「株取引って、板が読めないとできないの?」
「板はなんとなく知っているけど、いまいち読み方が分からない・・・」
株を始めたばかりの人の中には、このような悩みを抱える人もいるのではないでしょうか?
実は、株取引をする全ての人が株の板を読む必要はありません。特に売買する値段が決まっている人は、板を読む必要など全くありません。
板を読む必要がある人は、その日のうちに必ず株の売買をしようと思っている人だけです。
そういう人は株の読み方を覚えておいた方が良いでしょう。
板が読めると、変動する板を見ながら適切なタイミングで注文を出すことができますし、思わぬ損失を回避することもできるからです。
株板を読むときの流れを簡単に説明すると、「気配値・売り注文数・買い注文数を確認し、変動する板の数字を見ながらベストなタイミングで注文を出す」というものです。
板情報からは次の2つのことを読み取ることが可能です。
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板を読むことができるようになると、今いくらで株が売買できるかを知ることができます。
現時点で具体的な板の読み方がイメージできない方もご安心ください。
当記事を読むことで板を読み、株を注文するまでの流れが分かるようになるだけでなく、板情報から無駄のない取引ができるようにもなります。
板がきちんと読めないことで、大切な資金を一瞬で無駄にしてしまうことがないようにしましょう。
当記事では、以下の内容について初心者にも理解できるように、平易な表現で解説しています。
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これまで板情報を活用してこなかった方・板情報の読み方に自信がない方は、一度記事をお読みいただき、板の正しい読み方を覚えて今後の取引に活かしてください。
監修者:市川雄一郎
グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)
公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長
1. 初心者でも簡単!株の板の読み方
本章では、株の板を誰でも読むことができるように大きく以下の2つに分けて解説していきます。
・適切なタイミングで注文を出す方法
・株式購入時、売却時の読み方
この2つを正しく理解すれば株の板情報から適切な注文が行えるようになりますので、まずはこの2つをしっかりと理解していきましょう。
本記事では、株式を購入してから売却までの流れを、「現物取引」を例に詳しく解説していきます。
■知らない人のために復習!株の注文方法
スクロールできます▶️▶️
どんなとき? | 注文方法 | |
今すぐに買いたいとき | ①成行注文 | 注文した時に出ている売り・買い注文の価格で取引する方法。 |
指定価格以下で買いたいとき | ②指値注文 | 執行条件を指定して事前に注文を入れる方法 |
指定価格以上で買いたいとき | ③逆指値注文 |
1-1.株の板を読む前に知らないといけない基礎知識
そもそも板とは、価格ごとの注文数の一覧表です。
真ん中の数字は注文が入っている価格(気配値)、左側が売り注文数、右側が買い注文数を示しています。「over」「under」はそれぞれ板に表示されていない価格より上もしくは下の価格帯での注文数を合計したものです。
上記の板の状態から、「120円の買い注文が200株」入ると、板の数字は次のように変化します。
1-2. 株式購入時の板の読み方
前提として、現物取引では購入後の株価の値上がりが予測できるときに株式を購入します。
現物取引における買い注文では、3つの注文を使い分けることで、狙った価格で株式を購入しやすくなります。
- 成行注文
- 指値注文
- 逆指値注文
それぞれの注文を決めるときの板情報を具体的に見ていきましょう。
1-2-1. 今すぐ買いたいとき:成行買い注文
今すぐ株式を購入したときは成行の買い注文を出します。例えば、今後の株価上昇が見込まれるときなどです。
図のように板の「売り注文が多い」状態なら、今すぐ株を購入しても現在の株価と同程度の株価で購入することができます。
上の板は「売り注文の板が厚い」と呼ばれる状況です。このように板が厚い場合は、買い注文が約定しやすいです。十分な売り注文が入っている場合、成行で買い注文を出すことですぐに株式を購入できます。
もし希望の価格で株式を購入できなかったとしても、現在の株価からかけ離れた価格で購入しなければならない可能性は極めて低くなります。
成行買い注文では、注文を出してから直近のタイミングでなるべく安い売り板の値段で株式を購入することができます。
1-2-2. 株価より安く買いたいとき:指値買い注文
現在の株価より安く買いたいときは、指値買い注文を出しましょう。
次の図は売り板が薄いときの例です。
上の図は、注文数が少なく「板がスカスカ」「板が薄い」と呼ばれる状態です。
あまり人気のない株に起こる株板の状態です。
この状態で先ほどの成行買い注文を出すと、最も安く買えたとしても、1370円で購入することとなります。現在の株価より20円も高く購入しなければなりません。
また、同時に注文を出した購入者が多ければ予測を遥かに上回る価格で購入しなければならない事態も考えられます。
そこで「薄い板」の銘柄で買い注文を出したいときは、指値注文を出しておくことで意図しない高値で購入せずに済みます。
ただし、次のような場合は取引が成立しないこともありますので注意が必要です。
- 株価が執行条件まで下がることなく、スムーズに値上がりしてしまった
- 株価が執行条件まで値下がりしたが、指定価格に自分より先に出された指値注文が多くあった
1-2-3. 株価が上昇してから買いたいとき:逆指値買い注文
逆に株価上昇をきちんと確認してから購入したいという人もいるでしょう。その場合は、逆指値注文をします。
上図の例の場合、逆指値で買い注文を出すことで、株価が上昇していく流れの中で株式を購入することが可能です。
逆指値注文も指値注文同様に、次のような場合は取引が成立しないこともありますので注意が必要です。
- 株価が執行条件まで上がることなく、値下がりしてしまった
- 株価が執行条件まで値上がりしたが、指定価格の株が成行注文で売り切れになった
1-3. 株式売却時の板の読み方
前提として、現物取引で株式を売却するのは株価の値下がりを避けたいときです。また、確実に利益を得たい場合は株価上昇中に売却をすることもあります。
買い注文と同様に、板を見ながら以下の3つの注文をうまく使い分けることで狙った価格での取引がしやすくなります。
- 成行注文
- 逆指値注文
- 指値注文
それぞれ具体例と合わせて詳しく見ていきましょう。
1-3-1. すぐに売りたいとき:成行売り注文
すぐに株を売りたい場合は成り行き売り注文をします。次の図を見てください。
【上図①すぐに利益確定したいときの売り注文】
例えば、既に115円で買った株を持っている場合、今すぐ119円で売却できれば利益が確定しますね。万が一、119円で売却が確定しなかったとしても、板が厚いため買った値段より高く売れる可能性が高いです。
【上図②損失拡大を防ぐため、すぐ手放したいときの売り注文】
例えば、123円で買った株を持っている場合、今すぐ売却注文が確定することで1株あたり4円の損失で抑えることが可能です。仮に見込んでいた価格以下で売却が確定したとしても、その後の損失拡大は確実に防げます。
1-3-2. 株価が下落してから売りたいとき:逆指値売り注文
株価が下落したのを確認してから売りに出したい場合は逆指値売り注文をしましょう。
逆指値注文では次のようなことができます。
- 損失を防ぐための損切り
- 含み益が出ている場合の利益確定
例えば、次の図のパターン①、パターン②を見てください。
上記のように逆指値注文をすることで、許容範囲以上の損失を未然に防げます。含み益が出ている場合は、最低限の利益を確保するための手段として使うことが可能です。
ただし、株価が急落した場合には成行売り注文が殺到する可能性も考慮しておきましょう。逆指値注文が約定せず、損切りができないケースもあります。
執行条件価格と指定売却価格を3~5円乖離させておく、もしくは指定売却価格を成行にしておくことで、損切りができずに取引不成立といった状況を回避しやすくなります。(上記「逆指値売り注文の場合」参照)
1-3-3. 株価より高く売りたいとき:指値売り注文
株価より高い価格で売りたいときは、指値売り注文が有効です。先ほどの損切りのときとは逆の値動きをしたタイミングで注文を出せるようにすればよいのです。
以下の例をご覧ください。
指値売り注文ができると、利益の出る売却のタイミングを逃しにくいです。
値上がりが予測できそうな株を売却したい場合、図中にある条件で指値注文をすることで株価上昇中にタイミングを逃さずに利益確定できる可能性が高いです。
2. 代表的な4つの板表示の意味
板情報を見ていると、アルファベットや漢字などのマークが表示されていることがあります。これらも見逃してはいけない重要な情報です。
代表的なものは次の4つです。
株板に表示される4つのマークと意味 | |
①S:ストップ安・ストップ高 | 株価が限界まで上昇/下落 |
②特:特別売り気配・特別買い気配 | 需給バランスの崩壊 |
③連(K):連続約定気配 | 株価の急騰/急落 |
④前(Y):寄り前気配 | 取引時間前 |
マークがついている板では、普段と変わったことが起きています。それぞれのマークの意味を知っておくことで、マークがついている株にどのような注文が入っているかを判断がすぐにできるようになります。
それぞれのマークの意味について詳しく解説していきます。
2-1. ストップ高・ストップ安を表す「S」
ストップ高・ストップ安を理解するには、値幅制限をまず理解する必要があります。
値幅制限とは |
1日で取引できる価格の範囲の制限のこと。※株価の水準により更新値幅は異なる。 |
値幅の上限まで株価が上昇することをストップ高、下限まで株価が下落することをストップ安と言います。
ストップ高 | 値幅の上限まで株価が上昇する |
ストップ安 | 値幅の下限まで株価が下落する |
このようにSのマークがついているときは、その後の株価が跳ね上がったり急落したりする可能性があります。その価格がその日の最高値・最安値のため、その後逆方向に反動するかもしれないからです。
「ストップ値段の注文数≦反対注文の成行注文数」となればストップ表示は解除されますが、翌日までストップ値段が続くこともあります。
ストップ高・ストップ安は、株価急変で混乱を招かないように設定されています。
2-2. 特別気配を表す「特」
「特」の表示を理解するにはまず「更新値幅」について知る必要があります。
更新値幅とは |
直近の約定値段から値動きできる価格の範囲。 例えば、以下のように株価の水準によって更新値幅は異なります。
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特別気配とは、更新値幅内に逆の注文が十分ないときに特別な状況であることを周知する目的で表示されます。
上図は「特別買い気配」を示しています。売り注文側に「特」マークが表示されていれば、「特別売り気配」を示します。
特別気配の表示のあるときは、通常の株価決定方式とは異なり、「板寄せ方式」という方法で株価が決まります。
板寄せ方式とは |
売り注文と買い注文をすべて並べ、需給バランスが取れた価格を株価とする株価決定方式。 |
特別気配の表示が出て板寄せが行われている間は、注文を出しても需給の均衡が取れるまで約定しません。どちらか一方の注文を出す人が殺到するなど、株価が大きく変動する要因が考えられます。
例えば、特別買い気配が出た際の注文の入り方としては、次の2パターンです。
- 「このまま値上がりしそう」と予測を立てた人の買い注文
- 「ここが最高値だ」と予測を立てた人の売り注文
特別気配後の値動きを予測することは取引に慣れている人でも難しいので、特別気配中の取引には注意が必要です。
特別気配が続くとどうなるの? |
特別気配が続くと、ストップ高・ストップ安となることもあります。 「特」が表示されて3分間経過しても反対注文が集まらない場合、特別気配を更新して徐々に売買が成立しやすい値段に近づけます。3分ごとに更新値幅分だけ気配値段が調整され、値幅制限まで需給バランスが整わない場合は「S」(ストップ表示)に切り替わります。 |
2-3. 連続約定気配を表す「K(連)」
連続約定気配とは、分かりやすく言うと、一定の基準を大幅に超えて株価が急騰/急落した場合に表示されるマークです。
更に詳しく言えば、更新値幅の2倍の値段を超えて約定値段が更新されるような取引が成立した場合に表示されます。具体例で説明すると以下の通りです。
連続約定気配のときは基本的に売買を避けたほうがよいでしょう。その後の値動きを予測するのは取引経験が豊富な人でも難しいケースが多いです。焦らずに値動きが落ち着いてから、取引に参加しましょう。
「K」表示は1分で消える |
「K」表示後は1分間の価格調整が行われたあと、次のように変化します。
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2-4. 取引開始時間前の気配を表す「前」
「前」は取引開始時間前の買い/売り注文数を表しています。「寄」と表示される場合もあります。
取引時間中に表示されることはありません。
寄前気配が出ている板の特徴は、成行注文を含めて表示されていることです。取引時間ではないので、成行注文を出していても取り消すことが可能です。
株の読み方がある程度わかった方は、さらにレベルアップするために投資の本質を学ぶのもおすすめです。
3. 板をより効果的に見る3つのポイント
板情報を見るときは次の3つのポイントも合わせて確認できるとよいでしょう。
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この3つのポイントを確認できると、いわゆる「板読み」ができるようになります。
「板読み」とは、ただ目前の板情報を読むのではではなく、あらゆる板情報から株の値動きを予想することをいいます。
それぞれのポイントについて1つずつ確認します。
3-1. 歩み値を合わせて確認する
1つ目のポイントとして、歩み値の確認も合わせて行うのがおすすめです。
「歩み値」とは? |
銘柄ごとに以下の4つを一目で確認できるものです。
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歩み値を確認することで大口の成行注文などを瞬時に把握することができます。大口注文は通常の板情報からは分かりません。例えば、上図の歩み値からは1,346円で大口の買い注文が入っていることが分かります。
大口注文が入ったタイミングで値動きがガラッと変わることもあります。板情報と合わせて歩み値を確認することで、より詳しい注文状況の把握ができるようになるでしょう。
※板の項目ごとの色使いは証券会社よって異なります。
3-2. フル板を活用する
2つ目のポイントとしては、フル板を活用することです。フル板に表示される情報は、通常の板にある情報の他に、次の4つが特に重要です。
フル板に表示される重要情報は? | |
①制限値幅までの気配値(※) | 株価の上限/下限までのすべての気配値 |
②制限値幅までの売買数量(※) | 株価の上限/下限までのすべての売買数量 |
③売買件数 | 注文を出している人数 |
④売買累計 | それぞれの気配値までの売買数の合計 |
※通常の板であれば、株価を中心に8本前後までしか気配値・売買数量は表示されません。
フル板は通常の板に比べてとにかく情報量が多いです。
制限値幅の上限・下限までの気配値が見られるので、より多くの気配値の注文状況を知ることができます。また、「どのくらいの人が注文しているのか(売買件数)」がわかることで、その株の人気度合いや活発さがわかるようになります。通常板では注文者数は分かりません。
例えば、次のような情報が表示されていれば、少数の大口投資家の注文であることが分かります。
- 気配値210円:売り注文数が10,000株/売り件数が1件
- 気配値340円:買い注文数が200,000株/買い件数が3件
フル板を活用することで、約定する意思のない大口注文を見破れる場合もあります。
約定する意思のない大口注文を「見せ玉」といいます。見せ玉については、「4-2. 「見せ玉」に気を付ける」でも更に詳しく解説しています。
3-3. 節目の値段前後にも注目する
3つ目のポイントとして、節目の値段の前後であえて注文を入れる方法もあると覚えておくとよいしょう。
なぜなら、節目となる値段では注文が入りやすい一方で、それまでとは反対方向に値動きしやすくなっているからです。
例えば、次のような値段です。
- 一の位が0のつく値段(100円・500円・1,000円など)
- 過去の最高値
- 過去の最安値
順調に株価が上がりそうな状況であったとしても、節目ゆえに売り注文も多く入り、結果的に大きく値下がりすることもあります。以下は、節目値段での投資家心理の例です。
投資家心理の例:株価が1,000円を超えたとき | |
買い手 | 「4桁台にのったぞ!勢いがあってこれからも上がりそうだから買おう!」 |
売り手 | 「4桁でひとまず利益を確定しておこう!」 |
節目の値段では、上記のような相反する心理が働きやすくなります。
節目を超える値段の1~数円手前で注文を出しておくのがおすすめです。自分が想定する値動きとは逆の値動きになった場合のリスクを回避しやすくなります。
4. 株取引で注意すべき板情報
板を読む際に次の3つに注意をしておくことで、無駄な損失を抑えられます。
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投資にはリスクがつきものですが、なるべく損はしたくないですよね。板を読む際にそれぞれ具体的にどう気を付けるべきかについて、以下で説明していきます。
4-1. 「値幅制限」を意識する
株取引の板情報では値幅制限を意識しましょう。値動きが大きくなりすぎないように、1日の株価の変動幅が一定範囲に制限されています。株価があまりにも大きく変動すると、投資家の混乱を招きます。
制限値幅は取引所の定めにより、前日の終値などを基準値段として次のように細かく定められています。
基準値段 | 制限値幅 |
100円未満 | 上下 30円 |
200円未満 | 50円 |
500円未満 | 80円 |
700 円未満 | 100円 |
1,000円未満 | 150円 |
1,500円未満 | 300円 |
2,000円未満 | 400円 |
3,000円未満 | 500円 |
5,000円未満 | 700円 |
7,000 円未満 | 1,000円 |
※10,000円~50,000,000円以上までの制限値幅は省略
例えば、前日の終値が150円の株であれば、その日の株価は120円~180円の間で制限されます。
値幅制限を意識した取引をすることで、ストップ高(値幅制限の上限)の直前で株式を購入するなどの失敗をせずに済みます。
4-2. 「見せ玉」に気を付ける
見せ玉とは |
約定させるつもりのない大口注文。※やってはいけない違反行為 |
見せ玉は、自分の注文を有利に確定させるために、他の投資家に誤解をさせようと仕向ける違反行為です。「3-2. フル板を活用する」では、フル板の「注文件数」を見ることで取引参加者の心理を意識した売買ができるようになるという話をしました。
見せ玉が入っていると実際よりも注文が多いように見えてしまいます。
事例.
フル板の注文件数や歩み値を合わせて見ることで見せ玉に気付けることもあるので、板以外の情報も活用しましょう。
4-3. 画面上では予測できないこともある
ここまでで紹介してきた情報をフル活用して取引を行っていたとしても、想定外の値動きをすることもあります。
例えば、取引中の銘柄の会社に次のようなことが起きたときです。
- 不祥事が発覚し速報ニュースになる
- 急な大災害(地震等)で会社が被害を受ける
不測の事態では、株価が急騰・急落するなど荒れやすくなり、結果として想定外の損失を出してしまうこともあります。全投資家が予想できないことが起こるためです。
このように値動きが激しい状況をなるべく早く気付けるようになるためにも、投資先の動向や関連ニュースに注目しておきましょう。
現物取引で想定外の損失を避けるためには、「1-3-2. 株価が下落してから売りたいとき:逆指値売り注文」でご紹介した損切り注文をうまく活用できるとよいでしょう。
5.株板の読み方よりも大事なこと
ここまで株板の読み方や、「板読み」と呼ばれる板情報を使った株の値動きの予測方法について解説してきまた。
これらのことは、今日、まさに株取引をする人や、デイトレーダーと呼ばれる短期投資家には重要かもしれませんが、中長期で株式投資を考えている人や株を始めたばかりの人には特に重要ではありません。
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6. まとめ
当記事では株板の読み方をはじめとして、板表示の意味や板読みのポイント、注意点など板情報を読むときに必要な情報を解説してきました。
板情報は株式の売買注文を出すときに重要な情報のうちの1つです。
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板の厚みや気配値に並ぶ注文数を判断材料にして注文を出しましょう。どのタイミングで買いたいか/売りたいかによって、注文の出し方は異なります。
板情報から、特別な状況であることをすぐに読み取るためにも、以下のマークについて必ず覚えておきましょう。
株板に表示される4つのマークと意味 | |
①S:ストップ安・ストップ高 | 株価が限界まで上昇/下落 |
②特:特別売り気配・特別買い気配 | 需給バランスの崩れ |
③連(K):連続約定気配 | 株価の急騰/急落 |
④前(Y):寄り前気配 | 取引時間前の気配 |
値動きが読みづらくなる状況の前後で板情報に上記のようなマークが表示されることがあります。取引に慣れないうちは、新たに買い注文を出さないことや損切りを徹底して行うことをおすすめします。
「板読み」を行う際のポイントと注意点は次の通りです。
板読みのポイント |
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注意すべき板情報 |
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板情報以外からも値動きの根拠を見つけることで、より精度を上げて値動きの予測ができるようになります。日頃から投資先の動向や関連ニュースに注目しておきましょう。
板情報の読み方は、株式投資の基礎を身につけた後で覚えても間に合います。まず投資の基礎を身につけてから板情報の読み方を勉強して、効率の良い株式投資ができるよう心がけましょう。
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