
「株を買えば配当金がもらえる」ということは知っていても、具体的に「いつ、どうすれば、いくらもらえるのか」については、多くの初心者が曖昧なまま投資を始めてしまいます。
配当金は、ただ株を持っているだけで自動的に振り込まれる「不労所得」の代表格ですが、1日でもタイミングを逃すと、数ヶ月分の利益を失うという厳しいルールも存在します。
本記事では、配当金の仕組みから「権利確定日」の罠、そして賢い受け取り方までを徹底的に深掘りします。
【完全版】株の配当金はいつ、どうやってもらう?初心者のための権利確定スケジュールと注意点
第1章では、配当金投資の心臓部ともいえる「いつ買えばもらえるのか」という仕組みと、絶対に避けて通れない「3つの重要ワード」を、具体例を交えてさらに深掘りしていきます。
ここを曖昧にしていると、「昨日買ったのにもらえなかった」「売ったのに入金された」といったトラブルの原因になります。
監修者:市川雄一郎
GFS校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)
公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長
第1章:配当金がもらえる「仕組み」と「3つの重要ワード」
株の配当金は、銀行の利息のように「預けていた期間」に応じて日割りでつくものではありません。ある特定の日の夜、「その瞬間に株主名簿に名前が載っているか」という「点」で決まります。
この「点(権利)」を掴むために、以下の3つのキーワードを日付の流れとともに理解しましょう。
1-1. 【最重要】権利付最終日(けんりつきさいしゅうび)
「この日の取引終了までに株を持っていてください」という締め切りの日です。
初心者がカレンダーで唯一チェックすべきなのがこの日です。
株を買ってから実際に「株主名簿」に登録されるまでには、日本のルールで2営業日かかります。そのため、後述する「確定日」の2日前に買っておく必要があるのです。
具体的な行動: この日の市場が閉まる15:00までに株を保有していれば、その夜に株を売る注文を出しても、あるいは翌朝一番で売っても、配当をもらう権利は消えません。
1-2. 権利落ち日(けんりおちび)
「今日株を買っても、もう今回の配当はもらえませんよ」という日です。
権利付最終日の「翌営業日」がこれにあたります。配当をもらう権利が「落ちた(外れた)」という意味です。
具体的な特徴: この日は、配当金をもらう権利を確定させた人たちが「もう売ってもいいや」と売りに出すため、株価が理論上、配当金の分だけ安く始まります。
注意点: 初心者が「株価が昨日より安くなっている!」と飛びついて買っても、その回の配当金はもらえません。
1-3. 権利確定日(けんりかくていび)
「この日の株主名簿に基づいて配当を払います」という、企業側の決算日です。
多くの日本企業では「3月31日」や「9月30日」といった月末がこれにあたります。
誤解されやすいポイント: 「31日が確定日だから、31日に買えばいい」は間違いです。上述の通り、名簿登録のタイムラグがあるため、確定日の2営業日前(権利付最終日)に買っていなければ、確定日にあなたの名前は名簿に載りません。
1-4. 【図解】カレンダーで見る「配当獲得の3日間」
例えば、3月31日(火)が企業の決算日(権利確定日)だった場合をシミュレーションしてみましょう。
| 月曜(3/30) | 火曜(3/31) | 水曜(4/1) |
| 権利付最終日 | 権利落ち日 | 権利確定日 |
| この日までに買う | この日に売ってもOK | 名簿が完成する日 |
※土日が重なる場合は、もっと前倒しになります。
具体例:ある投資家の行動
Aさん: 3/30の14:50に株を購入。→ 配当もらえる!
Bさん: 3/30の15:05にPTS(夜間取引)で購入。→ もらえない!(15:00を過ぎているため)
Cさん: 3/30以前から持っていて、3/31の朝一番に売却。→ 配当もらえる!(3/30の15:00時点で持っていたため)
1-5. なぜ「3ヶ月前」から準備が必要なのか
配当金の仕組みが分かると、「じゃあ権利付最終日に買って、翌日に売ればノーリスクで配当ゲットじゃないか」と思うかもしれません。
しかし、市場はそんなに甘くありません。
権利付最終日に向けて、みんなが買うので株価が上がってしまう。
権利落ち日には、配当額以上に株価が下がってしまうことが多い。
そのため、プロや賢い投資家は、権利日の2〜3ヶ月前の株価が安い時期に仕込み、余裕を持って配当を待ち構えます。
第1章のまとめ
配当金は「1日」持っているだけで権利が決まる。
その「1日」とは、権利確定日の2営業日前(権利付最終日)。
「いつ振り込まれるか」ではなく「いつまでに買うか」を管理することが、配当金投資の第一歩。
第1章で言葉の意味を理解したら、次は「カレンダー上で具体的にどう動くか」を完璧にイメージしましょう。
日本株の約7割を占めると言われる「3月末決算」の企業を例に、初心者が最も迷う「土日が絡んだ時のスケジュール」や「時間切れの罠」を徹底的にシミュレーションします。
第2章:【具体例】3月末決算の会社でシミュレーション
投資の世界には「営業日」という考え方があります。土日祝日はカウントされません。ここを間違えると、1日違いで配当を逃すことになります。
2-1. 【実践】2026年3月のカレンダーで動いてみよう
※2026年3月の実際のカレンダーを想定したシミュレーションです。
権利確定日:3月31日(火)
企業の決算日です。この日の夜に「株主名簿」に載る必要があります。
権利付最終日:3月27日(金) ここがあなたの勝負日!
確定日の2営業日前です。31日から数えて「30日(月)、27日(金)」となるため、金曜日が最終期限です。
権利落ち日:3月30日(月)
最終日の翌営業日です。
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
| 23 | 24 | 25 | 26 | 27(終) | 28 | 29 |
| 30(落) | 31(確) | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
【あなたの行動マニュアル】
3月27日(金)の15:00までに株を買う、あるいは持っておく。
これだけで配当確定! 週末の土日を挟んで、3月30日(月)の朝一番に売っても、配当金をもらう権利は消えません。
2-2. 初心者がハマる「時間切れ」の具体例
「当日買ったのにもらえなかった」という悲劇は、主に以下の2パターンで起こります。
例①:15:00の壁(大引け)
日本の株式市場(東証)は15:00に閉まります。
NG: 「仕事が終わった17:00にネット証券で買い注文を出した」
→ これは「翌営業日の注文」扱いになります。3月27日の17:00に買った場合、注文成立は3月30日(月)になるため、権利落ち日に買ったことになり、配当はもらえません。
例②:PTS(夜間取引)の勘違い
最近のネット証券では夜も株が買えますが、権利の判定は「昼間の15:00」で区切られます。
NG: 3月27日の夜20:00に「今日が最終日だった!」と思い出してPTSで買った。
→ PTSの夜間取引は、制度上「翌営業日の先取り」扱いになります。つまり、3月30日分としてカウントされるため、配当はもらえません。
2-3. もし「権利確定日」が休日の場合は?
もし3月31日が日曜日だった場合はどうなるでしょうか?
その場合は、「直前の金曜日」が権利確定日扱いになります。
確定日: 3月29日(金)
最終日: 3月27日(水) 2営業日前なので、水曜日がデッドライン!
このように、カレンダーによって「最終日」が大きく前倒しになることがあるため、「月末の3日前には買う」という習慣をつけておくと安全です。
2-4. 銘柄ごとの「特殊な日付」に注意
すべてが3月末、月末というわけではありません。
20日決算の企業(例:しまむら、アスクル):
毎月20日が確定日です。この場合、18日ごろが最終日になります。
米国株の場合:
アメリカ株はもっと頻繁(年4回など)に配当が出ますが、権利落ち日の設定が日本よりシビアなことがあります。
第2章のまとめ:シミュレーションの教訓
「3月末決算」なら、3月31日の「2営業日前」の15:00までに買うこと。
土日を挟む場合は、締め切りがグッと早まるので注意。
不安なら「1週間前」には仕込みを終えておくのが精神衛生上ベスト。
第1章と第2章で、無事に「配当をもらう権利」を掴む方法をマスターしました。しかし、権利を確定させた翌日に通帳を記帳しても、まだお金は入っていません。
・まずは少額から試したい YES or NO
・リスクはできるだけ抑えたい YES or NO
・投資先の見極め方を知りたい YES or NO
・成功している投資家と接点が欲しい YES or NO
・物価上昇への対策には投資が必要と考えている YES or NO
第3章では、権利確定から実際に現金が手元に届くまでの「空白の期間」と、「どのように振り込まれるのか」という受け取りの仕組みを詳しく深掘りします。
第3章:配当金は「いつ」銀行口座に振り込まれるのか?
結論から言うと、配当金が支払われるのは「権利確定日から約2ヶ月〜3ヶ月後」です。株の世界では、忘れた頃にやってくる「嬉しいボーナス」のような感覚です。
3-1. なぜそんなに時間がかかるのか?(事務手続きの裏側)
権利確定日の翌日にすぐ振り込まれないのには、法的な手続きのステップがあるからです。
株主の特定: 権利確定日のデータに基づき、誰にいくら払うかを確定させる(約1ヶ月)。
株主総会の開催: 決算から約2ヶ月後(3月末決算なら6月)に株主総会が開かれ、そこで「配当金を出すこと」が正式に承認されます。
支払い開始: 総会での承認の翌日、あるいは数日後から実際の振り込みが始まります。
【3月末決算の一般的なスケジュール】
3月末: 権利確定
5月中旬: 決算短信で正確な配当額が発表される
6月下旬: 株主総会 → 支払い開始(振込日!)
3-2. 具体的な「振込日」を事前に知る方法
自分の持ち株がいつ振り込まれるかは、企業から届く「決算短信」や「配当金支払いに関するお知らせ」で確認できます。
確認する場所: 企業のIRサイト(投資家向けページ)にある「決算短信」の1ページ目。
「配当支払開始予定日」: ここに記載されている日付が、あなたの口座にお金が着金する日です。
豆知識: 人気銘柄が集まる3月末決算の場合、多くの企業の支払日が6月の最終週(25日〜30日ごろ)に集中します。この時期は、高配当株を複数持っていると毎日のようにチャリンチャリンと入金通知が届く「配当金祭り」の状態になります。
3-3. 初心者が必ず設定すべき「受取方法」の罠
「いつ」と同じくらい大切なのが「どうやって」受け取るかです。証券会社で設定できる3つの方法がありますが、これによって税金の扱いが劇的に変わります。
① 株式数比例配分方式(★初心者・NISA利用者はこれ一択!)
証券口座の残高に直接、配当金が入金される方法です。
メリット: NISAで持っている株の配当金を「非課税」にするには、必ずこの設定にする必要があります。 他の方法を選ぶと、NISAなのに20%の税金が引かれてしまいます。
② 登録配当金受領口座方式
指定した1つの銀行口座に、すべての銘柄の配当金が振り込まれる方法です。
注意: NISA枠であっても税金が源泉徴収されてしまうため、NISA利用者には向きません。
③ 配当金領収証方式
自宅に郵送で「領収証」が届き、それを郵便局の窓口に持っていって現金に換えてもらう方法です。
メリット: 「配当をもらった!」という実感が最も湧きます。
デメリット: 郵便局に行く手間がかかり、紛失のリスクもあります。
3-4. 「中間配当」がある企業は年2回もらえる
日本企業の中には、3月の本決算だけでなく、9月の中間決算でも配当を出す企業が非常に多いです(中間配当)。
9月末権利確定: 12月上旬ごろに振り込まれます。 → ちょうど12月のボーナス時期やクリスマス前に届くため、非常に重宝されます。
第3章のまとめ:忍耐強く待つのが配当投資の醍醐味
入金タイミング: 権利確定から2〜3ヶ月後。
3月末分は6月下旬、9月末分は12月上旬が目安。
設定の確認: NISAを使っているなら、受取方法が「株式数比例配分方式」になっているか今すぐチェック!
第3章までで、配当金をもらうためのスケジュールと受け取り方はマスターしました。しかし、配当金投資は「ただ株を買って待つだけ」の簡単なゲームではありません。
多くの初心者が「配当金をもらって喜んでいたのに、実はトータルで損をしていた」という事態に陥る「3つの落とし穴」があります。第4章では、その回避方法を具体例とともに深掘りします。
第4章:初心者が絶対に注意すべき「3つの落とし穴」
配当金は魅力的な不労所得ですが、以下の「罠」を知らないと資産を減らす原因になります。
4-1. 【落とし穴①】「権利落ち」による株価暴落の衝撃
「配当をもらえる権利」が確定した翌日(権利落ち日)、株価はほぼ確実に値下がりします。これは「配当をもらう権利」という価値が株価から切り離されるためです。
具体例:高配当な建設会社G社のケース
権利付最終日の終値: 3,000円
予想配当金: 100円
翌朝(権利落ち日)の株価: 2,850円
解説: 理論上は配当分の100円安(2,900円)で始まるはずですが、配当だけが目的だった投資家が一斉に売り出すため、配当額以上に株価が下がること(配当落ち埋めができず暴落)がよくあります。
教訓: 「100円の配当をもらって、150円分株価が下がったところで売る」と、差し引き50円のマイナスです。権利日直前に慌てて買うのは、この暴落に直撃するリスクが高いのです。
4-2. 【落とし穴②】「税金20%」の恐ろしい引き算
配当金は、発表されている金額がそのまま手元に来るわけではありません。特定口座(源泉徴収あり)の場合、約20%の税金が自動的に引かれます。
具体例:10万円の配当金が出るはずだったHさんのケース
発表された配当: 100,000円
実際に振り込まれた額: 79,685円(所得税・住民税・復興特別所得税 20.315%を控除)
解説: 約2万円も税金で引かれてしまいます。もしあなたが「権利落ち」で2万円分の株価下落を食らっていたら、トータル収支は税金の分だけ真っ赤(赤字)になります。
回避策: これを防ぐ唯一の手段が「新NISA(成長投資枠)」での購入です。NISAであれば、この2万円が引かれず、10万円丸ごと受け取れます。配当狙いなら、NISAを使わない手はありません。
4-3. 【落とし穴③】業績悪化による「減配・無配」のリスク
今の配当金がずっと続く保証はどこにもありません。配当利回りが異常に高い(5%以上など)銘柄には、特有の危険が潜んでいます。
具体例:景気に左右される海運会社I社のケース
状況: 前期が絶好調で、配当利回り10%という驚異の数字を出していた。
期待: 初心者のAさんは「100万円投資すれば10万円もらえる!」と飛びついた。
悲劇: 決算発表で「景気悪化のため、今期の配当はゼロ(無配)にします」と発表。
結果: 配当がもらえないだけでなく、失望した投資家の売りで株価も30%暴落。
解説: これを「高配当の罠」と呼びます。無理をして配当を出している会社は、業績が少し傾くとすぐに配当をカット(減配)します。
4-4. 初心者が「落とし穴」を避けるための3つの知恵
「配当利回り」だけで選ばない: 配当利回りだけでなく、その会社がしっかり利益を出しているか(配当性向が高すぎないか)を確認しましょう。
権利日の「数ヶ月前」に仕込む: 権利日の直前(1週間前など)は、配当狙いの買いが殺到して株価が割高になりがちです。2〜3ヶ月前の、まだ誰も注目していない時期に静かに仕込むのがプロのやり方です。
「累進配当(るいしんはいとう)」銘柄を狙う: 「減配せず、配当を維持または増やす」と公言している企業(三菱商事など)を選ぶことで、無配転落のリスクを抑えられます。
第4章のまとめ
権利落ち日には配当額以上の値下がりリスクがある。
税金20%を考慮しないと、実質の利益は大きく減る(NISAで解決!)。
高い利回りには裏がある。会社の「稼ぐ力」をセットで見る。
いよいよ最終章です。これまでの章で、配当金の「仕組み」「スケジュール」「入金時期」「リスク」をすべて網羅しました。
最後となる第5章では、学んだ知識を「1円の無駄もなく利益に変える」ための実践的なコツと、具体的な証券口座の設定方法について深掘りします。これを怠ると、せっかくの配当金が税金で削られたり、受け取り損ねたりする可能性があるため、最後まで気を抜かずにチェックしましょう。
第5章:配当金を賢く受け取るためのコツ(実践編)
配当金を「手取り最大」で受け取り、かつ「管理を楽にする」ための3つのアクションを解説します。
5-1. 【最重要】「株式数比例配分方式」の設定を確認する
第3章でも触れましたが、ここが初心者にとって最大の分岐点です。新NISAで配当金を非課税にするためには、この設定が必須条件です。
具体的な確認方法: 証券会社のマイページにログインし、「お客様情報」や「配当金受取方法」の項目を確認してください。
なぜこの方式なのか: この方式は「証券会社が預かっている株数に応じて、証券口座に直接入金する」仕組みです。税務署はこのデータを見て「NISA口座の株だから非課税」と判断します。
失敗例: もし「銀行口座受取」や「郵便局受取」に設定されていると、たとえNISAで購入していても、一律20.315%の税金が引かれた後の金額が振り込まれてしまいます。後から還付(返金)を受けることはできません。
5-2. 「配当管理アプリ」を活用してモチベーションを維持する
配当金投資は「入金までが長い」のが弱点です。3月に権利を取っても、6月まで何も起きないため、途中で株を売りたくなってしまうことがあります。
具体策: 自分の持ち株を入力すると、「いつ、いくら配当が入るか」をグラフ化してくれるスマホアプリ(例:配当管理など)を使いましょう。
メリット: 「年間でこれだけもらえる」「今月はこれだけ入る」という数字を可視化することで、目先の株価の上下に惑わされず、長期保有する握力(メンタル)を鍛えることができます。
5-3. 「配当利回り」の罠を見抜くチェックリスト
高配当株を選ぶ際、初心者がチェックすべき最低限のポイントを3つ挙げます。
配当性向(はいとうせいこう): 利益のうち、何%を配当に回しているか。30〜50%くらいが健全です。100%を超えている企業は「無理をして貯金を切り崩して配当を出している」状態で、将来の減配リスクが非常に高いです。
自己資本比率(じこしほんひりつ): 会社の貯金の割合です。40%以上あれば比較的安心です。
過去の配当実績: 「リーマンショックやコロナショックの時でも、配当を維持・増配していたか」を調べます。不況に強い企業は、あなたの老後の強い味方になります。
第5章のまとめ:明日からあなたがやるべきこと
本記事の締めくくりとして、初心者が配当金投資で成功するためのロードマップを提示します。
STEP 1: 証券会社の受取設定が「株式数比例配分方式」になっているか今すぐ確認。
STEP 2: 新NISA(成長投資枠)を使って、まずは1株からでもいいので「累進配当(減配しない)」を掲げる大手企業を買ってみる。
STEP 3: 権利付最終日の1ヶ月以上前に仕込み、当日は何もせず、入金までの3ヶ月間を「お楽しみ期間」として待つ。
「配当金について詳しくなった。さあ買ってみよう!」と思った時、多くの初心者が「適当なタイミングで、適当な銘柄を、特定口座(課税口座)」で買ってしまうというミスを犯します。
最後のアクションプランとして、これまでの知識を**「成功を確定させるための3つのステップ」**に凝縮して深掘りします。このステップを踏むだけで、あなたの配当金投資の質はプロレベルに近づきます。
配当金投資を成功させる3つのステップ
ステップ1:カレンダーを確認し「権利付最終日の1ヶ月前」に動く
第2章で学んだ通り、権利付最終日は「締め切り日」ですが、「購入日」として最適とは限りません。
なぜ1ヶ月前なのか: 配当利回りが高い人気銘柄は、権利付最終日が近づくにつれて「配当が欲しい人」の買いが殺到し、株価がどんどん吊り上がります。
具体例: 3月末に100円の配当が出る株を、3月25日に3,100円で買うよりも、まだ誰も注目していない2月中旬に3,000円で買っておく方が、含み益を持った状態で権利日を迎えられます。
アクション: スマホのカレンダーに「3月末決算なら2月末」「9月末決算なら8月末」に**「配当株の物色開始」**というリマインダーを入れましょう。
ステップ2:業績をチェックし「減配しない銘柄」に絞る
第4章の「落とし穴」で触れた通り、配当金は企業が「出す」と言わなければゼロになります。初心者こそ、**「利回りの高さ」よりも「安定性」**を重視すべきです。
選ぶべき「累進配当(るいしんはいとう)」銘柄: 「累進配当」とは、配当を減らさず、維持または増配し続けるという会社の方針です。
具体例: 三菱商事、三井住友FGなどは、この方針を明確に掲げています。
チェックする指標「配当性向」: 無理をしていないか(利益の半分以上を配当に出しすぎていないか)を確認します。
アクション: 企業のHP(IR情報)で「中期経営計画」という資料を開き、「配当」という言葉を検索してみてください。「減配しない」「配当性向30〜40%を目安」といった文言があれば、それは合格サインです。
ステップ3:新NISAを活用し「非課税」を確定させる
第4章・第5章で強調した通り、配当金投資において「税金20.315%」は最大の敵です。これをゼロにするのが新NISAの「成長投資枠」です。
具体的メリット: 年間240万円までの枠を使い、配当をもらい続ければ、本来引かれるはずだった税金がすべてあなたの手元に残ります。
例: 累計で1,000万円の配当株を保有し、利回り4%なら年間40万円。特定口座なら約8万円が税金で引かれますが、NISAなら8万円丸ごと再投資や旅行に使えます。
絶対の注意点(再確認): 証券口座の設定が「株式数比例配分方式」になっていることを、買う前に必ず確認してください。
結論:配当金投資は「時間を味方につけた者」が勝つ
配当金投資の成功とは、単に1回配当をもらうことではありません。
安く仕込み(ステップ1)
安定して成長する企業を選び(ステップ2)
税金を払わず複利で増やす(ステップ3)
この3つを繰り返すことで、あなたの証券口座には、株価の上下に関わらず「毎年確実に現金を生み出すマシン」が出来上がります。
10年後、20年後に「あの時、最初の1株を買っておいて本当によかった」と思える日が必ず来ます。まずは次の権利日に向けて、気になる1銘柄を「ステップ1」から始めてみてください!
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