NISAの積立で損したら?損をしやすいケースと取るべき対処法

nisa 損した
悩む女性 

NISAでお金が増えると思っていたのに、損した!

最近では多くの人が利用するようになったNISA。初めての投資として活用したことのある人も多いのではないでしょうか。筆者自身、初めての投資はつみたてNISAでした。

しかし、初めての投資ということもあり、購入した商品の価格が下がり損していることに焦っている方も少なくないと思います。初めて購入した商品がマイナスになっていることに私もショックと焦りを感じた経験があります。

匿名女性_疑問 過去の筆者

お金を増やそうと思って投資したのに、お金が増えるどころか減ってる・・・このまま減っていってしまったらどうしよう。

ですが、NISAは少額投資非課税制度という「投資」なので、損をすることもあります。投資している商品の相場(その時々で市場で取引される値段)によって投資金額を下回ったり上回ったりするのです。

もしNISAで損をしてしまった場合、対処法としては「すぐに売却せず長期投資で様子をみる」のが良いでしょう。なぜならNISAは長期投資することで、相場が安定して損失を抑えられたり利益が出やすくなるからです。(詳しくは1章で解説しています)

この記事は、日本一の投資スクール※2021年日本トレンドリサーチ調べGFS(グローバルファイナンシャルスクール監修のもと、以下の内容について解説しています。

  • NISAで損をしたときの対処法
  • NISAで損をしやすいケース
  • NISAで損を挽回するための3つのポイント
  • NISAで資産を大きく増やせなかった筆者の失敗談

「NISAの積立で損をしてしまいどうすればいいのか知りたい」「NISAの積立で損した分を挽回したい」「NISAで資産を増やしていきたい」という方は、記事内容を活用してみてください。

2023年にNISAの改正が行われ、2024年から新NISA制度に変わっています。旧NISAと新NISA制度の比較については下記をご覧ください。

※スマホの方は横にスクロールできます▶️▶️

おおおお

新旧NISA比較表
旧NISA新NISA(NISA新制度)
つみたて
NISA
一般NISAつみたて
投資枠
成長投資枠
対象年齢18歳以上18歳以上
制度の実施期間2042年まで
※新規買付は2023年まで
2023年まで2024年から恒久化(しばらく続く)
制度の併用不可(どちらかを選択)可能
年間非課税枠合計枠360万円
各枠40万円120万円120万円240万円
非課税保有限度額800万円600万円1,800万円
└うち成長投資枠1,200万円
売却した場合の
非課税保有限度額
買付額分の非課税保有限度額が
復活する
非課税保有期間20年間5年間無期限
買付方法積立積立・一括※1積立積立・一括
投資対象商品長期・積立・分散投資に適した一定の
投資信託
上場株式・
株式投資信託・
ETF・REIT
積立・分散投資に適した一定の
投資信託
(つみたてNISAの商品と同様)
上場株式・
投資信託など※2
ロールオーバー
(移管)
可能不要
→2023年末までに現行NISA(つみたて・一般)で投資した商品は、
新NISAの外枠で現在のNISA非課税措置が適用される。

おおおおお

※1 積立「定期的に一定金額で購入する方法」、一括「一度のタイミング・まとまった金額で購入する方法」
※2 ①整理・監理銘柄②信託期間20年未満、高レバレッジ型及び毎月分配型の投資信託等を除外

NISAの積立で損をしたときの対処法「すぐに売却せず長期投資で様子をみる」

悩む女性 

NISAで積立したのに損してる!どうすればいいの?

NISAで損をしたときの対処法としては、「すぐに売却せず長期投資で様子をみる」のが良いでしょう。なぜならNISAでの積立投資は、長期投資することで投資した金額を下回る元本割れ(損すること)の可能性が低くなる傾向があるということが金融庁のデータから分かっているからです。

実際のデータが以下です。1985年から35年間に各年同額の分散・積立投資をした後、5年と20年で保有した場合の結果です。

【保有期間5年】元本割れあり

つみたてnisa 長期投資

【保有期間20年】元本割れなし

つみたてnisa 長期投資

出典:金融庁 つみたてNISA早わかりガイドブック

保有期間が5年と20年では、5年が元本割れの可能性があるのに対して、20年は元本割れの可能性がなくなっていることが分かります。長期投資した方が元本割れの可能性が低くなり、リターンが安定しています。

しかし、元本割れ(損)してしまったからといってすぐに売却してしまったり投資をやめてしまうと、元本割れの可能性を低くする効果が弱まってしまうのです。

冒頭でもお伝えした通り、NISAは少額投資非課税制度という「投資」です。投資は貯金のような元本保証はなく、投資している商品の相場によって投資金額を下回ったり上回ったりします。ですから価格の動きはあるものだと理解しておくことで、一時的に損をしても焦ることはありません。

masuda.jpg 増田

ただし「すぐに売却せず長期投資で様子をみる」というのは、次の2章にある「商品選定を慎重にしていない」という場合はオススメできません。詳しくみてみましょう。

NISAの積立で損をしやすいケース「商品選定を慎重にしていない」

1章では、NISAの積立で損をしたときの対処法として「すぐに売却せず長期投資で様子をみる」とお伝えしました。しかし、この対処法は「商品選定を慎重にしていない」という場合はオススメできません。

なぜなら成長が見込めない商品に長期投資し続けても、利益が期待できず損が大きくなる可能性があるからです。

以下データは、みんかぶがつみたてNISAの利回り(リターン)をランキングにしたものになります。商品の利回り上位と下位を抜粋しています。
(記事執筆時のデータです。最新のデータは、みんかぶ公式サイトよりご確認ください)

※2023年時点で、直近月末の純資産額が5億円以上のファンドが対象。過去3年間(2021/9〜2023/8)の利回りを比較

■上位

つみたてnisa 利回り

■下位

つみたてnisa 利回り

出典:みんかぶ つみたてNISA利回り(リターン)ランキング

つみたてNISAの商品はあらかじめ金融庁が絞り込んでいるといえど、商品によって利回りが高いものと低いものがあることが分かります。

kabuo-r.png かぶお

つみたてNISAであればどの商品でもいいってわけじゃないんだ。

では商品選定を慎重にするためには、どのような点に気をつけて決めればいいのでしょうか。

次の章では、商品選定のポイントについて解説しています。つみたてNISAでの損を挽回することができます。

NISAの積立での損を挽回するための3つのポイント

NISAでの損を挽回するためのポイントは、以下3つです。

  1. 商品選定を見直す
  2. 長期投資する
  3. 定期定額で投資する
masuda.jpg 増田

ご自身がまだ実践していない内容を確認してみてください。

3-1商品選定を見直す

つみたてNISAでの損を挽回するためのポイント1つ目は、商品選定を見直すことです。2章でお伝えしたとおりNISAの「つみたて投資枠」は商品によって利回りに差があるため、利回りが高く資産が増えやすい商品に投資することで損を挽回できるからです。

商品選定を見直す上でのポイントは、以下3つです。

  • インデックスファンドである
  • 手数料が安い
  • 資産が右肩上がりである

NISA「つみたて投資枠」の対象商品は上記の点を満たしているものが多いですが、ポイントを押さえておくことで損を挽回しながら資産が増えやすくなります。

実際に3つのポイントを満たした上で、GFS投資家陣に人気のある商品は以下です。
※特定の投資商品を勧めているわけではありません。投資は自己責任のもと行なってください。

  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 
    S&P500指数に連動する投資成果を目指す投資信託。アップルやマイクロソフトなど米国の主要企業約500社にまとめて投資できる。信託報酬が安いため手数料を抑えられる。

    masuda.jpg 増田

    S&P500は、私の周りの投資家が投資している商品として一番多かったです。

  • 楽天・全米株式インデックスファンド (SBI・V・全米株式インデックスファンド)
    米国株式市場の動きに連動する投資成果を目指す投資信託。中小型株から大企業まで約4,000銘柄に幅広く投資できる。楽天投信投資顧問が運用している。(楽天以外の証券会社でも購入できる)

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
    MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスに連動する投資成果を目指す投資信託。日本を含む全世界の株式などが投資先。信託報酬が安いため手数料を抑えられる。

【これさえ読めばわかる】現役投資家が教える投資信託の選び方の記事では、失敗しない投資信託の選び方について解説しているよ。NISAの投資商品は投資信託だから、合わせてチェックしてみて!

kabuyo.png かぶよ

3-2長期投資する

NISAでの損を挽回するためのポイント2つ目は、長期投資することです。なぜなら長期投資することで、複利効果を使うことができ資産が増えやすくなるからです。また1章でお伝えしたように、元本割れの可能性を低くすることができるからです。

複利効果とは、利益が増幅していく効果のこと。

つみたて投資枠のNISAの商品は頻繁に分配金(運用で得られた収益が投資家に分けられるお金)が支払われないものになっています。

分配金を受け取らないことで利益が元本(投資したお金)と運用されていき、長期投資することで複利効果は大きくなり資産が増えやすくなります。

つみたてnisa 長期投資

出典:金融庁 NISA早わかりガイドブック

kabuo-r.png かぶお

2章にあったように、資産が増えやすい商品に長期投資することが大切だよ!

3-3定期定額で投資する

NISAの積立投資での損を挽回するためのポイント3つ目は、定期定額で投資することです。定期的に同じ金額で投資することで、商品の平均購入単価を安くでき効率的に資産を増やすことができるからです。

例えば下の画像にあるように同じ4万円で投資する場合でも、初月にまとめて4万円を投資するのと毎月1万円ずつ投資するのでは、定期定額の毎月1万円ずつ投資する方が、最終的に平均購入単価を安くできることが分かります。

つみたてnisa 定期定額

出典:金融庁 NISA早わかりガイドブック

定期定額で投資することで、商品の価格が高いときに少なく購入して安いときに多く購入することで、効率的に資産を増やすことができます。

積立設定を一度しておけば、自動的に定期定額で投資できるね!

kabuyo.png かぶよ
注意
ケースとしては少ないですが、投資している企業に倒産寸前の経営難や不祥事があった場合は、損失が大きくなることを防ぐためにも売却するのが良いでしょう。

次の章では、ここまで解説してきたポイントを全く押さえず資産を大きく増やせなかった、筆者の失敗談についてお話しています・・・。

NISAの積立で資産を大きく増やせなかった筆者の失敗談

ここまでNISAでのつみたて投資で損した場合についてお話してきましたが、実は筆者、過去につみたてNISAで損をしやすいケースに当てはまり資産を大きく増やせなかった過去があります。

筆者がつみたてNISAで資産を大きく増やせなかった理由として考えられるのは、以下3つです。

  • 商品選定を慎重にしていなかった

  • 長期投資していなかった

  • 定期定額で投資していなかった

資産を大きく増やせなかった理由について、なぜ増やせなかったのか具体的に振り返ってみました。

商品選定を慎重にしていなかった

資産を大きく増やせなかったであろう理由1つ目は、商品選定を慎重にしていなかったことです。なぜなら成長が見込めず利益が期待できない商品に投資しても、資産は減る可能性があり増えづらくなるからです。(3章ー1で詳しく解説しています)

資産を大きく増やせなかった当時、私が投資していた商品は以下です。

  • たわらノーロード先進国株式

  • 〈購入・換金手数料なし〉ニッセイ日経平均インデックスファンド

  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

  • ひふみプラス

  • キャピタル世界株式ファンド(DC年金つみたて専用)

知り合いの投資家に教えてもらったeMAXIS Slim米国株式(S&P500)以外は、商品選びの基準すら分かっていないのにネットで人気ランキング上位や良さそうという感覚で投資していたダメっぷり・・・。

つみたてNISAで損せず資産を増やしたいのであれば、「投資とは何か」「投資による損失や利益はなぜ生まれるのか」といった投資の基礎や商品選定のポイントを理解することが重要だと感じました。

長期投資していなかった

資産を大きく増やせなかったであろう理由2つ目は、長期投資していなかったことです。なぜなら元本割れの可能性を低くできず、複利効果による資産増加を見込めないからです。(3章ー2で詳しく解説しています)

資産が少し増えたのをいいことに、1年足らずで商品を売却していました。

つみたてNISAで損せず資産を増やしたいのであれば、すぐに売却せず出来るだけ長期投資することで資産がさらに増える可能性を高めることが重要だと感じました。

定期定額で投資していなかった

資産を大きく増やせなかったであろう理由3つ目は、定期定額で投資していなかったことです。なぜなら商品の価格が安いときに買わなかったり高いときにだけ買ってしまうことがあるため、平均購入単価を安くできず効率的に資産を増やせないからです。(3章ー3で解説しています)

途中売却したときに投資金額を変えていて、1万円や3万円といったその時に投資に回せそうな金額で投資していました。

つみたてNISAで損せず資産を増やしたいのであれば、定期定額で投資することで安定的に資産を増やしていくことが重要だと感じました。

また定期定額で投資するためには、投資に回せるお金を把握しておくことが大切です。

NISAはやるべきか?これからはじめたいあなたの不安を解消します5章(余剰資金で投資をする)では、どのように投資に回すお金を決めるのかを解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

匿名女性 筆者

この記事を読んでくださっている方は、ぜひ筆者の失敗談をいかして、つみたてNISAで損を回避しながら資産を増やしていってほしいと思います。

NISAで損しないための講義「GFSのNISAを学ぼう!コース」

弊社が運営するお金の学校グローバルファイナンシャルスクール(GFS)では、NISAの概要から最新の情報までNISAを使いこなすための講義「GFSのNISAを学ぼう!コース」を行っています。

コース内ではNISAのデメリットや対象商品の比較をしており、NISAで損しないためのポイントについても解説しています。

gfs nisaコース

上記のコースは、GFSの有料講座です。
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まとめ

NISAの積立で損をしたときの対処法
すぐに売却せず長期投資で様子をみる
NISAの積立で損をしやすいパターン
商品選定を慎重にしていない
NISAの積立で損を挽回するための3つのポイント
  • 商品選定を見直す
  • 長期投資する
  • 定期定額で投資する
NISAで資産を大きく増やせなかった筆者の失敗談
資産を大きく増やせなかった理由
  • 商品選定を慎重にしていなかった
    →成長が見込めず利益が期待できない商品に投資をしても、資産は減る可能性があり増えづらい。
  • 長期投資をしていなかった
    →元本割れの可能性を低くできない・複利効果による資産増加を見込めない
  • 定期定額で投資していなかった
    →商品の価格が安いときに買わなかったり、高いときにだけ買ってしまうことがあるため平均購入単価を安くできず効率的に資産を増やせない。
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