
【完全解説】銀行と信託銀行の違いとは?金融・投資の基礎から注目銘柄まで初心者向けに体系的解説
日々の生活で「銀行」を利用しない人はほとんどいませんが、街中で見かける「◯◯信託銀行」が普通の銀行とどう違うのかを正確に説明できる人は多くありません。
低金利時代の終焉や新NISAの普及に伴い、個人が自らの資産を守り増やす「マネーリテラシー」の重要性は一段と高まっています。銀行と信託銀行の違いを正しく理解することは、単なる言葉の勉強にとどまらず、ご自身の資産形成や将来の相続・節税対策を有利に進めるための強力な武器になります。
この記事では、金融初心者の方でも迷わず理解できるよう、基本的な用語の解説から、実際の業務範囲、代表的な上場企業、そして個人の資産形成への活かし方までを体系的にお伝えします。
監修者:市川雄一郎
GFS校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)
公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長
1. 基礎編:銀行と信託銀行の根本的な違い
まずは、両者の概念と法律上の定義から確認していきましょう。
1-1. 1分でわかる!銀行と信託銀行の違い(対比一覧)
最も大きな違いは、取扱業務の広さと取扱財産の種類にあります。
| 比較項目 | 普通銀行(都市銀行・地方銀行など) | 信託銀行 |
| 主な法律 | 銀行法 | 銀行法 + 兼営法(信託業務の兼営等に関する法律) |
| 主な目的 | 資金の融通(お金を借りてお金を貸す) | 財産の管理・運用・処分・承継 |
| 預かる対象 | 「現金(お金)」のみ | 「現金」「不動産」「株式」「債権」など幅広い財産 |
| 主な業務 | 銀行三大業務(預金・貸付・為替) | 銀行業務 + 信託業務 + 併営業務 |
| 顧客のターゲット | 広く一般(個人・法人) | 資産家、個人投資家、企業(法人・事業主) |
要約すると、普通の銀行はお金の「出し入れと貸し借り」を行う場所であり、信託銀行は「お金に加え、不動産や株式などの多様な財産を預かり、目的に応じて管理・運用・仲介する」場所です。
1-2. 普通銀行の「三大業務」とは
一般に私たちが利用する銀行(メガバンクや地方銀行など)は、「銀行法」に基づいて運営されています。その根幹をなすのが「銀行の三大業務」です。
【 銀行の三大業務 】
│
┌────────────────────┼────────────────────┐
▼ ▼ ▼
【 預金業務 】 【 貸付業務 】 【 為替業務 】
個人や企業から お金を必要とする 口座振込や引き落とし
資金を預かる 個人・企業へ貸し出す 現金を使わず決済する
預金業務
顧客からお金を預かる業務です。普通預金、定期預金、当座預金などがあります。銀行は預かったお金に対して利息(預金金利)を支払います。
貸付(融資)業務
預かったお金を原資として、企業への設備資金貸付や個人向けの住宅ローン・マイカーローンなどを行って金利(貸出金利)を受け取ります。この「貸出金利」と「預金金利」の差額(利ざや)が銀行の主な収益源です。
為替業務
現金を直接送らずに、口座間のデータのやり取りでお金を移動させる業務です。給与振り込み、公共料金の口座振替、国内外への振込などが含まれます。
1-3. 信託銀行が持つ「信託業務」と「併営業務」
信託銀行は、上記の「三大銀行業務」をすべてこなした上で、さらに「信託業務」と「併営業務」を行うことができます。
【 信託銀行の業務構造 】
┌─────────────────────────────┐
│ ① 銀行業務(預金・貸付・為替) │
├─────────────────────────────┤
│ ② 信託業務(金銭、不動産、有価証券等の管理・運用) │
├─────────────────────────────┤
│ ③ 併営業務(不動産仲介、遺言・相続、証券代行、年金管理)│
└─────────────────────────────┘
① 信託業務とは?
「信託」とは文字通り「信じて託す(たくす)」ことです。
資産の持ち主(委託者)が、信頼できる機関(受託者)に財産を移転し、定めた目的(受益者のため)に従って管理・運用・処分してもらう仕組みです。
普通銀行が預かるのは「現金」のみですが、信託銀行は以下の多様な財産を預かることができます。
金銭(
現金・預金) 有価証券(
株式・債券) 不動産(
土地・建物・マンションなど) 金銭債権(
住宅ローン債権、売掛金など) 知的財産権(
特許権・著作権など)
② 併営業務とは?
信託業務に付随する、あるいは深く関連する各種手続きやコンサルティング業務のことです。代表的なものとして以下があります。
不動産関連業務(
不動産の買収・売却の仲介、不動産の鑑定評価など) 相続・遺言関連業務(
遺言書の作成支援・保管、遺言執行、遺産整理手続きなど) 証券代行業務(
上場企業の株主名簿の管理、配当金計算・支払手続き、株主総会の広報・運営支援) 企業年金業務(企業の退職金・年金制度の設計、資金管理・運用)
1-4. 「信託」の基本構造:3者の登場人物
信託の仕組みを正しく理解するために、必ず覚えておきたい「3者の登場人物」があります。
【 信託の基本構造 】
① 財産を託す
┌───────── 委託者(顧客)────────┐
│ (資産の元の所有者) │
│ │
│ │ ③ 利益を還元する
│ ② 管理・運用を行う │ (運用益・配当など)
▼ ▼
受託者(信託銀行) ─────────────► 受益者(受取人)
管理・運用 (本人や家族・子供など)
委託者(いたくしゃ)
財産を元々所有しており、「この財産をこのように運用・管理してほしい」と信託銀行に託す人(個人・法人)。
受託者(じゅたくしゃ)
委託者から財産を託され、信託契約(ルール)に従って責任を持って管理・運用する機関(信託銀行など)。
受益者(じゅえきしゃ)
信託された財産から生じる利益(運用益や不動産収入など)を受け取る権利を持つ人。
※「委託者=受益者」(自分で預けて自分が増えた分を受け取る)のパターンもあれば、「委託者=親、受益者=子供」(親がお金を預けて子供の生活費・教育費にする)というパターンもあります。
2. 実務編:具体例で見る業務の違い
仕組みがわかったところで、日常生活やビジネスの中で「銀行」と「信託銀行」がどのように使い分けられているかを具体例で確認しましょう。
2-1. 個人の視点:人生のライフステージでの使い分け
住宅購入、老後資金の準備、相続など、人生のイベントによって選択肢が変わります。
【 ライフイベント別の使い分け 】
[ 20代〜40代:資産形成期 ]
├── 普通銀行 ─── 給料受取・生活費引き落とし、住宅ローン借り入れ
└── 信託銀行 ─── 投資信託による積み立て(新NISA活用)
[ 50代〜60代:退職・資産運用期 ]
├── 普通銀行 ─── 定期預金での手元資金確保
└── 信託銀行 ─── 退職金の運用、保有不動産の有効活用(売却・賃貸仲介)
[ 70代〜:資産承継・認知症対策 ]
├── 普通銀行 ─── 日常のバリアフリーな口座管理
└── 信託銀行 ─── 遺言信託、家族信託、教育資金贈与信託
事例A:住宅ローンを組む場合
普通銀行:
毎月の給与口座から返済額を引き落とし、住宅購入資金を直接融資する。 信託銀行:
住宅ローンの融資も行いますが、同時に「購入予定の土地・建物の不動産売買仲介」から手伝ってくれるケースがあります。
事例B:老後・相続の準備をする場合
普通銀行:
死去した際、相続人が預金口座の解約手続きや名義変更を行う。銀行側は受動的な対応にとどまる。 信託銀行:
生前のうちに「遺言信託」を作成し、公正証書遺言の保管から、死去後の遺産分割手続き(不動産の名義変更や株の売却・分配まで)を「遺言執行者」として一括して代行してくれる。
2-2. 法人(企業)の視点:企業活動における使い分け
企業にとっても、二つの銀行の役割は明確に分かれています。
① 普通銀行:運転資金と決済の要
毎月の売上入金や従業員への給与振込の決済口座。
新工場建設や仕入れのための「事業資金・運転資金の融資(貸付)」。
② 信託銀行:資本市場と福利厚生のパートナー
証券代行(株式実務): 株主総会の運営アドバイス、株主名簿の管理、配当金の振込手続きなど。
企業年金: 企業の従業員のための退職金・年金資金を預かり、市場で管理・運用する。
不動産の証券化:
企業が保有する自社ビルや工場などの不動産を信託し、有価証券化して投資家に売却することで、資金調達を行う。
・投資で収入を得たい、資産を増やしたい YES or NO
・リスクはできるだけ抑えたい YES or NO
・投資先の見極め方を知りたい YES or NO
・成功している投資家と接点が欲しい YES or NO
・物価上昇への対策には投資が必要と考えている YES or NO
3. 金融・投資の知識(マネーリテラシー)がなぜ重要なのか?
銀行と信託銀行の役割の違いを学ぶことは、個人の「マネーリテラシー」を高める第一歩です。ここでは、なぜ今、金融知識がこれほど叫ばれているのか、その背景を整理します。
3-1. 低金利・インフレ時代における「預金だけ」のリスク
かつて(1980年代後半のバブル期など)は、普通銀行の定期預金金利が年5%〜6%を超えていた時代もありました。1000万円を預けておくだけで、10年後には1600万円以上になる計算です。そのため「金銭はすべて銀行の定期預金に預けておけば安心」という価値観が定着しました。
しかし、現在はインフレ(物価上昇)時代にシフトしています。
【 物価上昇(インフレ)による「実質購買力」の低下 】
[現在] 100万円の現金 ──► 100万円相当のモノが買える
│
│(年2%の物価上昇が10年続いた場合)
▼
[10年後] 100万円の現金 ──► 約82万円相当のモノしか買えない!
(※預金金利がほぼゼロの場合、価値が目減りする)
仮に物価が年2%のペースで上がり続けた場合、銀行に預けた100万円の「数字上の金額」は変わりませんが、買えるモノの量(実質的な購買力)は10年後に約82万円相当に目減りしてしまいます。
つまり、金融知識を持たずに「ただ普通銀行に現金を置いておくこと=リスクを取っていない」のではなく、「実質的な資産の目減りというリスクを無防備に受けている」状態なのです。
3-2. 日本政府が推進する「資産運用立国」と新NISA
日本人の個人金融資産は約2100兆円と言われますが、その半分以上が「現金・預金」で眠っています。欧米諸国(アメリカや欧州)では金融資産の多くが株式や投資信託で運用されており、過去数十年で個人資産が数倍に膨らんでいます。
この格差を解消し、家計の資産を増やすために日本政府が強力に推進しているのが「資産運用立国」政策および「新NISA(少額投資非課税制度)」です。
新NISAの特徴: 通常、投資で得た利益には約20.315%の税金がかかりますが、新NISA枠を使えば非課税(税金がゼロ)になります。
信託銀行との関連:
新NISAで誰もが買う「投資信託(ファンド)」は、裏側で信託銀行が資産を安全に保管・管理しています。
金融知識を持つことで、普通銀行に預けるべき「日常生活費」と、信託の仕組みを利用して運用に回すべき「将来のための資産」を正しく色分けできるようになります。
4. 株式市場で注目すべき上場企業(メガバンク&信託大手)
金融の仕組みを理解したら、次は「投資家」の視点に立ってみましょう。日本の金融市場を牽引する主要な上場企業(大手金融グループ)の構造と特徴を解説します。
日本の大手金融機関は、多くがホールディングス(持株会社)という形態をとり、傘下に「普通銀行」と「信託銀行」の両方を抱えています。
4-1. 主要上場金融グループの構造比較
| 金融グループ名(証券コード) | 傘下の普通銀行 | 傘下の信託銀行 | 特徴・強み |
三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306) | 三菱UFJ銀行 | 三菱UFJ信託銀行 | 国内最大級の金融グループ。 海外展開、法人取引、信託財産残高いずれもトップクラス。 |
三井住友トラスト・ホールディングス (8309) | (専業系のため持たない) | 三井住友信託銀行 | 国内唯一の「専業信託グループ」の上場企業。 メガバンク傘下に入らず信託・不動産に特化。 |
三井住友フィナンシャルグループ (8316) | 三井住友銀行 | SMBC信託銀行 | 効率経営に強み。プレスティア(旧シティバンクの個人業務)を抱え、外貨資産に強み。 |
みずほフィナンシャルグループ (8411) | みずほ銀行 | みずほ信託銀行 | 大企業・官公庁取引に強み。証券・信託の一体型ビジネスを推進。 |
りそなホールディングス (8308) | りそな銀行 埼玉りそな銀行 | (りそな銀行自体が信託併営) | 邦銀で唯一、商業銀行でありながら本格的な信託機能を自社内に持つユニークなモデル。 |
4-2. 投資家が注目すべき主要銘柄の解説
投資対象としてこれらの企業を見る場合、どのような点に注目すべきかを具体的に解説します。
① 三井住友トラスト・ホールディングス(東証プライム:8309)
最大の特徴: メガバンクグループに属さない、国内唯一の「専業信託グループ」の上場会社です。
ビジネスモデル: 預金とローンの利ざやだけに依存せず、不動産仲介手数料、資産管理手数料、証券代行、法人年金の運用など、高い専門性を活かした「手数料収入(フィービジネス)」の比率が高いのが強みです。
注目ポイント: 高齢化に伴う遺言・相続ニーズの急増、企業のコーポレートガバナンス改革に伴う証券代行・株式関連業務の拡大、さらには「資産運用立国」の潮流による運用資産残高(AUM)の増加が直接的な追い風となります。
② 三菱UFJフィナンシャル・グループ(東証プライム:8306)
最大の特徴: 日本を代表するメガバンクグループであり、傘下に国内屈指の規模を誇る三菱UFJ信託銀行を従えています。
ビジネスモデル: 普通銀行(三菱UFJ銀行)の圧倒的な顧客基盤から、富裕層や大企業の案件を信託銀行へトスアップ(紹介)する強烈なグループシナジー(相乗効果)を持っています。
注目ポイント: 国内の金利上昇による普通銀行部門の利ざや改善に加え、信託部門による資産管理業務の世界展開(海外の投資ファンドの管理会社買収など)が収益を押し上げています。
③ りそなホールディングス(東証プライム:8308)
最大の特徴: 「リテール(個人・中小企業)No.1」を掲げる大手金融グループ。
ビジネスモデル: 他のメガバンクが「銀行」と「信託銀行」を別会社にしているのに対し、りそな銀行自体が信託業務の兼営認可を受けています。
注目ポイント: 街中の一般的な店舗窓口で、そのまま遺言信託や不動産活用、事業承継の相談ができるため、中小企業オーナーや個人顧客に対する密着度が非常に高いのが特徴です。
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5. 初心者が知っておくべき「信託」を活用した資産形成・防衛術
「信託銀行」や「信託の仕組み」は、お金持ちや大企業だけのものではありません。金融知識を身につけた個人が日常生活で活用できる代表的な仕組みを紹介します。
5-1. 誰もが使っている「投資信託(ファンド)」の安全なカラクリ
株式投資を始めようとするとき、多くの人が購入する「投資信託(投信)」。これも信託の仕組みそのものです。
投資信託では、投資家の資金を守るために「三者(販売会社・運用会社・信託銀行)」が完全に役割を分担しています。
【 投資信託の三位一体構造 】
[ 投資家(委託者・受益者)]
│
お金を出す │ 運用成果(還元)
▼
【 販売会社(証券会社・銀行)】
(購入手続き・窓口対応)
│
運用の指示 │
▼
【 運用会社(アセットマネジメント)】
(「◯◯の株を買え」と専門家が判断)
│
資産の保管 │ 指示通りに売買
▼
【 受託会社(信託銀行)】★ここが重要!
(投資家の財産を厳重に安全保管)
なぜ信託銀行が保管するのか?(分別管理の原則)
仮に、投資信託を売った証券会社や、運用を指示した運用会社が倒産したとしても、あなたの投資資金は1円も減りません。
なぜなら、集まった資産はすべて独立した信託銀行の口座で「分別管理」されており、信託銀行自体の固有財産とも切り離されているからです。万が一、信託銀行自体が倒産したとしても、信託法により顧客の信託財産は差し押さえの対象にならず、全額保護されます。この高い安全性を担保するのが「信託」という法律の力です。
5-2. 世代間ギャップを埋める「各種節税信託」
高齢化社会に伴い、国は高齢者の保有する個人資産(約2100兆円の大半)を若い世代へスムーズに移動させるため、信託銀行を活用した税制優遇制度を設けています。
① 教育資金贈与信託
仕組み: 祖父母や親(委託者)が、子供・孫(受益者)のために信託銀行に資金を託す制度。
メリット:
通常、年間110万円を超える贈与には贈与税がかかりますが、直系尊属からの教育資金であれば最大1,500万円まで非課税になります。学校の授業料や学習塾の費用として領収書を信託銀行に提出することで非課税で引き出せます。
② 結婚・子育て資金贈与信託
仕組み: 子や孫の結婚・出産・育児費用として資金を信託銀行に預ける。
メリット:
最大1,000万円(結婚費用は上限300万円)まで贈与税が非課税となります。
5-3. 家族を守る「遺言信託」と「家族信託」
将来の相続トラブルを防ぎ、自分の意図通りに財産を遺すための仕組みです。
【 相続・資産承継の手段比較 】
┌────────────────────────────┐
│ ① 遺言信託(信託銀行のサービス) │
│ ・プロ(信託銀行)が遺言書作成・保管・執行を一括代行 │
│ ・確実に手続きが進むが、手数料等の費用は高め │
└────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────┐
│ ② 家族信託(民事信託) │
│ ・営利目的ではなく、信頼できる家族(子など)に管理を託す│
│ ・認知症による口座凍結対策として近年非常に注目される │
└─────────────────────────────┘
遺言信託(営利・商事信託):
信託銀行が相談に乗り、公正証書遺言を作成・保管し、本人の死去後に遺言通りに預金の解約や不動産の名義変更などを実行してくれます。費用はかかりますが、親族間の紛争を防ぎ、確実に手続きを完了できる安心感があります。
家族信託(民事信託):
信託銀行を通さず、親(委託者)が子(受託者)と信託契約を結び、自分の財産(実家や預金など)の管理権限を子に与えておく仕組みです。親が将来認知症になって判断能力を失っても、子が親のために実家を売却して介護費用に充てることができるため、口座凍結・不動産凍結対策として急速に人気を集めています。
6. まとめ:金融知識を深め、自分に最適な金融機関を選ぼう
最後に、銀行と信託銀行の違いを整理し、私たちがこれから金融知識をどう活かしていくべきかをまとめます。
6-1. この記事の要点復習
基本機能の違い:
普通銀行:
現金の「預金・貸付・為替」を中心としたお金の仲介機関。 信託銀行:
銀行業務に加え、現金・不動産・株式などの財産を預かり「管理・運用・仲介・継承」する専門機関。
ビジネスモデルの違い:
普通銀行は「利ざや(金利差)」が主な収益源。
信託銀行は信託報酬や不動産・証券代行などの「手数料(フィー)」が大きな収益源。
上場企業・株式市場での見方:
メガバンクグループ(三菱UFJ・SMBC・みずほ)は、傘下に強力な信託銀行を持つ総合金融体。
三井住友トラスト・ホールディングス(8309)
は、日本唯一の独立した上場専業信託グループとして、資産管理や相続ニーズの拡大による高成長が期待される注目銘柄。
個人の活用法:
日常の決済や短いスパンの管理は「普通銀行」。
資産形成(投資信託)、不動産活用、相続・贈与対策、事業承継は「信託銀行」や「信託の仕組み」を活用する。
6-2. 今日から始めるマネーアクション
金融や投資の知識(マネーリテラシー)は、持っているだけで人生の選択肢を広げ、大切な財産と家族を守る盾になります。
まずは、以下のステップから実践してみてください。
Step 1:自分の資産を「色分け」する
日常の生活費(普通銀行に置く資金)と、将来のための資産形成(信託の仕組みや新NISAで運用する資金)を明確に区別する。
Step 2:注目企業のIR情報やニュースをチェックしてみる
三井住友トラストHD(8309)や三菱UFJ(8306)などの決算発表やIRニュースを見て、「金利」や「日本の資産運用立国化」が企業の業績にどう影響しているかを観察する。
Step 3:ライフプランに合わせた相談窓口を知る
将来の相続、実家の不動産管理、退職金運用など、大きな金額が動くライフイベントが近づいたら、「普通銀行」だけでなく「信託銀行」のコンサルティング窓口を選択肢に入れてみる。
正しく知り、正しく使うことで、お金に対する不安は確固たる安心へと変わっていきます。ぜひ本記事で得た知識を、これからの豊かな資産形成と生活設計に役立ててください。
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【重要】免責事項
投資判断の最終責任: 本記事で紹介している銘柄やセクター、分析内容は、情報提供および学習の啓発のみを目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、必ずご自身の判断と責任で行ってください。
成果の非保証: 過去のデータや予測は、将来の投資成果を保証するものではありません。市場環境の変化により、資産が減少するリスクがあります。
情報の正確性: 2026年時点の情報に基づき作成されていますが、その正確性や完全性を保証するものではありません。最新の業績やニュースは、必ず各企業のIRサイトや一次資料でご確認ください。
損失の補償: 本記事の内容に基づいて被ったいかなる損害(直接的・間接的を問わず)についても、筆者は一切の責任を負いません。




