【2027年最新】ジュニアNISAが復活!新「こどもNISA」の概要・おすすめ銘柄・投資戦略を徹底解説

【2027年最新】ジュニアNISAが復活!新「こどもNISA」の概要・おすすめ銘柄・投資戦略を徹底解説

――初心者でもわかる、子どもの未来を創る新・資産形成戦略

第1章:はじめに ―― なぜ今、「ジュニアNISAの復活」が叫ばれているのか?

かつて、子どもの教育資金づくりや早期の資産形成を目的として多くの現役世代に活用されていた「ジュニアNISA」。この制度は2023年12月末をもって新規の口座開設および新たな投資枠の提供を終了しました。

「せっかく子ども名義で非課税運用ができるチャンスだったのに、終わってしまって残念……」

「新NISAは18歳以上しか使えないから、子どもの名義での運用はもうできないの?」

そんな声が多くの現役世代のファミリーから上がっていました。しかし、2025年12月に発表された「2026年度税制改正大綱」において、日本政府は驚くべき拡充策を盛り込みました。それが、18歳未満を対象とした新たな少額投資非課税制度、通称「こどもNISA(こども支援NISA)」の創設です。

これは事実上の「ジュニアNISAの復活」であり、さらに使いやすく、現代の投資環境にマッチした強力な制度への進化を意味しています。

本記事では、この「復活するジュニアNISA」である「こどもNISA」の全貌を、投資初心者の方でも完全に理解できるよう体系的に解説します。制度の概要から、旧ジュニアNISAとの違い、犯しやすい罠(気をつけること)、目的別の投資戦略、そして今すぐ身につけるべき知識とおすすめ銘柄まで、網羅的に見ていきましょう。

監修者:市川雄一郎 監修者:市川雄一郎 
GFS校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)

公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長

第2章:「復活版ジュニアNISA」の概要と旧制度との違い

2027年1月からの開始が予定されている「こどもNISA」は、旧ジュニアNISAや現行の新NISA(大人向け)と何が違うのでしょうか。まずはその骨子を網羅的に整理します。

1. こどもNISAの基本スペック(予定)

現時点で政府から示されている制度設計の概要は以下の通りです。

項目新制度「こどもNISA」の概要(2027年開始予定)
対象年齢0歳 ~ 17歳(18歳未満の日本居住者)
年間投資枠年間 60万円
生涯投資限度額最高 600万円
非課税保有期間無期限(旧ジュニアNISAの5年間から大幅進化)
投資対象商品現行の新NISA「つみたて投資枠」に準じる投資信託など(一部債券中心の投信等も検討中)
払い出し(引き出し)制限12歳以上で原則引き出し可能(制限付きの柔軟設計)

2. 旧ジュニアNISA・新NISA(大人向け)との徹底比較

この新制度がどれほど画期的なのか、過去の「旧ジュニアNISA」および「現行の新NISA(18歳以上対象)」と比較すると、その進化が浮き彫りになります。

比較項目旧ジュニアNISA(~2023年終了)現行の新NISA(18歳以上)新・こどもNISA(2027年~予定)
対象年齢0歳~19歳(のちに17歳)18歳以上0歳~17歳
年間非課税枠80万円(一般投資枠的)つみたて120万/成長240万(計360万)60万円(つみたて枠ベース)
生涯投資枠なし(最大400万円まで)1,800万円600万円
非課税期間5年間(その後は18歳まで継続管理)無期限無期限
引き出し制限18歳まで原則不可(※廃止決定後は事実上撤廃)いつでも可能12歳まで引き出し不可(予定)

3. ここが凄い!復活版の3大進化ポイント

① 非課税期間の「無期限化」

旧ジュニアNISA最大の弱点は、「5年間」という短い非課税期間でした。5年が経過した後は「継続管理勘定」というややこしい枠に移管(ロールオーバー)し、18歳になるまで新規買い付けができない状態で保有し続ける必要がありました。

新制度では、大人の新NISA同様に非課税期間が「無期限」になります。これにより、0歳で始めた投資を、途中のロールオーバー手続きなしで15年、20年と非課税のまま運用し続けることが可能になりました。

② 生涯投資枠「600万円」の別枠新設

大人の新NISAには、生涯で1,800万円という非課税限度額が設定されています。もし子ども用の資金を親のNISA口座で運用しようとすると、親自身の老後資金などの枠(1,800万円)を圧迫してしまいます。

しかし、子ども名義の「こどもNISA」が新設されることで、親の1,800万円とは完全に別枠で「子ども1人につき600万円」の非課税枠を確保できるようになります。子どもが2人いれば計1,200万円、3人いれば計1,800万円の枠が家族全体で上乗せされる計算です。

③ 児童手当との親和性

児童手当は、2024年の拡充により高校生(18歳の誕生日の属する年度末)まで支給されるようになり、第3子以降は月3万円に増額されるなど、支給総額が上がっています。

こどもNISAの年間投資枠「600万円(年間60万円=月5万円)」は、この児童手当をそのまま綺麗にスライドさせて積み立てる口座として、これ以上ない最適な受け皿になります。

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第3章:こどもNISA(復活ジュニアNISA)で「気をつけること・注意点」

制度が非常に魅力的である一方、子ども名義の口座特有のルールや、運用の罠が存在します。開始されてから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないよう、以下の5つの注意点を必ず頭に叩き込んでおいてください。

1. 12歳までの「払い出し制限」がある(予定)

旧ジュニアNISAは「18歳まで原則引き出し不可」という厳しいロックがかかっており、これが不人気の一因でした(制度終了に伴い、2024年以降はいつでも引き出し可能に変更)。

新・こどもNISAでは、この制限が緩和されるものの「12歳(中学校入学のタイミング)までは原則引き出し不可」という制限がつく方針で調整されています。

つまり、小学校の入学祝いや塾の費用、急な引越し費用など、子どもが小さいうちに使うお金としては流動性が低くなります。あくまで「高校・大学の学費」や「成人へ向けた長期資産」として、最低10年以上は使わない資金を割り当てるべきです。

2. 名義人は「子ども」であるという法的リスク(贈与の認識)

こどもNISAの口座名義は、親ではなく「子ども自身」です。親が資金を出して子ども名義の口座で運用する場合、それは法律上「親から子どもへの贈与」になります。

以下の点に注意が必要です。

  • 成人(18歳)になった時点で口座のコントロール権は子どもに移る:親が「まだ渡したくない」と言っても、18歳になれば子ども自身が自由に売却して引き出すことができるようになります。子どもが成人した際にお金を無駄遣いしないよう、金銭教育(マネーリリテラシー)を並行して行う必要があります。

  • 名義預金(借名口座)とみなされるリスク:子どもが全く知らない状態で親が勝手に口座を操り、親の私的な口座のように使っていると、将来的に税務署から「実質的に親の資産(名義預金)」とみなされ、相続税や贈与税の対象になるケースがあります。「子どものための資金である」という実態を明確にしましょう。

3. 元本割れのリスク(投資は自己責任)

当たり前のことですが、NISAは「投資」であり、学資保険や定期預金のような「元本保証」はありません。

大学入学のタイミング(18歳)で、もしリーマンショックやコロナショックのような世界的な大暴落が直撃した場合、資産が一時的に大きく目減りしている可能性があります。

  • 対策:使う時期(18歳など)の数年前から、徐々にリスクの低い資産(現金や債券など)へシフトしていく「出口戦略」が不可欠になります(詳細は第4章で解説)。

4. 損益通算・損失の繰越控除ができない

これは大人のNISAも同様ですが、NISA口座で発生した損失(元本割れ)は、他の課税口座(特定口座など)で出た利益と相殺(損益通算)することができません。また、損失を翌年以降に繰り越すことも不可能です。

「税金が sẽ 免除される」メリットの裏には、「損をした時の救済措置がない」というデメリットがあることを理解しておきましょう。だからこそ、極端にリスクの高い銘柄ではなく、手堅いインデックスファンドを選ぶのが基本となります。

5. 親の投資スタンスとの重複とアセットアロケーション

家族全体の資産を最適化する視点が欠落しがちです。

親の口座で「全世界株式(オルカン)」を買い、子どもの口座でも「オルカン」を買うこと自体は悪くありませんが、家族全体のポートフォリオ(資産構成)が特定の国や資産(例:米国株100%など)に偏りすぎていないか、定期的にチェックする必要があります。

第4章:目的から投資のスタイルや戦略を決めること

「とりあえず流行っているからオルカンを買う」というのは、大人の投資であれば大外れはしませんが、こどもNISAにおいては「いつ、何のために使うお金か」によって戦略をガラリと変える必要があります。

目的を明確にし、逆算して投資スタイルを決めるステップを解説します。

ステップ①:ゴールの明確化(何歳で、いくら必要か?)

まずは、こどもNISAで準備する資金の「ゴール」を設定します。主な目的は以下の2つに大別されます。

パターンA:【教育資金型】18歳(大学入学時)までに300万〜500万円を貯める

  • 特徴:使う時期(18歳)が完全に固定されている。延期ができない。

  • 重要度:極めて高い(絶対に減らしたくない基準ラインがある)。

パターンB:【成人祝い・自立支援型】子どもが社会人になる時(22歳〜)や結婚時に渡す

  • 特徴:使う時期にある程度の柔軟性がある。相場が良い時まで待つことができる。

  • 重要度:中〜高(あればあるほど良い、余剰資金の最大化)。

ステップ②:運用期間(子どもの年齢)に応じたリスク許容度の把握

投資において、最大の武器は「時間(期間)」です。子どもの現在の年齢によって、取れるリスクの大きさが変わります。

  • 子どもが0歳〜5歳(運用期間:13年以上)

    非常に長い運用期間が確保できるため、「積極運用スタイル」が可能です。途中で大暴落が起きても、18歳になるまでに市場が回復する可能性が極めて高いため、株式100%のインデックスファンドを主軸に据えることができます。

  • 子どもが6歳〜10歳(運用期間:8年〜12年)

    やや期間が短くなります。「バランス運用スタイル」または「株式メインだが、親の現金貯蓄と組み合わせる」戦略が求められます。

  • 子どもが11歳以上(運用期間:7年以下)

    運用期間が短いため、こどもNISAだけで教育資金の全額を賄おうとするのは危険です。元本割れのまま18歳を迎えるリスクが高まるため、「堅実運用スタイル」(債券比率を上げる、またはNISAの利用はサテライトに留め、大半を現金で保有する)が推奨されます。

ステップ③:具体的な投資戦略と出口戦略

目的と期間が決まったら、具体的な戦略に落とし込みます。特に重要なのが「出口戦略(ライフサイクル投資術)」です。

1. 教育資金型(パターンA)の「ターゲット・イヤー戦略」

大学資金のように「使う時期が決まっている」場合、18歳に向けて徐々にリスクを下げていくのが鉄則です。

【0歳〜10歳:アクセル期】
・投資対象:全世界株式などの株式インデックスファンド 100%
・理由:複利の効果を最大限に活かして資産を大きく膨らませる。

  ▼

【11歳〜15歳:ブレーキ期(減速)】
・投資対象:新規の積み立てを「債券中心の投資信託」や「バランス型」に変更する。
・または:これまでに増えた株式ファンドの一部を利益確定(売却)し、現金や個人向け国債に移していく。

  ▼

【16歳〜18歳:キープ期(着陸)】
・投資対象:いつでも動かせる「現金」または「超低リスク資産」の割合を7割以上にする。
・理由:高校3年生の時にリーマンショック級の暴落が来ても、大学費用が足りなくなる事態を絶対に防ぐ。

 

2. 自立支援型(パターンB)の「ガチホ(長期保有)戦略」

子どもが成人・社会人になった後の資産としてプレゼントする場合、18歳時点で暴落していても売却する必要はありません。

  • 戦略:18歳以降、口座の名義が子どもに移った後も、そのまま子ども自身に運用を引き継がせます。非課税期間が無期限であるため、子どもが30歳、40歳になるまで持たせることも可能です。この場合は、出口を急ぐ必要がないため、一貫して「全世界株式」などの高効率な株式ファンドをバイ・アンド・ホールド(買い持ち)し続ける戦略がベストとなります。

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第5章:お金の教育と知識の重要性 ―― 最強のギフトは「資産」ではなく「知恵」

こどもNISAを運用するにあたり、最も重要な本質を伝えます。それは、「子どもに何千万円もの資産を残すことよりも、子ども自身に『お金の知識(マネーリリテラシー)』を授けることの方が、遥かに価値がある」ということです。

1. 「魚を与えるか、魚の釣り方を教えるか」の寓話

有名な格言にこうあります。

「飢えている人に魚を与えれば、彼はその日一日生きることができる。しかし、彼に魚の釣り方を教えれば、彼は一生食べていくことができる」

こどもNISAで親が必死に資産を増やし、子どもが18歳になった時に「はい、300万円増えた口座だよ」と突然渡したとします。もしその子どもにお金の知識がなければ、その300万円は高級車や高級ブランド品、あるいは怪しい投資詐欺、ギャンブルなどによって、一瞬で消えてしまうかもしれません。

逆に、口座の残高が100万円であっても、「長期・積立・分散投資」の仕組みを理解し、複利の力を知っている子どもであれば、その100万円を元手に自ら資産を雪だるま式に増やしていくことができます。

2. こどもNISAを「最高の教材」にする方法

こどもNISAの口座は、子どもが10歳〜12歳前後(小学校高学年〜中学生)になったら、ぜひ一緒に画面を見ながら運用状況を共有してください。

  • 進め方の例

    1. 「これは〇〇(子どもの名前)が将来、大学に行ったり、好きな夢を叶えたりするために、国からもらった児童手当を使って国が認めた口座で運用しているお金だよ」と伝える。

    2. 「世界中の色々な会社(Appleやトヨタなど)に少しずつお金を預けているから、世界の経済が大きくなると、このお金も増えるんだよ」と社会の仕組みと結びつける。

    3. 半年に一度、スマホの画面などで「今、これくらい増えている(減っている)ね」と一緒に確認する。

    4. 暴落が起きた時こそ教育のチャンス:「今、世界中でニュースになっている大暴落のせいで数字が減っているけれど、過去の歴史ではここから何年もかけてまた元に戻って増えていったんだよ。だから焦って売っちゃダメなんだ」と、身を intellectual に守る術を教える。

3. 親自身が「正しい知識」をアップデートし続ける

子どもに教えるためには、親自身が学び続けなければなりません。

2024年に始まった新NISA、そして2027年から始まるこの「こどもNISA」など、日本の税制や投資環境は凄まじいスピードで変化しています。

「投資は怖いもの」「ギャンブルと同じ」という昭和・平成初期の古い価値観を捨て、「インデックス投資による長期資産形成は、現代を生き抜くための標準スキルである」という共通認識を家族で持つことが、最大の防衛策になります。

第6章:初心者でも迷わない!おすすめ銘柄・ファンド選定

こどもNISA(つみたて投資枠ベース)で選ぶべき商品は、大人の新NISA同様、「金融庁の厳しい基準をクリアした、低コスト(信託報酬が低い)な投資信託」に限定されます。

初心者の方が迷わないよう、投資スタイル別に厳選した3つの王道アプローチを紹介します。

1. 王道・ほったらかし最適解:全世界株式(オール・カントリー)

迷ったらこれ、と言われる現代の資産形成における「最適解」の一つです。

  • 代表的な銘柄

    • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

  • 特徴

    これ一本で、米国、日本、ヨーロッパ、新興国など、世界約47カ国の主要企業約2,800社に丸ごと分散投資ができます。各国の経済規模(時価総額)に合わせて、自動で投資比率を調整(リバランス)してくれるため、親がメンテナンスをする必要が一切ありません。

  • 信託報酬(コスト):年0.05775%以内(業界最安水準)

  • 向いている人

    「とにかく失敗したくない」「どこの国が伸びるか予想できないから、世界経済全体の成長に賭けたい」という全ての人。特に0〜5歳など、運用期間が10年以上ある場合の主軸として最適です。

2. 高成長・米国依存型:米国株式(S&P500)

過去100年以上にわたり、一時的な暴落を挟みながらも右肩上がりの成長を続けてきた米国の主要企業500社に投資するスタイルです。

  • 代表的な銘柄

    • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

    • 楽天・S&P500インデックス・ファンド

  • 特徴

    Apple、Microsoft、Amazon、NVIDIAといった、世界を牽引する巨大IT企業(マグニフィセント・セブンなど)への投資比率が高くなります。全世界株式よりも値動き(リスク)は大きめですが、過去のパフォーマンスにおいては全世界株式を上回るリターンを叩き出してきました。

  • 向いている人

    「今後もイノベーションの中心は米国であり続ける」と信じられる人。全世界株式よりも少しリスクを取ってでも、子どもの資金を大きく増やしたいと考える攻めの運用スタンスの人。

3. 堅実・マイルド運用:バランス型(資産複合型)または債券インデックス

※2026年度税制改正の議論において、こどもNISA(つみたて枠)には「債券中心の投資信託」の追加も検討されています。

  • 代表的な銘柄(既存のバランス型の例)

    • eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

  • 特徴

    国内株式、先進国株式、新興国株式だけでなく、国内債券、先進国債券、新興国債券、リート(不動産)などに、均等または一定の割合で分散投資するファンドです。

    特に「債券」が組み込まれているファンドは、株式100%のファンドに比べて、株価大暴落時の値下がり幅が非常にマイルドになります。

  • 向いている人

    「子どもがすでに9歳、10歳で、大学入学まで時間がない」「元本割れの恐怖で夜眠れなくなるのは嫌だ」という、守りの運用・手堅さを最優先したい人。

初心者が絶対に選んではいけない「NG銘柄」の特徴

  • 信託報酬(管理費用)が年0.5%以上と高いもの:長期運用において、コストの高さは確実にリターンを蝕みます。必ず「eMAXIS Slim」シリーズなどに代表される、信託報酬が年0.1%前後の「超・低コストファンド」を選んでください。

  • テーマ型ファンド(AI、ロボティクス、宇宙開発など):一見ブームで儲かりそうに見えますが、流行り廃りが激しく、10年、20年という子どもの長期資産形成には全く向きません。

第7章:【ステップ別】こどもNISAを始めるためのロードマップ

2027年の制度スタート、あるいはそれに向けた準備段階として、初心者が今から実践すべきステップを時系列で解説します。

【ステップ1:親のNISA環境の整備(今すぐ)】
・こどもNISAを開設するためには、原則として「親(親権者)が同じ金融機関に口座を持っていること」が条件になるケースが大半です。
・まずは親自身の新NISA口座(SBI証券や楽天証券などのネット証券がコスト面で圧倒的におすすめ)を開設し、満額でなくても良いので運用の流れを掴んでおきます。

  ▼

【ステップ2:必要書類の準備(2026年中)】
・子ども名義の口座開設には、以下の書類が必要となります。直前に慌てないよう確認しておきましょう。
 ① 子どものマイナンバーカード(または通知カード)
 ② 子どもの確認書類(住民票の写しなど、親子の関係性が証明できるもの)
 ③ 親権者の本人確認書類
 ④ 子ども名義の銀行口座(郵貯やネット銀行など、あらかじめ作っておくとスムーズです)

  ▼

【ステップ3:毎月の積立金額の設定(2027年1月〜)】
・「年間60万円まで投資できる」からといって、無理に満額(月5万円)を埋める必要はありません。
・児童手当の支給額(例:月1万〜1.5万円)をベースにする、あるいは「まずは月5,000円から」など、家計に絶対に無理のない範囲で自動積立を設定します。一度設定すれば、あとは毎月自動で買い付けが行われます。

  ▼

【ステップ4:定期的な『放置』とメンテナンス(年1回)】
・設定が終わったら、基本的には「ほったらかし」が一番リターンが高くなります。毎日株価のマイナスを見て一喜一憂する必要はありません。
・年に1回(例:子どもの誕生日など)、資産の増減を確認し、子どもの年齢に応じた「出口戦略(第4章)」の時期が近づいていないかチェックするだけで十分です。

 

第8章:まとめ ―― こどもNISAは家族の未来を変えるプラットフォーム

本記事で解説してきた通り、2027年に事実上の復活を遂げる「こどもNISA」は、旧ジュニアNISAの弱点を完全に克服した、極めて自由度が高く強力な資産形成ツールです。

最後に、これまでの重要ポイントをおさらいしましょう。

  • 概要:0〜17歳対象、年間60万円(生涯600万円)の枠が、非課税期間無期限で運用できる。

  • 注意点:12歳までの引き出し制限(予定)に注意。18歳で名義が子どもに移るため、無駄遣いさせない教育が必要。

  • 戦略:大学資金目的なら10歳以降徐々に低リスク資産へ移す「ターゲット・イヤー戦略」が基本。

  • 知識:お金をただ残すのではなく、運用プロセスを子どもと共有し「マネーリリテラシー」という最高の知恵をプレゼントする。

  • 銘柄:迷ったら「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」のような超低コスト・インデックスファンド一本でOK。

投資を始めるのに、早すぎるということはありません。子どもが持つ最大の資産である「時間(若い年齢)」を味方につけ、複利の力を最大限に活かせるこの新制度。

2027年のスタートに向けて、まずは親自身のNISA口座の確認や、児童手当の使い道の見直しなど、今できる一歩から始めてみてはいかがでしょうか。子どもの輝かしい未来と、家族の豊かな安心を、この「復活したジュニアNISA」と共に一歩ずつ形にしていきましょう。

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