貯金用口座はどこがいい?おすすめの金融機関とメリット・デメリット

銀行を選ぶ基準は何か?と問われたら、その理由は年代で大きく異なると思います。昨今では銀行まで行かずとも、アプリを使って手軽に口座を開設することができますし、振り込みも同様に場所を選ばず取引することができます。

さらに、利用している銀行の店舗やATMまで行かなくても、昨今ではコンビニで預け入れはもちろん、引き出すことも可能です。つまり、銀行を選ぶ基準に「身近である」という項目はもはや存在しません。

では一体、どんな基準で金融機関を選ぶのか? 何より、貯金専用口座を開設する場合、どんな点に着目すれば良いのでしょうか? 金利? それともサービスの濃さ? そこで今回は、「貯金専用口座」を選ぶ際のコツやおすすめについて紹介していきます。

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監修者:市川雄一郎 監修者:市川雄一郎

グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)

公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長

3行厳選!貯金用口座におすすめの銀行は?

いきなりおすすめの銀行について紹介しますが、以下で紹介している金融機関が持つメリットを見れば、どんな口座が貯金にふさわしいのか? がわかると思います。

ゆうちょ銀行

誰もが知っていることはもちろん、数ある金融機関の中でも、かなり身近な存在なのが「ゆうちょ銀行」です。しかしながら、単純に数が多いから利便性に長けているという訳ではありません。とは言え、ATMの設置数は他行よりも圧倒的に多く、いつでも利用できる点は大きなメリットと言えるでしょう。では、ゆうちょ銀行が貯金用口座として優れている点は何か? まとめてみると・・・

<ゆうちょ銀行が貯金用口座として優れている点>

・通常貯金の金利が0.020%、定額貯金は0.023%〜0.110%

・財産形成貯金の金利が0.023%〜0.110%

引用元:ゆうちょ銀行「金利一覧」2024年6月17日時点

三井住友銀行

三井住友銀行は、三井住友フィナンシャルグループ傘下の都市銀行です。店舗数が多いのはもちろん、人気タレントを起用したCMでも知られており、国内を代表する銀行の一つと言えるでしょう。

「銀行なんてどこも一緒では?」と思われがちな風潮を破り、モバイル総合金融サービス「Olive」をはじめとする、顧客目線に立った利便性の高いサービスを数多く提供しているのが大きな特徴と言えます。そして、同行で貯金をしていく上で、有利な点は何か? というと・・・

<三井住友銀行が貯金用口座として優れている点>

・10年定期の金利が0.300%と高い

・モバイル総合金融サービス「Olive」の預金金利が0.02%

引用元:三井住友銀行「円預金金利」2024年6月17日時点

楽天銀行

ご存知、楽天グループが運営するネット銀行である楽天銀行。預金口座開設数が1500万口座超え、ネット銀行の中でも高い人気を誇っています。何より、楽天のサービスを利用しているユーザーにはとりわけメリットが多く、楽天モバイルや楽天カードと併用している場合、他行よりもかなり高い恩恵を受けることができます。具体的にはどんなメリットがあるのか? というと・・・

<楽天銀行が貯金用口座として優れている点>

・普通預金の金利は0.02%だが、楽天証券口座を連携することで0.10%にアップする

・楽天カード利用代金の引き落としがあると、引落があった翌月の普通預金金利が2倍になる

引用元:楽天銀行「預金金利」2024年6月13日時点

上記3行は、人気はもちろんいずれも金利の高さや預金サービスの濃さから選んでいます。あくまで貯金目的に特化しているため、手数料や利便性に関しては評価の対象外としているあたり、ご了承下さい。

貯金用口座を準備する際に気を付けるべき点

当然ですが、貯金をしていくには口座が必要になります。そして、前章でもご紹介したように、お金を預けることができれば、どんな口座でも良いという訳ではないことがお分かりいただけたと思います。そこで同章では、口座を準備する際に携えておくこと。開設した後に、「あぁ、⚫︎⚫︎銀行にしておけばよかった・・・」と後悔しないためにも、以下をしっかりチェックしておいて下さい。

金利をチェックしておく

最も重視する点は、やはり『金利』です。2024年6月時点で、各行の金利を比較してみたところ、金利が高く、貯金に有利だと言える3行のサービスをピックアップすると・・・

①SBI新生銀行「パワーフレックス円普通預金」0.03~0.15%

②あおぞら銀行「BANK The 定期」0.21〜0.45%

③UI銀行「定期預金」0.20〜0.30%

引用元:SBI新生銀行あおぞら銀行UI銀行

3つの中だと、普通預金はSBI銀行のみで、あとの2つは定期預金という結果になりました。少しでも効率良く貯金をしていくためには、少しでも高い金利の商品を見つけ、利用すべきです。尚、金利は変動しやすいため、日々チェックすることをおすすめします。

安全性の高さを重視する

銀行における安全性とは、一体どこを見れば良いのか? 例えば「ゆうちょ銀行」の人気が高いのは、民営化される前に政府管轄の機関であったことが信頼性の高さに大きく寄与していると思われ、財閥系メガバンクである三菱UFJ銀行はその規模の大きさから、倒産の心配が低く、その上セキュリティ対策が万全である点から支持を集めています。

その点を加味すると、昨今主流となっているネット銀行はどうなのか? 確かに手軽であり、金利が高いところも多く、サービスも豊富なイメージが強いと思いますが、不正送金の問題が噴出するようになってから、やや不安を覚える方も多いのではないでしょうか? 

しかし近年、多くのネット銀行では、特性上セキュリティ対策により力を入れるようになり、ワンタイムパスワードの導入や合言葉認証、さらには自動ログアウトなどの機能を実装する銀行が増えています。

特にネット銀行で貯金用口座を開設しようと考えている方は、どんな手段を講じているのか? 金利の高さに加え、セキュリティーサービスの厚さも選択の基準に入れるべきです。

アプリで管理できるかどうか

実を言うと、現時点ではほとんどの銀行がアプリを提供しており、スマホやタブレットで口座を管理することができます。ネット銀行はその特性上、当然アプリでの管理が可能です。

異なるのはサービスの数であり、例えば今回フォーカスしている「預貯金」に関する機能が実装されているかどうか? で比べると、アプリで定期預金の管理ができる銀行は「三菱UFJ銀行」、「三井住友銀行」、「りそなグループ」の3行となり、「みずほ銀行」と「ゆうちょ銀行」については、2024年6月時点でもアプリで定期預金の管理はできません。選択する際の参考にしてみると良いでしょう。

口座を複数持つ際のメリット・デメリット

最後に紹介するのは、「口座の複数持ち」についてです。そもそも、貯金口座を分ける必要性はあるのか? など、特に必要性を感じていない方が多いと思いますが、実を言うとメリットは多分にあります。そこで以下ではそのメリットや注意点について詳しく紹介していきます。

メリット①目的別に分けられるので使い勝手が良い

当然ですが、貯金用と普段使い用の口座を分けておくことは必須と言えます。さらに、その貯金口座を分けるのも手です。例えば、子供の教育資金用の貯金口座と、老後資金用の口座に分けておくことで、物入りの際に混同することがないため、非常に管理しやすくなります。

メリット②リスクを分散できる

銀行で保証してくれる金額の上限は1,000万円がデフォルトです。しかし、中にはそれ以上の金額を預けることもあると思います。預貯金しておくだけなら手数料はかからず、それどころか預ける金額が大きければ、得られる金利も大きくなります。よって、もし大きな金額を貯金口座で管理したいという場合は、複数の金融機関に分けて預けておくと、多分に恩恵を受けることができるでしょう。また、金融機関のシステムトラブルなどに対するリスクヘッジとしても有効です。

メリット③複数特典を得ることができる

ちなみに、ひとつの銀行で複数の口座を開設することは原則としてできません。なので、貯金用の口座をいくつか持つ場合は、金融機関自体を分ける必要があります。確かに開設する手間はかかりますが、その分「特典」を得られるケースもあり、その内容によっては非常に得するケースも少なからずあるのです。

例えばイオン銀行で定期預金口座を開設すると、金利が3.0%になるというキャンペーン(2024年6月時点)を開催しています。口座開設日から翌々月末までで、かつ1万円から200万円預金した場合などの条件はあるものの、普通に貯金するよりも遥かに有利です。もし新規で口座を開設したいと考えているなら、銀行ごとに特典の内容をチェックしてみることをおすすめします。

手数料と手間がかかる点に注意

大きなデメリットとは言えませんが、口座を複数持ちするのは、当然手間がかかりますし、別口座に資金を移動させる際に振り込み手数料がかかってしまう場合があります。とは言え、さほど大きなデメリットとは言えず、手間さえ惜しまなければ圧倒的にメリットの方が多いため、細かく管理したいという方は、ぜひ実践してみることをおすすめします。

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