先進国株と全世界株どっちを選ぶべき!?迷った時は両方に分散もあり

投資を始めるとき、まず悩むのが「どの市場に投資するか」です。 中でも人気が高いのが、経済が成熟した「先進国株」と、先進国だけでなく新興国も含めた「全世界株」への投資です。 先進国株は安定性が魅力で、選べる全世界株は多様性と成長性が期待できると言われています。

本記事では、先進国株と全世界株の違いを比較し、自分に合った選択ができるように解説します。

監修者:市川雄一郎 監修者:市川雄一郎 
グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)

公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長

先進国株と全世界株どっちに投資もありだがアメリカの割合がどちらも多い

先進国株と全世界株どちらにすればいいのだろうと迷う人もいると思います。この場合、インデックスファンドの銘柄だとしてお話します。両者は含まれている国が多少は違うものの、両者とも基本ベースの約6割〜7割程度はアメリカが占めています。

株価は割合が多いアメリカに左右されがちということです。これを念頭に置いてどちらを選べばいいかは2章の2種類のファンドの比較を見ていただき判断すると良いでしょう。

先進国株と全世界株のインデックスファンドの比較

先進国株と全世界株はどちらもアメリカの比率が多いと解説をしました。それを踏まえたうえで下記の先進国と全世界株のインデックスファンドをさらに3つの項目で比較します。

・eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
・eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

比較する下記の項目で表にまとめました。

・純資産総額
・基準価額
・信託報酬

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

純資産総額(2024年10月25日時点)

約8,300億円

約4兆5千億円

基準価額(2024年10月25日時点)

32,182円

26,404円

信託報酬(2024年10月25日時点)

0.09889%

0.05775%

純資産総額は全世界株式のほうが多いです。これは単純に多ければ多いほど良いというわけではありませんが、その投資信託の規模を示すものです。純資産総額が時間の経過とともに増え続けている場合、運用成績が伸びているか新たな資金が入っていることになります。

全世界株は多くの投資家から注目もされているので投資をしている人も多いと考えられます。一つの基準として投資を行うなら純資産総額が100億円以上で増えていってる投資信託を選ぶと良いでしょう。

基準価額は先進国株式のほうが高いです。これは先進国株式は約75%くらいがアメリカで構成されているので、アメリカの株価の反映が大きいのではないかと考えられます。これから投資をするとなると先進国株式は全世界株式より購入単価が高いので、自分のリスク許容度に合わせて決めると良いでしょう。

最後に信託報酬ですが、全世界株式のほうが低くなっています。とはいえ先進国株式も0.1%を切っているので悪くはありません。しかし投資信託を保有している間ずっと発生する手数料なので、なるべくコストは低いほうが利益にも影響が少ないです。

迷ったときは両者に分散投資もあり 

2章の比較によって全世界株式のほうが手数料である信託報酬も低く、純資産総額も多いので、安定した運用を期待できるのではと考えられます。先進国株もそこまでの大差はないので、筆者としては両方を少しずつ投資して運用成果を比べて両方投資するか、片方だけにするか判断してみてもいいのではないかと思います。
 

インデックス投資を行うときに心がけておく2つのこと

先進国と全世界株の違いもわかり、投資をしてみようと思った人もいるかもしれません。最近は気軽に投資が始められるようになったとはいえ、投資ですので株価の下落の可能性も理解しておくとダメージは少しで済みます。

この章では株価の値動きがあってもなるべく冷静でいられるように、インデックス投資を行うときに心がけておくと良い下記2つのことを解説します。

  • 利益を増やしたいなら長期で投資を行うこと

  • 下落リスクを抑えたいなら積立投資で時間の分散を行うこと

利益を増やしたいなら長期で投資を行うこと

長期投資は、時間をかけて資産が成長するのを待つ投資スタイルです。 株式市場は短期的な波があるものの、長期的には安定的な成長を見せることが多いため、リターンを最大化するには長期視点を持つことが効果的です。

下落リスクを抑えたいなら積立投資で時間の分散を行うこと

積立投資は、毎月や毎週のように定期定額投資を行う方法で、購入タイミングを分散できます。株価が低い時も買い続けることで平均取得価格を平準化、下落リスクを考慮した効果が期待できます。

 
まとめ

先進国株か全世界株どちらの投資をすればよいか決められましたでしょうか。筆者は記事内でも述べさせていただきましたが、インデックスファンドであれば、両方に少しずつ投資をして、パフォーマンスがどのような感じになるのか様子を見てから、1本化に決めてもいいのではないかと個人的に思っています。

投資をはじめる場合、まずは先進国株と全世界株についてある程度は知ってから、投資を行ってください。

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