株って大損することもあるんじゃないの・・・?
「株」と聞くと、「大損する」というイメージを持っている方も多いと思います。
実際、株で「大損」する人は大勢います。
私も、証券ディーラー時代に大損したことはありますし(その時はきっちりクビになりましたw)、個人的に初めて買った会社は倒産してしまいした。
株に関しては、仕事柄多くの「大損」する人(私含む)を見てきましたので、株で「大損」をする人の特徴はよく知っています。
株で「大損」する人の特徴は以下の4つです。
- 勉強不足
- 人の話を鵜呑みにする
- 小さく損できない
- 間違った勝ち方をする
株で「大損」する人は、必ずと言っていいほど、上で紹介した4つの特徴を持っています。この特徴は、投資経験が浅ければ浅いほど見受けられます。
しかし安心してください!
株で「大損」を回避することはできますし、私がそうであるように、株で「大損」したことがあっても、最終的に株の「勝ち組」になることは可能です。
この記事では、15年間証券ディーラーとして働いてきた筆者が、株で「大損」する人はどのような人なのか、具体例をあげながら解説していきます。
また、株をしている人、またこれから株を始めようと考えている人が、「大損」を避けて、株の「勝ち組」になるために必要なことをお伝えしていきます。
監修者:市川雄一郎
グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)
公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長
株で大損する人の4つの特徴
冒頭でもお話したように株で「大損」する人は、以下の4つの特徴があります。
株で大損する人の4つの特徴
- 勉強不足
- 人の話を鵜呑みにする
- 小さく損できない
- 間違った勝ち方をする
これら4つの特徴は、投資初心者に特によく見られます。
ここから株で大損する人の4つの特徴について、具体例をあげながら詳しく解説していきます。
1.勉強不足
株で大損する人のほとんどが、株の勉強が足りていないか全くしていません。
本やSNS、または投資セミナーなどに参加して株の知識をつけると、儲けることができるような気がして安易に株を買ってしまいます。
しかし、SNSや投資セミナーで紹介している株は動きが派手で、すでに高くなってしまった株が多いです。
高くなった株を、買ってはいけないタイミングで買ってしまい、大損してしまいます。
勉強をせずに株を始めるのは、運転免許も取らずにF1レースに出ることくらい無謀なことです。
株にはそれぞれ特徴がありますし、買っていいタイミング、ダメなタイミングがあります。
その程度のことも知らずに株を買えば「大損」するのは当たり前のことです。
以下は勉強不足によって「大損」する人の事例です。
3962 チェンジ (週足)
自治体などの取引先が多く、DX支援事業の伸びが期待されたのと、株式分割など株価を意識した戦略で非常に注目をあびる。PERも120倍程度まで買われ、同業他社と比べても割高だと思われていたのに、チャート上でも週足ベースで長大陰線の包み足(抱き線)。勉強していれば買うこともなかっただろうに、買ってしまい、上がりすぎた株価の修正に巻き込まれて「大損」をするハメに。
※陰線包み足:前日(週・月)の陽線をすっぽりと包み込む陰線のこと。高値圏で出現すると、相場転換の合図になることが多い
株で大損しないようにするためには、正しい知識をつけることが大切です。
株初心者に向けた記事で、詳しく紹介していますので合わせて読んでみてください。
2.人の話を鵜呑みにする
株で大損する人で多いのが、人の話を鵜呑みにして株を買ってしまう人です。
こういう人は、自分で考えることをしないので、証券営業マンが勧めた株やSNSなどで有名な投資家などが勧める株を買ってしまいます。
勧められた株を言われた通りに買うだけなので、思惑が外れ、株が下がり出した時どう対処すれば良いのかわからず、気がついたら株で大損しています。
以下は人の話を鵜呑みにして何も考えず株を買うと、最悪こうなるという事例です。
大損例 ベテラン投資家(私)の初めの1歩
証券会社勤務2年目の冬のボーナスが出たタイミング。ネットバブル崩壊後の冬のボーナスで株を買ってみようと口座を開設したところ、株自慢の先輩から株を紹介される。先輩営業マンの中では、株を選ぶ眼が確かな方だったことと、先輩が自信アリアリだったので、何も考えず勧められた株を購入。君の名は「ケイビー」(2920)。記憶がさだかではないが、25円で5000株購入したと思う。1週間もしないうちに株価は40円を超えて上がったが(と思う)、勤務先の証券会社のルールにより購入後1ヶ月は売却ができなかったため、ウキウキしながら放置。その間どんな会社なのかを調べ、「冷凍食品」の会社ということを知り、スーパーに「ケイビー」の扱っている商品を見に行くが、売ってない…。一抹の不安を覚えながら日々を過ごし、株の売却が可能になる1ヶ月が経過するまで3日を残したところで、外回りの営業中に、先輩からケイビー倒産の知らせを受ける。
3.小さく損できない
株で大損する人は、小さく損をすることができません。
小さく損をすることができない人は、投資ルールがなく、一つ一つの取引に執着するので、株が下がっても何もできず大損をしてしまいます。
株は思った以上に、上がったり下がったりすることがあります。実際、高値から90%も下がってしまう株もあります。
損切りなどのルールを持っていれば、小さな損ですむのですが、小さく損を出せない人が90%以上も下がる株を買ってしまった場合は、大損してしまうことになってしまいます。
以下は小さく損ができないと、こんなに「大損」することもあるという事例です。
6195 ホープ (週足)
損切りのルールさえ決めておけば「大損」することもなく、残った資金で新しい株を買い、損失を取り返すチャンスもある。「もしかしたら上がるかも」という淡い期待を持ったがばっかりに、90%以上の「大損」をする結果に。
少し勉強しておけば、5000円を切れたところで損切りを考えることができたはず。
そこより下で買おうと思うことは論外。
4.間違った儲け方をする
株で大損する人には、間違った儲け方をする人がいます。
間違った儲け方とは、決めていたルールを無視したり、苦し紛れにナンピンをして我慢しているうちに儲けてしまう、結果オーライ的な儲け方のことです。
保有している銘柄が損をしている時に、同じ銘柄を追加購入(売りで持っている場合は追加売り)することによって、取得単価を平均化して下げる(売り増しの場合は上げる)行為のこと。
間違った儲け方を続けると、その儲け方が正しいと勘違いしてしまいます。
株価が右肩上がりの強い相場なら、間違った投資方法でも、たまたま儲かることがありますが、株価が右肩下がりの弱い相場になった時、大損をすることになります。
間違った儲け方は、誰でも儲かる相場でしか通用しません。
ルールを無視したり、ナンピンをして間違った儲け方をした人は、「偽成功体験」があるため、下げ相場に入った場合でも株を持ち続けたり、しつこくナンピンを繰り返すため、儲かった時以上の「大損」をしてしまうこともあります。
以下は間違った儲け方をしたばっかりに、最終的に「大損」してしまう事例です。
コロナ相場で大活躍した大型優良株。業績も悪くないので下げ局面でも反発したので1回目のナンピンは助かる。その後下がったところでまた購入し、さらに下がったのでナンピンを行う。1回助かっているので2回目は自信を持ってナンピンするが下げ止まらず「大損」することに。
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株で大損する6つの失敗パターンを具体例付きで紹介
株で大損する人の特徴を説明してきましたが、ここでは実際に大損するパターンを具体的にみていこうと思います。
株で大損するパターンは次の6つです。
株で大損する6つの失敗パターン
- テーマ株を高値で買ってしまう
- 直近何倍にもなった株を下がってきてから買ってしまう
- SNSで煽られている株を買ってしまう
- 好材料っぽいものが出て急騰したタイミングで買ってしまう
- 決算内容が悪化したなどの悪材料が出ているのに持ち続けてしまう
- ナンピンでスカンピンになってしまう
6つのパターンを確認して、株の「勝ち組」を目指す皆さんは、決してマネしないようにしてください。
1.テーマ株を高値で買ってしまう
株で大損するパターンで多く見かけるのが、テーマ株を高値で買い、テーマが終わったにもかかわらず持ち続けて大損するパターンです。
テーマ株とは、例えば、コロナ関連株・DX関連株など、その時の株式市場で分かりやすく流行っている株のことです。
テーマ株は特に上げ相場で、その分かりやすさと期待感から全員参加型で何倍にも株価が上がってしまいます。
おそろしく株が上がったところで買い、テーマが過ぎた後下がってしまうがどうすれば良いかわからず、持ち続けて大損するパターンは本当によく見られる大損のパターンです。
以下はテーマ株を高値で買って「大損」するパターンの事例をあげています。
6027 弁護士ドットコム
【テーマ】DX・脱ハンコ(日足)
コロナ禍で生活環境が変わる中、脱ハンコが社会の流れになってきた。同社が提供する電子契約サービス「クラウドサイン」は業界シェア・導入企業NO.1ということもあり、人気化。売り上げは堅調に伸びるが、それ以上の速度で株価は上昇し、PERは1000倍超えまで。成長性に期待するにしても上がりすぎ。株に関する基本的な知識があれば、PER1000倍の株を短期売買以外の目的で買うことなどしないが、値動きにつられて買ってしまい、時間と共に期待値がはげ落ちていくのに巻き込まれて「大損」をするハメに。
2.直近何倍にもなった株を下がってきてから買ってしまう
直近何倍にもなった株を下がってきてから買って大損するパターンもよくみます。
大損する人は、不思議なもので、株が少し上がっているだけでは買わないのですが、大きく上がるとその株を欲しくなってしまいます。
大きく上がった株が下がると、また前の高値までは最低でも上がると勝手に思って買うのですが、そのまま下がり続けて大損してしまいます。
株は、特に短期的に大きく上がった場合、大きく下がることが多々あります。
大きく上がった株が下がり始めたら、見ない方が良いと思います。特に株初心者の人は大損する可能性が高いので、そういう買い方はやめましょう。
1章の勉強不足のところでも事例としてあげました、チェンジ(3962)で、この「大損」するパターンについて見ていきます。
3962 チェンジ (週足)
株価は大きく上昇した後、大きく下げています。上がっている最中に買えなかった人が、買えなかった値段まで株価が下がり、買いに行くのですが、上がっている最中と下がった時とでは、値段は一緒でも状況が違います。
3週分の株価の上昇を打ち消すくらい大きく、しかも出来高をともなって下げた場合は、もう一度上がるのに相当なエネルギーが必要になります。
結局、大きな下げのエネルギーを受け止めきれず、割高となった株価の修正が長期間続き「大損」をする結果に。
3.SNSで煽られている株を買ってしまう
SNSで有名な個人投資家の発言を見て、株価が短期急騰している最中に株を買って大損するパターンも見かけます。
個人的には感心しませんが、影響力のある個人投資家がSNSで個別株の情報(怪しい内容含む)を発信したり、個別株の購入を匂わせて、株価が大きく動くことがあります。
有名な投資家が買ったのであれば儲かるに違いないと思い込み、その株のことを調べずに値段も気にせずにとりあえず株を買って、実は情報が不確かでした〜、ということで株が大きく下がり、大損してしまいます。
SNSの個別株情報は、発信者のさまざまな思惑が混ざっていますので、発信直後に株価が暴騰した場合は、その株を買うことはやめた方が無難です。
以下は、このパターンで「大損」した、当スクールのWEBライター、T氏の失敗談です。
4592 サンバイオ(週足)
株を初めて少したった頃、SNS上で「サンバイオがヤバイ」「サンバイオ儲かる」という書き込みを数多くみて、「サンバイオ」に興味を持つ。連日上がる姿を見て買ってみようと思ったが、上がる速度が速く怖いので、ちょっと下がったら買える7500円で指値をしたら買えていた。ドキドキしながら見ていたが、期待通りの値動きであっという間に1万円超え。何やら「スゴイ薬」が完成間近ということで、SNS上は「サンバイオ祭りに」。決算が出て、SNSの書き込みを見る限り悪かったので心配していたが、心配をよそに株価は強い。「スゴイ薬」が完成したらもっと上がるのではないかと思い、期待に胸を膨らませていたら、夕方「スゴイ薬」は効果がないかもという発表が…翌日から4日ストップ安。株価が「スゴイ」ことに。
4.好材料っぽいものが出て急騰したタイミングで買ってしまう
一瞬好材料に見える情報が出て急騰した株に飛びついて、実はたいしたことなかった株を持ち続けて大損するパターンもあります。
その企業にとって、本当に価値がある材料かどうかわからない情報は、その瞬間異常に注目されますので株価が急騰する場合があります。
しかし、時間と共に発表された情報の内容が、大したものでないことがわかると株価はその情報が発表される前の値段に戻っていってしまいます。
そういう株は、株価が下がる時も早いので短期間に大損してしまいます。
うまくいけば短期間で儲かりますが、こういう材料株はプロでも儲けることが容易ではありません。
こういう株の買い方は大損する可能性が高いのでやめましょう。
以下は好材料っぽいものが出て急騰した株を買って「大損」するパターンの事例です。
3185 夢展望(日足)
11月5日 サンリオキャラと自社製品のコラボ発表
その企業の業績にどこまで影響を与えるかわからないような材料で、株価が急騰。買い遅れてはいけないと、材料の良し悪しも確認せずに成り行き買い。株価が急騰することで、材料が価値のあるもののように見えて数日上昇するも、長続きするはずもなく、株価が元の値段に戻る動きに巻き込まれて「大損」するハメに。
こういう動きは、比較的値段が低く会社の規模が小さめの会社によく見られる。
5.決算内容が悪化したなどの悪材料が出ているのに持ち続けてしまう
業績の悪化や事業にマイナスな悪材料が出ているのに、株を持ち続けて大損するパターンがあります。
このパターンで大損する人は、買った株の勉強が足らないため、悪材料の内容がどの程度株に影響するのかが判断できないため、損をしていても株を持ち続けてしまいます。
長期的な悪材料だった場合は、株は下がり続けますので、株を持てば持っただけ損をしてしまいます。
株で大損をしたくなければ、悪い材料、特に決算で業績が悪化傾向になることがわかった段階で、その株は一度取引をやめたほうが良いでしょう。
以下は、当スクールの生徒さんが悪材料を無視して株を持ち、苦しい思いをした失敗談です。
大損例 当社掲示板「投資の失敗談」より生徒さんの失敗談
保有していたある銘柄について、ある日、「過去の費用計上に関して不適切な会計処理が行われていた可能性があることが判明した。この問題を調査するために第三者委員会を設置することを決議した」ことが開示されました。その後の株価を様子見していましたが、ステイか少し上昇といった(嫌気されていない)動きでしたので、そのまま様子見を続けることにしました。
それから約2か月後、前記の調査報告書が開示(不適切な会計処理が確定)された直後、株価がいっきに約半分まで暴落しました。私は、この出来事を暴落した後に確認したため、時すでに遅しでした。この後、買った時の前提は完全に失われたので、即損切りしました。
不適切な会計処理の可能性が出た時点では含み益でしたので、この時点で買った時の前提が失われるリスクが増大したと判断して、売っておくべきだったと大反省しました。
なお、この時は、逆指値設定をGFSの講義で知ってはいましたが、実戦には活かせていませんでした。この点も、知識だけでは意味がないことを失敗を通じて学びました。
6.ナンピンでスカンピンになってしまう
ナンピンを繰り返して、結局買った株が上がらずに大損するパターンがあります。
ナンピンとは、保有している銘柄が損をしている時に、同じ銘柄を追加購入(売りで持っている場合は追加売り)することによって、取得単価を平均化して下げる(売り増しの場合は上げる)行為のことをいいます。
株の世界には、「下手なナンピン、スカンピン」という格言があります。
「安易にナンピンをすると、スカンピン(貧乏で何もない状態)になりますからやめましょうね」という教訓です。
株が買った値段から下がっているのは、何かが間違っている証拠です。それを無視してナンピンしても、よっぽど強い相場でもない限りプラスになりません。
ナンピンに関して詳しく知りたい方は(私の書いた)こちらの記事を参考にしてください。
大損するパターンの1つ目で紹介した「テーマ株」をナンピンしてしまうと、取り返しようがないほどの大損をする可能性すらあります。
以下は、当スクールの生徒さんがナンピンをして苦しい思いをした失敗談です。
大損例 当社掲示板「投資の失敗談」より生徒さんの失敗談
株式投資で太田先生のリスクコントロールの肝である逆指値を設定していなかったことから、40%以上の損をしてしまいました。
買ったと同時に設定すべきでしたが、面倒くさいからと設定をせず、さらに株価が下落した時にその理由を確認せずに追加購入(いわゆるナンピン買い、というのですかね)をしていたところ、会社の将来売り上げが複数年下落するという予想が出されてさらに損が拡大してしまいました。
売り上げ下落では、株価の源である利益も出ませんからようやく決心して投資額の40%以上の損で損切りしました。
年利換算すると60%もの損でした(泣)。
大損をしたあと取り戻すのはかなり難しい
ここまでは株で大損をする人の特徴やパターンを、実例も交えて紹介してきましたが、ここでは「大損」をするとどのくらい投資効率が悪くなり、その後儲けることが難しくなるのかということを、「損失率」別に表にして示したいと思います。
株で「大損」を回避することがいかに大事かがお分かりいただけると思います。
※購入株価1000円
株価 | 下落率 | 回復に必要な上昇率 |
---|---|---|
800円 | 20% | 25% |
750円 | 25% | 33% |
600円 | 40% | 67% |
500円 | 50% | 100%(2倍) |
250円 | 75% | 300%(3倍) |
100円 | 90% | 900%(10倍) |
上記の表を見てお分かりいただけると思いますが、50%以上の損を出すと、元の投資金額に戻すために100%(倍)の運用をしなくてはいけません。
投資金額の倍以上の運用を目指せば、それだけリスクを取ることになります。
やはり、株でリスクを抑えながら効率よく儲けようと思うならば、「大損」を回避することが大事になってきます。
株で「大損」しないために心がけること3つ
株で「大損」をすることが、いかに割りに合わないかを見てきたので、ここからは株で「大損」しないように心がけることについてお話ししていきたいと思います。
株で「大損」をしないために心がけることは以下の3つになります。
株で「大損」をしないために心がけること
- 自分の考えで株を買う
- こまめに損切りをする
- 取引を振り返る(取引の点検)
具体的にみていきましょう。
1.自分の考えで株を買う
株で「大損」しないために心がけること1つ目は、自分の考えで株を買うようにすることです。
株を自分の考えで買うことができれば、どうなったらその株を売るべきかがわかるようになるからです。
株で大損をする人は、自分で考えずに株を買ってしまい、株がどうなったら売るべきかの判断ができないので大損をしてしまいます。
自分の考えで株を買うことができれば、株で「大損」しなくてすむ確率が「グン」っと高まりますので、株で「大損」しないために、株を買う時は自分の考えで株を買うことを心がけましょう。
2.こまめに損切りをする
株で「大損」しないために心がける2つ目は、こまめに損切りをすることです。
損切りとは、自分が買った株が上がる見込みがないと思われたときに、損を出して株を売ることです。
損切りは、「小損」をすることで「大損」を回避し次の投資機会を伺うための技術で、投資の世界では非常に基本的な技術です。こまめに損切りができるようになれば、必然的に株で「大損」することがなくなります。
株は買った銘柄とタイミングによっては、買った値段から90%以上も下げて「大損」をすることもあります。
株で「大損」をして、お金と時間を無駄にしないよう、こまめに損切りをすることを心がけましょう。
なお、損切りについてはこちらの記事で損切りルールを紹介していますので、ご参考ください。
【図解】元証券ディーラーが教える!株式投資の損切りルール6選
3.取引を振り返る
株で「大損」しないために心がけることの3つ目は、株の取引を振り返ることです。
株の取引をノートなどにつけて振り返ると、自分の取引の癖、特によくない癖が浮き彫りになります。よくない癖を次回以降しないよう修正することで、株で「大損」することを、より回避できるようになります。
例えば、損切りポイントは間違っていないか、ちゃんと損切りポイントで損切りが実行できたか、間違った勝ち方をしていないか、などのポイントを意識して自分の取引を振り返れば、「大損」につながりそうな取引をしていないかをチェックすることができます。
取引の振り返りは、実際に私が証券ディーラー時代にやっていたことで、この作業を繰り返すことで「大損」することはなくなりましたし、損と上手に付き合うことができるようにもなりました。
皆さんも株で「大損」しないため、また株式投資の技術向上のためにも、取引の振り返りを心がけましょう。
株は損をしながら、トータルで儲ける金融商品です。
株取引の達人も損は必ずします。ただし達人たちは上手に損を出し、「大損」をするような取引はしません。
皆さんもここにあげた3つのことを心がけて、株で「大損」しないように株取引をしてください。
今現在、株で「大損」していて、ど〜にか取り返したいと考えている人や自分で考えて株を買いたいんだけど、考え方がわからなくて困っている人は、是非、当社GFSの「投資の達人講座(無料)」をご覧になってみてください。
2時間の動画講座で投資の本質を学ぶことができます。また、2倍以上になる株の見つけ方のポイントも説明していますので、「大損」を取り返すための役に立つと思います。
それぞれのお悩みを解決するきっかけになることができるかもしれません。
株の大損に関するQ&A
ここでは株の大損に関する疑問についてお答えします。
- 株で失敗する人の割合はどのくらいですか?
- 株で大損をする例はありますか?
株で失敗する人の割合はどのくらいですか?
株で失敗する人の割合は7割や9割とも言われています。しかし根拠のない数字であるので、鵜呑みにはしないほうが良いかもしれません。
2023年の株の学校ドットコムが行った調査では、20代〜70代の中で70代で約40%が含み損という結果となっています。
年代 | 回答数 | 含み益 | 含み損 |
20代 | 295 | 74% | 16.8% |
30代 | 430 | 74% | 18.1% |
40代 | 573 | 69.7% | 21.6% |
50代 | 496 | 63% | 24.1% |
60代 | 528 | 61.9% | 28.7% |
70代 | 601 | 51.8% | 39.4% |
数値的には含み損の割合が大きくありませんが、株で失敗や大損する人の特徴は覚えておきましょう。下記の4つがあります。
1.勉強不足
勉強せずに買ってはいけないタイミングで買ってしまい、損や失敗をする人が多いです。株にはそれぞれ特徴があって、買って良いタイミングと悪いタイミングというものがあります。それをきちんと勉強せずに買えば損に繋がってしまいます。
2.人の話を鵜呑みにする
人の話を鵜呑みにして株を買ってしまい損をする人がいます。自分で何も考えなしに株を買うのはとても危険です。他人は責任を取ってくれないので、自分で勉強をしてから買いましょう。
3.小さく損できない
小さく損をできない人は自分のルールがないので、執着してしまいさらなる損を招きます。株で利益を出している人は損も経験しています。しかしその損は小さいものです。大損をするとそこから取り戻すのも難しいので、小さい損で損切りもできるように自分のルールをしっかり決めておきましょう。
4.間違った儲け方をする
間違った儲け方とは、決めていたルールを破ったり、苦し紛れにナンピンして我慢しているうちに儲けているパターンです。これは正しい儲け方とは言い難く、正しいと勘違いしてしまうので、上記のやり方で儲けることが正しいとするのはやめておきましょう。
株で大損をする例はありますか?
株で大損または失敗をする例は以下があります。
- テーマ株を高値で買ってしまう
テーマ株を高値で買い、テーマが終わっても持ち続けて大損するパターンです。テーマ株はわかりやすさと期待感から何倍にも株価が上がってしまう傾向があります。どこで売るかまたは損切りするかの見極めと自分ルールを決めることが必要です。
2.直近何倍にもなった株を下がってきてから買ってしまう
株は特に短期的に大きく上がった場合、大きく下がることがあります。大損する人は不思議なもので大きく株が上がるとその株がほしくなってしまいます。初心者は特に短期的に大きく上がった株に手を出すのはやめておきましょう。
3.SNSで煽られている株を買ってしまう
SNSで個人投資家が発言していた情報をみて株を買って大損してしまう人がいます。有名な人が買った株であれば間違いないと思ってしまいがちですが、それは他の人も同じことを思っています。勉強もせずに買うのは大損を招きますので気をつけましょう。
4.好材料っぽいものが出て急騰したタイミングで買ってしまう
好材料が出たと思って急騰したタイミングで買って大損する人がいます。本当に価値があるかどうかわからない情報は一瞬だけ注目されて株価が急騰することもありますが、その情報が大したものではないとわかると、上がる前の値段に戻ってしまうこともあります。こういう場合は情報をしっかり精査して一呼吸置いてからでも遅くはないでしょう。
5.決算内容が悪化したなどの悪材料が出ているのに持ち続けてしまう
このパターンの人は、買った株の勉強不足のため悪材料がどの程度影響するか判断できないため、損をしても株を持ち続けてしまいます。特に決算で業績が悪化しそうだと判断したならば一旦その株の取引をやめるのが良いでしょう。
6.ナンピンでスカンピンになってしまう
ナンピンをして結局株が上がらずに大損してしまうパターンです。ただ安くなったからといってナンピンするのはやめましょう。株が買った値段から下がっている理由があるはずなので、それを明らかにしてから買うかどうかきめましょう。
まとめ
株で大損する人の4つの特徴
- 勉強不足
- 人の話を鵜呑みにする
- 小さく損できない
- 間違った勝ち方をする
株で大損する6つの失敗パターン
- テーマ株を高値で買ってしまう
- 直近何倍にもなった株を下がってきてから買ってしまう
- SNSで煽られている株を買ってしまう
- 好材料っぽいものが出て急騰したタイミングで買ってしまう
- 決算内容が悪化したなどの悪材料が出ているのに持ち続けてしまう
- ナンピンでスカンピンになってしまう
大損をした後に取り戻すのはかなり難しい
以下は株価の下落率と回復に必要な上昇率の関係を表にしたもの。
株価 | 下落率 | 回復に必要な上昇率 |
---|---|---|
800円 | 20% | 25% |
750円 | 25% | 33% |
600円 | 40% | 67% |
500円 | 50% | 100%(2倍) |
250円 | 75% | 300%(3倍) |
100円 | 90% | 900%(10倍) |
株で「大損」をしないために心がけること
- 自分の考えで株を買う
- こまめに損切りをする
- 取引を振り返る(取引の点検)
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