぜもっと早くしなかったんだ。と思った記憶があります。ちなみに、現在では8つの証券口座を開設しています。
きっと私のように証券口座の開設にハードルを感じている人もいると思います。でも大丈夫です!30分もあれば手続きは終わりますし、証券口座を開設しただけではお金は1円も減ることはありません。投資を始める第一歩としてぜひ挑戦してみてくださいね。
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ステップ2:iDeCoに投資をするか決める
つみたてNISAに満額(毎月33,333円)投資をしてもなお、投資に回せる資金があるのであれば、iDeCoへの投資を検討しましょう。
iDeCoとは公的年金にプラスして給付を受けられる私的年金制度の一つです。要は、将来の年金を自分で積み立てる制度になります。こちらも国の制度のひとつになっていて、所得税と住民税が控除されます。
画像出典:厚生労働省 iDeCoの概要
ただし、iDeCoは原則60歳になるまで積み立てた金額を引き出すことが出来ません。流動性がないことはデメリットになりえます。なぜなら、いざお金が必要になった時iDeCoの口座に○○万円あるけど引き出せない、といったことが起こり得るからです。
こういった観点からもiDeCoに向いている人の特徴は下記になります。ご自身の状況に合わせて、iDeCoに投資をするべきか考えてみてください。
- しっかりと老後に向けた備えをしたい人
- 収入の多い人
- 勤めている企業に退職金の制度がない人
しっかりと老後に向けた備えをしたい人
先ほどもお伝えしたように、iDeCoは原則60歳まで引き出すことが出来ません。先ほどはデメリットをお伝えしましたが、この制度をうまく活用することで半強制的に老後資金が作れるようになると言えます。
- いつでも引き出せる環境だと貯金や資産が貯まらない人
- 半強制的でもいいので老後資金を貯めたい人
- 老後資金はiDeCoだけでまかなう予定の人
こういった人にとってはiDeCoはオススメと言えます。
収入の多い人
収入の多い人もiDeCoと相性がいいと言えます。
なぜなら、iDeCoの税制メリットの一つに掛け金の所得控除というものがあり、年末調整や確定申告で手続きをすることで、拠出した掛金は全額所得控除の適用を受けることができるからです。
所得控除の適用を受けることで、当年分の所得税と翌年分の住民税が軽減するので、節税メリットがあります。所得が多い人ほど節税効果が大きくなる傾向にあります。
勤めている企業に退職金の制度がない人
退職金の制度がない企業に勤めている方や、退職金のないフリーランスの方にもiDeCoはオススメできる制度です。
逆に、退職金を多く受け取れる可能性のある方はiDeCoをやらない方が良いでしょう。
iDeCoを受け取るときには税金がかかりますが「退職所得控除」を使って控除を受ける事ができます。しかし、退職所得控除は退職金を受け取る際にも利用するので、退職金とiDeCo両方を合算した金額が控除額を上回った場合、結果的に税金がかかってしまうからです。
そのため、退職金をもらえる見込みがない場合は、控除の枠を目一杯活用して運用益を全額非課税にすることも難しくないため、iDeCoの活用を検討されてみても良いでしょう。
- 預貯金
- 投資信託
- 保険商品等
その理由は、つみたてNISAの章でお伝えした「長期・積立・分散投資」ができるからです。投資初心者でも利益が出しやすい投資手法でしたね。
具体的な投資商品もつみたてNISAで紹介した投資先と同様です。改めてチェックする。
ステップ3:特定口座での積立投資 or 株式投資・一括投資
ステップ2にてiDeCoへの投資をするのか、しないのかを選択し、それでもなお投資資金に余裕があるのであればステップ3を参考に投資をしてみてください。
ステップ3までくると立派な投資家の仲間りだね!
ステップ3では、リスク許容度をもとに投資手法を選んでいきます。リスク許容度とは、投資におけるリスクをどれくらい自分が受け入れられるかの度合いになります。
投資におけるリスクとは、振れ幅のことです。リターンが高ければリスクも高くなり、リターンが低ければリスクも低くなります。
投資にはこのような法則がありますので、リターンが高くてリスクが低いという商品は存在しません。そのようなことを言ってくる人がいれば、投資詐欺を疑うようにしてください。
ではあなたはどれくらい投資におけるリスクを許容できるでしょうか。
例えば、100万円投資をして、20万円減ってしまうことは耐えられますでしょうか。では100万円投資をして50万円減ってしまうリスクはどうでしょうか。
100万円投資をして20万円増減するリスク幅は40%です(プラス20%なる場合もあればマイナス20%なる場合もある)。100万円を投資して50万円増減するリスク幅は100%です。
もし仮に、あなたが資産を大きく増やしたいのであれば、必然的にリスクもとっていかないといけない、ということになります。
- リスクはあまり取らずに安定的に資産を増やしていきたい(安定型)
- リスクをとってでも資産を積極的に増やしていきたい(積極型)
このいずれかに該当したのではないでしょうか。それぞれどのような投資手法が向いているのか、具体的な方法を解説していきます。
安定型:リスクを取らず資産を増やしたい人は「特定口座での積立投資」
安定的に資産を増やしていきたい人にオススメの投資手法は「特定口座での積立投資」になります。
特定口座とは?
証券口座には主に3つの種類があります。
- 一般口座
- 特定口座(源泉徴収あり)
- 特定口座(源泉徴収なし)
それぞれの特徴は下記になります。
口座の種類 | 特徴 |
一般口座 | 取引の計算を自分で行い確定申告をする必要がある |
特定口座 (源泉徴収あり) | 証券会社が取引の計算を行い、納税を代行してくれるため 確定申告の必要がない。投資商品を売却時に税金が引かれる |
特定口座 (源泉徴収なし) | 証券会社が取引の計算をしてくれるが、納税代行はしてくれない。 そのため、投資の利益が年間で20万円以上でていれば 自分で確定申告をする必要がある |
オススメは源泉徴収ありの特定口座になります。その特定口座で積立投資を行うのが安定型にとってオススメな投資方法と言えます。
具体的な投資先は、つみたてNISAで紹介した投資先と同じがよいでしょう。改めてチェックする。
積極型:リスクをとってでも資産を積極的に増やしていきたい人は「株式投資・一括投資」に挑戦
まず最初にお伝えしておきます。この方法は初心者向けではありません。これまでお伝えしてきたステップは、比較的ほったらかしでも資産が増えやすい投資方法でした。
それゆえ、投資初心者にオススメできる投資手法だったのですが、もしあなたがリスクをとってでも積極的に資産を増やしていきたい、投資レベルを上げたいと思うのであれば、それなりの勉強をする必要があります。
そんなあなたに向いている投資手法は株式投資や一括投資になります。
株式投資は投資信託と違い、資産が何倍にもなる魅力的な投資先です。資産が10倍になる「テンバガー」と呼ばれる銘柄も存在します。そのような銘柄を当てるのは難しいことですが、探すコツがあるのも事実です。
もし株式投資に挑戦してみたいのなら、下記2つの記事が参考になると思います。ぜひ参考にしてみてください。
また、株式投資をしてみたいけどまずは少額から試してみたい!という方は、この次に紹介する「番外編:少額投資」を参考にしてみてください。
積極的に資産を増やしていきたいあなたに向いている、もうひとつの投資手法は「一括投資」です。一括投資は市場相場がある程度読める、投資中級・上級者向けになります。
なぜなら、相場が下がった時に安く買って高い時に売る必要があるからです。一括投資では一度に多くの資金を投資するため、買った時より相場が上昇した際に大きなリターンを得ることができます。
相場は常に不規則で誰も予想を当てることはできませんので、オススメの投資手法とは言えませんが、相場観がついてきて、挑戦してみたい。という方は下記の記事を参考にしてみてください。
番外編:生活防衛資金が用意できていない人にオススメの投資手法
ここでは、生活防衛資金が用意できていない方にオススメの投資手法を2つご紹介します。
- ポイント投資
- 少額投資
これらがオススメな理由は、少額から投資をすることができるため、生活に影響しない範囲で投資を始めることができるからです。ポイント投資に至っては、お金を払う必要もありません。
それぞれどんな投資手法なのか、具体的にどうやってできるのか、それぞれ解説していきます。
ポイント投資
ポイント投資とは
お金の代わりにポイントを利用して投資をすること。ポイントは、お買い物の際やクレジットカードの利用時にもらえるポイントのことです。
ポイント投資は、自分のお金を使う必要がないため、投資を始めるキッカケにすることができます。まずは試しに投資をしてみたい。と思う方は、貯まったポイントを投資に回してみてはいかがでしょうか。
ポイント投資には以下の2種類があることを覚えておいてください。
- ポイントそのものを運用するもの
- ポイントを使って投資商品を購入するもの
ここでは、後者のポイントを使って投資商品を購入する方法をオススメします。なぜなら、実際の投資商品を購入することができるからです。ポイント投資が可能なサービスは以下が挙げられます。
- 楽天ポイント投資(楽天証券)
- Tポイント投資(SBI証券・SBIネオモバイル証券)
- dポイント投資(日興フロッギー)
- LINEポイント投資(LINE証券)
- ポンタポイント投資(auカブコム証券)
ポイントを使って投資商品を購入できるので、
- まずは投資を試してみたい
- 自分のお金で損をしたくない
- 投資を始めたいけど一歩踏み出せない
という方にもオススメです。
少額での株式投資や積立投資
そしてもう一つオススメの投資方法は「少額での株式投資や積立投資」です。
通常、株式投資では100株単位での購入が基本とされています。例えば、株価1,000円の株を購入する場合、10万円の資金が必要です。
しかし近年、株を1株や金額指定(証券会社によっては100円〜可能)して購入できるサービスが増えています。少ない金額で株式投資を始めることが可能です。
少額で株式投資をするメリットは
- 仮にマイナスになっても損失が少なくて済む
- 株式投資の実践勉強にうってつけ
ということです。生活に支障がない範囲で投資をスタートさせることができます。逆に、少額での投資のため、リターンが少ないことがデメリットになります。
具体的にどのように少額で株式投資ができるのか、見ていきましょう。投資方法は2パターンあります。
- 1株単位で購入する単元未満株
- 金額を指定して購入する金額指定取引
1株単位で購入することも、金額を指定して購入することも可能です。しかし、注意が必要なのは証券会社によってどちらかのパターンであることが多いことです。金額を指定して購入したかったのに、対象の証券会社では1株単位での取引しかできない、ということがあり得ます。
下記画像は、どの証券会社がどのパターンなのか示したものです。
ちなみに、少額投資でオススメの証券会社は下記の3つです。
- 米国株に1,000円〜投資ができるPayPay証券
- 100円から株が買える日興フロッギー
(dポイントでの購入も可能) - 1株から株が購入できるLINE証券
(ただし、時間外の手数料には注意)
先ほど紹介した、ポイント投資を使って株式投資を始めることも可能です。手持ちのお金を失わずに、ポイントで株式投資の実践ができます。
少額での投資先としてもうひとつオススメなのが「積立投資」です。積立型の投資信託の魅力についてはたくさん解説してきたので割愛しますが、投資信託も100円から投資が可能です(証券会社によります)。
毎日のジュース代を我慢したら毎月3,000円投資に回せる!
生活防衛資金が貯まっていない際の投資は慎重に行う必要がありますが、生活に支障のない範囲であれば、投資を始めるのもありです。
投資初心者が投資で失敗しないために心得ておきたい5つのこと
これまで、投資初心者にオススメの投資方法や、実際に投資を始めるまでのステップをお伝えしてきましたが、投資での失敗を避けるためにも、以下の5つのことを心得ておいてください。
- リスクがあることを理解しておく
- 生活に影響がでる投資はしない
- 分からないものには投資をしない
- 他人のオススメを鵜呑みにしない
- 長期・積立・分散投資でリスクを抑える
リスクがあることを理解しておく
投資にリスクはつきものです。失敗しづらい投資商品と言えども、投資に変わりはありません。
投資における「リスク」とは「振れ幅」のことを意味します。リターンが大きくでる投資商品であればその分リスク(振れ幅)も大きくなりますので、マイナスも大きくなる可能性がある、ということです。
メリットばかりに目を向けず、デメリットも理解した上で投資をするようにしましょう。
主なリスク
・価格変動リスク
→投資信託の組入銘柄の価格が変動することで、基準価格が変動する可能性があること。
・信用リスク
→組入銘柄の国や企業が財政難や経営不振におちいった場合、利払い・償還金の支払いが滞る可能性があること。投資している投資信託の組入銘柄が将来も存続しているかは不確かなことです。
・為替変動リスク
→為替レートが変動する可能性があること。外国の銘柄を組入れている投資信託は基本的に為替変動リスクがあります。
以前『投資信託の失敗実例と回避方法-投資する前に知っておくべき3つのこと』という記事の第4章に「投資信託の主な3つのリスクと取るべきアクション」を記載していますので、ぜひそちらもご確認ください。
生活に影響がでる投資はしない
投資は必ず余剰資金で行うようにしましょう。投資に元本保証はありません。先程のリスクのところでもお話ししましたが、リターン(利益)が見込める分マイナス(損失)になる可能性も秘めています。生活費を投資に回すことはしないよう気をつけましょう。
その為にも、家計の管理をしっかり行い、毎月どれくらい投資に回せるお金があるのか把握することから始めてみましょう。
分からないものには投資をしない
分からないものには投資をしない。これは投資における鉄則です。必ず自分が納得した投資商品にのみ投資を行うようにしましょう。なんとなく儲かりそうだから、流行っているからという理由で投資を行うと大失敗に繋がりかねません。
投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット氏の格言に以下のようなものがあります。
理解できないビジネスには、決して投資してはいけない
Never invest in a business you cannot understand.
投資の神様でさえ、理解できないものには投資をしていません。投資初心者がそのようなものに投資をして成功するはずがありません。
他人のオススメを鵜呑みにしない
他人にオススメされた投資商品をそのまま購入するのは危険です。
例え、相手が証券会社や銀行の営業マンといった投資のプロであっても、対象の投資商品がどんなものなのか、必ず精査するようにしましょう。
なぜなら、彼らは営業マンなので、顧客本位ではなく業績重視の提案がある場合があるからです。また、最近ではSNSを通して投資関連の情報収集をする方も多いと思います。有名投資家やフォローしている投資家のオススメする投資商品が必ずしもあなたにとっていいものとは限りません。
投資で成功している人がオススメしている商品であっても、分からないものには投資をしないを徹底することが投資での失敗を避けるコツになります。
この記事で書いている方法は自信を持ってオススメできる内容です!
でも本当にそうなのか、一度自分自身の頭で考えることも大事なのです。
長期・積立・分散投資でリスクを抑える
投資初心者が投資で成功する秘訣は
- 長期・積立・分散投資
でしたね。逆をいうと、投資での失敗を避けるには、上記に該当しない投資はしないこと、と言えます。投資を始める第一歩として、つみたてNISAを紹介しましたが、それは資産の土台となるものになります。「長期・積立・分散投資」をしてリスクを抑えるようにしましょう。
土台となる資産形成ができており、さらに余剰資金がある方は、ステップ2〜3を行ったり、他の投資手法を試すのもありです。しかしリスクは自己責任となりますので、慎重に行うようにしましょう。
弊社では『投資の達人になる投資講座』という無料の投資セミナーを開催中です。投資の始め方や投資の全体像を2時間に凝縮して体系的にお話しています。
投資初心者からの疑問にお答えします
ここでは、投資初心者からよくいただく質問にお答えしていきたいと思います。質問内容は下記4つです。気になる内容があれば、回答を参考にしてみてください。
- 投資の初期費用がなくても投資はできますか?
- 投資の種類が色々あって迷うのですが、何から手をつけるべきですか?
- 投資を始めるにあたって投資のセミナーに参加する必要はありますか?
- 独学での投資は失敗しやすいのでしょうか?
投資の初期費用がなくても投資はできますか?
はい、できます。
2章で紹介した、積立投資・ポイント投資・少額投資に初期費用は必要ありません。
以下の理由により、初期費用がなくても投資をすることは可能になります。
- 積立投資→毎月指定した額を投資していくもので初期費用は必要なし
- ポイント投資→ポイントを利用するため資金は必要なし
- 少額での株式投資→1株や金額指定(100円〜)をして株を購入することができるので初期費用は必要なし
投資の種類が色々あって迷うのですが、何から手をつけるべきですか?
1章でお伝えした手順通りに行えば、投資初心者であっても負けづらい投資をすることが出来ます。何から始めたらよいか、具体的な投資先まで記載していますので、ぜひ参考にしてください。
投資を始めるにあたって投資のセミナーに参加する必要はありますか?
投資の知識が深まるため、参加することをオススメします。
投資関連のセミナーはほとんどが2時間〜3時間といった時間が設けられています。セミナーへ参加すると、その時間内で投資の知識を吸収しようと集中することができます。よって、効率的に投資の知識が得られると考えられます。
ただし、注意点もあります。世の中には、全てのセミナーがあなたにとって良心的なものとは限りません、セミナー主催者側の開催意図を認識することが大事です。セミナー参加後に自分にとって良い商品ではないものを勧められたり売られたり、また投資に勝てるというような投資ソフトのような商材をしつこくススメられて買ってしまったという話もよく耳にします。
そうならない為にも、セミナー主催者がどんな人なのか、どんな会社なのかは把握して参加するようにしましょう。
独学での投資は失敗しやすいのでしょうか?
一概には言えませんが、独学での投資は失敗をしてしまったり、回り道をしてしまう可能性があります。
やはり、成功する上での近道は、その道で成功している人に教えてもらうことです。
投資の生々しい情報や講師の投資体験談などを聞くことができる投資スクールがオススメですが、スクールに通わなくとも、周りに投資の知識がある人や実際に投資をしている人がいるならば、積極的に関わりをもち、情報交換の場を広げるようにしましょう。
投資初心者だった私が投資を始めるまで
誰もがみな、初めは投資初心者です。かく言う私も、少し前までは投資の知識が全くない投資初心者でした。
ここでは、投資初心者だった私が、どのように投資を始めたのかその過程をお伝えし、少しでも皆さまの投資ライフをスタートするお役に立てればと思います。投資初期の頃に始めたつみたてNISAの運用成績をも公表したいと思います。
投資を始めるまでを時系列にしてみました。
投資を始めるまでのストーリー
- 投資で資産形成をしたいと思いつつも、何から始めたらいいのか全く分からず、後回しにしていた時期が2〜3年
- そろそろ本気で投資をしたい。しかし何も分からないので日経Womanの「1,000万円の資産を作る」本を購入してみる。どうやらiDeCoとNISAがオススメらしいと知る
- iDeCoやNISAをやるにしてもどうやって始めるのか、何をしたらいいのかが全く分からず一旦諦める。仮想通貨に手をだす
- 様々な投資セミナーへ参加し投資の知識が少し身につく
- 他とは違う投資セミナーの質に感動し、(株)Free Life Consultingへ入社を決める
- 周りに投資をしている投資家ばかりで投資へのハードルが下がる
- 思い切って証券口座を開設、収支の管理を始める
- つみたてNISAから投資を始め、現在は株式投資・ETF等投資幅を広げている
私の場合、投資スクールを運営する会社に入社できたことが大きかったです。しかし、これは行動し続けた結果です。投資セミナーに参加していなければ、今の私はありませんでした。
この記事を読んでくださっている方の中には、周りに投資をしている人がいない、投資家仲間がいない、と悩んでいる方もいると思います。そんな時こそ行動に移すことを意識してみてください。
実際に私が投資を始めた具体的なステップは、第1章でお伝えしました。ぜひ参考に行動に移してみてください。
つみたてNISAの運用成績
投資初期の頃に始めたつみたてNISAの現在の運用成績は+22%となっています(2022年7月現在)。この下落相場のなかでも利益が出せているのは「長期・積立・分散投資」のおかげだと言えます。私は老後資金目的でつみたてNISAを利用していますので、基本的にほったらかしにしています。毎月自動的に積立設定してくれるので便利ですし、定期預金に比べると圧倒的に増えるスピードが違うことがわかるはずです(元本保証はありません)。
まとめ
今回の記事では「投資初心者は何から始めるべきか」という課題にフォーカスしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
何かひとつでも参考になれば幸いです。本日お伝えした内容を最後にまとめましたので、復習にご利用ください。
- リスクがあることを理解しておく
- 生活に影響がでる投資はしない
→生活防衛資金は確保する - 分からないものには投資をしない
- 他人のオススメを鵜呑みにしない
- 長期・積立・分散投資でリスクを抑える
- 投資の初期費用がなくても投資はできますか?
→はい、可能です。 - 投資の種類が色々あって迷うのですが、何から手をつけるべきですか?
→オススメは投資信託での積立投資です(つみたてNISA)。 - 投資を始めるにあたって投資のセミナーに参加する必要はありますか?
→セミナーに参加することで投資の知識が身につきます。 - 独学での投資は失敗しやすいのでしょうか?
一概には言えませんが、独学での投資は失敗をしてしまったり、回り道をしてしまう可能性があります。成功する上での1番の近道は、その道で成功している人に教えてもらうことです。
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