
月5万円を積み立てて2万円のマイナス。不安になった時に、まず確認したい考え方
第1章 はじめに:積立投資をしていて含み損になると、なぜこんなに不安になるのか
NISAでコツコツ積み立てているのに、気づけば評価額がマイナスになっている。
こういう状況になると、多くの人はかなり不安になります。
特に、毎月きちんと積み立ててきた人ほど、
「ちゃんと続けていたのに、なぜ減っているのか」
「このまま持っていて本当に大丈夫なのか」
「夫は損切りしない方がいいと言うけれど、ただ放置しているだけではないのか」
と感じやすいです。
実際、今回参考にしているYahoo!ニュース系の記事でも、月5万円を2年間積み立てた結果、含み損が2万円出て不安になっているという相談が扱われています。記事では、最近は中東情勢や金利動向の影響で株価が急落する場面もあり、積立投資をしている人の中にも評価額がマイナスになっているケースがあると説明しています。
まず大前提として、積立投資を2年続けていて含み損になること自体は、異常なことではありません。
NISAは非課税制度であって、元本保証の制度ではありません。金融庁も、NISAは株式や投資信託などの運用益が非課税になる制度と説明しており、価格変動リスクがなくなる制度とはしていません。
ここで大切なのは、
「含み損がある=すぐ失敗」ではない
ということです。
一方で、
「損切りしない方がいい」と機械的に言い切るのも雑
です。
本当に考えるべきなのは、損切りするかどうかそのものより、
なぜその投資をしているのか、どんな商品を持っているのか、今後も続けられるのか
です。
今回のケースを数字で見ると、月5万円を2年間積み立てたなら、投下額はおよそ120万円です。
そのうち2万円の含み損というのは、金額としては不安を感じるのに十分ですが、率で見ると約1.7%程度です。
もちろん損は損です。
でも、2年という短さと、株式や投資信託の値動きを考えると、そこまで極端なマイナスではありません。
むしろ、こういう段階で不安が強くなるのはとても自然です。
なぜなら、積立投資は「長く続けるほど効きやすい」一方で、始めて数年の間は、相場環境次第で簡単にマイナスになることがあるからです。
この記事では、このテーマをきっかけに、
NISAを2年続けて含み損が出た時に、どう考えればいいのか
を、できるだけ分かりやすく整理します。
損切りすべきか。
上がるまで待つべきか。
それとも積立を続けるべきか。
その二択ではなく、まず確認すべきポイントを一つずつ見ていきます。
第2章 まず理解したいこと:2年積み立てて含み損は、珍しいことではない
積立投資を始めると、多くの人はどこかで
「2年くらい続ければ、さすがにプラスになっているのでは」
と思いがちです。
でも、これはかなり危うい思い込みです。
株式や株式を含む投資信託は、短期では普通に下がります。
数か月単位、1年単位、2年単位でも、相場環境によってはマイナスになることがあります。
特に、積立開始後のタイミングで相場が高値圏だったり、途中で急落局面があったりすると、積立を続けていても評価額がマイナスになることは十分あります。
今回参考にした記事でも、中東情勢や金利動向の影響で株価が急落する場面があり、積立投資の評価額がマイナスになっているケースが出ていると説明されています。
大事なのは、NISAは
利益が非課税になる制度
であって、
早くプラスになる制度
ではないことです。
金融庁のNISA特設サイトでも、NISAは株式や投資信託などの運用益が非課税になる制度と説明されています。
つまり、値動きがあることは制度の外側にある前提です。
ここで積立投資の本質をかなり簡単に言うと、
時間を分散して買い続けることで、高値づかみのリスクを一度に抱えにくくする方法
です。
ただし、これは「必ず短期で勝てる」ことを意味しません。
相場が下がれば、当然マイナスになることもあります。
だから、2年積み立てて含み損という状況だけを見て、
「やり方が間違っていた」
と断定するのは早すぎます。
むしろ積立投資で重要なのは、
短期の評価額そのものより、今のマイナスにどう反応するか
です。
ここで慌てて全部売るのか。
理由を整理して続けるのか。
商品そのものを見直すのか。
積立額を家計に合わせて調整するのか。
この判断の方が、長期ではずっと大きな差になります。
2年でマイナスはありえる。
これは、投資初心者にとってかなり重要な前提です。
ここが抜けたままだと、含み損が出た瞬間に「異常事態」のように感じてしまいます。
でも実際には、積立投資の途中では十分起こりうることです。
まずはここを落ち着いて受け止めることが、最初の一歩です。
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第3章 「損切りしない方がいい」は半分正しく、半分雑である
相談記事では、夫が
「絶対に損切りしないほうがいい」
と言っている、という設定になっています。
この考え方には、一理あります。
ただし、言い方としてはかなり雑です。
まず、一理ある部分から言います。
長期前提の積立投資で、相場が一時的に下がった時にすぐ売ると、
安くなったところで投げてしまう
可能性があります。
特に、全世界株や米国株のインデックスのように、長い時間を前提に持つ商品なら、短期の下落だけで機械的に損切りするのは、積立投資の考え方と相性が良くありません。
金融庁も、NISAは家計の安定的な資産形成を支援する制度と位置づけています。
この前提に立つと、数年単位の値動きで都度売買するより、長く積み上げる方が制度の趣旨に合っています。
ただし、「絶対に損切りしない方がいい」というのは言い過ぎです。
なぜなら、投資商品や状況によっては、見直した方がいいケースもあるからです。
たとえば、
テーマ型で値動きが極端な商品を持っている、
手数料が高すぎる商品を選んでいる、
積立額が家計に対して重すぎる、
本来の目的とズレた商品を買っている、
短期資金を長期投資に回してしまっている、
こういう場合は、単に「損切りしない」と言うより、投資方針全体を見直した方がいいです。
つまり、本当に問うべきなのは
損切りするかしないか
ではなく、
今持っている商品が、自分の目的と合っているか
です。
商品が長期向きで、家計にも無理がなく、積立を続ける前提が崩れていないなら、短期のマイナスだけで売る理由は弱いです。
一方で、その前提が崩れているなら、見直しは必要です。
夫の「損切りしない方がいい」は、
インデックスの長期積立なら方向としては理解できます。
でも、投資はいつでも「絶対」で語ると雑になります。
特に初心者ほど、
損切りするかどうかの前に、何を持っていて、何のために積み立てているのか
を確認した方がいいです。
ここを飛ばして「売るな」だけ言っても、不安は消えません。
むしろ不安は残ります。
なぜなら、理由が整理されていないからです。
第4章 「上がるまで待つべきか?」という問いが、少しズレている理由
相談の中でかなり自然に出てくるのが、
「2年目なら上がるまで待つべきですか?」
という問いです。
この質問は気持ちとしてはすごく分かります。
でも、投資の考え方としては、少しズレています。
なぜかというと、積立投資は本来、
「いつ戻るかを当てる投資」ではない
からです。
「上がるまで待つ」という発想は、どちらかというと一括で買った資産を、出口タイミングまでじっと持つイメージに近いです。
一方、積立投資は、上がっても下がっても買い続けることで、取得価格を時間分散していく考え方です。
だから本来は、
「いつ上がるか」
そのものを中心に置きすぎない方がいいです。
もちろん、最終的には上がってほしい。
それは当然です。
でも、積立投資の途中段階でやるべき問いは、
「上がるまで待つべきか」
より、
「このまま続ける前提は崩れていないか」
の方です。
ここで確認したいのは主に3つです。
1つ目は、商品です。
長期で持つ前提に合うものか。
2つ目は、家計です。
月5万円は無理のない額か。
3つ目は、目的です。
このお金は5年以内に使う予定があるのか、それとももっと長い将来のためか。
この3つが問題ないなら、2万円の含み損という短期のマイナスだけで投資判断を大きく変える必要性は高くありません。
逆に、商品がよく分からない、家計がきつい、近い将来に使う予定がある、というなら、
「上がるまで待つ」ではなく、そもそもの設計を見直すべきです。
つまり、
待つかどうか
ではなく、
続ける前提があるかどうか
が先です。
ここを取り違えると、相場の上げ下げにずっと答えを求めることになります。
でも、相場の短期的な戻りは誰にも確実には分かりません。
だから、積立投資ではそこを当てにいかない方がいいです。
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第5章 月5万円という積立額は、見直してもよいポイントである
今回のケースで、意外と大事なのに見落とされやすいのが、
月5万円という積立額そのもの
です。
含み損2万円に目が向きやすいですが、実はもっと大事なのは、
この5万円が家計に対して適切かどうかです。
月5万円を2年積み立てたら、投下額は約120万円です。
これは決して小さくありません。
積立額としてはかなりしっかりしています。
だからこそ、もし評価額が少し下がっただけで不安が強くなるなら、
商品が悪いのではなく、積立額が心理的に重すぎる可能性があります。
ここはかなり重要です。
投資初心者は、「積立額を下げる=後退」と感じやすいです。
でも実際には、
続けられない5万円より、落ち着いて続けられる3万円の方が強い
ことは珍しくありません。
長期投資では、金額の大きさそのものより、継続の方が大事だからです。
もし今回の不安が、
「たった2万円の損でもかなり気になる」
というレベルなら、月5万円は少し背伸びしている金額かもしれません。
この場合、選択肢は「続けるか、全部売るか」の二択ではありません。
たとえば、
積立額を3万円にする、
ボーナス月だけ増額する、
新しい買付は少し抑えて生活防衛資金を厚くする、
こうした調整も十分ありです。
NISAは非課税制度ですが、
「満額を目指さなければ意味がない制度」ではありません。
金融庁も、NISAを少額からの資産形成支援制度として位置づけています。
つまり、月5万円が重いなら、減額して続ける方が制度の使い方としては自然です。
50代や老後向けの記事でもよくある誤解ですが、投資は「多く入れた人が勝つ」ではありません。
特に初心者は、
無理なく続けられる額を見つけること
の方が、短期の損益よりずっと重要です。
今回のケースでも、含み損をきっかけに、
「損切りするか」だけでなく、
「この5万円は本当に自分に合っているか」
を見直す価値があります。
第6章 では、実際にどう考えるのが現実的か
ここまでを踏まえて、今回のケースをかなり実務的に整理すると、考える順番はこうです。
まず最初に確認するのは、
何に積み立てているのか
です。
もし広く分散されたインデックス型の投資信託で、長期前提の商品なら、2年・2万円の含み損だけで慌てる必要性は高くありません。
一方で、テーマ型や値動きの荒い商品、あるいは自分で内容を説明できない商品なら、損切り云々の前に商品選びを見直した方がいいです。
次に確認するのは、
このお金をいつ使う予定か
です。
もし5年以内に使う予定があるなら、そもそも株式中心の商品に月5万円積み立てる設計が合っていない可能性があります。
逆に、老後や10年以上先の資産形成なら、短期の上下はある程度受け入れる前提が必要です。
その次に見るのが、
家計への負担
です。
月5万円を続けても生活が苦しくならず、防衛資金もあるなら、そのまま続ける選択はかなり自然です。
でも、生活に余裕がなく、不安が大きいなら、減額は十分合理的です。
これは逃げではありません。
現実に合わせた設計変更です。
つまり今回のケースで、私がかなり現実的だと思う考え方は、
「商品が長期向きで、家計も問題ないなら、2万円の含み損だけで売らない」
です。
そのうえで、
不安が強いなら、積立額の見直しは検討する
です。
これがかなりバランスが良いです。
「絶対に損切りしない」でもない。
「2万円損したからやめる」でもない。
その間に、かなり大きな選択肢があります。
投資初心者ほど、この“中間の調整”を持っておいた方がいいです。
第7章 まとめ:2年で含み損なら、まずは“売るかどうか”より“設計が合っているか”を見る
NISAで月5万円を2年間積み立てて、含み損が2万円出ている。
この状況は、たしかに不安になります。
でも、ここで大切なのは、
2万円のマイナスがあることそのもの
より、
今の投資設計が自分に合っているか
を見ることです。
まず、2年積み立てて含み損は珍しいことではありません。
株式や投資信託には値動きがあり、NISAは非課税制度であって元本保証ではありません。
だから、マイナスが出たことだけで「間違い」とは言えません。
次に、「絶対に損切りしない方がいい」という言い方は半分正しいですが雑です。
商品が長期向きで、家計にも問題がなく、目的も長期なら、短期のマイナスだけで売る理由は弱いです。
でも、商品選びや家計設計に無理があるなら、見直しは必要です。
つまり、問題は損切りかどうかではなく、前提条件です。
そして、「上がるまで待つべきか」という問いも少しズレています。
積立投資では、短期の戻りを当てにいくより、続ける前提が崩れていないかを見る方が重要です。
さらに、月5万円という金額が心理的に重いなら、減額という選択肢も十分あります。
結局のところ、今回のケースで一番大事なのは、
売るか持つかの二択ではなく、商品・期間・家計の3つを確認して、自分に合う形へ調整すること
です。
そう考えると、不安の整理はかなりしやすくなります。
NISAで含み損が出ると、どうしても「失敗したのでは」と感じやすいです。
でも、長期投資では本当に重要なのは、短期の含み損そのものではなく、
その時に慌てて壊れないこと
です。
今回のような局面こそ、損益だけでなく、自分の投資設計そのものを確認するタイミングとして使う方が、ずっと意味があります。
【重要】免責事項
投資判断の最終責任: 本記事で紹介している銘柄やセクター、分析内容は、情報提供および学習の啓発のみを目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、必ずご自身の判断と責任で行ってください。
成果の非保証: 過去のデータや予測は、将来の投資成果を保証するものではありません。市場環境の変化により、資産が減少するリスクがあります。
情報の正確性: 2026年時点の情報に基づき作成されていますが、その正確性や完全性を保証するものではありません。最新の業績やニュースは、必ず各企業のIRサイトや一次資料でご確認ください。
損失の補償: 本記事の内容に基づいて被ったいかなる損害(直接的・間接的を問わず)についても、筆者は一切の責任を負いません。
監修者:市川雄一郎
GFS校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)
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