
【2026年最新】リユース関連銘柄の全貌:主要企業の特徴から投資の見極めポイント4選まで徹底解説
世界的なSDGs(持続可能な開発目標)への関心の高まり、国内における物価高騰に伴う「生活防衛意識」の強化、さらには訪日外国人観光客による「インバウンド消費」や為替(円安)の追い風を受け、日本のリユース(中古品売買・CtoCプラットフォーム)市場は拡大を続けています。
経済産業省の調査や業界データにおいても、リユース市場は右肩上がりの拡大を記録しており、株式市場においても優れた成長性と高い収益性(高ROE・高粗利率)を兼ね備えた注目の投資セクターとなっています。
本記事では、株式市場に上場する主要なリユース関連企業をセクター別に網羅し、各企業の詳細なビジネスモデルや競争優位性、さらには投資判断に直結する見極めポイントや業績リスクまでを解説します。
監修者:市川雄一郎
GFS校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)
公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長
1. リユース業界の全体構造と主要上場銘柄一覧
リユース業界は、取り扱う商材の「単価(高価格帯~低価格帯)」および「取引形態(BtoC・CtoC・BtoB・店舗/EC)」によってビジネスモデルと収益構造が大きく異なります。以下に主要銘柄を4つのセクターに分類して整理します。
① 総合リユース・日用品・アパレル
全国的な実店舗網(ドミナント出店)を軸に、衣料品・家具・家電・日用雑貨・本などを幅広く買い取り・販売するセクターです。大規模な店舗オペレーションと、地域密着型の買取査定ノウハウが最大の参入障壁となります。
| 証券コード | 銘柄名 | 主な展開ブランド・事業 | 特徴・業績の強み |
| 2681 | ゲオホールディングス | 「セカンドストリート」「GEO」 | 業界最大手。衣料・アパレルの「セカンドストリート」は米国・アジア等海外展開を急速推進。 |
| 3093 | トレジャー・ファクトリー | 「トレファク」「トレファクスタイル」 | 引越しと買取りを一本化した「トレファク引越」や、単身赴任・住み替え需要を獲得する独自モデル。 |
| 2674 | ハードオフコーポレーション | 「ハードオフ」「オフハウス」 | FC(フランチャイズ)比率が高く高財務。楽器・オーディオ・PC・家電などのマニア層需要を網羅。 |
| 2457 | ブックオフグループHD | 「BOOKOFF」「BOOKOFF PLUS」 | 書籍からトレカ・アパレル・家電へと総合化。海外店舗や大型複合店モデル「Super B-style」を展開。 |
| 3177 | ありがとうサービス | ハードオフ・ブックオフのFC運営 | 四国・九州エリアを基盤に安定した店舗運営と高い地域密着性を発揮。 |
② ブランド品・高額品・宝飾品・質屋
高級ブランドバッグ、高級腕時計、ジュエリー、着物などの高単価商材を扱うセクターです。鑑定士の真贋判定能力と、インバウンド(訪日客)、為替(円安効果)、金相場の変動がダイレクトに業績へ影響します。
| 証券コード | 銘柄名 | 主な展開ブランド・事業 | 特徴・業績の強み |
| 2780 | コメ兵ホールディングス | 「KOMEHYO」「ラグジュアリー」 | ブランドリユースのパイオニア。鑑定力と自社主催のBtoBオークションによる強固な仕入れ・換金網。 |
| 9270 | バリュエンスホールディングス | 「なんぼや」 | 全国の駅前・商業施設に出張/買取専門店を配置し、買い取った商品を自社BtoBオークションへ流す高回転モデル。 |
| 7685 | BuySell Technologies | 「バイセル」 | シニア層(自宅の整理・生前整理)をターゲットとした「出張訪問買取」に強み。着物・高額品が主力。 |
| 6993 | 大黒屋ホールディングス | 「大黒屋」 | 質屋・ブランド買取の老舗。海外企業との提携やAI査定などのデジタル化に注力。 |
| 288A | ラクサス・テクノロジーズ | 「Laxus」 | 高級ブランドバッグのサブスクリプション(シェアリング)およびリユース売買を展開。 |
③ CtoC(フリマアプリ)・プラットフォーム・EC
個人間(CtoC)で不要品を売買するオンラインプラットフォームや、ネット上で複数の買取業者をマッチング・比較させるデジタルサービスです。自社で在庫を持たないアセットライトなモデルが多く見られます。
| 証券コード | 銘柄名 | 主なサービス | 特徴・業績の強み |
| 4385 | メルカリ | フリマアプリ「メルカリ」 | 月間2,000万人以上が利用する国内最大手。暗号資産(Bitcoin)や後払い(Merpay)、米国・越境ECも展開。 |
| 4689 | LINEヤフー | 「Yahoo!オークション」「PayPayフリマ」 | 国内ネットオークションの元祖。LINE・PayPayとの経済圏連携による高いユーザー維持率。 |
| 3135 | マーケットエンタープライズ | 「高く売れるドットコム」「おいくら」 | ネット特化型の買取・販売と、自治体と提携した地域リユースプラットフォーム「おいくら」を運営。 |
| 418A | ウリドキ | 買取価格比較サイト「ウリドキ」 | ユーザーが査定額を比較して売却先を選べる一括比較プラットフォームを展開。 |
④ 専門特化型(IT機器・カメラ・ホビー・店舗設備など)
特定の商材分野やBtoB領域(法人向け)に特化し、競合の少ないニッチ分野で高いマーケットシェアと高利ざやを確保している企業群です。
| 証券コード | 銘柄名 | 特化分野・サービス | 特徴・業績の強み |
| 3179 | シュッピン | 高級カメラ、時計(「Map Camera」等) | WEBを中心としたEC型。事前提示価格で買い取る「ワンプライス買取」により愛好家層を獲得。 |
| 3021 | パシフィックネット | 法人向けIT機器(PC・サーバー) | 法人から大量のPC・IT機器を回収、データ消去・再整備を行い再販売・レンタル運用する循環型IT事業。 |
| 2751 | テンポスホールディングス | 中古厨房機器・店舗用品 | 飲食店向け中古厨房機器の再生・販売。新規開業店舗へのコンサルティングや不動産紹介も併せて展開。 |
| 7610 | テイツー | トレカ、ゲーム、古本(「古本市場」) | トレーディングカード分野に強み。AIを活用したトレーディングカード自動査定機「Oking」の外販も推進。 |
| 2652 | まんだらけ | プレミアムホビー、マニア向け書籍 | アニメ・漫画・フィギュア・ヴィンテージ品の目利き力。海外のコレクター市場から強い需要を獲得。 |
| 3556 | リネットジャパングループ | 小型家電・パソコンの宅配回収 | 全国の自治体と提携した「パソコン・小型家電の宅配回収」。レアメタルの回収とリユースを融合。 |
・投資で収入を得たい、資産を増やしたい YES or NO
・リスクはできるだけ抑えたい YES or NO
・投資先の見極め方を知りたい YES or NO
・成功している投資家と接点が欲しい YES or NO
・物価上昇への対策には投資が必要と考えている YES or NO
2. 主要企業の深掘り分析:ビジネスモデルと強み
セクターを代表する主要5企業について、事業構造・競合優位性・業績の成長ドライバーを掘り下げます。
① ゲオホールディングス <2681>
事業構造: レンタル・ゲームの「GEO」店舗網から始まり、現在は総合アパレルリユース「セカンドストリート」が収益の主軸。国内約2,000店舗の巨大ネットワークを形成。
強み: 大規模な出店オペレーションとブランド認知度。アルバイトスタッフでも正確な査定が行える「データベース化された査定システム」を構築しており、出店コストを抑えたスピーディな多店舗展開が可能。
成長ドライバー: 「グローバル展開(2nd STREET OVERSEAS)」。米国(カリフォルニア、ニューヨーク等)、台湾、タイ、マレーシアへの展開を加速しており、日本発の質の良い中古アパレル(いわゆる「JAPAN USED」)が高い利益率を生む構造を築いています。
② コメ兵ホールディングス <2780>
事業構造: 高級ブランド品・時計・宝飾品を中心に、店舗販売(BtoC)、EC販売、自社オークション(BtoB)を展開するブランドリユースの最大手。
強み: 独自開発のAI鑑定システムや高度な鑑定士教育による「確実な真贋判定能力」。偽造品リスクを遮断できる信頼性が強みです。また、買取りした商品を「どの店舗・どのオークションに出せば最も高く売れるか」をリアルタイムでアルゴリズム判断する流通網(KOMEHYO Auction)を構築しています。
成長ドライバー: インバウンド(訪日外国人)の回復・拡大、円安トレンドに伴う訪日客の購買意欲上昇、ならびに金相場高騰による貴金属仕入れの活性化。
③ トレジャー・ファクトリー <3093>
事業構造: 郊外・駅前型総合リユース「トレジャーファクトリー」を軸に、服飾特化(トレファクスタイル)、スポーツ・アウトドア特化(トレファクスポーツ)など多角展開。
強み: 「生活導線に密着した多チャネル構造」。単なる店頭買取だけでなく、引越し業者と提携して「引越し時の不要品買取り」を同時に行う「トレファク引越」など、他社が参入しにくい独自の仕入れルートを保有しています。
成長ドライバー: 物価高に伴う生活防衛需要(家電・家具・日用品を安く揃えたいニーズ)の底堅さに加え、新領域(ブランド品専門・古着専門)へのマルチブランド展開。
④ メルカリ <4385>
事業構造: CtoCフリマアプリのプラットフォーマー。売買手数料(基本的に10%)および決済事業「メルペイ」、暗号資産(ビットコイン取引機能)が収益源。
強み: 圧倒的なネットワークエフェクト(利便性の好循環)。国内MAU(月間アクティブユーザー)は2,000万人を超え、「出品すれば数分で売れる」流動性が競合サービスの追随を許さない最大の参入障壁となっています。
成長ドライバー: 国内CtoCの安定収益化と、海外から日本のメルカリ出品物を購入できる「越境ECパートナー連携」の拡大。さらにアメリカ市場での黒字化・拡大が中長期の焦点となります。
⑤ シュッピン <3179>
事業構造: カメラ(Map Camera)、時計(GMT)、筆記具(KINGDOM NOTE)など、マニア・コレクター要素の強い高単価商材に特化したWeb・EC中心の事業者。
強み: 「ワンプライス買取」と高度なWeb UI/UX。あらかじめ買取基準額を明示し、指定の状態であれば提示価格通りに買い取る仕組みを導入。ユーザーは査定待ちのストレスや価格改定のリスクなく売買できるため、リピート率(顧客生涯価値:LTV)が非常に高く保たれています。
成長ドライバー: 高級カメラ・レンズの価格高騰、Web会員基盤の成長、ならびに海外のカメラ愛好家向け越境EC取引の拡大。
3. リユース銘柄を見極める「4つの投資分析ポイント」
リユース企業の業績は、一般的な小売業とは異なる独特の財務データや外部環境に影響されます。銘柄選定時に確認すべき4つの分析指標を解説します。
① 「仕入れ(買取)力」と「在庫回転率」
リユースの本質は仕入れ(買取り)にある: リユース業は「買い取りが成立して初めて商品が供給される」ため、売上高の限界は仕入れ力(買取件数・仕入れ高)によって決まります。店舗数増、訪問買取の成約率、Web宅配買取の集客コスト(CPA)が維持できているかを評価します。
在庫回転期間(Inventory Turnover Period)のチェック: 買取りした商品が長期間売れ残ると、陳腐化や価格低下(評価損)を招きます。以下の計算式で在庫の回転効率を確認します。

※ブランド品や日用品リユースの場合、在庫回転期間が1.5〜2.5ヶ月程度で安定して推移している企業は、在庫コントロールが優れていると判断できます。
② 為替・インバウンド・物価高・商品相場への連動性
取り扱う商材の価格帯・ターゲット層により、好況・不況時の業績の出方が分かれます。
高額品・ブランド品(コメ兵、バリュエンス、BuySell等):
プラス要因: 円安(外国人観光客の割安感上昇)、インバウンド急増、金相場高騰、高級時計の世界的な流通価格上昇。
マイナス要因: 急激な円高、海外景気減速、ブランド一次流通の値下げ。
生活日用品・アパレル・家電(ゲオ、トレファク、ハードオフ等):
プラス要因: 国内の物価高騰(実質賃金低下による「新品ではなく中古で良い」という節約志向・生活防衛需要の増大)。
マイナス要因: 記録的猛暑や暖冬など天候不順による季節性アパレルの滞留。
③ 販売チャネルの構成(BtoC / BtoB / CtoC)と粗利率
ビジネスモデルごとの粗利益率(売上総利益率)と営業利益率の構造の違いを理解しておく必要があります。
BtoC(店頭・自社EC販売): 粗利率は40%〜60%と極めて高いが、店舗賃料や人件費などの固定費(販管費)負担が大きい。
BtoB(オークション・業者間卸): 粗利率は10%〜20%程度と低いが、大量の在庫を低コストで素早く換金できるため、在庫リスクが極めて低い。
CtoCプラットフォーム(メルカリ等): 自社で在庫を持たないため粗利率は90%以上となるが、プラットフォーム維持のためのシステム投資やマーケティング費用(広告宣伝費)が大きくなります。
④ 「JAPAN USED」ブランドによる海外・越境EC展開の成否
日本のリユース商品は、国内の保存状態の良さ(コンディションの高さ)や偽造品・コピー品排除の厳格さから、海外(北米・欧州・アジア圏)で「JAPAN USED」として高いブランド価値を持っています。
国内の人口減少局面においても、「海外実店舗の出店」(ゲオHDの海外出店等)や「海外向け越境EC」(コメ兵、シュッピン、メルカリ等の海外ユーザー向け販売連携)を通じて世界需要を取り込める構造がある銘柄は、中長期的な成長プレミアム(高いPER)が許容されやすくなります。
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4. リユース株投資におけるリスク要因
成長性の高いリユースセクターですが、以下の構造的リスクには注意が必要です。
仕入れ競争の激化による粗利率低下: 参入障壁が比較的低い買取専門店の急増により、買取価格の競り上がり(仕入れコストの上昇)が起きると粗利益率が圧迫されます。
コンプライアンスおよび真贋リスク: 万が一、偽造品(コピー品)や盗品の流入が発覚した場合、ブランド信頼性の失墜や回収費用が発生します。
相場変動(金・ブランド時計・トレカ)に伴う評価損: 金相場やトレーディングカード、高級時計などの市場相場が急落した場合、保有する棚卸資産に減損・評価損が発生し、一時的に利益が大きく悪化するリスクがあります。
5. まとめ:循環型社会を牽引するリユース銘柄の将来性
リユース業界は、単なる「不要品処分」の域を脱し、環境保全(サーキュラーエコノミー)の社会インフラとして重要性を増しています。
物価高を受けた消費者の「生活防衛需要」と、海外ファンやインバウンドによる「JAPAN USED需要」という2つの成長トレンドを背景に、各社は出店拡大やEC強化、海外展開を推し進めています。
銘柄選定にあたっては、「仕入れチャネルの強さ」「在庫回転の速さ」「海外・越境需要の取り込み状況」を注視することで、持続的な成長が期待できる企業を適切に見極めることができるでしょう。
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