
新興上場企業に見る、次の成長市場
近年の株式市場では、既存産業の延長線上だけでなく、新たな需要や社会課題を取り込んで成長を目指す企業に注目が集まっています。今回取り上げた275Aハンワホームズ、593Aティアフォー、476A辻・本郷ITコンサルティングも、それぞれ異なる分野から成長市場に挑む企業です。ハンワホームズは外構・エクステリアを起点に公共空間や不動産へ、ティアフォーは自動運転技術を軸にモビリティ分野へ、辻・本郷ITコンサルティングは会計・税務の知見を生かして企業DXやBPOへと事業領域を広げています。3社を比較すると、住宅・空間、自動運転、DXという異なるテーマを通じて、社会の変化が新たなビジネス機会を生み出していることが見えてきます。
| 項目 | ハンワホームズ | ティアフォー | 辻・本郷ITコンサルティング |
|---|---|---|---|
| 証券コード | 275A | 593A | 476A |
| 上場市場 | 名証ネクスト | 東証グロース | 東証スタンダード |
| 主な事業 | 外構・エクステリア、ガーデン、EC、不動産 | 自動運転システム・ソフトウェア | ITコンサルティング、DX、BPO |
| 主力分野 | 住宅・屋外空間 | 自動運転・モビリティ | 会計・税務×IT・DX |
| 主な特徴 | 外構から公共空間・不動産へ事業拡大 | オープンソース「Autoware」を軸に自動運転を推進 | 辻・本郷グループの会計・税務知識をDXに活用 |
| 成長テーマ | 外構、法人施設、Park-PFI、EC、不動産 | レベル4自動運転、公共交通、物流 | 中小企業DX、バックオフィス、BPO |
| 強み | 施工+EC+不動産の複合展開 | 自動運転ソフトウェアの技術基盤 | コンサル+IT+アウトソーシング |
| 主な顧客 | 住宅関連、法人、公共施設、一般消費者 | 自動車・交通・物流・自治体など | 中堅・中小企業など |
| 注目ポイント | 新規事業による収益源の多様化 | 自動運転の社会実装 | DX需要・人手不足を追い風にした成長 |
| 主なリスク | 建設費・人件費上昇、住宅市場 | 開発費、法規制、実用化までの時間 | IT競争、人材確保、M&A効果 |
| 銘柄の位置づけ | 外構・空間創造型の成長企業 | 自動運転テーマの成長企業 | 中小企業DX型の成長企業 |
ハンワホームズ――「外構」から「暮らしの空間」へ、事業領域を広げる275Aの成長戦略
ハンワホームズは、住宅の外構工事を起点に、庭やエクステリア、屋外家具、ガーデン用品などへ事業領域を広げてきた企業です。証券コードは275A、名古屋証券取引所ネクスト市場に上場しています。1994年に大阪府阪南市で住宅外構の設計・施工会社として創業し、1997年に現在の社名へ変更しました。2024年11月には東京証券取引所TOKYO PRO Marketへ上場し、2025年11月に名証ネクスト市場へ市場変更しています。
同社の特徴は、単なる「外構工事会社」にとどまらず、屋外空間を中心に「暮らしそのものをデザインする会社」へ進化しようとしている点にあります。現在は大きく「空間創造事業」と「DEPOS事業」を柱としており、さらに2026年3月にはブレイントラストを子会社化して遊休不動産の買取再販事業にも参入しました。事業の幅を広げることで、住宅市場の変動に左右されにくい収益構造を目指しているといえるでしょう。
主力の空間創造事業では、戸建住宅や集合住宅の外構工事だけでなく、ホテル、飲食店、スポーツ施設、公共施設など法人向け案件も手掛けています。従来はハウスメーカー経由の受注が中心でしたが、近年はSNSやWebマーケティングを活用して一般顧客との接点を増やし、直接受注の拡大にも取り組んでいます。住宅着工戸数が伸び悩む環境では、新築住宅だけに依存しない受注ルートを構築できるかが重要です。その意味で、法人施設や公共空間への展開は同社の成長余地を考えるうえで重要なポイントになります。
もう一つの柱がDEPOS事業です。こちらはガーデン雑貨、屋外家具、DIY用品などを扱う事業で、楽天市場、Yahoo!ショッピング、AmazonなどのECモールへの出店を早くから進めてきました。2006年にeコマース事業を開始し、2016年には「DEPOS」へブランド名を変更しています。外構工事という「施工」のビジネスと、ガーデン・アウトドア用品を販売する「物販」のビジネスを組み合わせることで、顧客との接点を広げている点が特徴です。
業績を見ると、2026年2月期は大きな伸びを示しました。売上高は前期比27.4%増の23億7747万円、営業利益は同505.2%増の1億1508万円、経常利益は同504.2%増の1億343万円、当期純利益は同465.1%増の6877万円となっています。特に空間創造事業では法人施設案件の受注・施工が順調に進み、売上高は15億8067万円、セグメント利益は1億4498万円まで拡大しました。
ただし、2027年2月期は注意して見ておきたい局面です。同社は2027年2月期から連結決算へ移行しており、通期では売上高25億9200万円、営業利益7900万円、経常利益7500万円、親会社株主に帰属する当期純利益3900万円を予想しています。売上高は前期比約9%増を見込む一方、営業利益は前期の1億1500万円から減少する計画です。これは新規事業や連結化に伴うコストなども含め、成長投資を優先する局面と見ることができます。
そして、2026年10月2日に発表された最新の2027年2月期第2四半期決算では、売上高12億2200万円に対し、営業損失1900万円、経常損失2700万円、親会社株主に帰属する中間純損失1700万円となりました。通期予想は据え置かれています。中間期時点で営業赤字となっているため、後半戦でどこまで利益を回復できるかは投資家にとって重要なチェックポイントです。
一方で、悲観材料だけではありません。ハンワホームズは2026年3月、ブレイントラストを子会社化し、遊休不動産の買取再販事業を開始しました。不動産の有効活用を新たな収益源として取り込むことで、外構・EC・不動産を組み合わせた事業ポートフォリオを形成しようとしています。また、大阪府の「りんくう公園(中地区)」Park-PFI事業にも関わっており、企画、設計、施工だけでなく、開業後の施設運営・管理までを視野に入れています。)
この事業展開は、同社が掲げる「感動に出会う空間」と「安らぎ続く暮らし」の提供という理念とも一致します。庭や住宅の外構だけでなく、公園、ホテル、飲食店、アウトドア施設など、人が過ごすさまざまな「空間」を事業領域として捉えることで、市場そのものを広げようとしているわけです。会社側も「まちの屋外空間全体」を事業領域と位置付けています。
投資対象として見た場合、ハンワホームズには「小型上場企業ならではの成長余地」があります。発行済株式数は238万株で、1単元は100株です。株主優待制度はなく、2027年2月期の配当予想もゼロ円となっています。したがって現時点では、配当収入よりも今後の業績成長や事業拡大、企業価値向上を評価するタイプの銘柄といえるでしょう。
ただし、建設業特有のリスクには注意が必要です。資材価格、人件費、物流費などの上昇は利益率を圧迫する可能性があります。実際、会社側も建設業界について労務費や建設資材価格の上昇、新築住宅市場の弱さ、人手不足などを課題として挙げています。2026年2月期には営業利益率が4.8%まで改善しましたが、2027年2月期は利益率低下を見込んでいるため、今後は「売上高を伸ばしながら利益率を維持できるか」が大きなテーマになります。
ハンワホームズの面白さは、外構という比較的ニッチな市場から出発し、EC、法人施設、公共空間、Park-PFI、不動産へと事業領域を広げているところにあります。2026年2月期の大幅な増収増益は成長力を示す一方、2027年2月期中間期では赤字となっており、現在はまさに「成長投資と収益力の両立」が問われる段階です。今後、法人案件の拡大や新規不動産事業が利益に結びつき、再び高い利益成長を実現できるか。275Aハンワホームズは、住宅・外構会社という既存のイメージだけでは測れない、事業領域拡大型の小型株として注目したい銘柄です。
ティアフォー――自動運転の社会実装を目指す「Autoware」発の注目企業、593Aの成長力に迫る
ティアフォーは、自動運転システムの開発を手掛ける日本のスタートアップです。証券コードは593Aで、2025年12月に東京証券取引所グロース市場へ上場しました。自動運転技術というと、完成車メーカーや大手IT企業を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかしティアフォーがユニークなのは、特定の自動車メーカーに依存するのではなく、自動運転の「共通基盤」をつくることを目指している点です。
同社の事業を理解するうえで欠かせないキーワードが「Autoware(オートウェア)」です。Autowareは、自動運転システムのためのオープンソースソフトウェアで、ティアフォーはその開発を主導してきました。2015年に創業したティアフォーは、自動運転技術を一社だけで囲い込むのではなく、オープンな技術基盤として広げることで、自動運転車の普及を加速させようとしてきました。
自動運転市場では、センサー、AI、地図、車両制御、通信など非常に多くの技術が必要になります。しかも、自動運転車を実際の道路で走らせるためには、ソフトウェアだけではなく、車両との統合、安全性の検証、運行管理、インフラとの連携なども不可欠です。ティアフォーはこうした領域を横断し、自動運転の「頭脳」にあたるソフトウェアだけでなく、実際の社会実装まで手掛ける点に強みがあります。
同社が掲げるのが「自動運転の民主化」です。自動運転技術を一部の企業だけのものにせず、さまざまなメーカーや事業者が利用できる環境を構築することで、自動運転の普及を促す考え方です。これは、スマートフォン市場におけるOSのようなポジションを、自動運転の世界で狙う戦略とも考えられます。
ティアフォーの事業は大きく分けると、自動運転システムやソフトウェアを提供する事業、車両やセンサーなどを含む自動運転関連のハードウェア事業、そして自動運転サービスの社会実装を支援する事業などがあります。単純に「自動運転車を製造する会社」ではなく、自動運転を実際に導入するためのプラットフォームを提供する企業と考えた方が実態に近いでしょう。
特に注目されるのが、バスやタクシーなどの移動サービスへの展開です。日本では少子高齢化や人口減少によって、地方を中心にバスやタクシーの運転手不足が深刻化しています。路線バスの減便や廃止が相次ぐ地域では、「移動手段をどう維持するか」が社会的な課題になっています。自動運転は、この問題に対する有力な解決策の一つです。
ティアフォーにとっては、こうした社会課題そのものが市場になります。例えば、決められたルートを走行する路線バスやシャトルバス、工場や物流施設内の搬送車両などは、一般車両が複雑に行き交う道路よりも自動運転を導入しやすいケースがあります。限定されたエリアから実績を積み上げ、自動運転サービスを徐々に広げていくことが、同社の事業成長につながる可能性があります。
また、ティアフォーが重要視しているのが「レベル4」の自動運転です。レベル4では、一定の限定された条件のもとでシステムが運転操作を担い、人間が常時運転することを前提としません。日本でも自動運転レベル4の社会実装に向けた制度整備が進んでおり、公共交通や物流などで導入事例が増えていくことが期待されています。
一方で、自動運転は将来性が大きい反面、事業化には多くのハードルがあります。技術的な安全性はもちろん、事故発生時の責任、法規制、保険、自治体との調整、道路インフラとの連携など、一般的なソフトウェア企業とは異なる課題を抱えます。特に自動運転は「99%安全」では十分ではなく、極めて高い安全性と信頼性が求められる分野です。
さらに、上場企業としては収益化の進展も重要なポイントです。自動運転は研究開発や実証実験に多額の資金を必要とする一方、技術が普及するまでには時間がかかります。投資家から見れば、「技術的に優れているか」だけでなく、「その技術をどのように継続的な売上・利益につなげるのか」が評価の分かれ目になります。
ティアフォーの強みは、Autowareを中心とした技術エコシステムを形成してきたことです。自動運転は一社だけですべてを完結させることが難しいため、自動車メーカー、部品メーカー、センサー企業、地図会社、自治体、交通事業者などとの連携が不可欠です。オープンソースを軸とするティアフォーの戦略は、こうした多様なプレーヤーを巻き込みやすいというメリットがあります。
また、日本市場だけでなく海外展開も成長の鍵になります。自動運転技術は世界共通のテーマであり、欧米やアジアでも実証実験が進んでいます。Autowareというオープンな基盤を武器に海外で採用事例を増やせれば、日本発の自動運転ソフトウェアとして存在感を高める可能性があります。
593Aティアフォーを見るうえでは、「自動運転車を何台販売したか」だけで判断するのは適切ではありません。重要なのは、Autowareを中心とするプラットフォームがどこまで普及するのか、そしてその普及をどのように収益へ転換できるのかという点です。自動運転が本格的に社会へ浸透すれば、車両そのものよりも、ソフトウェアや運行システム、データ、サービスなどの周辺領域が大きな価値を持つ可能性があります。
日本では人口減少、高齢化、ドライバー不足という問題が同時に進行しています。これはティアフォーにとって大きな事業機会です。単なる「未来の技術」ではなく、公共交通や物流を維持するための現実的な選択肢として自動運転が求められるようになれば、市場拡大のスピードも変わってくるでしょう。
593Aティアフォーは、まだ成長途上にある企業です。そのため、業績の変動や研究開発費、資金調達、競争環境などには注意が必要です。しかし、自動運転という巨大な成長テーマと、Autowareという独自の技術基盤を持つ点は大きな魅力です。今後、自動運転が「実証実験の段階」から「実際に人やモノを運ぶ商用サービスの段階」へ移行していくなかで、ティアフォーがどこまで社会インフラに食い込めるか。593Aは、日本のモビリティ産業の変化を考えるうえでも注目度の高い銘柄といえるでしょう。
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辻・本郷ITコンサルティング――税務・会計の専門知識とDXを融合、中堅・中小企業の経営を支える476Aの成長戦略
辻・本郷ITコンサルティングは、会計・税務の専門知識とITを組み合わせ、中堅・中小企業を中心にDX支援を展開する企業です。証券コードは476A、東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。2025年12月19日に上場した比較的新しい上場企業であり、企業の経営管理部門を対象としたコンサルティング、ソフトウェア・ハードウェアの販売・導入支援、経理・人事アウトソーシング、相続関連サービスなどを幅広く手掛けています。
同社を理解するうえで重要なのが、税理士法人を母体とする「辻・本郷グループ」との関係です。辻・本郷ITコンサルティングは2012年に設立されましたが、2021年に現在のビジネスモデルへ転換し、グループで培ってきた会計・税務の知識とDXのノウハウを組み合わせた事業を本格化させました。単純なITシステム会社ではなく、「経営管理の現場を理解したうえでITを導入する」という点が大きな特徴です。
企業のDXというと、AIやクラウドなどの先端技術が注目されがちですが、多くの中堅・中小企業にとって最初に取り組むべき課題は、経理、人事、給与、販売管理などのバックオフィス業務の効率化です。人手不足が深刻化するなか、紙やExcelを中心とした業務からクラウド型システムへ移行する需要は大きく、辻・本郷ITコンサルティングはこうした「現場に近いDX」を取り込もうとしています。
同社の事業は、コンサルティング、テクノロジー、オペレーションという3つの領域から構成されています。2025年9月期の構成では、連結売上高に占める割合はコンサルティング16%、テクノロジー52%、オペレーション32%となっており、ソフトウェア・システム関連のテクノロジー事業が最大の柱です。
テクノロジー領域では、企業の業務に必要なソフトウェアやハードウェアの販売・導入支援だけでなく、システム開発やDX支援にも取り組んでいます。重要なのは、単にシステムを販売して終わるのではなく、導入後の業務運用まで含めて支援できることです。ITに詳しい人材が不足している中小企業にとって、システム選定から導入、運用までをまとめて相談できる存在は価値があります。
一方、オペレーション領域では経理や人事などの業務を企業から受託するアウトソーシングサービスを展開しています。2023年10月には辻・本郷グループ内のアウトソーシング事業が同社へ移管され、経理業務を中心にバックオフィス支援を強化しました。つまり、システムを「売る」だけではなく、自社のスタッフが実際の業務を「担う」ところまで踏み込んでいるわけです。このビジネスモデルには大きな意味があります。企業がDXを進めようとしても、システムを導入しただけでは業務改革は完了しません。業務プロセスそのものを見直し、データを整理し、従業員が新しい仕組みを使えるようにする必要があります。コンサルティング、IT導入、アウトソーシングを組み合わせる辻・本郷ITコンサルティングは、こうした「DXの実行部分」を支援できる点に強みがあります。
さらに同社にとって大きな材料となるのが、伊藤忠商事との資本業務提携です。2024年3月に中堅・中小企業向けDX支援事業の推進を目的として資本・業務提携を締結しました。伊藤忠商事のネットワークや事業基盤と、辻・本郷ITコンサルティングの専門性を組み合わせることで、顧客基盤を拡大する余地があります。実際、2026年10月時点で伊藤忠商事は22%超を保有する大株主となっています。
また、2024年9月にはコロニーインタラクティブがグループに加わりました。同社はECサイトやWebサイトの構築・運用、デジタルマーケティング、ブランディングなどを手掛けています。これによって辻・本郷ITコンサルティングは、バックオフィスだけでなく、企業の販売・マーケティング領域までDX支援の範囲を広げています。
さらに2026年4月には事業譲受を発表するなど、上場後も事業領域の拡大を進めています。上場をゴールとするのではなく、M&Aや事業譲受を活用してサービスラインアップや顧客基盤を拡大していく姿勢は、今後の成長を考えるうえで注目したいポイントです。
同社が狙う市場には追い風も吹いています。日本では少子高齢化による人手不足が進み、企業は限られた人員で業務を回さなければならなくなっています。特に中小企業では、経理や人事、ITを専門に担当する人材を十分に確保できないケースもあります。こうした企業に対して、DX導入だけでなく業務そのものを支援するビジネスには一定の需要が期待できます。
一方で、競争が激しいことには注意が必要です。大手IT企業、会計ソフト会社、ERPベンダー、BPO企業などが中小企業向けDX市場に参入しており、顧客獲得競争は今後さらに強まる可能性があります。そのため、辻・本郷グループが持つ会計・税務の専門知識、伊藤忠商事との連携、コンサルティングからアウトソーシングまで一貫して支援できる体制を、どこまで競争優位につなげられるかが重要になります。
また、ITコンサルティング企業である以上、人材も成長のカギになります。システムに詳しいだけでなく、会計、人事、経営管理などの業務知識を理解した人材が必要だからです。サービス需要が増えても人材が不足すれば成長速度は鈍化します。採用・育成と生産性向上を両立できるかは、中長期的な企業価値を左右するでしょう。
476A辻・本郷ITコンサルティングの魅力は、「会計・税務×IT×アウトソーシング」という独自性にあります。DXという成長テーマを扱いながら、最先端技術だけに依存せず、企業の経理や人事といった日常業務に深く入り込むことで継続的な顧客関係を構築できる可能性があります。
2025年12月の上場からまだ日が浅く、今後の業績やM&Aの成果を見極める段階にある企業です。しかし、中堅・中小企業のDX需要、人手不足、バックオフィス効率化という複数の追い風を背景に、事業を拡大できる余地は大きいといえます。伊藤忠商事との連携やグループ企業とのシナジーを生かしながら、単なる「IT導入支援会社」から「企業経営を総合的に支えるDXパートナー」へ成長できるか。476Aは、国内DX市場の裾野が広がるなかで、その成長力を追ってみたい新興上場企業の一つです。
まとめ――異なる成長テーマを持つ3社、その将来性に注目
3社に共通するのは、既存事業を土台としながら、新しい市場へ積極的に進出している点です。ハンワホームズは外構工事にとどまらず、ECや公共空間、不動産などへ展開し、収益源の多様化を目指しています。ティアフォーは「Autoware」を中心とした自動運転技術を社会実装につなげることで、将来的なモビリティ市場の拡大を狙います。辻・本郷ITコンサルティングは、会計・税務の専門性とITを組み合わせ、中堅・中小企業のDX需要を取り込もうとしています。もちろん、成長投資による利益変動や競争激化、技術・規制、人材確保など、それぞれに課題もあります。だからこそ、今後は売上高の拡大だけでなく、新規事業をどれだけ利益につなげられるかが重要です。3社それぞれの成長戦略と業績の進展を追うことで、日本企業を取り巻く「次の成長市場」が見えてくるでしょう。




