金・ゴールド投資の最新事情!NewmontとBarrickの実力に迫る

金価格高騰で注目集まるゴールド投資、金鉱山会社にも視線

金(ゴールド)は、インフレや地政学的リスク、金融市場の不安などを背景に、世界の投資家から注目されてきた代表的な実物資産です。2026年も金価格は高値圏で推移し、金そのものだけでなく、金を生産する鉱山会社にも関心が集まっています。金地金や金ETFとは異なり、金鉱山会社は金価格に加えて、生産量や採掘コスト、設備投資、鉱山の埋蔵量など企業固有の要因によって業績が変化する点が特徴です。

今回は、世界を代表する金鉱山会社であるNewmont CorporationとBarrick Mining Corporationを取り上げます。両社はともに世界各地で金を生産していますが、銅などの金以外の資源事業や鉱山ポートフォリオには違いがあります。金価格の動向と企業業績の関係を知るうえでも、両社の事業を比較することは、ゴールド投資を考える際の一つの材料になるでしょう。

順位会社国主な事業売上高(TTM)
1Newmont Corporation米国金・銅などの鉱山開発・生産約249.6億ドル
2Barrick Mining Corporationカナダ金・銅の鉱山開発・生産約190.4億ドル
3Harmony Gold Mining Company南アフリカ金鉱山約169.3億ドル
4Shandong Gold Mining中国金鉱山・金精錬約155.2億ドル
5Agnico Eagle Minesカナダ金鉱山約135.3億ドル
6Zhongjin Gold中国金鉱山・金関連事業約117.3億ドル
7AngloGold Ashanti南アフリカ金鉱山約111.6億ドル
8Industrias Peñolesメキシコ金・銀・鉛・亜鉛約101.1億ドル
9Kinross Goldカナダ金・銀の鉱山開発約79.6億ドル
10Sibanye-Stillwater南アフリカ金・PGMなど約78.1億ドル

金・ゴールド投資の最新情報――高値圏から一転、金利上昇で調整局面へ

2026年の金市場は、歴史的な高値を更新した後、大きな値動きを見せています。9月末時点では、金価格は1トロイオンス=4,100~4,200ドル台で推移しています。9月28日には一時4,110ドル台まで下落し、7週間超ぶりの安値をつけました。その後は反発し、9月30日早朝時点ではスポット金が4,179ドル前後となっています。

背景にあるのが、米国の金融政策を巡る見方の変化です。金は株式や債券のように利息を生む資産ではないため、米国の金利が上昇すると相対的な魅力が低下しやすいという特徴があります。9月には米国債利回りが上昇し、インフレへの警戒も強まったことで、米連邦準備制度理事会(FRB)が追加利上げを行う可能性が意識されました。これが金価格の下押し要因となっています。

2026年1月には、COMEX金先物が1トロイオンス=5,318.40ドルという記録的な高値をつけました。9月29日のCOMEX金先物は4,147.70ドルで、ピークからは約22%下落しています。つまり現在の金市場は、「金価格が長期的に上昇してきた一方、短期的には大きな調整局面に入っている」という状況です。

それでも金への投資需要が消えたわけではありません。むしろ、金市場を考えるうえで重要なのが中央銀行と金ETFです。世界黄金協会(World Gold Council)によると、2026年第2四半期の中央銀行による金の純購入量は288.9トンとなり、第1四半期の57トンから大きく増加しました。中国やポーランドなどによる購入が目立ち、中央銀行の金準備を増やす動きは依然として続いています。

中央銀行が金を購入する理由の一つは、外貨準備の分散です。米ドルなど特定通貨への依存を抑え、国際金融市場の変動や地政学的リスクに備える目的で金を保有する動きがあります。金は発行体の信用に依存しない実物資産であるため、国家レベルの資産分散でも重要な存在となっています。

一方、個人投資家や機関投資家の動きを見るうえでは金ETFが重要です。世界黄金協会によると、2026年8月には世界の金ETFに180億ドルの資金が流入し、金保有量は121トン増加しました。世界の金ETFの運用資産残高は前月比16%増の6,150億ドル、保有量は過去最高の4,189トンに達しています。

ここから分かるのは、金価格が下落した局面でも「金を保有したい」という投資家の需要が残っていることです。もちろん、ETFへの資金流入が常に続くとは限りません。実際、2026年第2四半期には金ETFから45トンの流出が発生しました。金価格、米国金利、ドル相場によって投資資金が大きく動く点には注意が必要です。

金投資を考える際には、金そのものだけでなく「金価格を動かす3つの要因」を押さえることが重要です。第一は米国金利です。利下げ期待が高まれば金に追い風となりやすく、反対に利上げ観測が強まれば金には逆風となりやすい傾向があります。第二はドルです。金はドル建てで取引されるため、ドル高になると金価格が抑えられやすく、ドル安になると金が買われやすくなる場合があります。第三が地政学的リスクやインフレです。世界経済や金融市場への不安が高まったとき、安全資産として金への資金が向かうことがあります。

2026年9月は、この3要因のうち特に金利とドルが金価格を押し下げています。9月28日の下落局面では、原油価格の上昇によってインフレ懸念が強まり、米国債利回りとドルが上昇したことが金の売りにつながりました。

日本の投資家にとっては、さらに「円」が加わります。国内で金地金や純金積立などに投資する場合、実際の円建て金価格は、国際的な金価格だけでなくドル円相場にも左右されます。そのため、ドル建て金価格が下落しても円安が進めば、円建て金価格の下落が限定的になるケースがあります。逆に、金価格が上昇しても円高が進めば、日本円ベースの収益は小さくなる可能性があります。

投資方法も多様化しています。代表的なのは金地金、純金積立、金ETF、金関連投資信託、金鉱山株などです。現物は実物資産を直接保有できる一方、保管コストや売買時のスプレッドがあります。ETFは株式と同じように市場で売買しやすく、金価格への連動を狙いやすいのが特徴です。一方、金鉱山株は金価格だけでなく、企業の生産量、鉱山開発費、人件費、エネルギー価格、経営状況などにも影響されます。そのため、金価格が上昇すれば必ず同じ割合で上昇するとは限りません。

2026年の金市場で特に注目したいのは、「高値を更新したから終わり」でも「調整したから上昇トレンドが終わった」でもないという点です。世界黄金協会は2026年後半について、投資需要が需要拡大の中心となり、中央銀行の購入も高水準が続くとの見方を示しています。一方で、鉱山生産やリサイクルからの供給については大幅な増加余地が限定的としています。

したがって、今後の金価格を見るうえでは、FRBの金融政策、米国のインフレ指標、米国債利回り、ドル相場、金ETFへの資金流入、中央銀行の購入量という複数の指標を組み合わせて見る必要があります。足元では金価格が急落したことで割安感を意識する投資家も考えられますが、金利上昇が続けば、さらに価格調整が進む可能性もあります。

金は「値上がりを狙う商品」という側面だけでなく、株式や債券などとは異なる値動きを期待してポートフォリオに組み入れる資産でもあります。2026年の金市場は、史上最高値からの調整と、中央銀行・ETFによる根強い需要が同時に存在する局面です。これから金に投資する場合は、過去の高値だけを見るのではなく、金利・ドル・インフレ・中央銀行需要という価格形成の背景を確認しながら、現物、ETF、投資信託、金鉱山株など、それぞれの特徴とリスクを比較することが重要になりそうです。

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Newmont Corporationと金――高値圏で存在感を高める世界最大級の金鉱山会社

金(ゴールド)への投資を考えるとき、金地金や金ETFだけでなく、金を実際に採掘する企業にも注目する必要があります。その代表格が、米国ニューヨーク証券取引所に上場するNewmont Corporation(ニューモント)です。金鉱山会社として世界最大級の規模を持ち、世界各地で金を生産する同社は、金価格の動向を企業業績から捉えるうえで重要な存在です。

Newmontの大きな特徴は、金への事業集中度の高さと、世界各地に広がる巨大な鉱山ポートフォリオです。同社は米国だけでなく、オーストラリア、カナダ、メキシコ、ガーナ、アルゼンチンなどに事業を展開しています。2025年には中核事業から570万オンス、非中核事業なども含めた帰属ベースで合計590万オンスの金を生産しました。さらに、金だけではなく銀、銅、鉛、亜鉛なども生産しているため、単純な「金価格連動株」とは異なる側面も持っています。

Newmontの業績を考えるうえで最も重要なのが金価格です。金鉱山会社は、鉱山から金を掘り出して販売することで収益を得ます。そのため、金の販売価格が上昇し、生産量やコストが大きく変わらなければ、企業の売上高やキャッシュフローが改善しやすくなります。特に重要なのが、金価格と生産コストの差です。

Newmontは2025年に過去最高となる73億ドルのフリーキャッシュフローを創出しました。金価格の上昇に加え、コスト管理やポートフォリオの見直しなどが寄与しています。同年には34億ドルを株主への還元や自社株買いに充て、34億ドルの債務削減も実施。2025年末時点では21億ドルのネットキャッシュとなり、財務基盤を強化しました。

2026年も金価格が高水準で推移するなか、Newmontの業績には追い風となる環境が続いています。2026年7月に発表された第2四半期決算では、会社側が通期ガイダンスを維持し、年間の帰属金生産量を526万オンス、金の副産物控除後AISCを1オンス当たり1,680ドルと見込んでいます。AISCは、鉱山の持続的な操業に必要となるコストなどを含めた指標で、金鉱山会社の収益力を比較する際に重要な数字です。

Newmontは2026年に金だけでなく、銅約10.2万トン、銀3,200万オンス、鉛9万トン、亜鉛22万トンの生産も計画しています。つまり、金価格の影響を強く受ける企業ではあるものの、金以外の資源価格や生産量も業績を左右します。特に銅は電力網、データセンター、電気自動車など幅広い用途で使われるため、金とは異なる需要動向を持っています。

一方で、金鉱山会社への投資には金地金や金ETFにはないリスクがあります。金価格が上昇しても、鉱山の生産量が減少したり、採掘コストが上昇したりすれば、企業利益が期待通りに増加するとは限りません。鉱山では、人件費、燃料費、設備投資、資源税、ロイヤルティーなどさまざまなコストが発生します。また、鉱山開発には環境対策や設備の安全性、現地政府との関係なども関係します。

Newmont自身も2026年について、約19.5億ドルの維持投資と14億ドルの開発投資を計画しています。これは既存鉱山を維持するだけではなく、将来の生産能力を確保するための重要な支出です。金価格が高いからといって、利益をすべて株主還元に回せるわけではありません。鉱山会社にとっては、将来の埋蔵量と生産能力を維持するための投資が不可欠だからです。

将来の生産量を支えるプロジェクトもあります。オーストラリアのTanami Expansion 2は、鉱山寿命を2040年以降まで延長することを目指す大型プロジェクトで、2027年後半の商業生産開始が計画されています。また、豪州のCadiaではパネルケーブ関連の開発が進められています。さらに、ガーナのAhafo Northは2025年10月に商業生産を開始しており、2026年以降の新たな金生産源として期待されています。

Newmontは2026年の探鉱・先進プロジェクトへの支出として5.25億ドルも計画しています。金鉱山会社にとって探鉱は、現在の売上だけでなく将来の企業価値を左右する重要な活動です。鉱山には寿命があるため、新しい鉱床を発見したり、既存鉱山の埋蔵量を増やしたりしなければ、長期的には生産量が減少してしまいます。

金投資という観点では、Newmont株には金そのものとは違った特徴があります。金地金や金ETFは基本的に金価格そのものへの投資ですが、Newmont株では「金価格×生産量×コスト×企業経営」という複数の要素を見る必要があります。そのため、金価格が上昇したときには鉱山会社の利益拡大が期待される一方、金価格が下落した場合には企業収益への影響が大きくなる可能性があります。

また、Newmontは2025年の事業ポートフォリオ再編を通じて、非中核資産の売却を進めました。2026年2月の発表では、これまでの非中核資産売却による税引き後の収入が45億ドルに達したとしています。こうした資産整理によって、主要な鉱山や成長プロジェクトに資本を集中させる戦略を進めています。

今後Newmontを見るうえでは、金価格だけを追いかけるのではなく、金の生産量、AISC、フリーキャッシュフロー、鉱山寿命、設備投資、埋蔵量などを合わせて確認することが重要です。特に金価格が歴史的な高値圏にある局面では、企業側がどれだけ高い金価格を利益やキャッシュフローにつなげられているかがポイントになります。

金は中央銀行の購入や地政学的リスク、インフレ、米国の金融政策、ドル相場などによって価格が大きく変動します。そしてNewmontは、その金市場の変化が企業業績に反映される代表的な企業です。金そのものに投資するのか、金ETFを利用するのか、それとも金鉱山会社に投資するのかによってリスクとリターンの特徴は異なります。

2026年のNewmontは、世界的な金需要を背景に高い収益力を維持する一方、鉱山の維持・開発投資や生産量の変化といった課題も抱えています。金価格の上昇だけを見るのではなく、「高い金価格からどれだけ利益を生み出せる会社なのか」という視点でNewmontを見ることで、金投資をより立体的に理解できるでしょう。

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Barrick Mining Corporationと金――世界有数の金鉱山会社を読み解く

金(ゴールド)への投資を考える際、金地金や金ETFだけでなく、実際に金を生産している鉱山会社にも目を向けると、金市場の仕組みがより分かりやすくなります。その代表的な企業の一つが、カナダに本拠を置くBarrick Mining Corporation(バリック・マイニング)です。ニューヨーク証券取引所とトロント証券取引所に上場し、世界有数の金生産会社として知られています。

同社はもともとBarrick Gold Corporationという社名でしたが、2025年5月にBarrick Mining Corporationへ社名を変更しました。金を中心としながら銅も手掛ける資源会社であり、金価格の動向だけでなく、銅価格や鉱山開発、設備投資、各国の政策なども業績を左右します。金投資という観点では、Newmontと並んで世界の金鉱山業界を代表する企業の一つといえるでしょう。

2026年のBarrickを語るうえで注目されるのが、金価格の高騰を背景とした収益力の改善です。2026年第2四半期の売上高は52.9億ドルとなり、前年同期の36.8億ドルから44%増加しました。営業キャッシュフローは17.0億ドル、純利益は12.2億ドルとなり、前年同期から大きく増加しています。会社側によれば、金と銅の実現価格の上昇が業績を押し上げる大きな要因となりました。

金の生産量も重要なポイントです。2026年第2四半期の金生産量は79万6,000オンスで、前年同期の79万7,000オンスとほぼ同水準でした。一方、第1四半期の71万9,000オンスからは11%増加し、会社が示していた73万~77万オンスのガイダンスも上回りました。Loulo-Gounkoto、Pueblo Viejo、Cortezなどの鉱山が生産を支えています。

特に注目したいのが、Barrickが金価格の上昇を売上高や利益だけでなく、キャッシュフローにつなげられている点です。2026年第2四半期の調整後EBITDAは25.5億ドルとなり、前年同期比51%増加しました。調整後EBITDAマージンは60%に達しています。また、四半期中には12億ドルの自社株買いを実施し、配当と合わせた株主還元額は15億ドルとなりました。

ただし、金鉱山会社への投資では「金価格が上昇すれば株価も同じように上昇する」と単純に考えることはできません。鉱山会社には採掘コストがあり、金価格が上がる局面でも燃料費、人件費、設備費、ロイヤルティーなどが上昇すれば利益率が低下する可能性があります。

そのため、Barrickを見るときに重要なのがAISC(All-in Sustaining Costs)です。これは鉱山を継続的に操業するためのコストを考える際に使われる指標です。2026年第2四半期のBarrickの金AISCは1オンス当たり1,866ドルでした。前年同期の1,680ドルから上昇しており、金価格が高い一方で、コスト面にも上昇圧力があることが分かります。

Barrickは2026年通期について、金生産量を290万~325万オンス、金のAISCを1,760~1,950ドルと見込んでいます。同社が2026年の計画を立てる際に使用している金価格の前提は1オンス=4,500ドルです。つまり、会社の想定価格と実際の金価格との差が、今後の業績を考えるうえで重要なポイントになります。

Barrickには、Newmontとは異なる特徴もあります。それが銅事業です。2026年第2四半期の銅生産量は5万6,000トンで、同社は2026年通期で19万~22万トンの銅生産を計画しています。金価格だけでなく、銅価格の上昇も企業収益に影響する構造です。

銅は電力網、データセンター、再生可能エネルギー設備、電気自動車など幅広い分野で利用される金属です。そのため、Barrickは「金価格に連動する会社」であると同時に、「銅価格にも影響を受ける資源会社」でもあります。金だけへの投資を考える場合には、この違いを理解しておく必要があります。

さらに2026年のBarrickで大きなテーマとなっているのが、北米の金資産をめぐる事業再編です。8月に発表された第2四半期決算では、Newmontとの合意によりNevada Gold Mines(NGM)の資産構成を拡大することが発表されました。BarrickのFourmileとNewmontのMike、Fiberlineなどを組み入れることで、ネバダ州の金鉱山複合体は約1億オンス規模になるとされています。

またBarrickは、北米の金資産を分離して新会社として上場する計画も進めています。2026年末までのIPO完了を目指しており、これが実現すれば、北米の高品質な金資産に特化した新たな企業が誕生することになります。投資家にとっては、Barrick本体と新会社の事業構造がどのように変わるのかが重要なポイントとなります。

成長投資の面では、ネバダ州のFourmileプロジェクトやザンビアのLumwana Super Pit Expansionなどが注目されています。Fourmileでは2026年第3四半期から坑道開発を開始する予定で、2028年に予備的実現可能性調査を完了する計画です。一方、Lumwanaでは大型拡張計画が進められ、銅の初生産は2028年第1四半期末が目標とされています。

こうした大型プロジェクトは将来の生産量を増やす可能性がある一方、多額の設備投資も必要になります。Barrickは2026年の帰属ベース設備投資額を38億~42億ドルと見込んでいます。金価格が高い局面では投資資金を確保しやすくなりますが、鉱山開発には工期の遅れ、コスト超過、資源量の想定との差などのリスクがあります。

さらに、Barrickのような世界的な鉱山会社では、地政学的リスクも無視できません。鉱山は特定の国や地域に存在するため、税制、鉱業政策、輸出規制、現地政府との関係などが事業に影響します。したがって、企業分析では財務数値だけでなく、どの国にどのような鉱山を保有しているのかを見ることも重要です。

金投資の観点からBarrickを整理すると、金地金や金ETFとは性質が大きく異なります。金地金は基本的に金そのものの価格変動が中心となりますが、Barrick株には金価格、生産量、AISC、銅価格、設備投資、鉱山寿命、為替、各国の政策など、複数の要因が影響します。そのため、金価格が上昇した場合には利益拡大の余地がある一方、企業固有のリスクによって株価が金価格と異なる動きをすることもあります。

2026年のBarrickは、金価格の高水準を背景に売上高や利益が大幅に増加している一方、採掘コストの上昇や大型設備投資、事業再編なども同時に進んでいます。第2四半期には金生産が前四半期比11%増加し、通期ガイダンスも維持されるなど、操業面では改善が見られました。

金市場では、米国の金融政策、ドル相場、インフレ、地政学的リスク、中央銀行の金購入などが価格を左右します。そしてBarrickのような金鉱山会社では、そこに「どれだけの金を、どれだけのコストで生産できるか」という企業側の要素が加わります。

金そのものへの投資と金鉱山会社への投資は、似ているようで異なる商品です。Barrickを分析する際には、金価格の方向だけを見るのではなく、生産量、AISC、キャッシュフロー、設備投資、鉱山開発の進捗、銅事業、資産再編などを総合的に確認することが重要です。2026年のBarrickは、金価格上昇の恩恵を受けながら、次の成長段階に向けた事業ポートフォリオの組み替えを進めている企業として、その動向が注目されます。

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まとめ:金投資は「価格」だけでなく「生産コスト」と企業戦略にも注目

金価格が高値圏で推移するなか、NewmontとBarrickは世界の金市場を支える代表的な金鉱山会社として存在感を高めています。両社の業績を見ると、金価格の上昇が売上高やキャッシュフローを押し上げる一方、採掘コストや設備投資、鉱山開発、資産売却なども企業価値を左右することが分かります。

金そのものや金ETFへの投資では金価格が中心的な投資対象になりますが、金鉱山会社への投資では、金価格に加えて企業の生産能力やAISC、財務状況、将来の鉱山開発計画などを確認する必要があります。また、Barrickのように銅などの資源も手掛ける企業では、金以外の金属価格も業績に影響します。

ゴールド投資を考える際には、金価格の上昇・下落だけを見るのではなく、「なぜ金が買われているのか」「鉱山会社はその価格環境をどの程度利益につなげられているのか」という視点を持つことが重要です。金、金ETF、金鉱山株にはそれぞれ異なる特徴があるため、投資対象ごとのリスクと値動きの違いを理解することが、金市場を読み解く第一歩となります。

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