TORCHES(トーチーズ)とは?仕組み・高利回りの理由から評判、REIT/ETFとの比較まで徹底解説

TORCHES(トーチーズ)とは?仕組み・高利回りの理由から評判、REIT/ETFとの比較まで徹底解説

序章:不動産投資の新潮流と不動産クラウドファンディング

近年、個人投資家の間で急速に認知度を高めているのが「不動産クラウドファンディング」です。従来の不動産投資といえば、数千万円から数億円のローンを組み、区分マンションや一棟アパートを購入して運用する手法が一般的でした。しかし、この伝統的な手法には「多額の初期資金が必要」「空室や修繕のリスクを個人で抱える」「流動性が低く、すぐに現金化できない」といった高いハードルが存在しました。

こうした課題を解決する手段として登場したのが、インターネットを通じて不特定多数の投資家から少額ずつ資金を集め、プロが選定した不動産へ投資を行う不動産クラウドファンディングです。投資家は数万円程度の小口資金から参加でき、管理手間の負担や複雑な契約手続きなしに不動産からの配当を得ることができます。

本記事では、この不動産クラウドファンディング業界において、とりわけ高利回りな案件提供で注目を集めているサービス「TORCHES(トーチーズ)」について、その基本概要、具体的なビジネスモデル、過去の募集事例、評判や口コミ、リスク・注意点を包括的に解説します。さらに、投資判断の重要軸となる「REIT(不動産投資信託)や不動産ETFとの比較」までを深く掘り下げ、個人投資家がどのようにこのサービスと向き合うべきかを徹底検証します。

監修者:市川雄一郎 監修者:市川雄一郎 
GFS校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)

公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長

第1章:TORCHES(トーチーズ)の基本概要と運営体制

1. サービスの基本スペック

TORCHESは、インターネット上で不動産特定共同事業法に基づくファンドを出資者へ提供する不動産クラウドファンディングプラットフォームです。まずはその全体像を概観します。

項目詳細・特徴
サービス名TORCHES(トーチーズ)
サービス形態不動産クラウドファンディング(不動産特定共同事業 第1号・2号)
運営会社TORCHES株式会社(エムトラスト株式会社 100%子会社)
最低投資金額1口 1万円〜(※ファンドにより5万〜10万円設定の場合あり)
想定利回り年利 10.0% 〜 18.0%(業界トップクラスの水準)
運用期間3ヶ月 〜 10ヶ月(6ヶ月前後の超短期〜短期案件が中心)
主な投資対象東京23区を中心とする再開発予定地・土地案件(キャピタルゲイン型)
分配方式運用期間終了時のまとめ分配(途中分配なしの案件が中心)
募集方式先着方式 または 抽選方式

一般的な不動産クラウドファンディングの想定利回りが「年利4.0%〜6.0%」、運用期間が「1年〜2年」程度であることを考えると、TORCHESの「年利10%超」「運用期間半年以下」という条件は際立った特徴となっています。

2. 運営会社と親会社のバックグラウンド

不動産クラウドファンディングの安全性を評価する上で、運営事業者のバックグラウンド確認は欠かせません。

TORCHESを運営するTORCHES株式会社は、不動産デベロッパーであるエムトラスト株式会社の100%子会社です。エムトラスト株式会社は、東京圏を中心に戸建て用地やマンション用地の仕入れ・開発・権利調整・売却を手掛ける不動産企業であり、年商500億円を超える規模と実績を持っています。

同社はTORCHES自体のサービス開始前から、他社の不動産クラウドファンディングプラットフォームに対して案件供給(案件提供者としての参画)を行ってきた経緯があります。自社で仕入れた東京23区内の希少性の高い土地を権利調整や更地化によって付加価値を高め、大手デベロッパーや個人投資家へ売却する事業モデルにおいて豊富な実績を有しています。この「親会社自社での開発・再開発・販売ノウハウ」が、TORCHESの高利回り案件を裏付ける大きな原動力となっています。

第2章:TORCHESの具体的な仕組みとビジネスモデル

TORCHESがなぜこれほど高い利回り(年利10.0〜18.0%)と短期運用(3〜10ヶ月)を実現できるのか。その背景には、仕組み上の特徴とビジネスモデルの戦略が存在します。

1. 匿名組合契約による不動産クラウドファンディングの枠組み

TORCHESにおける投資構造は、商法上の「匿名組合契約(商法第535条)」に基づいています。

  1. 投資家(匿名組合員): TORCHESに対して出資を行い、成果に応じた金銭の分配を受ける権利を得ます。直接不動産の所有権を持つわけではありません。

  2. 営業者(TORCHES): 投資家から集めた出資をもとに物件を購入・所有し、運用・開発・売却を行います。

  3. 配当と返還: 物件の運用益(売却益)から経費を差し引いた利益を、出資金比率に応じて投資家に分配し、元の出資金(償還金)を返還します。

【投資家】
   │  出資(1万円〜)     ▲ 配当・出資金償還
   ▼                      │
【TORCHES(営業者)】
   │  物件買収・権利調整  ▲ 売却益(キャピタルゲイン)
   ▼                      │
【実物不動産(東京23区内の土地等)】 ───► 【最終買主(デベロッパー等)】

 

2. 「インカムゲイン型」と「キャピタルゲイン型」の違い

不動産投資の利益還元には大きく分けて2つの型が存在します。

  • インカムゲイン型: アパートやオフィスビルを保有し、毎月の「家賃収入」から一定割合を継続的に分配するモデル。利回りは年利3.0〜5.0%程度と控えめですが、収益が安定的です。

  • キャピタルゲイン型: 土地や中古物件を安く買い取り、リノベーション、更地化、ビルドアップ、権利関係の整理(地上げや等換等)を行って付加価値を高め、短期間で高く売却した「売却益」を分配するモデル。

TORCHESが提供する案件の大部分は後者の「キャピタルゲイン型」です。価値の向上が見込める土地をピンポイントで仕入れ、数ヶ月単位で迅速に再開発・売却まで完了させる「高速回転モデル」を採用しているため、年間換算した際の利回りが10%〜18%という高水準に達します。

3. 投資家保護の仕組み:「優先劣後構造」とその実態

TORCHESのファンドでは、万が一不動産の売却価格が想定を下回った際に投資家の出資金を守るための保護措置として「優先劣後(ゆうせんれつご)方式」が導入されています。

優先劣後構造の概念

  • 優先出資者(投資家): 利益の分配や元本の返還を優先的に受ける権利を持ちます。

  • 劣後出資者(TORCHES/事業者): 事業者自身もファンドに一部出資(劣後出資)します。売却損失が発生した場合、まず劣後出資分から先に補填されるため、損失額が劣後出資額の範囲内であれば投資家の元本は毀損しません。

 [全出資額 1,000万円の例]
┌───────────────────────────┐
│  優先出資(投資家)       │ 970万円(97%)  ◄── 損失補填の優先保護対象
├───────────────────────────┤
│  劣後出資(TORCHES)     │  30万円( 3%)  ◄── 損失発生時、ここから先に削られる
└───────────────────────────┘

 

注意すべき「劣後出資比率」の低さ

一般的なインカムゲイン型の不動産クラウドファンディングでは、劣後出資比率が10%〜30%程度に設定されていることが多く見られます。一方、TORCHESの一部の案件では、劣後出資比率が1%〜3%程度と非常に低く設定されている場合があります

劣後比率が3%の場合、物件の売却価格が想定より3%を超えて下落すると、即座に投資家の元本割れへとつながります。高利回りである反面、事業者側のクッション(損失補填枠)は比較的薄く設計されているという構造的特徴を正しく理解しておく必要があります。

第3章:具体的な過去のファンド募集事例

TORCHESでどのような物件が実際に扱われているのか、具体事例を分析することで投資対象の実態が見えてきます。

事例分析:東京都心の再開発用地・短期運用ファンド

TORCHESで提供されるファンドの典型的なプロファイルは以下の通りです。

1. 東京都世田谷区代沢 開発ファンド(仮称例)

  • 想定利回り: 年利 15.0%

  • 運用期間: 6.0ヶ月

  • 募集金額: 約2億円

  • 出資構造: 優先出資 97% / 劣後出資 3%

  • 投資対象: 小田急線・井の頭線「下北沢」駅徒歩圏内の住宅地(約200㎡)。既存建物の解体・更地化および境界確定を行い、住宅デベロッパーへ売却。

2. 東京都豊島区池袋 商業地ファンド(仮称例)

  • 想定利回り: 年利 10.0%

  • 運用期間: 6.0ヶ月

  • 募集金額: 約1億5,000万円

  • 出資構造: 優先出資 97% / 劣後出資 3%

  • 投資対象: 各線「池袋」駅徒歩3分圏内の築古店舗ビル。権利関係の整理と再開発用地としての統合を実施し、法人買主へ短期売却。

3. 東京都新宿区若葉 超短期ファンド(仮称例)

  • 想定利回り: 年利 8.5%

  • 運用期間: 3.0ヶ月

  • 募集金額: 約8,000万円

  • 出資構造: 優先出資 97% / 劣後出資 3%

  • 投資対象: 四ツ谷駅近接の上質な住宅街における整形地。開発許可の取得手続きを行ったうえで、エンドユーザー向け注文住宅メーカーへ引き渡し。

案件に共通する「強み」と「リスク」

事例から判明する共通点は、「立地が極めて優秀(東京23区・駅近・人気エリア)」である点です。流動性が極めて高い東京都心の土地に絞り込むことで、短期での売却不成立(売れ残り)リスクをできる限り抑え込んでいると言えます。

しかし同時に、収益の全てが「数ヶ月後の売却が成功するかどうか」の一点にかかっているため、売却契約の不成立や期日遅延が発生した場合には、運用期間の延長や利回り低下がダイレクトに発生するリスクを内包しています。

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第4章:TORCHESの口コミ・評判の多角分析

実際のユーザーから寄せられる口コミや評価から、サービスの良し悪しを分析します。

1. 良い口コミ・高評価の傾向

  • 他のサービスを圧倒する高配当実績

    「年利10%オーバーの案件が本当に短期間で償還されて満足度が高い」「年利15%で6ヶ月運用という高効率な案件は他ではめったに見られない」といった利回りに対する好意的な声が大半を占めます。

  • 短い運用期間による資金循環の早さ

    「1年や2年も資金を預けるのは不安だが、3〜6ヶ月なら不動産市況の急変に巻き込まれるリスクも低く、すぐ戻ってくるので精神的にラク」「返ってきた元本をすぐに次の案件へ回せるため複利効果のような循環が作れる」と、短期運用の利便性が高く評価されています。

  • 新規登録や出資時の手厚いキャンペーン

    サービス拡大期におけるキャンペーンとして、新規口座開設や初出資に応じた「Amazonギフトカード」や「現金キャッシュバック」が実施されており、実質利回りがさらに押し上げられたという口コミも見られます。

2. 悪い口コミ・不満点の傾向

  • 人気が高すぎて「クリック合戦(買えない)」が発生する

    先着方式の案件では、募集開始時刻の直後にアクセスが集中し、数分あるいは十数秒で募集上限に達してしまうケースが頻発しています。「サーバーが重くて画面が進まないうちに満額終了した」「毎回応募しても落選する」といった不満が一定数存在します。

  • 入金・口座管理の手間

    案件ごとに専用の振込口座が指定される仕様となっている場合があり、「他のファンドと同日に一括振込ができない」「うっかり振込先口座を間違えて返金手数料をとられた」といった UI/UX(操作性)面での課題が指摘されています。

  • 運用初期におけるオペレーションへの不安

    システムからの通知メールの誤送信や、問い合わせへのレスポンス速度など、サービス開始初期における運営オペレーションの不慣れさを懸念するユーザーの声も一部で見受けられます。

第5章:投資家が押さえるべき具体的なリスクとデメリット

TORCHESでの運用を検討する際、高利回りの裏に隠された以下の「5つの構造的デメリット・リスク」を理解することが不可欠です。

1. 劣後出資比率の低さ(1〜3%)による下落耐性の薄さ

前述の通り、TORCHESのファンドは劣後出資比率が「1〜3%程度」と低めに設定されている案件が少なくありません。

例えば、100%(投資家97%:TORCHES 3%)の構成で1億円を集めて購入した物件が、市況悪化や開発トラブルで9,000万円(10%安)でしか売れなかった場合:

  • TORCHESの劣後出資(300万円)は全額消失。

  • 吸収しきれなかった残り700万円の損失が投資家の優先出資枠(9,700万円)を削り、投資家元本の約7.2%が毀損(元本割れ)します。

他社の不動産クラファンが20%〜30%の劣後出資枠を設け、「20%の値下がりまでは投資家の元本を守る」という設計にしているケースと比べると、安全域(安全バッファー)が狭い点は明確なデメリットです。

2. キャピタルゲイン依存(価格下落・売却遅延リスク)

インカム型ファンド(家賃収入型)は、仮に不動産価格が下落しても入居者がいる限り家賃が入るため、配当が途切れにくい構造を持っています。

一方、TORCHESのようなキャピタル型ファンド(売却益型)は、「ターゲット価格でターゲット期日までに買主を見つけて売却する」ことが全てです。

  • 金利上昇や景気後退により不動産買い控えが起きる

  • 建築資材の高騰や人手不足で解体・更地化工事が遅延する

  • 行政上の認可手続きに時間を要する

上記のような事態が発生した場合、予定期間内に売却できずに「運用期間の延長」が行われたり、提示価格を引き下げて「利回り低下」「元本割れ」に陥るリスクが存在します。

3. 途中解約・現金化が原則不可能(流動性ゼロ)

一度出資を確定し、ファンドの運用がスタートすると、運用期間が終わるまで出資金を引き出すことは一切できません。急に資金が必要になったり、株式市場が大暴落して買い場が訪れたりしても、ファンド内の資金を動かすことは不可能です。

3〜6ヶ月という短期間であっても、期間中の流動性が完全に失われる点は、上場株式や投資信託と大きく異なる点です。

4. 税制上のデメリット(「雑所得」かつ「総合課税」)

TORCHESを含む不動産クラウドファンディングから得られる分配金(利益)は、税法上「雑所得」に区分されます。

  • 源泉徴収率: 配当支払時に20.42%(所得税+復興特別所得税)が源泉徴収されます。

  • 総合課税の適用: 給与所得など他の所得と合算して課税されるため、課税所得が高い会社員や事業者の場合、累進課税により最大55%(住民税含む)の税率が適用される可能性があります。

  • 損益通算・繰越控除の不可: 株式投資や先物取引で生じた損失と相殺(損益通算)することはできず、翌年以降への損失繰越もできません。

5. 運営会社の倒産・クレジットリスク

投資家とTORCHESとの間で結ばれる匿名組合契約では、倒産孤立化(倒産リモート)が完全にはなされていません。万が一、TORCHES株式会社および親会社であるエムトラスト株式会社が経営破綻した場合、投資家の出資金が全額保護される保証はなく、差し押さえ対象等になる倒産リスク(事業者のクレジットリスク)を負っています。

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第6章:REIT(不動産投資信託)や不動産ETFとの比較検証

TORCHESへの投資を検討する際、多くの投資家が比較対象として挙げるのが「J-REIT(日本不動産投資信託)」「不動産ETF」です。

ここでは、両者の構造的違いを徹底的に比較し、どのような場合にどちらを選ぶべきかを考察します。

1. 比較一覧表

評価軸TORCHES(不動産クラファン)J-REIT・不動産ETF
投資対象特定の個別不動産案件(1〜数物件)多数のビル・マンション・物流施設等(数十〜数千物件)
想定年利回り10.0% 〜 18.0%(極めて高水準)3.5% 〜 5.0%(市場平均水準)
流動性(売却容易性)不可(満期まで資金拘束)極めて高い(証券市場で平日毎日売買可能)
分散投資効果低い(単一物件・単一エリアに集中)高い(銘柄・エリア・用途が広く自動分散)
日々の価格変動なし(運用期間中は評価額が固定)あり(株式同様、毎日市場価格が上下する)
レバレッジ原則なし(または事業者による一部調達)あり(LTV40%〜50%程度で銀行融資を活用して運用)
税制優遇・口座雑所得(総合課税・申告分離不可)配当所得(申告分離課税 20.315% / NISA適用可能
損益通算他の雑所得とのみ可能(株式とは不可)株式や他のETFとの損益通算・繰越控除が可能
情報開示ファンドごとの概要書面・実績報告上場規準に基づく法定開示・有価証券報告書等

2. REIT・不動産ETFが構造的に優れている点

金融工学および資産形成の合理性の観点から見ると、REITや不動産ETFの方が圧倒的に優位に立つポイントが3点存在します

① 圧倒的な「流動性」と「いつでも手仕舞える自由」

REITやETFは東京証券取引所に上場しているため、平日であればいつでも市場価格で売買・即時現金化が可能です。「生活費が必要になった」「市場の急変に対応したい」といった場合に即座に対応できます。これに対してクラウドファンディングは、運用期間が満了するまで1円も引き出すことができません。

② 「NISA非課税枠」と「申告分離課税」による節税効果

株式・REIT・ETFは、新NISA(成長投資枠)を活用することで配当金や売却益を完全非課税にすることができます。仮に課税口座(特定口座)であっても、税率は一律20.315%の分離課税です。

一方、TORCHESの配当は雑所得となるため、年収が高い人ほど税率が跳ね上がり、名目利回りが10%あっても手取り利回りは大きく目減りします。

③ ポートフォリオの「広範な分散」によるリスク低減

J-REITの1銘柄を買うだけでも、そのファンドが保有する数十棟のオフィスやマンションに分散出資したことになります。不動産ETFであれば、日本国内のすべてのREIT(約60銘柄以上)や世界中の不動産(グローバルREIT)へ一括で分散投資が完結します。どれか1棟の建物で空室や火災が起きても、全体へのダメージは限定的です。

これに対してTORCHESは「〇〇区代沢の特定の土地1筆」といったピンポイント投資であるため、その土地の開発・売却トラブルがダイレクトにファンド全体へ打撃を与えます。

3. TORCHESがREIT・ETFに勝る唯一無二の強み

では、すべてにおいてREITやETFが優れているかというと、TORCHESのような不動産クラウドファンディング側にも明確な優位性(独自価値)が存在します。

① 「値動き(ボラティリティ)のストレス」が存在しない

REITやETFは証券市場に上場しているため、不動産の含み益や家賃収入が安定していても、世界的な金利上昇や株式市場の暴落に巻き込まれて市場価格が20%〜30%急落することがあります。日々の株価チャートを見て資産価値が上下することに強いストレスを感じる投資家は少なくありません。

クラウドファンディングは運用期間中の市場価格(時価)という概念が存在しないため、「口座に預け入れたら満期まで放置しておくだけ」で済みます。心理的負担が極めて少ないという点は大きなメリットです。

② 局所的な「短期超高利回り(年利10%〜18%)」の享受

REITの平均利回りは年4%前後であり、これを大幅に超える配当を出すことは仕組み上困難です。TORCHESは「不動産の仕入れから更地化・売却」という事業の原資(デベロッパーの利益の一部)を直接投資家に還元するため、短期間で10%〜18%という突き抜けた利回りを獲得できるチャンスを提供します。

第7章:結論と個人投資家向け最適ポートフォリオ戦略

ここまでの分析を踏まえ、TORCHESをはじめとする高利回り不動産クラウドファンディングとの「正しい向き合い方」および「資産配分(アロケーション)の考え方」をまとめます。

1. 「REIT/ETFが主、クラファンは従」という基本原則

資産形成のベース(核)とすべきなのは、間違いなく「広範に分散された株式・REIT・不動産ETF」です。

  • コア(中核)資産: インデックスファンド(全世界株式、S&P500など)、J-REIT / グローバルREIT(NISA口座を活用)

  • サテライト(運用余剰)資産: 不動産クラウドファンディング(TORCHESなど)、暗号資産、個別株など

流動性、分散効果、税制優遇(NISA)の揃ったコア資産でベースの資産形成を行い、ポートフォリオ全体の安全性を確保することが最優先です。

2. TORCHESの推奨される活用法(サテライト運用)

TORCHESの「高利回り」「短期運用」という強みを最も安全かつ効率的に活かすための実践的ルールは以下の通りです。

  1. 投資上限を全総資産の「5%〜10%以内」に制限する

    万が一、案件の倒産や大幅な元本割れが発生しても、自身の資産全体に深刻なダメージを与えない範囲でのみ運用します。

  2. 複数のファンド・複数事業者へ「資金分散」を徹底する

    TORCHESの1つのファンドへ資金を集中させるのではなく、運用時期やエリアが異なる複数の案件へ小分けして出資します。また、他の不動産クラファン事業者とも併用することで、単一事業者への集中リスク(クレジットリスク)を回避します。

  3. 出資前には必ず「劣後出資比率」と「売却計画」を確認する

    募集書面(成立前書面)を開き、「劣後出資比率が何%設定されているか」「売却先の決定状況(すでに売却内定しているか、これから買主を探す状態か)」をチェックし、リスクに見合った利回りであるかを精査します。

  4. 「余剰資金中の余剰資金」でのみ参加する

    途中解約が不可能であるため、向こう1年以内に使う予定のある生活費や教育資金、非常用資金を投入することは厳禁です。

終章:まとめ

TORCHES(トーチーズ)は、「東京23区の好立地物件」「年利10%〜18%という高還元」「3〜6ヶ月の短期運用」という、従来の不動産投資や資産運用にはなかった魅力的な選択肢を提供する先進的なサービスです。

しかし、その圧倒的な高利回りの裏には、「劣後出資比率の低さによる元本下落耐性の薄さ」「キャピタルゲイン(売却)依存のリスク」「流動性の低さ」「雑所得・総合課税による税負担」といった構造的デメリットが明確に存在します。

投資判断における本質は、「TORCHESとREITのどちらか一方が正しい」ということではありません。

「資産全体の大部分は流動性と税制面で有利なREITやETFで手堅く固めつつ、ごく一部の余剰資金を使ってTORCHESの短期・高利回り案件でアクセントをつける」という相乗的なアプローチこそが、リスクをコントロールしながらリターンを最大化する最も賢明な投資戦略と言えるでしょう。

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