株式市場が開き、銘柄ごとの一番最初の取引が成立してその日初めて価格(始値=はじめね)が決まることを「寄り付き(よりつき)」と呼びます。
日本の株式市場は午前9時が取引開始時間であり、ほとんどの銘柄はこの時間に寄り付きます。
最初の取引きといっても、売買が1つだけ成立したというわけではありません。
この「寄り付き」では、投資家のさまざまな思惑が交錯し、寄り付き前に出されていた売買注文が複雑にからみ合って、瞬時にたくさんの取引が成立します。
ではこの「寄り付き」や始値決定の前後には一体どのようなことが起きているのでしょう。
たとえば、投資家がバラバラに出した売買注文がどのような順番で処理され、どのように最初の株価が決定するのかしくみを答えられますか?
この寄り付きの仕組みや前後の値動きの特徴を知ることは、短期取引で朝イチから儲けたいトレーダーにはもちろん、なるべく有利に取引したい長期投資家にとっても非常に大事です。
そこで本記事では、生徒数35,000人・講義動画数2,000本超の日本一のオンライン投資スクール※、グローバルファイナンシャルスクール(GFS)の監修のもと、株の「寄り付き」で知っておくべき基礎知識や値動きの特徴などを徹底解説していきます。
※2021年日本トレンドリサーチ調べ
学ぶ項目は以下の通りです。
- 株の「寄り付き」とは何か
- 株の「寄り付き」前後で起きること
- 「寄り付かない」のはどんなときか
- 寄り前に注文するときの注意点
監修者:市川雄一郎
グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)
公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長
目次
株の「寄り付き」とは何か
ここではざっくり「寄り付き」の意味や関係する言葉の説明、寄り付きについての大まかな特徴を解説していきます。
①寄り付きとはーー相場が始まる一番最初の取引きのこと
日本の取引所の売買は平日の午前9時から始まります。
この朝一番の取引きが成立することを「寄り付き」と言います。
昔は人の手で注文伝票を集め、買い札と売り札を寄せて組み合わせて値を付けたことが「寄り付き」の由来と言われます。
この売買でついた最初の株価を「始値(はじめね)」と言います。
午前の取引き(前場=ぜんば)が終わり、昼休みをはさんで午後に始まる取引き(後場=ごば)にも寄り付きがありますが、区別するために「後場寄り」「後場寄り付き」と言ったりします。
日本株の午前・午後の取引時間、および始まりと終わりの呼び方は以下の通りです。
株式市場の「前場」と「後場」については以下の記事も参考にしてください。
株用語「前場」「後場」とは?意味や違い、活用例などを徹底解説
②「寄り付き」と「寄り後」の取引きや値動きの特徴
寄り付きやその直後の取引きにはどのような特徴があるでしょうか。
出来高が大きい
まず第一に、「出来高」が一日のうちで最も大きくなるという特徴があります。
取引の成立した株式の数を「出来高」と言いますが、この出来高が1日のうちで最も大きくなるのがこの「寄り付き」です。
下はある日のみずほ銀行の午前の値動きと出来高を示した5分足のチャートです。
二重のたて線の左が前日、右の線上が当日の寄り付きから5分間(9:00~9:05)の値動きです。
これを見ると前日終値(おわりね)から大きく上昇して寄り付き、わずか5分で400万株の取引きが成立したことが「出来高」(下の黄色い棒グラフ)からわかります。
その次の5分(9:06~9:10)は、寄り付きからの5分よりさらに株価が上昇し値幅も大きい陽線になっていますが、出来高は半減しています。そこから徐々に出来高は少なくなっていきます。
寄り付きに出来高が大きくなるのは、市場が開く前(寄り前)に入ったたくさんの売買注文が瞬時に取引成立するためです(仕組みは次章で解説)。
例外として、そもそも時価総額が小さくふだんから売買高が少ない銘柄であった場合、あるいはザラ場の途中でその銘柄に関係するニュースが入るなどした場合は、寄り付き以外で出来高が大きくなることもあります。
直後の値幅が大きくなる
また、寄り付き後(寄り後)からの数分の値幅は大きくなりやすくなるのが特徴です。
寄り前の「買い」注文が「売り」を上回っていれば始値は前日終値より高くなり、逆に「売り」が「買い」を上回れば始値は安くなります。
これを「高寄り=ギャップアップ(GU)」「安寄り=ギャップダウン(GD)」と言いますが、寄り付きから数分内にはこのGU/GDの反動が大きくなる傾向があります。つまり、
- 大きく買われて株価が高く上がれば、反動で利益確定の売りが優勢になりやすい
- 売られすぎて株価が大きく下がれば、反動で買戻しの動きが優勢になりやすい
ということ。この瞬間的な売買により、寄り付き直後は値幅が大きくなるのです。
デイトレードなど短時間でトレードする投資家の場合、この寄り付きから数分の値幅や出来高が大きいほど儲けが出やすくなるため、この数分での取引は非常に活発になります。
ただ、ここの急激な値動きを知らずに初心者が下手にトレードしようとすると大損する可能性もあります。ここが寄り付き直後の値動きの怖いところです。
見境もなく飛びつく投資家をイナゴって言うんだよね。
株の「寄り付き」前後で起きること
寄り付きでは投資家のさまざまな思惑が交錯し、たくさんの売買注文が瞬時に取引成立します。
この章では寄り付き前後でどのようなことが起きているのか見ていくことにしましょう。
①ニュースが「寄り前」の注文を左右する
まず、投資家が寄り付き前に出す買い注文や売り注文には、投資家のどんな思惑があるのでしょうか。
それには、株価を左右する要因を考える必要があります。
日本の株式市場を例にとって説明しましょう。
まず市場全体の相場の行方を左右するものとして以下の経済・政治動向があります。
- 前日の米国市場の動向や金融政策の変化など
- 前日や朝発表の各種経済指標(GDP、日銀短観、消費者物価指数など)
- 国内外の大きなニュース(災害、事故、戦争、政治動向、要人発言など)
また、個別銘柄の売買に影響する要素としては、
- 株主に向けて発信された情報(IR=Investor Relations)や決算発表
- 同業種の企業の動向や業界再編などのニュース
などが大きくかかわってきます。
当然良いニュースなら投資家は買いたい気持ちが強くなるため、買い注文がたくさん入り、結果として株価は上がります。
また、その反対に悪いニュースなら、売りが優勢となり株価は下がります。
またこの思惑を感じ取って、右に倣(なら)えで売買する数も増え、これが注文に偏りを生みます。
②「気配値」が寄り付きを予告する
①で見た要因により「買いたい人」と「売りたい人」の注文数は変化し、この偏(かたよ)りがその日の寄り付きを大きく左右します。
この寄り付き(始値)がどうなるかをある程度予測する方法があります。
それは「板」で「気配値(けはいね)」を読むことです。
「板」とは株式の売買注文数を希望価格(指値)ごとに左右に集約した取引ツールです。
日本取引所グループが当該銘柄のデータを提供し、これを各証券会社が独自のツールに表示して提供しています。
画像はSBI証券のスマホアプリから、トヨタの寄り前板の様子です。
左側が売りたい人の株数、右が買いたい人の株数で、真ん中がそれぞれの希望価格です。上部に「成行(なりゆき)」注文の数も左右に表示されます。
「成行注文」とは、いくらでもいいのですぐに買いたい/売りたいという注文方法のこと。この反対が希望価格を入れて注文を入れる「指値(さしね)注文」です。
この板では、成行買い注文が成行売り注文を大きく上回っています。
寄り付きではこの成行注文や指値注文が瞬時に約定されて始値が決まりますが、それを寄り前に仮算出されたものが「気配値」です。
この気配値が前日終値からどれだけ高いか安いか、上下どちらに動いているかを見ることによって、その日の寄り付きや相場状況の見当がつけられるわけです。
この画像のトヨタの板では、買い注文の多さから、気配値はこの段階で前日終値(1808円)より30円以上高い1843~44円となっています。
ただし、この気配値がそのまま始値になるわけではありません。気配値は注文数の増減で寄り付き直前までめまぐるしく変化するからです。
買いたい人が直前にどんどん成り買い注文を出せば当然気配値は上がるし、逆に売りたい人が成り売り注文を増やせば気配値は下がります。
下の画像は上のトヨタの寄り前板の数十分後です。
成行注文が買いも売りも前の画像より増えているのがおわかりいただけると思います。
売りと買いの注文数を比較をすると売り注文の比率が少しだけ増えており、それにともなって気配値は前より少し下げています。
このように直前の気配値はあくまで目安にすぎないので、投資家はこれを念頭に置いて寄り付きの投資戦略を考えることが大切です。
では、何を基準に選べばよいのか?
プロの投資家がわかりやすく解説します。
③瞬時の板寄せで「寄り付き=始値(はじめね)」が決まる
それでは「始値」はどういう仕組みで決まるのでしょうか。
簡単に言うと、「すべての寄り前注文が約定(取引成立)した後、残った指値注文の買値と安値が拮抗したところで始値は決まる」ということです。
成行注文を含めた「売りの安値」と「買いの高値」を順番に板の上で寄せ合って約定させていくことから、寄り付で価格が決まる仕組みを「板寄せ方式」と呼びます。
②で説明したように、寄り付きでは買い呼値と売り呼値が瞬時に組み合わせられるわけですが、注文方法や指値価格(売買希望価格)によって順番が異なります。
寄り付き時の約定の順番の大原則として、
- 「成行注文」が「指値注文」より優先される
- 指値が同じ注文は、注文数が多い方から先に約定する(同数の場合は注文が早い順)
ということが挙げられます。これを念頭に、始値が決まるまでの仕組みを説明しましょう。
「始値(寄り付き価格)」が決まる仕組み |
①買いと売りの「成行注文」が同数分約定(=取引成立)する ②残った成行注文が指値注文と約定する →成行買い注文が残った場合は売り指値の安い注文から順に、成行売り注文が残った場合は買い指値の高い注文から順に組み合わせられて約定 ③指値注文同士が約定する →買い指値優勢の場合はそれより安い売り指値から安い順に、売り指値優勢の場合はそれより高い買い指値から高い順に約定 ④取引が成立しなかった指値注文の買い値の最安値と売り値の最高値が拮抗した価格のどちらかが「始値」となる
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成行注文が優先される理由は、この注文が「どんな価格でもいいから買いたい/売りたいという注文」、すなわち「買い指値の最高値以上で買う注文/売り指値の最安値以下で売る注文」と言い換えることができるためです。
この「成行同士→成行と指値→指値同士」の取引をこなしていくと、売りか買いのどちらかの注文がすべて約定した後にこれ以上取引が成立しなくなる価格が出てきます。
この売り買い拮抗したところが「始値」となり、これを「寄り付き(価格)」と呼びます。
ちなみに、優先順位の通りに取引はされても、寄り付きではすべての取引きは同時に一瞬で約定したとみなされます。
そのため「成行注文」「始値より高い買い指し注文」「始値より安い売り指し注文」はすべて始値が取引価格になります。
④寄り付き後はオークション形式で価格が決まる
寄り付きでは、買い注文と売り注文を板で寄せていく「板寄せ」という方式で最初の価格(始値)が決まりました。
ではいったん始値が決まった後は、どのように価格が動いていくのでしょうか。
これは今ある売買注文に見合う価格の反対注文(売りには買い、買いには売りの注文)が入るたびに、取引が成立した価格に株価が変わっていくことになります。
要はオークション形式で注文の早い順に価格が決まっていくということです。
これを「板寄せ方式」に対して「ザラバ方式」と呼びます。
ザラバとは寄り付き以降の取引き時間を指す言葉です。
取引時間中はこのザラバ方式で価格が変動していき、最後の「前引け(後場では大引け)」の瞬間に再び板寄せが行われます。
このとき「引け成り注文」を含むすべての売買注文を板寄せすることで前場や後場の最終価格である「引け値」が決まります。
「寄り付かない」のはどんなときか
ここまで、寄り前の買い注文と売り注文がちょうど拮抗することが「寄り付き」であることを説明してきました。
では次に、寄りつかないケースについて説明していきます。
株で「寄り付かない」とはどういうこと?
これには2通りのケースがあります。具体的に解説していきましょう。
①買い注文が殺到して売り注文が足らなくなるケース
好決算や新商品開発などその銘柄のいいニュースが前日発表されたことで、寄り前に大量の買い注文が増えるケースです。
この場合、「この価格なら売ってもいい」という売り注文が増えてきて、買い注文の数に拮抗するところまで気配値は上がっていきます。
気配値がどんどん上がっていって、ある一定の値幅まで到達すると、いったん取引が中断されます。
これは投資家に冷静な判断時間を与えるための措置で、この状態を「特別気配」と呼びます。
買いの特別気配なので「特買い」という言い方もします。
このとき、板を見るとずらりと並んだ買い注文の数字の先頭に「特」の文字が入っています。
画像はgumiの板。前日の発表で気配値が急上昇しています。
特買いによる中断状態が終わり、次の値幅まで気配値がさらに進むと、また一定時間取引が中断されます。
これを繰り返し、その日の制限値幅まで気配値が進み、それ以上の高値にいかなくなる状態を「ストップ高」といいます。
日本株には前日終値から±20%程度の範囲内に株価の変動を抑える「値幅制限」が設けられているためです。
下の画像は上記のgumiが値幅制限いっぱいまで気配値が上昇して寄り付かずにストップ高となった板です。
881円がこの日の値幅上限だったため、それ以上の価格の売り注文が表示されていません。
②売り注文が殺到して買い注文が足らなくなるケース
①と逆に、業績悪化や不祥事・事故など悪いニュースが出て、売り注文ばかりが増えてしまったケースです。
この場合、「この価格なら買ってもいい」という買い注文が増えてきて売り注文の数に拮抗するところまで気配値は切り下がります。
①の逆パターンですので、気配値が一定の値幅を超えて取引が中断されると「特売り」、これを繰り返してその日の値幅制限いっぱいまで気配値が下がることを「ストップ安」と言います。
特売りの場合も特買いと同じように板では売り注文の数字の前に「特」がつきます。
ふつうはいったんどこかで寄り付いてから、時間とともにじりじりと買いか売りの片一方の注文だけが増えて「ストップ」までいくことが多いですが、まれにニュース内容の衝撃度によっては一度も寄り付くことなく「ストップ高/ストップ安」まで進むこともあります。
このような強い特別気配の場合、翌日の値幅制限まで再び寄り付かない2日連続ストップ高/ストップ安となったり、結局これが数日続いたりすることもあります。
自分の持ち株が場が開いても寄り付かず、板の片方の数字だけがたくさん並び、「特買い/特売り」や「ストップ高/ストップ安」になっていた場合、理由をきちんと調べるようにしましょう。
理由次第では、高値/安値で寄り付いた直後にその株を売って利益確定(利確)したり損切りしたりする必要があるからです。
自分の持っている株がストップ高になると気持ちいいよね!
空売りしてたら凄いことになるよ!
では、何を基準に選べばよいのか?
プロの投資家がわかりやすく解説します。
寄り前に注文するときの注意点
ここまで、寄り付き前の売買注文の変化や板の見方、寄り付いて始値が決まるまでの仕組みや計算方法、寄り付かないケースなどを解説してきました。
これを踏まえ、寄り付き前に注文する際の注意点を挙げておきましょう。
①寄り前に「成行注文」を入れる注意点
買い値/売り値を問わず、どうしてもすぐに買いたい/売りたい場合、「成行(なりゆき)注文」が最適です。
「成行注文」なら、特別気配にならない限り、それほど待つことなく寄り付きで必ず売買させることができます。
ただし、指値(希望価格)を入れない注文なので、「どんな価格になっても買う/売る」と見なされます。
場合によっては、想定以上の高値/安値で寄り付くこともあるのが成行注文の怖いところです。
たとえば、同じように成り買い注文がたくさん重なった場合や、大口の買い注文が急に寄り前に入った場合、高値で寄り付くとその価格で買わざるを得なくなります。
その逆もしかりで、利益確定のために成行で売り注文を出していたら、たまたま悪いニュースが出ていて売り注文が重なり、寄り付き価格で売れたときにはほとんど利益が飛んでしまった、なんてことも考えられます。
高値でつかまされた挙句、寄り付き直後からすぐに株価が下落に転じ、どんどん含み損がふくらんだ。想定より安値で売らされたと思ったら、そこからするすると株価が上がってきて悔しい思いをしたーー
そんな悲劇が成行注文にはつきものなのです。
下はある日のみずほ銀行の1日の値動きを示した5分足チャートです。寄り付きとその直後の値動きを見てください。
寄り付き後の最初のローソク足が長く大きな緑色になっていますね。
これは「陰線」といって、5分の間にローソクの一番上から一番下まで価格が下落したことを意味します。
ここから読み取れるのは、前日に出たニュースによって当日の成行買いが寄り前に殺到、大きくギャップアップ(GU)して寄りついたものの、そこからすぐに利益確定の売りが増え始め、この日成り買いした人の含み損がみるみる増えていき、これにうろたえて売りに転じる人がさらに増えた、という値動きです。
その次の5分は価格がローソクの下から上に上昇した「陽線」ですが、長い下ヒゲになっていることから、この先端の1790円まで売りが進んだことを意味します。ここでたまらず損切した人も大勢いることでしょう。
こうならないためにも、成行注文をする場合、たとえ大きなニュースが出ても寄り付き前に飛びついたりせず、値動きがおさまってから売買することを心掛けましょう。
②寄り前に「指値注文」を入れる注意点
指値(希望価格)で注文する場合、買い注文ならその指値かそれ以下、売り注文ならその指値かそれ以上の価格で約定します。
ですので、悪いほうの想定外の値段でつかまされるデメリットはありません。
ただし、買い指し注文を低い価格で寄り前に出したら、思ったより高く寄り付き、結局自分の希望する価格で買うことができずにそのままどんどん株価が上昇していってしまったということはよくあります。
逆に、損切りしようと思って売り指し注文を出していたところ、それよりかなり下で寄り付き、損切りできないままずるずる株価が下がって含み損がふくらんでしまった、というケースもあるでしょう。
買いたい人はなるべく安く、売りたい人はなるべく高く売りたいと思うのが人情ですが、あまり細かい価格差にこだわるあまり、長期的な利益を失う可能性もあります。
一日の値幅など長期で見たら取るに足らないものであり、また狙い通りの価格で買えたとしても翌日以降の値動きがどうなるかは誰にもわかりません。
特に長期で保有することを考えている場合、特定の日に細かく指値を入れて買うことにはあまり意味がないかもしれません。
その指値注文が適切かどうか、少し大局的な見地に立って考えることも大切ですね。
【まとめ】寄り付きを制する者はトレードを制す
寄り付き」について見てきましたがいかがだったでしょうか。
長期保有の投資家が売買注文を入れるような場合はあまり1日の寄り付きを気にすることはないですが、デイトレードなど短時間で取引するような投資家の場合はこの寄り付きからの値幅をどう取るかで稼ぎが違ってきますから、しっかりと値動きを想定して売買できるようにしましょう。
銘柄ごとに動きにクセがある場合もあるので、何日も観察してみてもいいかもしれません。
「寄り付きを制する者はトレードを制す」と言っても過言ではないでしょう。
2章でも書きましたが、逆に投資初心者の方は前日にすごい発表があったりマスメディアで話題になったからと言って安易に寄り前から飛びついてはいけません。
寄り付き直後の値動きの背後で海千山千の経験豊富なプロトレーダーが虎視眈々とあなたのお金を狙っていることをお忘れなく。
株の寄り付きの勉強はここまで!
さーて、駄菓子屋さんにでも寄って帰ろっと
でたな!かぶおのより道
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