
ウォーターサーバーは本当に必要?最新市場動向と注目企業3社
自宅で手軽に冷水や温水を使えるウォーターサーバー。便利な一方で、「水道水やペットボトルの水で十分なのでは?」「毎月の費用に見合うメリットはあるの?」と疑問を持つ人も少なくないだろう。実際、ウォーターサーバーはすべての家庭に必要なものではなく、飲料水の消費量や家族構成、使い勝手、費用に対する考え方によって向き不向きが分かれる。
2026年3月に公表された日本宅配水&サーバー協会の2025年業界統計調査によると、宅配水の顧客数は前年並みだった一方、製造量や市場規模は増加傾向にあった。また、水道水をろ過して利用する浄水型ウォーターサーバーも広がっている。従来の天然水・宅配水タイプに加え、ボトル交換や保管の手間を減らせる浄水型が選択肢となり、利用者のニーズは多様化している
こうした市場で注目したいのが、天然水の宅配を主力とするプレミアムウォーターホールディングス、宅配水「クリクラ」を展開するナック、そして生活関連サービスの取次などを手掛けるラストワンマイルの3社だ。それぞれ事業モデルや収益構造が異なり、ウォーターサーバー市場への関わり方にも違いがある。本コラムでは、ウォーターサーバーが必要な人・不要な人の特徴を整理するとともに、最新の市場動向を踏まえながら、関連企業3社の事業内容と投資対象としての注目点を紹介する。
上場しているウォーターサーバー関連銘柄
| 企業名 | 証券コード・市場 | 直近通期の売上高 | ウォーターサーバー関連事業・ブランド |
|---|---|---|---|
| プレミアムウォーターホールディングス | 2588・東証スタンダード | 803.23億円 | プレミアムウォーター、天然水の宅配・サーバーレンタル |
| ナック | 9788・東証プライム | 589.19億円 | クリクラ、浄水型サーバー「putio」など。クリクラ事業は160.50億円 |
| ラストワンマイル | 9252・東証グロース | 要確認 | 宅配水やウォーターサーバー関連サービスなど |
| 富士山の銘水 | 非上場 | 単独売上高は要確認 | フレシャスなど、天然水宅配・サーバー事業 |
| アクアクララ | 非上場 | 単独売上高は要確認 | RO水の製造・宅配、ウォーターサーバーの提供 |
天然水の宅配で成長するプレミアムウォーターホールディングス、売上高800億円突破の実力と今後の展望
自宅やオフィスで、いつでも手軽に冷水や温水を利用できるウォーターサーバー。飲料水を購入する手間を省ける利便性や、災害時の備蓄需要などを背景に、宅配水サービスは暮らしに身近な存在となっている。この市場で存在感を示しているのが、東証スタンダード市場に上場するプレミアムウォーターホールディングス(証券コード:2588)だ。
同社は天然水の製造・宅配を中心に事業を展開し、家庭向けのウォーターサーバー市場で顧客基盤を拡大してきた。2026年3月期の連結売上収益は803億2,300万円と、前期比4.5%増加。営業利益も126億4,700万円と同10.1%増え、増収増益を達成した。さらに、親会社の所有者に帰属する当期利益は84億5,000万円となり、前期から50.1%増加している。売上高の拡大だけでなく、利益面でも成長を示した点は注目したい。
同社の特徴は、天然水の採水・製造からウォーターサーバーの提供、定期配送までを組み合わせたビジネスモデルにある。主力ブランドの「PREMIUM WATER」では、厳選した水源から採水した天然水を家庭に届けている。また、水道水を高性能フィルターでろ過して冷水や温水を利用できる浄水型ウォーターサーバー「Locca」も展開している。天然水をボトルで届ける方式と、水道水をろ過する方式の両方を用意することで、消費者の異なるニーズを取り込もうとしている。
宅配水ビジネスの魅力は、契約後に継続的な売上が見込める点だ。一般的な家電製品のように購入時の売上だけで終わるのではなく、利用者が契約を継続し、水を定期的に注文することで収益が積み上がる。新規顧客を獲得した後、長期にわたって利用してもらうことができれば、顧客基盤そのものが収益の源泉になる。同社も長期契約プランや販売チャネルの強化に取り組み、既存顧客の継続率や顧客満足度の向上を重視している。
2026年3月期末の保有契約件数は182万件に達した。決算説明資料では、宅配水業界におけるシェアや顧客獲得力、生産体制、物流網を競争上の強みとして掲げている。顧客数が多ければ、製造設備や物流網を効率的に活用しやすくなる。配送ルートを最適化し、工場の稼働率を高められれば、顧客数の増加が売上高だけでなく利益率の改善にもつながる可能性がある。
もっとも、顧客を獲得するにはコストがかかる。販売員による営業活動や広告、ウェブ経由の集客などには費用が発生し、契約を獲得しても短期間で解約されれば、獲得費用を回収しにくくなる。そのため、同社の成長を判断する際には、契約件数の増減だけでなく、新規契約の獲得コストや解約率、顧客1件当たりの収益にも目を向けたい。顧客数を追い求める段階から、既存顧客との関係を維持しながら効率よく利益を生み出す段階へ移行できるかが、中長期的な評価を左右する。
業績を詳しく見ると、2026年3月期は売上収益803億2,300万円、営業利益126億4,700万円で、営業利益率は約15.7%となった。前期の営業利益114億8,200万円から増益となっており、販売活動の効率化や工場設備の稼働率向上、物流網の構築などによるコスト削減が重要なテーマとなっている。2027年3月期について会社は、売上収益825億円、営業利益135億円、親会社の所有者に帰属する当期利益90億円を予想している。売上収益は前期比2.7%増、営業利益は同6.7%増の見通しで、増収以上の営業増益を目指す計画だ。
株主還元にも注目したい。2026年3月期の年間配当は1株当たり115円となり、前期の100円から増配した。2027年3月期の年間配当予想は120円である。ただし、配当は業績や財務状況などによって変更される可能性があるため、予想配当だけで投資判断を下すのではなく、株価に対する配当利回りや利益の持続性を併せて確認したい。
一方、リスクもある。まず、ペットボトルや宅配用ボトルなどに関わる原材料価格、燃料費、人件費、配送費の上昇だ。コスト増加分を販売価格に転嫁できなければ、利益率が低下する可能性がある。また、天然水の品質や水源の確保、工場の操業、物流体制に問題が生じれば、安定供給に支障が出かねない。水道水をろ過する浄水型サーバーとの競争も無視できない。利用者にとっては、天然水の味や品質を重視するか、ボトル交換の手間や費用を抑えたいかによって、選ぶサービスが変わってくるからだ。
財務面では、有利子負債の水準や金利動向にも注意したい。同社の2025年3月期末の有利子負債残高は、リース債務を含めて約678億円だった。2026年3月期には利益や営業キャッシュフローが改善しているものの、借入金利が上昇した場合には利払い負担が増える可能性がある。投資家は損益計算書上の利益だけでなく、営業キャッシュフロー、設備投資、借入金の返済状況も確認する必要がある。
プレミアムウォーターホールディングスは、生活に欠かせない飲料水を定期的に届けることで、継続収益を積み上げるビジネスモデルを築いてきた。2026年3月期は売上高800億円を突破し、利益も伸びている。今後の焦点は、契約件数の拡大を維持しながら、顧客獲得費用や製造・配送コストを抑え、利益成長を続けられるかどうかだ。ウォーターサーバー市場の拡大余地に期待する投資家にとって、同社は検討対象となる銘柄の一つといえる。ただし、株価の割高・割安を判断するには、最新の株価、PER、配当利回り、財務状況を確認し、業績の成長性と合わせて評価することが重要だ。
クリクラのナック、ウォーターサーバー事業が増益!多角化経営の強みと今後の成長戦略
自宅やオフィスに水を届けるウォーターサーバーは、日常生活に身近なサービスの一つだ。飲料水を買いに行く手間を省けるほか、冷水や温水をすぐに使える利便性が支持されている。こうした市場で「クリクラ」ブランドを展開するのが、東証プライム市場に上場するナック(証券コード9788)である。
同社の特徴は、ウォーターサーバー事業だけに依存せず、ダスキン関連のレンタル事業、建築コンサルティング、住宅、美容・健康など複数の事業を展開している点にある。2026年3月期の連結売上高は589億1,900万円で、前期比1.5%減となった。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は16億3,100万円と、前期比19.5%増加している。営業利益は24億8,300万円で同17.4%減となったものの、最終利益は増益を確保した。事業ごとに明暗が分かれるなか、クリクラ事業が業績を下支えしている点に注目したい。
ナックのクリクラ事業は、宅配水の製造・販売に加え、ウォーターサーバーのレンタルやメンテナンスなどを組み合わせたビジネスモデルだ。全国の加盟店ネットワークを活用し、家庭やオフィスに水を届けている。水は日常的に消費されるため、顧客が契約を継続すれば、ボトルの定期注文などを通じて継続的な売上が期待できる。顧客との接点を長期にわたって維持することが、事業の収益性を左右する。
2026年3月期のクリクラ事業の売上高は160億5,000万円で、前期比2.9%増加した。営業利益は18億4,600万円となり、同11.9%増と売上高を上回る伸びを記録している。連結全体では減収減益だったことを踏まえると、クリクラ事業の堅調さは際立っている。特に、売上高だけでなく営業利益も増加している点は評価材料だ。
成長を支えた要因の一つが、既存顧客への販売と業務効率の改善である。2025年夏の酷暑によって顧客1人当たりのボトル消費量が増加したほか、加盟店向けのサーバー販売なども売上高に寄与した。また、小型の浄水型ウォーターサーバー「putio(プティオ)」も展開しており、オンライン販売を中心に顧客獲得が進んでいる。販売促進費を抑えながら契約を獲得できたことも、営業利益の増加につながった。
ウォーターサーバー市場では、従来型の宅配水だけでなく、水道水をフィルターでろ過して利用する浄水型サーバーへの関心も高まっている。宅配水は天然水や品質管理、定期配送の利便性が魅力だが、ボトルの受け取りや交換、保管場所が必要になる。一方、浄水型は水道水を利用するため、ボトルの注文や保管の負担を減らしやすい。消費者の価値観が多様化するなか、ナックが「クリクラ」と「putio」の両方を展開していることは、幅広い顧客層を取り込むうえで強みになり得る。
ただし、従来型の宅配水事業にはコスト上昇という課題もある。原材料費やエネルギー価格、人件費、配送費などが増加すれば、利益が圧迫される。ナックはサービス品質と安定供給を維持するため、2026年1月からクリクラのボトル価格を改定した。価格改定後には一時的に解約数が増加したものの、会社の説明によれば、解約率は想定を下回る水準で推移したという。今後も値上げによる収益改善と顧客離れの抑制を両立できるかが重要になる。
ナックのもう一つの特徴は、事業の多角化だ。2026年3月期のセグメント別売上高では、クリクラ事業が160億5,000万円、レンタル事業が179億3,600万円となっている。レンタル事業ではダスキン関連サービスなどを展開し、顧客との継続的な接点を持つ。住宅関連事業や建築コンサルティング事業、美容・健康事業も手掛けており、複数の収益源を持つ構造だ。ウォーターサーバー市場の変化がグループ全体に与える影響を一定程度分散できることは、多角化経営の利点といえる。
一方で、多角化は必ずしも業績の安定を保証するわけではない。2026年3月期は住宅事業の売上高が前期比12.6%減、建築コンサルティング事業が同8.5%減となり、両事業の営業利益も大きく落ち込んだ。住宅着工の低迷や建築関連コストの上昇など、外部環境の影響を受けたためだ。クリクラ事業が好調でも、他事業の不振がグループ全体の利益を押し下げる可能性がある。
2027年3月期について、会社は連結売上高635億円、営業利益28億円、経常利益28億円、親会社株主に帰属する当期純利益17億円を予想している。売上高は前期比7.8%増、営業利益は同12.7%増を見込む計画だ。住宅関連事業などの回復に加え、クリクラやレンタル事業の顧客基盤を生かして、グループ全体の業績を改善できるかが焦点となる。なお、これらは会社予想であり、実際の業績は市場環境やコスト動向などによって変動する可能性がある。
株主還元については、2026年3月期の年間配当が1株当たり22円で、2027年3月期も22円を予想している。配当の安定性を評価する場合は、利益水準や配当性向、今後の設備投資なども確認したい。株価に対する配当利回りは株価によって変動するため、投資判断の際には最新の株価と合わせて確認する必要がある。
ナックは、クリクラを通じて生活に密着した継続型ビジネスを展開する一方、レンタルや住宅など複数の事業を持つ企業だ。2026年3月期はグループ全体で減収減益となったものの、クリクラ事業は増収増益を達成した。今後は、浄水型サーバー「putio」の成長、価格改定後の顧客維持、配送や営業の効率化が注目点となる。同時に、住宅・建築関連事業の収益回復もグループ全体の業績を左右する。ウォーターサーバー関連銘柄として同社を検討するなら、クリクラ単独の成長力と、多角化したグループ全体の利益動向の両面から評価したい。
ラストワンマイル(証券コード9252)について、ウォーターサーバー関連サービスとの関係を軸に、主力事業、収益構造、業績、成長戦略、投資リスクを盛り込んだ投資コラムにまとめます。宅配水メーカーであるプレミアムウォーターホールディングスやナックとは異なり、生活インフラに関するサービスの取次・販売支援などを手掛ける企業として、その違いも意識します。
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ラストワンマイルはウォーターサーバー関連の成長株?生活インフラを束ねる独自モデルと業績拡大の可能性
電気、ガス、インターネット、宅配水。いずれも生活に欠かせないサービスだが、引っ越しや新生活の際には、それぞれ契約先を探して手続きを進めなければならない。こうした手間を減らし、暮らしに必要なサービスをまとめて提案する事業を展開しているのが、東証グロース市場に上場するラストワンマイル(証券コード9252)だ。
同社は、生活関連サービスの販売・取次を中心に事業を拡大してきた。ウォーターサーバー関連では「まるっとWATER」などのサービスを取り扱う。ただし、プレミアムウォーターホールディングスやナックのように、天然水の製造や宅配水ブランドそのものを中核とする企業とは事業モデルが異なる。ラストワンマイルの特徴は、不動産管理会社や仲介会社などの提携先を通じて見込み顧客を獲得し、生活関連サービスの契約につなげる仕組みにある。
同社のビジネスは、大きく分けると契約時に販売手数料などを得るフロー型と、契約後も継続的な収入を得るストック型に整理できる。電気やガス、インターネット、宅配水などのサービスを顧客に提案し、契約が成立すれば、サービスの種類や契約条件に応じて収益を得る。自社サービスでは継続利用による収入も期待できるため、新規契約の獲得と既存顧客の維持を両立することが重要だ。
このモデルの利点は、顧客との接点を持つ提携先を活用できる点にある。例えば、賃貸住宅への入居者は、入居時に電気やインターネットなどの契約を検討することが多い。不動産会社などを通じて適切なタイミングでサービスを案内できれば、自社だけで広告を出して顧客を獲得する場合と比べ、効率的に契約につなげられる可能性がある。ウォーターサーバーについても、新生活を始める世帯や、日常的な飲料水の確保を考える家庭に提案できる。
業績も拡大傾向にある。2025年8月期の連結売上収益は155億1,000万円となり、前期比31.8%増加した。営業利益は11億5,000万円で同22.2%増となった。2024年8月期の売上収益117億7,100万円から大きく伸びており、生活関連サービスの取扱拡大などが成長を支えている。一方、親会社の所有者に帰属する当期利益は6億7,400万円で、前期の8億2,500万円を下回った。営業利益が伸びても最終利益が減少する場合があるため、投資家は営業段階の収益力と最終的な利益の両方を確認したい。
2026年8月期も成長が続いている。2026年7月に公表された第3四半期累計の売上収益は149億1,200万円となり、前年同期比29.7%増加した。営業利益は16億8,100万円で、同68.4%増と大幅な増益を記録している。第3四半期累計の時点で、営業利益は前期通期の11億5,000万円を上回った。会社は2026年8月期の通期予想として、売上収益188億円、営業利益18億700万円、親会社の所有者に帰属する当期利益11億2,600万円を掲げている。売上収益は前期比21.2%増、営業利益は同57.1%増となる計画だ。なお、2026年8月期の通期決算は2026年10月15日に発表予定であり、10月9日時点では通期実績は確定していない。
ウォーターサーバー関連の売上動向を把握するうえでは、同社が開示するサービス別のストック型売上も参考になる。宅配水・ウォーターサーバー関連は、契約が継続することで収入が積み上がるサービスの一つだ。2025年11月の月次開示では、宅配水関連のストック型売上は1億4,100万円だった。ただし、この数値は特定月のストック型売上であり、ウォーターサーバー事業全体の年間売上高を意味するものではない。ウォーターサーバー関連銘柄として比較する際には、同社全体の売上高と宅配水関連の数値を混同しないことが重要だ。
今後の成長を考えるうえで注目したいのが、提携先の拡大と顧客獲得の効率化である。契約の入口となる不動産会社や管理会社などとの関係を強化できれば、電気、ガス、インターネット、宅配水といった複数のサービスを提案する機会が増える。既存顧客に別のサービスを追加提案できれば、顧客1人当たりの収益を高められる可能性もある。こうした仕組みが機能すれば、単に新規契約を増やすだけでなく、顧客基盤を長期的な収益源として活用できる。
一方、リスクもある。販売・取次事業は、提携先の開拓状況や契約獲得数、サービス提供会社の販売条件などに業績が左右される。また、契約時に得る手数料は新規顧客の獲得状況によって変動しやすく、ストック型収入も解約が増えれば伸び悩む可能性がある。電気やガス、通信などのサービスでは競合企業も多く、顧客にとって魅力的な料金やサービス内容を維持できるかが重要だ。ウォーターサーバーについても、宅配水メーカーや浄水型サーバーを展開する企業との競争が続いている。
さらに、売上高の成長率だけで企業価値を判断するのは避けたい。2026年8月期第3四半期累計では営業利益が大きく伸びたものの、今後も同じペースで成長できるとは限らない。提携先の拡大に伴う費用や人件費、顧客対応コストなどが増えれば、利益率が変化する可能性もある。決算では売上収益、営業利益、営業利益率に加え、ストック型売上の推移や顧客基盤の拡大、キャッシュフローなどを継続的に確認したい。
ラストワンマイルは、ウォーターサーバーを製造・宅配する会社というより、生活に必要なサービスを顧客に届ける販売・取次の仕組みを強みとする企業だ。2026年8月期第3四半期累計では増収増益が進み、通期予想の達成に向けた進捗も注目される。ウォーターサーバー市場への投資を考える際には、宅配水そのものの販売力だけでなく、顧客獲得の仕組みや継続収入の成長性にも目を向けたい。同社については、2026年10月15日に予定される通期決算で、売上高の拡大が利益やキャッシュフローの改善につながっているかを確認することが、投資判断の重要なポイントとなる。
まとめ:ウォーターサーバーは暮らしに合わせて選ぶ時代、関連3銘柄の成長性にも注目
ウォーターサーバーが必要かどうかは、家庭での水の消費量や利用目的によって変わる。冷水・温水を頻繁に使う家庭や、重いペットボトルを買い運ぶ負担を減らしたい人、飲料水の備蓄を意識する人にとっては、導入するメリットがある。一方、水をあまり消費しない家庭や、月々の固定費を抑えたい人にとっては、水道水や浄水器、ペットボトルの購入で十分な場合もある。導入を検討する際には、サーバーレンタル料だけでなく、水代、電気代、配送料、契約期間、解約金などを含めた総費用を比較することが大切だ。
市場では、天然水を自宅まで届ける宅配水タイプに加え、水道水をろ過する浄水型の存在感が高まっている。2025年の業界統計でも、浄水型サーバーの増加傾向が指摘された。<Cite refs={[“turn308979search0”]}/> 今後は、天然水ならではの品質や味を重視する利用者と、ボトル交換の手間や費用を抑えたい利用者の双方に対応できるかが、各社の競争力を左右しそうだ。
関連企業3社を見ると、プレミアムウォーターホールディングスは天然水の宅配を軸に顧客基盤を築き、ナックは「クリクラ」に加えて浄水型サーバーも展開している。一方、ラストワンマイルは生活関連サービスの販売・取次などを通じて顧客との接点を広げる企業であり、水の製造・宅配を主力とする2社とは収益モデルが異なる。投資対象として比較する際は、売上高の規模だけでなく、ウォーターサーバー関連事業の売上高や利益、契約件数、顧客の継続率、販売・配送コストなども確認したい。
ウォーターサーバーは、誰にとっても必需品というわけではない。しかし、暮らしの利便性や水の確保に対するニーズがある限り、関連サービスには一定の需要が見込まれる。消費者としては自分の生活に合った方式と費用を見極め、投資家としては各社の事業モデルと業績を丁寧に比較することが重要だ。




