
ナフサ不足で何がなくなる?生活への影響から初心者投資家が抑えるべき防衛策・注目銘柄まで体系的に解説!
はじめに:「ナフサ」は現代社会の隠れた主役
私たちが毎日何気なく使っているスマートフォン、お気に入りの服、コンビニのお弁当容器、さらには薬や自動車の部品にいたるまで、現代の豊かな暮らしは「ある一つの液体」に支えられています。
それが「ナフサ(粗製ガソリン)」です。
おそらく、多くの人にとって「ナフサ」という言葉は馴染みが薄いものでしょう。ニュースで「原油価格が高騰!」と大騒ぎされていても、「ナフサ価格が上昇!」というニュースが一般のワイドショーで大きく取り上げられることは滅多にありません。
しかし、経済や株式投資の世界において、ナフサは「産業の米」とも呼ばれるほど極めて重要な存在です。もしナフサがこの世から完全に不足してしまったら、私たちの生活はまたたく間に崩壊し、あらゆるお店の棚から商品が消え去ることになります。
この記事では、投資を始めたばかりの初心者の方に向けて、「ナフサが不足すると、私たちの生活から何がなくなるのか?」という疑問を皮切りに、その裏にある経済の仕組み、そして投資家としてこのリスクにどう立ち向かい、チャンスに変えていくべきかを、専門用語をできるだけ噛み砕いて体系的に解説します。
少し長い記事になりますが、最後まで読めば、ニュースの裏側にある「お金とモノの流れ(サプライチェーン)」が驚くほどよく見えるようになるはずです。
監修者:市川雄一郎
GFS校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)
公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長
第1章:そもそも「ナフサ」とは何か?
ナフサが不足したときの影響を理解するためには、まず「ナフサとは一体何者なのか」を正しく知る必要があります。化学の難しい数式は一切使いませんので、イメージを膨らませながら読んでみてください。
1. ナフサは「石油の兄弟」
一言で言えば、ナフサは原油(地中から掘り出したばかりの油)を精製する過程で生まれる製品の一つです。
原油を製油所にある巨大な蒸留塔(じょうりゅうとう)という設備に入れ、熱を加えて沸騰させると、沸点(気体になる温度)の違いによって、さまざまな成分に分かれます。
一番温度が低いところで出てくるのが:LPガス(プロパンガスなど)
次に低いところで出てくるのが:ナフサ(ガソリンの原料にもなる)
その次が:灯油・軽油(飛行機やトラックの燃料)
一番重くて残るのが:重油・アスファルト(船の燃料や道路の舗装)
このように、ナフサはガソリンと非常に近い性質を持つため、日本語では「粗製ガソリン(そせいがそりん)」とも呼ばれます。
2. 「燃料」ではなく「材料」として生きる
ガソリンや灯油、重油の多くは、車や飛行機を動かしたり、ストーブを燃やしたりするための「燃料(エネルギー)」として使われます。つまり、燃やしてエネルギーに変わったら、それで終わりです。
しかし、ナフサの運命は全く異なります。
ナフサの最大の特徴は、「プラスチックや化学製品の『材料(原料)』になる」ということです。
製油所で作られたナフサは、次に「石油化学工場」へと運ばれます。そこでさらに熱を加えられて分解(クラッキング)され、エチレン、プロピレン、ブタジエン、ベンゼンといった、化学の世界の「レゴブロック」のような基礎的なパーツに姿を変えます。
このパーツを複雑に組み合わせることで、世の中にある無数のプラスチックや合成ゴム、合成繊維が作られているのです。
【ここがポイント!】
車を動かすのが「ガソリン」なら、モノを作るのが「ナフサ」です。私たちの身の回りにある「カチカチしたプラスチック」も「柔らかいビニール」も、元を正せばすべてこのナフサからできています。
第2章:ナフサが不足すると「何がなくなる」のか?
では、本題に入りましょう。もし世界的な情勢の悪化や災害などでナフサが深刻な不足に陥った場合、私たちの生活からは具体的に何がなくなってしまうのでしょうか。
結論から言うと、「身の回りにある、金属と木とガラス以外のほぼすべて」が危機に瀕します。具体的に5つの分野に分けて見ていきましょう。
1. 梱包材・容器がなくなる(物流と食の崩壊)
ナフサ不足の影響が最も早く、そして最も致命的に現れるのが「パッケージ(容器・包装)」の分野です。
コンビニのお弁当容器・ペットボトル
お弁当のトレイ(ポリスチレン)やペットボトル(PET)は、すべてナフサから作られます。これがなくなると、食品を衛生的に保存して運ぶことができなくなります。
食品の包装フィルム・レジ袋
スナック菓子の袋、冷凍食品のパッケージ、スーパーの肉や魚を包むラップなどもプラスチック(ポリエチレンやポリプロピレン)です。これらが不足すると、食品の賞味期限が著しく短くなり、大量のフードロスが発生します。
段ボールを留めるテープ、緩衝材(プチプチ)
ネット通販(Amazonや楽天市場など)で使われる梱包資材や、商品を固定するテープ、クッション材もプラスチックです。これらがなくなれば、宅配便のシステムそのものがストップしてしまいます。
2. 衣服・ファッションの選択肢がなくなる
私たちが着ている服のタグを見てみてください。「ポリエステル」「ナイロン」「アクリル」といった表記が高確率で見つかるはずです。
化学繊維(ポリエステル、ナイロンなど)
現代の衣服の約6割以上には化学繊維が使われています。特にスポーツウェア、ヒートテックなどの機能性インナー、軽くて温かいダウンジャケットの生地などは、すべてナフサ由来の成分からできています。
スニーカーのソール、合成皮革のバッグ
靴の底に使われるクッション性の高いゴムや、本革に似せて作られたバッグ(PUレザー)も化学製品です。ナフサがなくなれば、私たちは「綿(コットン)」や「羊毛(ウール)」「本革」といった高価な天然素材しか使えなくなり、服や靴の価格は跳ね上がります。
3. 家電・スマートフォン・自動車が作れなくなる
「ハイテク機器は金属や半導体でできているから大丈夫」と思うかもしれませんが、それは間違いです。
家電やスマホの外装(ケース)
テレビ、冷蔵庫、エアコン、パソコン、スマートフォンのボディには、軽くて丈夫なプラスチック(ABS樹脂やポリカーボネートなど)が大量に使われています。
自動車の軽量化パーツ・タイヤ
現代の自動車は、燃費を良くするために多くの金属部品をプラスチックに置き換えています。バンパー、インパネ(ダッシュボード)、フロントガラスの層、そして何より「タイヤ(合成ゴム)」がなければ、自動車は1台も組み立てることができません。
4. 医療や衛生環境が維持できなくなる
病院や薬局など、命に関わる現場もナフサに依存しています。
使い捨ての医療器具
注射器(シリンジ)、点滴のチューブやバッグ、人工透析のフィルター、医療用マスクや手袋、防護服。これらはすべて、院内感染を防ぐために「使い捨てのプラスチック」である必要があります。
薬の錠剤のシート、カプセル
薬を1錠ずつ押し出すアルミとプラスチックのシート(PTP包装)や、薬の成分を包むカプセル、さらには薬そのものの成分(合成医薬品)の一部も、ナフサから誘導される化学物質から作られています。
5. 住まいやインフラの維持ができなくなる
目に見えないところでも、ナフサは社会を支えています。
水道管(塩ビ管)
地面の下を通っている水道管や、建物の排水管に使われる「塩化ビニル樹脂(塩ビ)」は、ナフサから作られるエチレンと、塩を反応させて作られます。これが不足すると、インフラの修繕や新築の家を建てることができなくなります。
塗料、接着剤、断熱材
家やビルを建てるための接着剤、壁に塗るペンキ、冬に部屋を温かく保つための発泡スチロール製の断熱材も、すべて石油化学製品です。
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第3章:なぜナフサが不足するのか?(構造的な背景)
では、なぜこのような重要な物質であるナフサが不足する事態が起こるのでしょうか?
その原因は、地球規模の政治、経済、そして「エネルギーの転換」という複雑な背景が絡み合っているからです。
初心者投資家として知っておくべき、「ナフサが不足する3つの主なシナリオ」を解説します。
1. 地政学リスク(原油価格の高騰と供給網の分断)
ナフサは原油から作られるため、原油の供給が止まれば当然ナフサも不足します。
中東情勢の緊張(ホルムズ海峡の封鎖リスクなど)や、産油国での戦争・紛争、主要なパイプラインの事故などが起きると、原油価格が急騰し、同時にナフサの調達が極めて困難になります。
2. 世界的な「脱炭素(クリーンエネルギー化)」の皮肉
いま、世界中で「脱炭素(カーボンニュートラル)」への取り組みが進んでいます。電気自動車(EV)が普及し、ガソリン車が減っていくことは、地球環境にとっては良いことです。
しかし、ここに大きな罠があります。
前述の通り、ナフサは原油を精製してガソリンなどを作る過程で「ついでに」生まれる側面もあります。もし世界中で「ガソリンや軽油はいらない、電気と水素で走るから」となれば、石油会社は原油を精製する量を減らす(製油所を閉鎖する)ことになります。
そうなると、「ガソリンはいらないけれど、プラスチックの材料であるナフサは欲しい」と思っても、原油の精製量自体が減っているため、ナフサだけを効率よく手に入れることが難しくなるのです。これを「エコの皮肉」と呼ぶこともあります。
3. プラントの定期修理や災害(需給のミスマッチ)
石油化学工場(ナフサクラッカーと呼ばれる分解設備)は、数年に一度、安全のために数ヶ月間操業を止めて大規模な「定期修理(定修)」を行います。この時期が複数の工場で重なったり、あるいは巨大台風や地震などの自然災害で工場が被災したりすると、一気にナフサの加工能力が落ち、市場での奪い合い(供給不足)が発生します。
第4章:ナフサ不足が経済と株価に与える影響
投資家として最も気になるのは、「ナフサが不足すると、株価や経済にどう影響するのか?」という点でしょう。
ここからは、お金の流れに注目して解説します。
経済学の基本は「需要(欲しい量)」と「供給(ある量)」のバランスです。ナフサが不足する(供給が減る)と、当然ナフサの価格は上がります。この時、企業の間では次のような「負の連鎖(または勝者と敗者の色分け)」が始まります。
1. コストプッシュ型インフレの発生
ナフサの価格が上がると、プラスチック原料を作る化学メーカーの製造コストが上がります。化学メーカーは、そのコストをプラスチック製品を作る加工メーカーに転嫁(値上げ)します。加工メーカーは、さらにそれを食品会社や家電メーカーに値上げします。
最終的に、私たちがスーパーや家電量販店で買う商品の価格がすべて値上がりします。これが「コストプッシュ型インフレ(悪い物価上昇)」です。消費者の財布の紐が固くなり、景気が悪化する原因になります。
2. 企業の「価格転嫁力」による二極化
ナフサが高騰したとき、すべての企業の業績が悪化するわけではありません。ここで投資家として最も重要なキーワードが「価格転嫁力(かかくてんかりょく)」です。
負け組企業(利益が減る)
「原材料が上がったので値上げします」と言いたくても、ライバル企業との競争が激しかったり、消費者がすぐに買うのをやめてしまうような商品を扱っている企業は、値上げができません。自分たちの利益を削って高いナフサ(プラスチック)を買い続けることになるため、業績は悪化し、株価は下がります。
勝ち組企業(利益を維持・拡大できる)
「これがないと困る」という強力なブランド力を持っていたり、他社に真似できない特殊な技術を持っている企業は、ナフサが値上がりした分をそのまま商品の価格に乗せて(値上げして)販売できます。こうした企業は、ナフサ不足の局面でも利益を落とさず、株価も堅調に推移します。
第5章:初心者投資家が絶対に気をつけるべき注意点
さて、ここからは初心者投資家が実践で失敗しないための、具体的な心構えと注意点をステップ・バイ・ステップで解説します。
ナフサ不足のような「コモディティ(商品・原材料)の危機」が起きたとき、初心者が陥りがちな罠がいくつかあります。
1. 「化学株=すべてダメ」という勘違いを捨てる
「ナフサが不足して価格が上がっているから、ナフサをたくさん使う化学会社(総合化学メーカーなど)の株は売りだ!」と単純に考えてしまうのは、初心者によくあるミスです。
実は、ナフサの価格が上がると、「在庫評価益(ざいこひょうかえき)」という現象が発生することがあります。
会社が過去に安い価格で仕入れて保管していたナフサや化学製品の「価値」が、市場価格の上昇とともに帳簿上で跳ね上がるため、一時的に大儲けしたように見える(利益が急増する)ことがあるのです。
また、化学メーカーの中には、ナフサから一歩進んだ「高付加価値な素材(半導体材料や、スマートフォンの画面用フィルムなど)」で世界シェアのほとんどを握っている企業もあります。こうした企業は、ナフサの値上がりを物ともしない強さを持っています。
「化学セクターだから一律にダメ」と決めつけず、その企業が「何を作っていて、どれくらい市場を独占しているか」を見極める必要があります。
2. 「川上」と「川下」のポジションを意識する
ビジネスの流れは、よく川の流れに例えられます。
| ポジション | 主な業種 | ナフサ高騰時の影響 |
| 川上(かわかみ) | 石油開発、製油所、総合化学メーカー | 原材料そのものを扱うため、価格上昇を比較的早く製品に反映できる(時には利益が増える)。 |
| 川中(かわなか) | プラスチック加工、部品メーカー、繊維メーカー | 川上からの値上げ圧力を受けつつ、川下への値上げ交渉もしなければならず、一番板挟みになりやすい。 |
| 川下(かわしも) | 食品メーカー、小売業、外食チェーン、自動車メーカー | 最終消費者に向けて販売する。強力なブランドがない限り値上げが難しく、コストを被りやすい。 |
投資を検討している企業が、この「川の流れのどこに位置しているか」を常に意識してください。ナフサ不足の局面では、一般的に「川上」の企業の方がダメージをコントロールしやすく、「川中〜川下」でブランド力の弱い企業が最も苦しむことになります。
3. 「代替素材」のテーマ株イナゴ投資に注意する
「ナフサが不足してプラスチックが作れないなら、植物由来のバイオマスプラスチックや、紙製容器を作っている会社の株が爆上がりするはずだ!」
この発想自体は悪くありません。しかし、株式投資の世界では、こうした分かりやすいテーマには多くの投資家(特に短期的な利益を狙う個人投資家、通称『イナゴ』)が群がり、実力以上に株価が急騰(バブル化)することがよくあります。
初心者がニュースを見てから慌ててそうした銘柄を買うと、ちょうど株価の「天井(一番高いところ)」を掴まされてしまい、その後暴落して大損する危険性があります。
その代替素材が「本当にいまのプラスチックの代わりとして、大量かつ安価に生産できる段階にあるのか」を冷静に見極めるまでは、大金を投じるべきではありません。
4. ニュースの「賞味期限」を見極める
テレビやネットニュースで「ナフサ不足で○○が値上げ!」と大々的に報じられる頃には、プロの投資家やAI(人工知能)は数ヶ月前からその動きを察知し、すでに株の売買を終えています。これを株式市場では「材料出尽くし(ざいりょうでづくし)」、または「織り込み済み(おりこみずみ)」と言います。
ニュースを見た瞬間に反射的に株を買うのではなく、「このニュースは、すでに株価に反映されているだろうか?」と一歩立ち止まって考える癖をつけましょう。
・投資で収入を得たい、資産を増やしたい YES or NO
・リスクはできるだけ抑えたい YES or NO
・投資先の見極め方を知りたい YES or NO
・成功している投資家と接点が欲しい YES or NO
・物価上昇への対策には投資が必要と考えている YES or NO
第6章:ナフサ不足の局面で注目すべき「投資のヒント」
では、ナフサ不足やそれによる原材料高の時代に、初心者投資家はどのような視点で銘柄を探せばよいのでしょうか。リスクをチャンスに変えるための具体的なアプローチを3つ提案します。
1. 「圧倒的な価格転嫁力」を持つワイド(経済的な堀)のある企業
前述の通り、コストが上がっても「嫌なら他で買ってください(でも他にはありませんよ)」と言える企業は最強です。
世界シェアトップのニッチ(隙間)素材メーカー
例えば、「このスマートフォンのカメラのレンズに使う特殊なプラスチックは、世界でこの日本の化学メーカー1社しか作れない」というようなケースです。スマホメーカーは、どれだけ値上げされてもその素材を買わざるを得ません。
強力なブランドを持つ消費財メーカー
多少値上げしても、ファンが「やっぱりこれがいい」と買い続けるようなお菓子、飲料、化粧品などを展開する企業です。
2. 「脱ナフサ」「リサイクル」を現実的に進める先行企業
長期的には、ナフサに依存しない社会(サーキュラーエコノミー:循環型経済)への移行が進みます。これは一時的な流行ではなく、国策として推進される大きな流れです。
高度な「水平リサイクル」技術を持つ企業
使用済みのペットボトルを、単に繊維にする(ダウンサイクリング)のではなく、もう一度全く同じ綺麗なペットボトルに戻す(水平リサイクル)技術を確立し、コカ・コーラなどの大手飲料メーカーと深く結びついている企業。
バイオ化学のパイオニア
トウモロコシやサトウキビ、あるいは藻類(そうるい)や廃食油から、ナフサと全く同じ成分(バイオナフサ)を実用的なコストで製造できる技術を持つ企業。
3. 「インフラ・資源」そのものに投資する(ETFの活用)
個別の企業の株を選ぶのが難しいと感じる初心者の場合、無理に1つの会社に賭ける必要はありません。
コモディティETF(上場投資信託)
原油やエネルギーセクター全体の株価に連動するETFを購入することで、ナフサ不足の元凶である「エネルギー価格の上昇」そのものから利益(恩恵)を受け、自分の資産をインフレから守る(ヘッジする)ことができます。
第7章:初心者投資家のためのステップアップ学習法
この記事を読んで「経済って面白いな」「ナフサのニュースをもっと追ってみたい」と思った方は、ぜひ次のステップに進んでみてください。日々のニュースの見え方がガラリと変わるはずです。
ステップ1:新聞の「商品(コモディティ)面」をチラ見する
日本経済新聞などの経済紙には、株価だけでなく「ナフサ価格」「原油(WTI)」「銅」「小麦」といった原材料の価格が毎日載っています。
最初は意味が分からなくても構いません。「お、最近ナフサが上がっているな。ということは、来月あたりあの食品メーカーが決算で苦しむって言うかもしれないな」と、頭の中でパズルを繋げる練習をしてみてください。
ステップ2:身の回りの製品の「裏側」を見る
買い物をするとき、商品の裏にある製造元の会社名を見てみてください。「このシャンプーの容器はどこが作っているんだろう?」「このお菓子の袋のフィルムは?」と疑問を持つことが、素晴らしい投資家になる第一歩です。
ステップ3:まずは少額(単元未満株)から始めてみる
「この企業は価格転嫁力がありそうだ」と思う企業を見つけたら、いきなり何十万円も投資するのではなく、数百円〜数千円単位(1株単位)で購入できる「単元未満株」のサービスを利用して、少しだけ買ってみましょう。自分のお金がかかると、その企業のニュースやナフサの動向に対する真剣味が10倍になります。
まとめ:ナフサ不足のニュースから「未来の投資先」を見抜こう
最後に、今回の内容を重要なポイントとして振り返りましょう。
ナフサは燃料ではなく、あらゆるプラスチック・化学製品の「材料」である。
ナフサが不足すると、梱包材、衣服、家電、自動車、医療器具など、現代社会のほぼすべてのモノが作れなくなる。
その背景には、地政学リスクだけでなく、「脱炭素」による石油精製量の減少という構造的な問題もある。
投資家として最も注目すべきは、コスト高を跳ね返せる「価格転嫁力」がある企業である。
ニュースを見た瞬間の「イナゴ投資」は避け、一歩引いて「織り込み済みではないか」を考える。
ナフサ不足というテーマは、一見すると私たちの生活を脅かす暗いニュースに思えるかもしれません。しかし、経済や投資の視点を持つことで、「では、この危機を解決するためにどの企業が動いているのか?」「この状況でもびくともしない強い企業はどこか?」という、未来の優良企業を見つけるための最高の手がかりに変わります。
ぜひ、今回学んだ「ナフサの視点」を武器に、日々のニュースを読み解き、あなただけの賢い投資の一歩を踏み出してみてください。
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投資判断の最終責任: 本記事で紹介している銘柄やセクター、分析内容は、情報提供および学習の啓発のみを目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、必ずご自身の判断と責任で行ってください。
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