金利だけで儲かる? FXで人気の「スワップポイント投資」の正体

監修者:市川雄一郎 監修者:市川雄一郎 
GFS校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)

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「スワップポイント狙い」とは? FXで人気の“金利収入”投資をわかりやすく解説

FX(外国為替証拠金取引)の世界でよく聞く言葉の一つが「スワップポイント狙い」である。特に、メキシコペソ/円やブラジルレアル/円、南アフリカランド/円などの高金利通貨に投資する人たちの間では、非常に有名な投資スタイルだ。

簡単に言えば、「金利差を利用して毎日利益を受け取る投資」のことである。

FXというと、「円安になった」「ドルが上がった」といった為替差益を狙うイメージが強い。しかし、実はFXにはもう一つ、“金利差による利益”という特徴がある。それがスワップポイントだ。

例えば、日本は長年、超低金利政策を続けてきた。一方、メキシコやブラジルなどの新興国では、インフレ率が高いため、政策金利も高く設定される傾向がある。

仮に、日本の金利が0.1%、メキシコの金利が10%だとする。この場合、日本円を売ってメキシコペソを買うと、その金利差分を受け取れることがある。これが「スワップポイント」である。

つまり、「低金利通貨を売って、高金利通貨を買う」と、毎日少しずつ金利収入のような利益が発生する仕組みだ。

銀行預金の利息に近い感覚で語られることも多く、日本の低金利に不満を持つ投資家から人気を集めてきた。

特に、日本では長年にわたり普通預金金利がほぼゼロに近い状態が続いている。そのため、「毎日お金が増える」というスワップポイントの仕組みは魅力的に映りやすい。

例えば、メキシコペソ/円を大量に保有していると、日々スワップポイントが口座に加算される。投資家の中には、“配当金生活”のように“スワップ生活”を目指す人もいるほどだ。

実際、SNSなどでは「毎日〇万円のスワップ収入」といった投稿が注目を集めることもある。

では、なぜ高金利通貨は金利が高いのだろうか。

それは、リスクが高いからである。

新興国では、インフレ率が高かったり、政治情勢が不安定だったり、通貨価値が急変動しやすかったりする。そのため、投資家に資金を集めるには、高い金利を提示する必要がある。

つまり、高金利には必ず理由がある。

ここが、スワップポイント狙いで最も重要なポイントだ。

初心者の中には、「毎日金利がもらえるなら簡単に儲かる」と考える人もいる。しかし、実際にはそれほど単純ではない。

最大のリスクは、「為替差損」である。

例えば、毎日スワップポイントを受け取っていても、通貨そのものが大きく下落すれば、トータルでは大損になる可能性がある。

仮に、1年間で10万円分のスワップを受け取っても、為替レートが急落して20万円の含み損が発生すれば、差し引きではマイナスだ。

特に、新興国通貨は世界的な金融不安が起きると急落しやすい。

リーマンショックやコロナショック時には、高金利通貨が大暴落した。市場が不安定になると、投資家はリスク資産から資金を引き揚げ、安全資産とされる円や米ドルへ逃げる傾向があるためだ。

その結果、「スワップでコツコツ稼いでいた利益を、一瞬で失う」というケースも少なくない。

また、スワップポイントは“固定”ではないことも重要だ。

各国の中央銀行が政策金利を変更すれば、スワップポイントも変化する。以前は高いスワップが得られていた通貨でも、利下げによって魅力が薄れることがある。

さらに、FX会社ごとにスワップポイントは異なる。同じ通貨でも、会社によって受け取れる金額が違うため、投資家は条件を比較する必要がある。

そして、見落とされがちなのがレバレッジの問題だ。

FXでは少額資金で大きな取引ができるが、その分リスクも拡大する。高レバレッジで高金利通貨を保有すると、わずかな為替変動で強制ロスカットになる危険性もある。

特に、“スワップ狙い=長期保有”になりやすいため、相場急変時に逃げ遅れるケースも多い。

では、スワップポイント狙いは危険な投資なのだろうか。

必ずしもそうとは言えない。

重要なのは、「高金利には高リスクが伴う」と理解した上で投資することだ。

例えば、資産の一部だけを使う、レバレッジを低く抑える、複数通貨に分散するなど、リスク管理を徹底すれば、安定運用の一部として活用することも可能だろう。

また、短期売買とは違い、“時間を味方にする投資”という考え方もある。毎日の小さな積み重ねを重視するスタイルは、値動きばかり追うトレードに疲れた人にとって魅力的に映ることもある。

ただし、「毎日利益が入る」という安心感が油断につながる点には注意が必要だ。高金利通貨投資では、“金利収入”よりも“為替変動リスク”のほうがはるかに大きい場面も多い。

スワップポイント狙いとは、単なる“金利収入投資”ではなく、「高リスク通貨を長期保有する投資」でもある。その仕組みとリスクを正しく理解することが、FXで長く生き残るための第一歩と言えるだろう。

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高金利通貨として注目される「メキシコペソ/円」 その魅力とリスクとは?

外国為替市場(FX)の中でも、ここ数年、日本の個人投資家から高い人気を集めている通貨ペアの一つが「メキシコペソ/円」である。米ドル/円やユーロ/円ほど世界的な知名度はないものの、高金利通貨としての魅力や比較的安い価格帯から、“少額でも始めやすい通貨”として注目されてきた。

一方で、新興国通貨ならではのリスクも大きく、金利収入だけを目的に安易に投資すると、大きな損失を被る可能性もある。今回は、メキシコペソ/円の特徴や背景、なぜ人気なのか、そして投資家が知っておくべきリスクについて整理してみたい。

まず、メキシコという国を見てみよう。メキシコは北米に位置し、アメリカと長い国境を接している。人口は約1億3000万人を超え、中南米ではブラジルに次ぐ巨大経済圏だ。特に近年は「ニアショアリング」の恩恵を受けている。これは、アメリカ企業が中国依存を減らすため、生産拠点をメキシコへ移す流れを指す。

自動車産業や電子機器製造では、日本企業を含む多くのグローバル企業がメキシコに進出しており、“北米向け製造基地”としての重要性が高まっている。アメリカ市場との結び付きが強いことから、米国経済が堅調な時は、メキシコ経済も比較的恩恵を受けやすい。

こうした背景もあり、メキシコ中央銀行は比較的高い政策金利を維持してきた。日本は長年、超低金利政策を続けてきたため、日本円との金利差が非常に大きい。この金利差が、FX投資家にとって大きな魅力となっている。

FXでは、2国間の金利差によって「スワップポイント」と呼ばれる金利調整額が発生する。簡単に言えば、高金利通貨を保有していると、日々金利収入のようなものを受け取れる仕組みだ。メキシコペソ/円は、このスワップポイント狙いの投資対象として人気を集めている。

特に、日本の個人投資家の中には、“長期保有で毎日金利を受け取る”という運用スタイルを好む人が多い。トルコリラほど極端な不安定さがなく、南アフリカランドよりも経済基盤が比較的しっかりしているという見方から、「高金利通貨の中では比較的安定している」という評価を受けることもある。

また、メキシコペソは1通貨あたりの価格が比較的低い。米ドル/円が150円前後で動く一方、メキシコペソ/円は数円台で推移しているため、初心者でも“安く買える感覚”を持ちやすい。少額資金で大量の通貨を保有できるため、心理的なハードルが低いのだ。

しかし、ここには注意点もある。価格が安いことと、安全性が高いことは全く別の話である。

メキシコペソは新興国通貨であり、世界的なリスクオフ局面では急落しやすい特徴がある。例えば、世界的な金融不安や株価急落が起きると、投資家はリスク資産から資金を引き揚げ、安全資産とされる米ドルや円へ逃避する。その結果、メキシコペソは大きく売られることがある。

実際、新型コロナショック時には、メキシコペソ/円は急落した。高金利通貨は平時には魅力的に見えるが、市場混乱時には“高金利であること自体”がリスクの裏返しになるケースも少なくない。

さらに、メキシコ経済はアメリカ依存度が高いため、米国景気の減速が直接影響しやすい。もしアメリカ経済が後退局面に入れば、輸出や工場稼働への悪影響が懸念され、ペソ売り圧力につながる可能性がある。

加えて、原油価格の影響も無視できない。メキシコは産油国の一面を持つため、エネルギー価格の変動によって通貨が動く場面もある。地政学リスクや国際商品市況にも注意が必要だ。

そして、FX特有の「レバレッジ」も大きなリスク要因である。少額資金で大きな取引ができる反面、相場が逆方向へ動けば損失も急拡大する。特に、高金利通貨は“スワップ狙いの長期保有”を行う投資家が多いため、下落局面で塩漬け状態になりやすい。

「毎日スワップがもらえるから大丈夫」と考えていた投資家が、為替差損によって数年分のスワップ利益を一気に失うケースも珍しくない。高金利通貨投資では、“金利”だけでなく“為替変動”をセットで考える必要がある。

とはいえ、メキシコペソ/円には独自の魅力もある。日本の超低金利環境が長く続く中、少しでも高い利回りを求める投資家にとって、高金利通貨は依然として魅力的な選択肢だ。特に、メキシコは人口増加や製造業シフトといった中長期的な成長期待もあり、単なる“投機通貨”とは違う側面も持っている。

重要なのは、「高金利だから安全」「価格が安いから買いやすい」と短絡的に考えないことである。為替市場では、金利が高い通貨ほど値動きも大きくなりやすい。魅力的なスワップ収入の裏には、それ相応のリスクが存在する。

メキシコペソ/円は、うまく付き合えば資産運用の一部として機能する可能性がある一方、相場急変時には大きな損失を招くこともある。投資する際は、金利だけではなく、世界経済やアメリカ景気、金融政策、リスクオフ局面など幅広い視点を持つことが重要だろう。

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資源大国ブラジルを映す通貨 「ブラジルレアル/円」の魅力と危うさ

外国為替市場において、高金利通貨として長年注目されてきた通貨の一つが「ブラジルレアル/円」である。日本の低金利環境が続く中、より高い利回りを求める個人投資家にとって、ブラジルレアルは“スワップポイント狙い”の代表的な存在として知られてきた。

かつては「レアル投資ブーム」と呼ばれるほど人気化した時期もあり、外貨預金やFX、投資信託など幅広い金融商品で取り扱われてきた。しかしその一方で、ブラジルレアルは値動きが非常に大きく、世界経済や資源価格、政治情勢に左右されやすい“ハイリスク通貨”でもある。

では、なぜブラジルレアルはこれほど注目されるのか。その背景を見ていきたい。

まず、ブラジルという国の特徴を整理してみよう。ブラジルは南米最大の経済大国であり、人口は2億人を超える巨大市場を持つ。国土面積も広大で、鉄鉱石、大豆、原油、砂糖、コーヒーなど豊富な天然資源を有する“資源大国”として知られている。

特に、中国経済との結び付きが強い点が重要だ。中国はブラジル産鉄鉱石や農産物の巨大な輸入国であり、中国景気が好調な時にはブラジル経済も恩恵を受けやすい。そのため、ブラジルレアルは「中国関連通貨」として語られることもある。

また、ブラジルは新興国の中でも比較的大きな国内市場を持っている。人口増加や中間層拡大への期待から、“将来の成長国”として長年注目されてきた。実際、2000年代にはBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の一角として世界中の投資マネーを集めた時代もあった。

こうした背景から、ブラジルではインフレ率が高くなりやすく、中央銀行は比較的高い政策金利を維持する傾向がある。一方、日本は超低金利政策を長年続けてきたため、ブラジルレアルと日本円の間には大きな金利差が生まれる。

この金利差が、FX市場におけるスワップポイントの源泉となる。高金利通貨を保有することで、毎日金利収入のような利益を得られるため、ブラジルレアル/円は“長期保有型FX”の人気通貨として知られてきた。

特に、低金利に悩む日本の個人投資家にとって、「持っているだけで金利がもらえる」という仕組みは魅力的に映る。銀行預金の利息がほとんど期待できない時代では、年利換算で高いスワップ収入が得られるブラジルレアルは、一種の“高配当商品”のような感覚で見られることもある。

しかし、その魅力の裏には大きなリスクが存在する。

最大の特徴は、値動きの激しさだ。ブラジルレアルは典型的な新興国通貨であり、世界的なリスクオフ局面では急落しやすい。例えば、アメリカの利上げ局面や金融不安が起きると、投資家は新興国から資金を引き揚げ、安全資産とされる米ドルや円へ移動する。その結果、ブラジルレアルは大きく売られることがある。

実際、過去には数か月で何十%も下落するような場面が何度もあった。リーマンショック、欧州債務危機、新型コロナショックなど、市場混乱時にはブラジルレアルが急落し、多くの個人投資家が損失を抱えた。

特に注意したいのが、「スワップ以上に為替差損が膨らむ」ケースだ。

例えば、毎日スワップ収入を得ていても、為替レートが大きく下落すれば、それまで積み上げた利益が一瞬で吹き飛ぶ可能性がある。高金利通貨投資では、“金利収入”ばかりが注目されがちだが、実際には“為替変動リスク”のほうが圧倒的に大きいケースも少なくない。

また、ブラジルは政治リスクも高い国として知られる。政権交代や財政問題、汚職事件などが市場不安につながりやすく、政治ニュース一つで通貨が急変動することもある。さらに、インフレ率の上昇や財政赤字拡大など、新興国特有の不安材料も常につきまとう。

加えて、資源価格の影響も大きい。ブラジルは資源輸出国であるため、鉄鉱石や原油、大豆などの国際価格が下落すると、輸出収益悪化への懸念からレアル売りにつながりやすい。つまり、ブラジルレアルは“資源市況の影響を強く受ける通貨”でもある。

そして、FX取引におけるレバレッジにも注意が必要だ。レバレッジを高く設定すれば、小さな値動きでも損益が大きく変動する。高金利通貨は長期保有されやすい分、相場急変時に損切りできず、大きな含み損を抱えるケースも多い。

それでも、ブラジルレアル/円が一定の人気を維持しているのは、やはり高金利通貨としての魅力が大きいからだろう。世界的に低金利環境が続いた時代、高いスワップポイントは投資家にとって魅力的な収益源だった。

さらに、ブラジルは人口や資源、農業など中長期的なポテンシャルを持つ国でもある。脱炭素や食料需要拡大の流れの中で、ブラジル経済への期待が再び高まる可能性もある。

ただし、ブラジルレアル/円への投資では、「高金利=安心」ではないことを理解する必要がある。高い金利には、それ相応のリスクが織り込まれている。むしろ、市場は“危険だからこそ高金利を要求している”とも言える。

ブラジルレアル/円は、大きな収益チャンスを秘める一方で、大きな損失リスクも抱える通貨だ。投資する際は、金利だけではなく、資源価格、中国経済、アメリカの金融政策、政治情勢など、多角的な視点で市場を見ることが欠かせない。

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高金利通貨の代表格「南アフリカランド/円」 魅力とリスクをどう見るか

FX市場で長年、高金利通貨として個人投資家から人気を集めてきた通貨の一つが「南アフリカランド/円」である。日本の超低金利環境が続く中、“スワップポイント狙い”の代表的な通貨として知られ、多くの投資家が長期保有目的で取引してきた。

特に、FX初心者でも比較的少額から始めやすい価格帯であることから、「毎日金利収入が得られる通貨」として注目されることが多い。しかし、その裏には新興国通貨特有の大きなリスクも潜んでいる。

南アフリカランド/円とは、南アフリカ共和国の通貨「ランド」を日本円に対して取引する通貨ペアのことである。南アフリカはアフリカ大陸最大級の経済規模を持つ国であり、金、プラチナ、ダイヤモンド、石炭など豊富な天然資源を保有する“資源大国”として知られている。

特にプラチナの産出量では世界有数であり、資源価格の動向が通貨価値に大きく影響する特徴を持つ。そのため、南アフリカランドは「資源国通貨」として扱われることが多い。

また、南アフリカはアフリカ経済の中心的存在でもある。金融市場やインフラが比較的整備されており、新興国の中では投資対象として一定の存在感を持ってきた。

では、なぜ南アフリカランド/円が日本で人気なのだろうか。

最大の理由は「高金利」である。

南アフリカはインフレ率が高くなりやすく、中央銀行は比較的高い政策金利を維持する傾向がある。一方、日本は長年にわたり低金利政策を続けてきた。その結果、日本円との間に大きな金利差が生まれ、FXでは高いスワップポイントが期待できる。

スワップポイントとは、2国間の金利差によって発生する金利調整額のことだ。低金利の円を売って、高金利のランドを買うことで、毎日金利収入のような利益を受け取れる場合がある。

この“毎日お金が入ってくる感覚”が、日本の個人投資家に強く支持されてきた。銀行預金ではほとんど利息が付かない時代において、高いスワップ収入は非常に魅力的に映る。

実際、「スワップ生活」という言葉が話題になるほど、ランド/円を長期保有する投資家は多い。FX会社のランキングでも、南アフリカランド/円はメキシコペソ/円やトルコリラ/円と並び、高金利通貨として常に上位に位置してきた。

さらに、ランド/円は比較的低価格で取引されているため、少額資金でも多くの通貨を保有しやすい。初心者から見ると、“安く大量に買える”ように感じやすい点も人気の理由だろう。

しかし、この「高金利」と「安く見える価格」には注意が必要だ。

まず、高金利通貨は基本的にリスクが高い。

なぜ金利が高いのかと言えば、それだけ経済や政治に不安要素があるからである。投資家に資金を集めるためには、高い金利を提示する必要がある。

南アフリカは慢性的な電力不足や高失業率、財政問題など多くの課題を抱えている。特に近年は、国営電力会社の経営問題による停電が経済活動へ深刻な影響を与えてきた。

また、政治的不安定さも無視できない。汚職問題や政策への不信感が市場不安につながりやすく、海外投資家の資金流出が起きるとランドは急落しやすい。

さらに、ランドは世界的なリスクオフ局面に非常に弱い。

例えば、アメリカの利上げや金融危機、地政学リスクなどで市場不安が高まると、投資家は新興国通貨を売り、安全資産とされる米ドルや円を買う傾向がある。その結果、ランド/円は大きく下落することがある。

実際、リーマンショックやコロナショックでは、ランド/円は急落した。高金利通貨は平常時には魅力的に見えるが、市場混乱時には一気に資金が逃げやすい。

特に怖いのは、「スワップ収入以上の為替差損」が発生するケースだ。

毎日スワップを受け取っていても、ランドが急落すれば、それまで積み上げた利益が一瞬で消える可能性がある。高金利通貨投資では、“コツコツ積み上げた利益を一度の暴落で失う”というケースが珍しくない。

加えて、FX特有のレバレッジもリスクを拡大させる。

少額資金で大きな取引ができる一方、相場が逆方向へ動けば損失も急拡大する。特にランド/円は値動きが激しいため、高レバレッジ運用では強制ロスカットの危険性も高い。

それでも、南アフリカランド/円が一定の人気を維持しているのは、高金利通貨としての魅力が依然として大きいからだろう。世界中で低金利が続いた時代、“金利収入を得られる投資”としてランド/円は独特の存在感を放ってきた。

また、資源価格の上昇局面ではランドが買われやすくなるケースもあり、商品市況との連動を狙う投資家もいる。

ただし、南アフリカランド/円は決して“安全な高利回り商品”ではない。高いスワップポイントは、その通貨が抱えるリスクの裏返しでもある。

投資する際は、「毎日スワップが入る」という魅力だけではなく、為替変動リスクや世界経済、資源価格、政治情勢などを総合的に見る必要があるだろう。

高金利通貨投資で本当に重要なのは、“どれだけスワップをもらえるか”ではなく、“暴落時に耐えられるか”なのかもしれない。

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