NISAの積立銘柄はいくつ買うべき!?銘柄数の考え方について解説

NISAを活用して積立投資を始める際、いくつの銘柄数に分散すべきか悩む方は多いでしょう。銘柄数を増やすことでリスク分散効果が期待できる一方で、管理の手間やコストも増加するため、最適なバランスを見つけることが重要です。

この解説では、初心者から経験者までが考慮すべきポイントを交えながら、NISAの積立銘柄数の考え方を詳しく説明します。適切な銘柄数の決定方法について、一緒に学んでいきましょう。

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監修者:市川雄一郎 監修者:市川雄一郎 
グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)

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NISAで積立投資をする場合、銘柄は1個〜2個で十分

NISAで積立投資を行う場合、銘柄は1個〜2個で十分であると考えます。投資を行う投資信託はそもそも分散されている商品です。1〜2個の銘柄でも、特にインデックスファンドを選べば、リスク分散が可能です。インデックスファンドは、市場全体や特定のセクターを対象とするため、1つのファンドで広範な分散効果を得ることができます。

そして投資銘柄が少ないと、投資の管理が簡単になります。特に初心者にとっては、複数の銘柄を追って監視し、それぞれのパフォーマンスを評価するのは手間がかかる作業です。1〜2個の銘柄に絞ることで、運用の手間が軽減され、投資の理解や監視が容易になります。基本的に積立投資は積立設定をしたら忘れておくくらい放っておくのが成功する秘訣です。

銘柄数も絞ることで、購入時や売却時の手数料を抑えることができます。また、銘柄が増えると取引の頻度が増え、コストも増加するため、少ない銘柄に集中することでなるべくコストをかけないようにすることが可能です。

 

銘柄を2個以上買うなら商品の中身を被らないようにするとリスクヘッジ効果あり

積立投資で複数の銘柄を購入する際、各商品の中身が重ならないようにすることは、リスクヘッジ効果を高めるために重要です。

異なる銘柄に投資することで、国や特定の企業や産業のリスクを分散させることができます。同じ分野や市場に偏った商品を複数持つと、特定の経済状況や市場の変動がポートフォリオ全体に大きな影響を与えるリスクが高まります。例えば、全ての投資がITセクターに集中している場合、そのセクターが不調に陥るとすべての銘柄に例えば暴落がくるという可能性も考えられます。

そして株式と債券、REIT(不動産投資信託)など、異なる資産クラスに投資することで、リスクをさらに分散することが可能です。株式市場が不調でも、債券や不動産市場が安定している場合、全体の損失を抑える効果が期待できます。

また国内株式だけでなく、海外株式や新興国市場にも投資することで、特定の国の経済状況や通貨リスクを避けることができます。

 

NISAの積立でおすすめの銘柄2つ

これまでの内容でNISAの積立で銘柄をいくつ買うべきかはわかっていただけたかと思います。自分が管理できる範囲や、内容が被らないものなどにするとリスクヘッジ効果もあるとお伝えしました。次はNISAの積み立てでおすすめの銘柄を下記2つ紹介します。それぞれ解説していきます。

  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
  • eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

S&P500とは米国で一番有名な株式指標です。米国企業の中でも選ばれた500社に分散投資ができる最強の投資信託です。

S&P500は下記の図を見ていただくと約30年間ずっと右肩上がりで株価が上がっています。
なんと株価は30年前に比べて9.8倍に成長しています。過去の成績が良いことからこれからも安定的に成長していくのがわかります。

出典:GoogleFinance

S&P500の500社の中には例えば下記の企業が含まれています。

・マイクロソフト
・アップル
・Amazon.com
・Facebook
・Google

またeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は手数料も低めなのでコストがあまりかかりません。

 

eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)

安定成長している先進国と発展力のある新興国約50カ国の中から選ばれた約3000社に分散投資する投資信託です。米国だけでなく投資地域も分散したい人におすすめです。

出典:GoogleFinance

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)で銘柄を保有している間にずっと発生する手数料である信託報酬は以下の通りになっています。

・S&P500:0.09372%
・eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー):0.05775%

信託報酬はオールカントリーのほうが安いことがわかります。ご紹介した銘柄はどちらも手数料が低く、安定性もある程度ありますので、初心者の方にもおすすめできる銘柄です。

NISAの積立銘柄を選ぶときの3つポイント

先ほどおすすめの銘柄をお伝えしましたが、銘柄を選ぶときのポイントがあるので、それをお伝えします。そのポイントは下記3つです。

  • インデックスファンドを選ぶ

  • 手数料が低い銘柄を選ぶ
  • 純資産総額が大きい銘柄を選ぶ

インデックスファンドを選ぶ

投資信託は大きく分けてインデックスファンドアクティブファンドに分けられます。この2種類の中からインデックスファンドを選ぶようにしましょう。なぜならインデックスファンドは特定の指数をベンチマークして同じ値動きを目指しているから値動きがわかりやすいからです。そしてコストも低いです。

先ほど紹介した2種類の銘柄もインデックスファンドに分類されます。アクティブファンドはベンチマーク以上のリターンが見込める可能性もあるのですが、コストが高く、絶対にリターンがいいとは限りません。慣れてきたらアクティブファンドを買ってみるのも良いかもしれませんが、最初はなるべく安全なインデックスファンドを選ぶ方が良いでしょう。

手数料が低い銘柄を選ぶ

投資信託には買うとき保有している間売るときに手数料が発生します。最近はノーロードといわれている、買うときの手数料が無料の銘柄もあります。S&P500やオールカントリーもノーロードです。保有している間の手数料はどの銘柄を買ってどうしても発生してしまうものなので、信託報酬といわれるこの手数料はなるべく低いものを選びましょう。

最後に売るときの手数料ですがこちらも無料の投資信託があります。こちらも無料の銘柄を選ぶと良いでしょう。3つの手数料の金額をしっかり確認して、どの銘柄を買うか考えましょう。

純資産総額が大きい銘柄を選ぶ

純資産総額とはその投資信託に集まった資金のことを指します。この純資産総額は運用が安定しているかどうか見極める目安にもなります。最低でも50億円以上で、できれば100億円以上の銘柄を選ぶようにしましょう。ちなみにeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は約4,900億円で、eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)は37,592億円です。

投資信託の銘柄選びは【これさえ読めばわかる】現役投資家が教える投資信託の選び方の記事でも注意点を詳しく解説していますので、よかったらお読みください。

 

まとめ

NISAで積立投資をする場合、銘柄をいくつ買えば良いかだいたいの目安はわかっていただけたでしょうか。銘柄の選びかたやおすすめの銘柄についてもお伝えしましたが、積立投資も投資になるのである程度勉強して知識を取り入れておくことは大切です。

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