完全自動運転の関連銘柄5選と特徴まとめ|187兆円市場の投資判断基準と必須の金融知識

完全自動運転の関連銘柄5選と特徴まとめ|187兆円市場の投資判断基準と必須の金融知識

監修者:市川雄一郎 監修者:市川雄一郎 
GFS校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)

公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長

市場規模187兆円とも試算される「完全自動運転(Auto-Drive / Autonomous Driving)」技術は、単なる移動手段の進化にとどまらず、社会インフラ、物流革命、都市デザイン、そして投資市場そのものを根本から塗り替えようとしています。

本稿では、自動運転の基礎概念から世界的な市場展望、注目企業の特徴、投資判断における見極めポイント、そして個人の資産形成において金融・投資知識が持つ決定的な意味までを体系的に解説します。

1. 完全自動運転の基礎知識と市場規模

自動運転のレベル定義(レベル0〜レベル5)

自動運転技術は、米国自動車技術者協会(SAE)が定める「レベル0からレベル5」の6段階に分類されます。投資判断においては、どの企業がどのレベルを狙っているのかを正しく見極めることが不可欠です。

【自動運転の段階的区分】
レベル0:運転支援なし(手動運転)
レベル1:運転支援(ACC・車線維持サポート等)
レベル2:部分的分散自動化(ハンズオフ走行など。主体はドライバー)
-----------------------「ドライバー不要」の壁-----------------------
レベル3:条件付自動化(特定条件下でシステムが運転。緊急時は人間へ交代)
レベル4:高度自動化(限定エリア・条件下で人間関与ゼロの完全自動化)
レベル5:完全自動化(あらゆる環境・道路で人間関与不要)

 

  • レベル2(部分自動運転): 現在普及している先進運転支援システム(ADAS)の多くが該当します。一定条件下でハンドルから手を離す(ハンズオフ)ことが可能ですが、運転の責任・注視義務は依然としてドライバーにあります。

  • レベル3(条件付自動化): 特定の場所(高速道路の渋滞時など)において、システムが運転を交代します。作動中は運転以外の行動(動画視聴など)が認められますが、システムが要請した場合は即座にドライバーがハンドルを握る必要があります。

  • レベル4(高度自動運転): 走行可能領域(ODD:運行設計領域)内であれば、車内にドライバーが不在でもシステムがすべての運転操作・事故回避を行います。無人タクシー(ロボタクシー)や限定エリア内での自動運転バス、高速道路での無人トラック巡航などがこれに該当します。

  • レベル5(完全自動運転): 天候や地理的条件を問わず、地球上のあらゆる道路において人間が介入することなく自動走行できる究極の形態です。

なぜ市場規模「187兆円」と言われるのか?

世界的な調査機関やアナリストの予測において、自動運転関連市場は2035〜2040年頃に向けて100兆〜200兆円規模(約187兆円)へと急膨張すると試算されています。この莫大な市場規模の根拠は、単に「自動車というハードウェアの売上」だけではありません。

【187兆円市場の構造的内訳】
┌────────────────────────────────────────────────────────┐
│ 1. 車両・ハードウェア市場                                │
│    LiDAR、カメラ、ミリ波レーダ、車載用AIチップ、通信機器   │
├────────────────────────────────────────────────────────┤
│ 2. サービス・プラットフォーム(MaaS)市場                │
│    ロボタクシー、自動運転バス、無人物流・配送サービス  │
├────────────────────────────────────────────────────────┤
│ 3. ソフトウェア・データ・インフラ市場                    │
│    自動運転OS、高精度3Dマップ、V2X通信、クラウド解析    │
└────────────────────────────────────────────────────────┘

 

  1. 移動サービス(MaaS:Mobility as a Service)の転換

    従来の「所有(車を買う)」から「利用(移動をサービスとして買う)」への移行に伴い、タクシーやバス、シェアリング事業の運行コスト(人件費)が劇的に低下します。これにより移動コストそのものが下がり、新たな移動需要が創出されます。

  2. 物流インフラの自動化

    ドライバー不足や長距離輸送の過酷さが課題となっている物流業界において、高速道路の長距離幹線の無人トラック運行や、ラストワンマイルの自動配送ロボットが組み込まれることで、莫大な経済価値が生まれます。

  3. 車載ソフトウェアとデータビジネス

    車が「走るスマートフォン」化することで、OTA(Over The Air:通信経由のソフトウェア更新)による機能追加サブスクリプションや、車内エンターテインメント、走行データの蓄積と二次利用といったソフトウェア収益モデルが確立されます。

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2. 自動運転領域の注目株5選と各社の強み

自動運転エコシステムにおいて、それぞれ異なるポジションで重要な役割を果たす日本株・関連企業5社(KDDI、日産自動車、PKSHA Technology、ティアフォー、オムロン)の強みと特徴を詳しく解説します。

企業名証券コード業界での役割主な強み・注目ポイント
KDDI9433通信インフラ・V2X・運行管理5G/6G通信網、高精度位置測位、車載通信モジュール
日産自動車7201完成車メーカー・独自自動運転ProPILOT技術、日本でのロボタクシー商用化実証
PKSHA Technology3993AIアルゴリズム・画像認識骨太のAI/アルゴリズム開発、スタートアップ出資等
ティアフォー593A自動運転OS・オープンソース自律走行用OS「Autoware」の開発・世界的標準化
オムロン6645センサ・車載コンポーネントFA技術応用、ドライバーモニタリング、車載センサ

① KDDI(証券コード:9433)— 5G/6G通信と運行管理インフラの覇者

[KDDIの自動運転エコシステムにおける役割]
自動運転車 ──(高容量・低遅延通信 5G/V2X)──> KDDI クラウド運行管理(FMS)
                                                 │
                                           位置情報・交通管制

 

特徴と自動運転での強み

自動運転車が安全に走行するためには、車両本体のセンサ(カメラやLiDAR)だけでなく、周囲の道路状況や他の車両、歩行者、信号機などの「外部情報」をリアルタイムでやり取りするV2X(Vehicle to Everything)通信と高精度位置情報が必須です。

  • 高品質な通信ネットワーク: 超低遅延・高信頼な5G(および将来の6G)通信を提供し、車両とクラウド間のデータ連携を支えます。

  • 運行管理システム(FMS:Fleet Management System): 無人タクシーや自動運転バスを遠隔から監視し、緊急時に遠隔操作を行うための管制プラットフォームを自社開発・提供しています。

  • 広範なアライアンス: 自動車メーカー、地方自治体、モビリティ企業と提携し、地域交通の自動運転化実証実験を全国で主導しています。

投資視点での魅力

KDDIは通信キャリアとして強固なストック型収益基盤(毎月の通信料金収入)と高い配当利回りを誇ります。防衛的な要素を持ちながら、自動運転という超大型のテーマに乗る「ローリスク・ハイリターン型」のポートフォリオ構成に適した銘柄です。

② 日産自動車(証券コード:7201)— 完成車メーカーとして国産ロボタクシーを牽引

[日産のモビリティ戦略]
完成車製造(EV・ADAS) × 独自走行AI + 街乗りロボタクシーサービス展開

 

特徴と自動運転での強み

国内大手自動車メーカーの中でも、日産は比較的早い段階から先進運転支援システム「ProPILOT(プロパイロット)」の市販車搭載を進めてきました。

  • ProPILOT 2.0の技術蓄積: 高速道路上でのハンズオフ走行を実現した実績を持ち、車載カメラ・ミリ波レーダ・3D高精度地図データを組み合わせた統合制御に定評があります。

  • 商用ロボタクシーへの本格参入: 自社開発の自動運転車両を用いた無人タクシーサービスの実証実験を行っており、将来的な「自動運転移動サービス事業」の直接運用を目指しています。

  • EV(電気自動車)との親和性: 自動運転技術は電子制御と非常に相性が良く、日産が長年培ったEV(アリアやリーフなど)のプラットフォームと融合させることで相乗効果を発揮します。

投資視点での魅力

完成車メーカーは景気循環(シクリカル)の影響を受けやすいものの、自社で車両ハードウェアと自動運転ソフトウェアの両方を統合・量産できる規模の経済を持っています。ロボタクシーの商用化が進むにつれ、製造業からサービス業への高粗利シフトが評価される可能性があります。

③ PKSHA Technology(証券コード:3993)— 機械学習とAIアルゴリズムのパイオニア

[PKSHAのポジション]
車載カメラ・センサデータ ──> PKSHA画像認識/予測AI ──> 最適な運転判断アルゴリズム

 

特徴と自動運転での強み

PKSHA Technology(パークシャ)は、東京大学発のAIベンチャーとして知られ、自然言語処理や画像認識、ディープラーニングアルゴリズムの開発・実装に特化したアルゴリズムソリューション企業です。

  • 高度な画像認識・物体検知アルゴリズム: 悪天候や複雑な都市部において、歩行者や障害物、標識などを高精度でリアルタイム認識するアルゴリズムを提供しています。

  • スタートアップ投資・エコシステム創出: 自社のアルゴリズムファンド等を通じて自動運転トラックや物流自動化を手掛けるスタートアップ(ロボトラック等)へ投資・共創を進めており、自動運転エコシステム内でのプレゼンスを高めています。

  • アルゴリズムモジュール化: 特定の自動車メーカーに依存せず、多種多様なモビリティや車載機器に自社AIモジュールを組み込むソフトウェアライセンス型ビジネスを展開しています。

投資視点での魅力

ハードウェアを持たないソフトウェア・AI特化型企業であるため、高い利益率を狙えるのが特徴です。自動運転分野における「脳」に当たるソフトウェアの価値が高まるにつれ、中長期的な成長の波に乗ることが期待されます。

④ ティアフォー(証券コード:593A)— 世界標準を狙うオープンソースOSの旗手

[ティアフォーのデファクトスタンダード戦略]
オープンソース自動運転OS「Autoware」
  └─ 全世界の自動車メーカー・研究機関・自治体が採用 =「自動運転界のAndroid」

 

特徴と自動運転での強み

ティアフォー(TIER IV)は、東京大学准教授(当時)の加藤真平氏らによって設立された日本発のディープテック・スタートアップであり、グロース市場への上場を果たした注目のディープテック企業です。

  • 世界標準OS「Autoware」の提唱: 同社が開発した世界初の自律走行用オープンソースソフトウェア「Autoware」は、国内外の多くの企業や大学、研究機関に導入されており、自動運転ソフトウェアのデファクトスタンダード(事実上の世界標準)を目指しています。

  • 水平分業型モデル(Autoware-Defined Vehicle): 車両メーカーやセンサメーカーがAutowareをベースに開発を行うことで、業界全体の開発コストを劇的に下げるプラットフォームを提供しています。

  • エンドツーエンドのソリューション: OSの提供にとどまらず、自動運転EVの開発・販売、運行管理システム、実証実験の導入支援までを一気通貫で提供しています。

投資視点での魅力

スマートフォンにおけるAndroidのように、プラットフォームを押さえた企業が市場の覇権を握る構図を自動運転領域で再現しようとしています。成長フェーズにあるため株価の変動率は大きいですが、世界展開のポテンシャルを秘めた純粋な自動運転(ピュアプレイ)銘柄です。

⑤ オムロン(証券コード:6645)— 車載センサとドライバー監視の制御技術

[オムロンの安全センシング]
車内:ドライバー状態監視(居眠り・脇見検知)
車外:近距離障害物検知センサ・FA制御連携

 

特徴と自動運転での強み

オムロンは、工場自動化(FA)技術で培ったセンサー技術と制御理論を強みとする大手電子部品・制御機器メーカーです。

  • ドライバーモニタリングシステム(DMS): レベル2〜レベル3の移行期において極めて重要となる「ドライバーの視線や姿勢、体調変化(居眠りや発症など)をカメラとAIでリアルタイム検知する技術」で高いシェアを持ちます。

  • 高信頼性センサ・車載コンポーネント: 車両の周囲を監視する赤外線・ミリ波関連の近距離センサや、車載リレーなどのハードウェア部品を提供しています。

  • 産業用自動搬送(AMR)とのシナジー: 道路上の自動運転だけでなく、工場や倉庫内を無人で走る自律走行ロボット(AMR)分野でも強みを持ち、物流・製造ラインの自動化トレンドを幅広く享受しています。

投資視点での魅力

車載領域だけでなくヘルスケアやFAなど多角化された事業基盤を持つため、安定感があります。自動運転の安全基準(法規制)が厳格化すればするほど、オムロンが得意とする安全監視センサの必要性が高まる構造を持っています。

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3. 自動運転銘柄の投資判断・見極めポイント

自動運転領域へ投資する際、単に「技術が凄そうだから」という理由だけで買ってしまうと、収益化の遅れや法改正のリスクによって大きな損失を被る危険があります。以下の4つの観察ポイントを重視して分析することが重要です。

【投資判断における4つのチェックリスト】
┌────────────────────────────────────────────────────────┐
│ 1. レベル4/5の法規制クリアと公道実証の進捗               │
├────────────────────────────────────────────────────────┤
│ 2. 水平分業(ソフト) vs 垂直統合(ハード)の構造見極め  │
├────────────────────────────────────────────────────────┤
│ 3. 単発実証実験から「継続的なマネタイズ(収益化)」へ    │
├────────────────────────────────────────────────────────┤
│ 4. サイバーセキュリティと事故時の責任所在(法整備)      │
└────────────────────────────────────────────────────────┘

 

① 規制緩和と公道実証の進捗度

自動運転は技術の問題である以上に「法規制」と「社会受容性」の分野です。

  • 道路交通法の改正動向: 日本では改正道路交通法により特定条件下のレベル4走行が解禁されましたが、各地の自治体や警察から実際の運行許可(特定自動運行許可)が下りているかを確認します。

  • 実証実験の「質」: 補助金に頼った一時的なイベント走行にとどまっているのか、それとも「運賃をとって無人営業を行っている」「24時間連続運行を行っている」といった商用化レベルに達しているかを見極めます。

② ハードウェア(垂直統合)vs ソフトウェア(水平分業)

自動運転業界は現在、エコシステムの主導権争いの最中にあります。

  • 垂直統合モデル(TeslaやAppleが目指したモデル): 自社で車も半導体もOSもすべて抱え込むモデル。成功すれば利益率は極めて高くなりますが、開発・製造コストが膨大になります。

  • 水平分業モデル(ティアフォーやPKSHA、Google Waymoなどのアプローチ): OSやAIアルゴリズムはソフトウェア会社が提供し、製造は既存の完成車メーカー(OEM)が担うモデル。普及速度が速く、資本効率が高いのが特徴です。

  • 見極め方: 投資対象の企業が「自社で抱え込みすぎて資金ショートしないか」、あるいは「プラットフォームとして他社を取り込めているか」を評価します。

③ 「実証実験」から「マネタイズ(収益化)」へのフェーズ転換

多くの自動運転ベンチャーは「技術の凄さ」をアピールしますが、投資家にとって重要なのは「それがいつ利益を生むか」です。

  • P/L(損益計算書)において、自動運転関連事業の売上高が全体の数%にすぎないのか、それとも成長の柱として数字に表れ始めているかを決算書で確認します。

  • ソフトウェア企業であれば、受託開発(単発の利益)からライセンス収入やサブスクリプション収入(継続的なストック利益)にシフトしているかが最大のチェックポイントです。

④ サイバーセキュリティと事故時の法的責任

自動運転車は常時ネットワークに接続されるため、ハッキングリスクが常に付きまといます。

  • 万が一ハッキングによる事故やシステム誤作動が起きた際、責任が「自動車メーカー」「OS開発元」「通信キャリア」「地図会社」のどこに帰属するのかについての法整備や保険・補償スキームが整っているかを注視する必要があります。

  • サイバーセキュリティ対策ソリューションを持つ企業は、このリスクの裏返しとして大きな需要を獲得します。

4. 投資初心者における金融・投資知識の重要性

「187兆円の市場が来る」「この株が上がる」といったニュースに触れた際、知識がないまま飛び込むと、市場の波に飲まれて資産を減らす原因となります。テーマ型投資に取り組む前に身につけておくべき金融リテラシーについて解説します。

① テーマ型投資の罠を回避する知識

「自動運転」「AI」「メタバース」といった華やかなテーマは、株式市場で定期的に話題になります。しかし、テーマの話題性と個人の投資成果は必ずしも一致しません。

【テーマ株のライフサイクル】
[期待先行期] 株価急上昇! (ニュースで話題、業績は赤字)
      ↓
[失望の谷]   「実用化には時間がかかる」と判明し株価急落 ← 知識がない初心者が投げ売りするタイミング
      ↓
[本格普及期] 実際に利益を出す本物の企業だけが株価再上昇

 

金融知識があれば、「現在は期待先行期なのか、それとも実積が伴う本格普及期なのか」を客観的に判断でき、高値掴み(イナゴタワーの頂点で買ってしまうこと)を回避できます。

② ポートフォリオ管理とリスク分散の考え方

どんなに素晴らしい技術であっても、1つの企業に資産の大部分を集中させるのは「ギャンブル」です。

  • コア・サテライト戦略の活用:

    • コア(核): 全資産の70〜80%を、全世界株式インデックスファンド(eMAXIS Slim オール・カントリー等)やS&P500などの分散された低コストファンドで手堅く運用。

    • サテライト(衛星): 全資産の10〜20%の範囲内で、自動運転のような成長テーマ株(個別銘柄)やアクティブ投資を楽しむ。

[堅実な資産形成のためのポートフォリオ構造]
┌────────────────────────────────────────────────────────┐
│ サテライト資産(10〜20%):自動運転関連の個別銘柄       │
│ (KDDI、日産、PKSHA、ティアフォー、オムロン等に分散)  │
├────────────────────────────────────────────────────────┤
│ コア資産(80〜90%):全世界株式 / インデックスファンド  │
│ (土台となる堅実な積立投資)                          │
└────────────────────────────────────────────────────────┘

 

このような金融知識を持っておくことで、万が一選択した個別銘柄の株価が低迷しても、人生の資金計画全体が破綻するリスクを防ぐことができます。

③ 決算書(ファンダメンタルズ)を読む力

企業のプレスリリース(発表文)だけを鵜呑みにせず、実際の財務状況を確認する最低限の知識が必要です。

  • 売上高営業利益率: その事業がどれだけ効率よく利益を生み出しているか。

  • PBR(株価純資産倍率)/ PER(株価収益率): 株価が企業の現在の価値や稼ぐ力に対して買われすぎていないか(割高感のチェック)。

  • ROE(自己資本利益率): 株主から預かった資金を使って効率よく稼いでいるか。

  • 自己資本比率 / キャッシュフロー: 特に新興ベンチャー(ティアフォーやPKSHAなど)をチェックする際、十分な現金を持ち、開発費をまかない続けられるか(倒産リスクの回避)。

金融リテラシーとは、「儲けるための裏ワザ」ではなく、「未知のイノベーションに投資する際に自分の資産を守り、着実に増やすためのプロテクター(防御壁)」です。

5. まとめ:未来のイノベーションとともに歩む投資スタンス

187兆円規模とされる「完全自動運転」市場は、私たちの生活様式、物流、そして都市の構造そのものを変革する歴史的な大転換期を迎えています。

  • 通信で全体を支えるKDDI

  • 完成車とサービスを展開する日産自動車

  • AIと画像認識の頭脳を提供するPKSHA Technology

  • オープンソースOSで世界標準を狙うティアフォー

  • 安全センシングを担うオムロン

それぞれの企業が異なる強みを持ち、エコシステムの中で補完し合っています。

技術の進歩に心を躍らせつつも、投資家としては冷徹に「法規制の進捗」「収益化のタイムライン」「財務の健全性」を見極める視点が欠かせません。金融・投資の基礎知識を武器に、リスクを適切にコントロールしながら、この巨大なイノベーションの波を自らの資産形成へと還元していきましょう。

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