駐車場関連株に注目!「タイムズ」から駐車場DXまで7銘柄を徹底解説

身近な「駐車場」から見る成長ビジネス

街中や駅前、商業施設の周辺など、私たちの生活に身近な存在である駐車場。自動車を利用する人にとって欠かせないインフラである一方、近年は単に車を止める場所というだけではなく、土地活用、モビリティ、デジタル化など、さまざまなテーマと結び付くビジネスへと変化している。時間貸し駐車場や月極駐車場に加え、カーシェアリング、キャッシュレス決済、駐車場検索・オンライン契約など、利用者の利便性を高めるサービスも広がっている。

今回取り上げるのは、駐車場関連の上場企業7銘柄である。パーク24は「タイムズ」を中心に時間貸し駐車場とカーシェアを展開し、日本駐車場開発は駐車場を起点に不動産や観光などへ事業領域を広げている。パラカは駐車場の開発・運営を手掛け、アズームは月極駐車場とITを組み合わせた不動産DXを推進するなど、それぞれ異なるビジネスモデルを持つ。駐車場という共通テーマでも、土地をどう活用するか、利用者の移動をどう支えるか、デジタル技術をどう取り入れるかによって企業の成長戦略は大きく異なる。

人口減少や自動車保有の変化、都市部の土地価格、カーシェアの普及、EV化など、自動車と土地を取り巻く環境は変化している。こうした変化が駐車場需要にどのような影響を与えるのかを考えることは、駐車場関連企業の今後を見通すうえでも重要だ。身近な駐車場を切り口に、各社の事業内容と成長戦略を見ていきたい。

企業名証券コード市場駐車場関連の主な特徴
パーク244666東証プライム「タイムズ」を展開。時間貸し駐車場・カーシェアなど
日本駐車場開発2353東証プライム駐車場の運営・管理、月極駐車場、土地活用
パラカ4809東証プライムコインパーキングの開発・運営・管理
アズーム3496東証グロース月極駐車場検索・契約・管理のDX
ハッチ・ワーク148A東証グロース月極駐車場のオンライン管理・契約サービス
日本システムバンク5530名証メインコインパーキング、月極駐車場、駐車場管理
トラストホールディングス3286東証グロース駐車場の運営・管理、不動産関連事業

パーク24、「タイムズ」で広がる駐車場ビジネスとモビリティ戦略

パーク24は、時間貸し駐車場「タイムズ」で知られる駐車場業界の代表的な上場企業である。街中や商業施設、駅周辺などで見かける「タイムズ」の看板は、同社の高いブランド力を象徴する存在となっている。同社の事業は単に駐車スペースを貸し出すだけではない。駐車場の運営を起点として、カーシェアリングやレンタカーなどのモビリティサービスまで展開し、「クルマを所有する」から「必要なときに利用する」への変化を取り込んできた点が大きな特徴である。

パーク24の中核となるのが駐車場事業だ。土地所有者などから駐車場用地を借り受けたり、駐車場運営を受託したりしながら、時間貸し駐車場を全国各地に展開している。自社で土地を大量に保有して駐車場を運営するビジネスとは異なり、土地を持つオーナーと利用者の間に立ち、駐車場の開設、料金設定、機器の設置、集金、メンテナンスなどを一体的に手掛けることができる。遊休地や建物跡地などを駐車場として活用することで、土地所有者にとっても新たな収益源となる。

「タイムズ」が強い理由の一つは、全国規模で構築されたネットワークである。利用者から見れば、初めて訪れた地域でも「タイムズ」という共通ブランドを目印に駐車場を探せる。さらに、駐車場の情報をオンラインで確認したり、キャッシュレス決済を利用したりできるなど、駐車場を取り巻くデジタル化にも対応している。スマートフォンの普及によって、目的地周辺の駐車場を事前に探す行動も一般的になっており、駐車場そのものだけでなく、検索や予約、決済を含めた利便性が競争力につながる時代になっている。

パーク24のもう一つの重要な柱がモビリティ事業である。代表例が「タイムズカー」と呼ばれるカーシェアリングサービスだ。カーシェアは、レンタカーのように営業所まで車を借りに行くのではなく、身近なステーションから必要な時間だけ車を利用できる仕組みである。短時間の買い物や送迎、仕事などにも利用しやすく、自動車を所有するコストを抑えたい消費者にとって有力な選択肢となっている。

ここで重要なのは、駐車場とカーシェアが相互に補完し合う関係にあることだ。カーシェアの車両を置くにはステーションが必要だが、パーク24はすでに全国各地に駐車場ネットワークを持っている。つまり、駐車場事業で構築した拠点をモビリティサービスのインフラとして活用できるのである。これは、駐車場を単なる「クルマを止める場所」から、「移動サービスを提供する場所」へと変えていく考え方ともいえる。

自動車を取り巻く環境は大きく変化している。人口減少や高齢化が進む一方、都市部では土地価格が高く、自動車を所有することに伴う駐車場代、保険、車検、税金、メンテナンスなどの負担も大きい。特に若年層を中心に「クルマを所有すること」への価値観が変化しており、必要なときだけ利用するカーシェアの需要には成長余地がある。また、観光や出張などで一時的に自動車を必要とする利用者にとっても、駅やホテルなどの近くにあるカーシェア拠点は利便性が高い。

一方で、パーク24のビジネスには課題もある。駐車場は景気や人流、商業施設の集客状況などに影響を受ける。都市部では駐車需要が見込める一方、人口減少地域では需要そのものが縮小する可能性がある。また、土地所有者から借りて運営する場合には、地代や運営コストなども収益性を左右する。競合企業との出店競争が激しくなれば、より魅力的な立地を確保するためのコストが上昇する可能性もある。

さらに、キャッシュレス化や駐車場機器の高度化への対応も重要になる。精算機や入出庫管理システムなどの設備投資が必要になるほか、スマートフォンを利用した決済や予約など、利用者が求めるサービス水準も高まっている。駐車場業界は一見すると成熟産業に見えるが、実際にはデジタル技術やデータを活用することで、まだ効率化できる領域が残されている。

パーク24にとっては、駐車場で蓄積されるデータも重要な資産となる。どの場所に、どの時間帯に、どれだけの駐車需要があるのかを把握できれば、料金設定や新規出店、カーシェア車両の配置などに活用できる。駐車場とモビリティを一体的に運営することで、単独の駐車場会社では得にくいデータを蓄積できる点は、同社の競争力につながる。

今後注目されるのが、都市の「移動インフラ」としての駐車場の役割である。自動車を止めるだけだったスペースに、カーシェア、EV関連設備、予約・決済サービスなどを組み合わせれば、駐車場はさまざまなモビリティサービスをつなぐ拠点になり得る。EVの普及が進めば充電設備との連携も重要になり、将来的には駐車場を中心とした新たなサービス展開も考えられる。

また、商業施設やホテル、鉄道駅などとの連携も成長機会となる。駐車場の利用状況やカーシェアの利用データを活用することで、施設利用者の移動を支援したり、地域全体の交通利便性を高めたりすることも可能になる。単純な駐車場運営から、地域の移動を支えるサービスへと事業領域を広げられるかが、今後の成長を左右するポイントになるだろう。

投資対象としてパーク24を見る場合には、「駐車場会社」という一面だけで判断しないことが重要である。時間貸し駐車場という安定した基盤を持ちながら、そのネットワークをカーシェアなどのモビリティ事業に活用している点に同社の特徴がある。人口動態、自動車保有台数、都市開発、観光需要、カーシェア市場、キャッシュレス化など、複数の社会変化が業績に影響する企業といえる。

駐車場は日常生活の中で目立つ存在ではない。しかし、都市に自動車が存在する限り、クルマを止める場所は必要になる。そして、自動車の所有から利用への変化が進めば、駐車場は「保管場所」から「移動サービスの拠点」へと役割を変えていく可能性がある。その変化を先取りし、「タイムズ」という巨大な駐車場ネットワークをモビリティ事業につなげてきたパーク24は、駐車場関連銘柄を考えるうえで中心的な存在である。今後は駐車場の収益力だけでなく、カーシェアをはじめとするモビリティ事業との相乗効果、デジタル化、EV時代への対応などを含めて、その成長戦略を見ていく必要がある。

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日本駐車場開発、駐車場を起点に広がる「不動産×観光」の成長戦略

日本駐車場開発は、証券コード2353、東証プライムに上場する駐車場関連企業である。社名の通り駐車場事業を中核としているが、現在の事業領域は駐車場だけにとどまらない。駐車場の運営・管理・サブリースを起点として、スキー場やテーマパークなどの観光事業、教育、環境、海外事業などへ展開している点が大きな特徴である。2025年7月期の連結売上高は368億3,000万円、連結従業員数は1,120人となっており、駐車場を起点に事業領域を広げてきた企業である。

同社の駐車場事業の特徴は、単純に自社で土地を取得して駐車場を運営するのではなく、既存の駐車場や空きスペースを活用し、オーナーから借り上げたり運営を受託したりするビジネスモデルにある。土地を所有するオーナーにとっては、使い切れていない土地や建物の駐車スペースを収益化でき、日本駐車場開発にとっては比較的少ない資本で運営物件を増やせる。駐車場を必要とする利用者、土地を有効活用したいオーナー、そして地域社会という三者にメリットを提供する「ハッピートライアングル」を事業の基本的な考え方として掲げている。

実際、駐車場事業は着実に規模を拡大している。2026年1月末時点の月極専用直営物件は国内で1,362件、借上台数は2万3,369台、貸付台数は2万1,557台となった。前年同月末と比べると、物件数は11.7%、借上台数は8.7%、貸付台数は8.3%増えている。駐車場という成熟したイメージのある市場でも、物件の獲得や運営効率化によって成長余地があることを示している。

日本駐車場開発が狙っているのは、単なる駐車スペースの提供ではない。月極駐車場の検索、時間貸し駐車場、マンスリー駐車場、カーシェアリング、マンスリーレンタカーなど、駐車場と自動車を組み合わせたサービスを展開している。特にスマートフォンなどを使って駐車場を検索する利用者が増えるなか、駐車場の「場所」「空き状況」「契約情報」といったデータをデジタル化することは、利便性向上と事業効率化の両面で重要になる。同社も駐車場業界をアナログな世界と捉え、検索サイトなどを通じたデータ活用を進めてきた。

さらに興味深いのが、駐車場事業で培ったノウハウを異なる業界へ応用してきた点である。同社グループでは、駐車場事業からスタートした後、スキー場やテーマパークなどの運営・再生にも事業を広げてきた。現在は「駐車場・不動産」「スポーツ・観光」「教育」「環境」「グローバル」「新規事業」といった複数の領域を展開している。

なかでもスキー場事業は、日本駐車場開発を理解するうえで重要な存在だ。駐車場事業とスキー場は一見すると全く異なるように見えるが、同社の視点では共通する部分がある。それは、十分に活用されていない資産や施設を見つけ、運営ノウハウによって価値を高めることである。駐車場では空きスペースを収益化し、観光事業では施設の魅力を高めて利用者を呼び込む。こうした「資産を持つこと」よりも「資産をどう運営するか」に重点を置く姿勢が同社の特徴といえる。

このビジネスモデルは、人口減少や土地利用の変化が進む日本においても注目できる。日本では都市部と地方の双方で、土地や施設の利用効率を高めることが課題となっている。所有者が十分に活用できていない土地を駐車場として収益化したり、低稼働の観光施設を再生したりすることができれば、新たな設備をゼロから建設するよりも効率的に地域の資産を活用できる可能性がある。

また、観光需要の回復・拡大も同社にとって追い風となり得る。国内旅行に加え、訪日外国人旅行者の増加によって、スキー場やテーマパークなどの観光施設には新たな需要が生まれている。駐車場事業を核にしながら、観光施設の運営まで手掛けることで、人の移動とレジャー消費という複数の市場を取り込める点は強みである。

一方で、事業領域が広いことはリスクにもなる。駐車場は比較的ストック型の収益を積み上げやすい一方、観光事業は天候、季節、景気、訪日客の動向などに左右されやすい。スキー場であれば降雪状況、テーマパークであれば集客状況などが業績に影響する。また、新規事業やM&Aを積極的に行う場合には、買収後の事業統合や投資回収も重要な経営課題となる。

株主還元にも注目したい。同社は2011年7月期以降、株式分割の影響を調整したベースで毎期連続増配を継続してきたと説明している。さらに、設備投資やM&Aによる成長投資を進めながら、フリーキャッシュフローの増加を基盤に安定的・継続的な配当を行い、自己株式取得と合わせた総還元性向を高い水準に保つ方針を掲げている。2026年には中期株主還元方針や自己株式取得に関する発表も行われており、成長投資と株主還元をどう両立させるかが今後のポイントになりそうだ。

駐車場関連銘柄として日本駐車場開発を見る場合、パーク24などの大手駐車場企業との違いを理解することも重要である。パーク24が「タイムズ」を中心に時間貸し駐車場とカーシェアを組み合わせたモビリティネットワークを構築しているのに対し、日本駐車場開発は駐車場を起点に、不動産や観光などへ事業ポートフォリオを広げている。つまり、日本駐車場開発は「駐車場専業」というより、「遊休資産・不動産の価値を運営によって高める企業」という側面が強い。

今後の注目点は、国内駐車場事業の拡大に加え、既存事業の収益性向上と新規事業の成長をどこまで両立できるかである。会社側は駐車場事業を基盤として、スキー場やテーマパークの再生、農業、エネルギーなど多様な領域への挑戦を掲げている。実際、グループが保有するスキー場やテーマパークなどの周辺資源を生かし、小型バイオマス発電などの環境事業にも取り組んでいる。

駐車場は一見すると非常に身近で成熟したビジネスに見える。しかし、土地の有効活用、都市の自動車需要、モビリティの変化、デジタル化、観光需要、さらには再生可能エネルギーまで視野を広げると、さまざまな事業機会につながる。日本駐車場開発は、その「駐車場」を事業の入口として、異なる資産や市場へ展開してきた企業である。

今後、人口減少によって土地や施設の利用効率が一段と問われるなか、所有よりも運営によって価値を生み出すビジネスへの注目は高まる可能性がある。日本駐車場開発を見る際には、駐車場の台数や物件数だけではなく、駐車場事業から生まれるキャッシュフローを次の成長分野へどう振り向けるのか、そして多角化した事業群がどのような相乗効果を生み出すのかに注目したい。駐車場関連7銘柄の一角として、日本駐車場開発は「駐車場×不動産×観光」という独自色を持つ企業として、今後もその事業展開が注目される銘柄である。

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パラカ、駐車場を「つくって運営する」独自モデルで成長を目指す

パラカは、駐車場の開発・運営を手掛ける東証プライム上場企業である。証券コードは4809。時間貸し駐車場を中心に、土地を有効活用しながら収益を生み出すビジネスを展開している。街中で見かけるコインパーキングの一つとして知られる一方、同社は単なる駐車場の運営会社ではなく、「駐車場を開発し、運営し、そこから収益を生み出す」という一連の事業モデルを構築している点に特徴がある。

パラカの事業を理解するうえで重要なのが、駐車場の「開発」という視点である。駐車場ビジネスというと、土地を借りて機器を設置し、利用者から時間単位で料金を受け取るというイメージが強い。しかし、パラカは土地を取得して駐車場を開発する事業と、土地を借りて駐車場を運営する事業の双方を展開している。土地の立地や周辺環境、将来的な需要などを見極め、駐車場として活用することで土地の収益性を高めることが同社の基本的な考え方である。

駐車場の最大の特徴は、建物を建設しなくても土地を収益化できることだ。商業施設やマンションなどを建設する場合、大規模な初期投資や長い工期が必要になる。一方、コインパーキングであれば比較的短期間で事業を開始できる。さらに、将来的に別の用途へ転用する可能性がある土地についても、一時的な活用方法として駐車場を選択できる。こうした柔軟性は、都市部の土地活用において大きな意味を持つ。

特に都市部では、駅周辺や繁華街、病院、商業施設、オフィス街など、自動車の駐車需要が発生する場所が数多く存在する。自動車を利用する人にとっては目的地の近くに駐車場があることが重要であり、土地所有者にとっては遊休地を収益化できる。パラカは両者をつなぐ役割を担うことで、駐車場という比較的シンプルな施設から継続的な収益を生み出している。

また、駐車場は立地によって収益性が大きく変わる。駅から近いのか、周辺に商業施設があるのか、病院や公共施設が存在するのか、交通量はどの程度なのかといった条件によって、利用台数や利用時間が変化する。そのため、駐車場ビジネスでは「どこに作るか」が極めて重要である。パラカにとっては、こうした立地を見極めるノウハウそのものが競争力の一つになる。

さらに、駐車場業界では料金設定や運営効率も重要な要素となる。昼間と夜間で料金を変えたり、最大料金を設定したりすることで、利用者のニーズと収益性のバランスを取る必要がある。駐車場機器の高度化やキャッシュレス決済の普及、スマートフォンによる駐車場検索なども進んでおり、従来型のコインパーキングからデジタル化された駐車場サービスへと業界そのものが変化している。

一方、パラカは駐車場だけでなく、駐輪場事業にも取り組んでいる。都市部では自転車や自動二輪車などの利用も多く、駅周辺や商業地域では駐輪スペースの不足が課題になることがある。自動車だけではなく、さまざまな移動手段に対応することで、土地活用の可能性を広げられる点は注目される。

駐車場を取り巻く社会環境も変わりつつある。人口減少によって自動車の保有台数や利用状況が変化する可能性がある一方、高齢者の移動手段として自動車が重要な地域も多い。また、観光客の増加によってレンタカー需要が高まる地域では、一時的な駐車需要が発生することもある。都市部と地方では駐車場に求められる役割が異なるため、地域ごとの需要を的確に捉えることが重要になる。

EVの普及も駐車場業界に変化をもたらす可能性がある。電気自動車が増加すれば、駐車場は単に車を止める場所ではなく、充電する場所としての役割を持つようになる。駐車時間を利用して充電できる設備が普及すれば、駐車場の付加価値を高めることができる。今後のEV普及の進展や充電インフラ整備の状況によっては、駐車場運営会社にとって新たな収益機会となる可能性もある。

ただし、パラカの事業には土地価格や金利、駐車需要などの影響を受けるリスクもある。特に土地を取得して駐車場を開発する場合、土地取得に資金が必要となるため、不動産市況や金融環境の変化には注意が必要だ。土地価格が上昇すれば将来的な資産価値の増加が期待できる一方、新規取得コストも上昇する。金利上昇局面では資金調達コストが増加する可能性もある。

また、自動車そのものを取り巻く環境変化も無視できない。カーシェアリングの普及や公共交通機関の利便性向上、自動運転技術の進展などによって、自動車の利用形態が変われば駐車需要も変化する可能性がある。特に都市部では「車を所有しない」という選択肢が広がる一方、カーシェアの拠点として駐車場が活用される可能性もある。つまり、自動車社会の変化はリスクであると同時に新しい事業機会にもなり得る。

パラカを投資対象として見る場合、こうした「駐車場需要の変化」と「土地活用」の両面から考えることが重要である。パーク24のように巨大な駐車場ネットワークとモビリティサービスを組み合わせる企業とは異なり、パラカは駐車場の開発・運営そのものに重点を置いている。日本駐車場開発が駐車場を起点に観光などへ多角化しているのに対し、パラカは駐車場という専門領域で事業モデルを磨いている点が特徴といえる。

日本では今後も、土地の有効活用が重要なテーマとなる。空き地や低利用地をそのままにしておくのではなく、駐車場などとして収益化することで、土地から新たな価値を生み出せる。特に都市部では土地そのものの価値が高く、限られたスペースをどのように活用するかが重要だ。駐車場は建物を建設するまでの暫定利用としても、長期的な収益源としても活用できるため、土地活用の選択肢として一定の需要が続くと考えられる。

さらに、データ活用によって駐車場経営の高度化が進めば、事業者間の競争も新たな段階に入る可能性がある。時間帯別の利用状況や周辺施設の人流などを分析し、料金や運営方法を最適化できれば、同じ土地でもより高い収益を生み出せる。キャッシュレス決済やオンライン検索など、利用者側の利便性を高める取り組みも競争力につながるだろう。

駐車場は、決して派手な成長産業ではない。しかし、「土地」という限られた資源を活用し、自動車という日常生活に密着した需要から収益を生み出すビジネスには、独自の安定性がある。パラカは、その駐車場を単なるスペースではなく、土地活用の一つの手段として捉え、開発から運営まで手掛けてきた。

今後の焦点は、駐車場の新規開発をどこまで拡大できるかに加え、既存駐車場の収益性を高められるか、そしてEVやキャッシュレス、デジタル化など新しい環境変化をどのように取り込むかにある。自動車の所有や利用のあり方が変化しても、「人が移動する限り、どこかに車を止める場所が必要」という基本的な需要は残る。パラカはその需要を捉えながら、土地の価値を引き出す企業として、駐車場関連銘柄の中でも独自のポジションを築いている。駐車場市場の変化と土地活用の動向を考えるうえで、今後も注目したい企業の一つである。

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アズーム、月極駐車場をDXで変える「駐車場×不動産テック」企業

アズームは、駐車場関連銘柄の中でも独自色の強い企業である。証券コードは3496、東証グロース市場に上場しており、月極駐車場の検索・契約サービスなどを手掛けている。駐車場と聞くと、コインパーキングのような時間貸し駐車場をイメージする人が多いが、アズームが強みを持つのは「月極駐車場」である。インターネットとITを活用し、駐車場を探す利用者と、駐車場を管理する不動産オーナーや管理会社をつなぐことで、従来アナログだった月極駐車場市場のデジタル化を進めている。

同社の代表的なサービスが、月極駐車場検索サービス「CarParking」である。利用者はウェブサイトなどから希望するエリアの駐車場を検索でき、駐車場の場所や料金、車両サイズなどを比較しながら契約候補を探せる。従来、月極駐車場を探す場合には、現地を歩いて看板を探したり、不動産会社へ問い合わせたりする必要があった。こうした手間をインターネットによって減らし、駐車場探しを効率化することがアズームの事業の基本にある。

月極駐車場市場は、一見すると非常にアナログな市場に見える。駐車場そのものは土地の上にある単純な施設であり、利用者は毎月一定の料金を支払って車を止める。しかし、利用者が駐車場を探し、空き状況を確認し、契約を結び、料金を支払うまでのプロセスには、デジタル化できる余地が数多く残されている。アズームは、この部分にITを導入することで、駐車場市場そのものの効率化を狙っている。

特に重要なのが、駐車場の「空き」を収益機会に変えるという発想である。月極駐車場では、契約者が退去すると次の利用者が決まるまで空き区画が発生する。オーナーにとっては、その期間は収益を生まない。一方、アズームがインターネットを通じて多くの利用者に駐車場情報を届けることができれば、新たな契約者を早く見つけられる可能性が高まる。駐車場の稼働率を高めることは、オーナーにとっても重要な課題であり、ここにアズームのサービス価値がある。

また、同社は月極駐車場の管理・運営を効率化するサービスにも取り組んでいる。駐車場の契約や更新、解約、請求などをデジタル化することで、駐車場管理に伴う事務作業を削減できる。駐車場の数が増えれば増えるほど、こうした管理業務の負担も大きくなるため、ITによる業務効率化には一定の需要がある。

アズームの成長を考えるうえで重要なのが、不動産テックという側面である。不動産業界では、物件情報の検索、契約、顧客管理、電子化など、さまざまな領域でDXが進んでいる。駐車場も不動産の一種であり、土地というリアルな資産をデジタル技術によって効率的に流通させることができる。アズームはその中でも「駐車場」という比較的専門性の高い分野に焦点を絞っている点に特徴がある。

さらに、駐車場は不動産とモビリティの接点でもある。自動車を所有する人にとって駐車場は必要不可欠なインフラであり、住宅、オフィス、商業施設などの不動産と密接に関係している。都市部では住宅に駐車場が付いていないケースもあり、近隣の月極駐車場を探す需要が発生する。オフィス街では従業員や営業車、商用車などの駐車スペースが必要になる。こうした需要をオンライン上で効率的に結びつけることが、アズームの事業機会になる。

一方、同社には競争上の課題もある。駐車場検索サービスは、利用者が集まらなければ十分な価値を発揮できない。多くの駐車場情報を掲載し、検索するユーザーを増やし、さらに契約までつなげるという好循環を構築する必要がある。また、駐車場オーナーや管理会社からの物件情報を継続的に獲得することも重要だ。利用者と駐車場の双方を増やすことでネットワーク効果を高められるかが、成長のポイントとなる。

駐車場業界全体を見ても、デジタル化の進展は大きなテーマになっている。スマートフォンによる検索やオンライン契約、キャッシュレス決済など、利用者が求める利便性は高まっている。駐車場の位置だけを掲載するサービスから、空き情報の確認、契約、決済、管理まで一気通貫で対応するサービスへと進化すれば、利用者とオーナーの双方にとってメリットが生まれる。アズームにとっては、こうした市場変化をどこまで取り込めるかが重要になる。

また、都市部の土地価格や住宅事情も同社にとって重要な要素である。特に東京などの都市圏では、自動車を所有していても自宅に駐車スペースがない世帯が存在する。マンションや戸建て住宅の周辺に月極駐車場を確保する必要があり、利便性の高い駐車場には一定の需要が期待できる。一方で、公共交通機関が発達した都市部では自動車保有そのものが減少する可能性もあり、駐車場需要を取り巻く環境には地域差がある。

カーシェアリングの普及も複雑な影響を与える。自動車を所有する人が減れば、個人向け月極駐車場の需要にはマイナスとなる可能性がある。しかし、カーシェアのステーションを設置するためには駐車スペースが必要になる。つまり、「自動車を所有する人のための駐車場」から「自動車を利用するための拠点」へと需要の形が変化する可能性がある。アズームが今後、こうしたモビリティの変化をどのように事業へ取り込むかにも注目したい。

さらに、EVの普及も駐車場の価値を変える可能性がある。EV利用者にとっては、駐車中に充電できる場所の価値が高まる。月極駐車場に充電設備を組み合わせれば、単なる駐車スペースとの差別化につながる可能性がある。駐車場というリアルな資産に、デジタルサービスや充電インフラなどを組み合わせることで、新しい付加価値を生み出す余地は大きい。

投資対象としてアズームを見る場合、単純な駐車場会社として評価するだけでは不十分である。パーク24が時間貸し駐車場とカーシェアを組み合わせ、日本駐車場開発が駐車場から観光・不動産などへ事業を広げ、パラカが駐車場の開発・運営に注力するのに対し、アズームは「駐車場市場をITで効率化する」という方向性を持つ。駐車場というリアルな市場と、インターネット・SaaSなどのデジタル技術を組み合わせている点が最大の特徴だ。

そのため、今後の成長性を判断するうえでは、駐車場の掲載数や契約数だけでなく、利用者数、契約率、管理サービスの利用状況、顧客単価などにも注目する必要がある。さらに、広告や検索サービスだけに依存せず、契約・決済・管理など駐車場に関わるさまざまな業務を取り込めれば、顧客との接点を増やし、継続的な収益につなげられる可能性がある。

もちろん、グロース市場の企業である以上、成長期待が株価に織り込まれやすい点には注意が必要だ。IT企業としての高い成長率が期待される一方、市況の変化や成長鈍化によって株価の評価が大きく変動する可能性もある。また、競合サービスの台頭や不動産市場の変化、広告宣伝費などの先行投資も業績を見るうえで重要になる。

それでも、アズームには「身近だが非効率な市場をDXで変える」という分かりやすい成長ストーリーがある。駐車場は全国各地に存在し、利用者とオーナーの双方にとって検索・契約・管理を効率化するメリットが分かりやすい。特に不動産業界のDXが進むなかで、駐車場というニッチな領域に特化することで、専門性を高められる可能性がある。

駐車場は、土地というリアルな資産と自動車というモビリティを結びつけるインフラである。そして、その周辺には検索、契約、決済、管理、データ分析など、デジタル技術を活用できる領域が数多く存在する。アズームはこの「駐車場×DX」という市場にいち早く着目し、月極駐車場を中心に事業を展開してきた企業である。

今後、自動車の所有形態や都市の土地利用が変わったとしても、駐車スペースを必要とする人や企業が完全になくなるとは考えにくい。むしろ、所有から利用への変化によって駐車場の使われ方が変わり、そこに新たなデジタルサービスの需要が生まれる可能性もある。駐車場関連7銘柄の中でも、アズームは「駐車場をITで効率化する」という独自のポジションを持つ企業として、その成長力と今後の事業展開を注視したい銘柄である。

まとめ:駐車場は「車を止める場所」から次世代の移動拠点へ

今回紹介した駐車場関連企業を見ると、駐車場ビジネスが単純な土地貸しや時間貸しにとどまらないことが分かる。パーク24は全国規模の駐車場ネットワークをカーシェアなどのモビリティサービスにつなげ、日本駐車場開発は駐車場で培った運営ノウハウを不動産や観光などへ展開している。パラカは駐車場の開発・運営に注力し、土地の収益化という視点から事業を拡大している。そしてアズームは、月極駐車場という比較的アナログな市場にITを導入し、検索や契約、管理などのDXを進めている。

駐車場業界の今後を考えるうえでは、「自動車が減るから駐車場も不要になる」と単純に考えることはできない。自動車の所有から利用への変化が進めばカーシェアの拠点として駐車場が必要になる可能性があり、EVの普及が進めば充電設備を備えた駐車場への需要が生まれる可能性もある。また、キャッシュレス決済やスマートフォンによる検索、オンライン契約など、駐車場を利用するまでのプロセスそのものがデジタル化することで、新たな付加価値が生まれる余地もある。

一方で、土地価格や金利、地域ごとの自動車需要、人流の変化など、各社の業績に影響する要素も多い。駐車場の立地や稼働率を高める力、土地を効率的に活用するノウハウ、デジタル技術への対応力など、企業ごとの競争力を見極めることが重要になる。

「駐車場」という言葉からは成熟した市場を想像しやすいが、実際には都市開発、モビリティ、不動産DX、EV、キャッシュレスなど、多様な成長テーマと接点を持つ。今後の駐車場は、車を止めるだけの場所から、人やモノの移動を支える新たな都市インフラへと役割を広げていく可能性がある。駐車場関連7銘柄を比較することで、それぞれの企業がこうした市場の変化をどのように捉え、次の成長につなげようとしているのかが見えてくるだろう。

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